問題
事務所衛生基準規則(事務所則)の照度基準に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ
答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
正しいのはアです。事務所則第10条第1項の表は、事務室の作業面の照度を一般的な事務作業=300ルクス以上・付随的な事務作業=150ルクス以上の2区分で定めています(令和4年12月1日施行)。
ウ→正しい数値は300/150(150/100ではない)。イ→この照度の改正は「事務所のみ」が対象で、安衛則第604条(精密300・普通150・粗70の3区分)は変わっていない。エ→事務所則に高輝度照度計の義務付けはない。オ→基準は「床面」ではなく「作業面」の照度。
各選択肢の正誤と根拠:
- ウ(誤): 事務所則第10条第1項の表は「一般的な事務作業=三百ルクス以上・付随的な事務作業=百五十ルクス以上」です。選択肢の「150ルクス以上・100ルクス以上」は誤った数値です。
- イ(誤): 厚生労働省のリーフレットは照度の見直しを「【事務所のみ】(R4.12.1施行)」としています。事務所以外の作業場に適用される安衛則第604条は、現在も「精密な作業300ルクス以上・普通の作業150ルクス以上・粗な作業70ルクス以上」の3区分です。
- ア(正): 事務所則第10条第1項(令和4年12月1日施行の改正後)の内容どおりです。改正では事務作業の作業区分を2区分とし、基準が引き上げられました。
- エ(誤): 事務所則には「高輝度照度計の義務付け」という規定はありません。第8条の測定器の表に挙がっているのは浮遊粉じん量・一酸化炭素・二酸化炭素・気温・相対湿度・気流で、照度は含まれていません。
- オ(誤): 第10条第1項が基準への適合を求めているのは「室の作業面の照度」です。「床面上」での計測を求める規定ではありません。
【理論的背景】
令和3年12月1日に「事務所衛生基準規則及び労働安全衛生規則の一部を改正する省令」が公布され、職場における一般的な労働衛生基準が見直されました。照度については、厚生労働省のリーフレットが「現在の知見に基づいて事務作業の区分が変更され、基準が引き上げられました」と説明しており、施行日は令和4年12月1日です。同じ改正では、便所の設備(独立個室型の便所の位置付け)や救急用具の内容なども見直されています。
照度の規定は、事務所に適用される事務所則第10条と、事務所以外の作業場に適用される安衛則第604条の2本立てです。今回の照度の見直しは事務所則だけが対象で、安衛則第604条の3区分はそのまま残っています。
【実務・条文構造】
照度基準の法令構造の整理(令和4年12月1日以降):
| 適用場所 | 根拠法令 | 基準 |
|---|---|---|
| 事務室 | 事務所則第10条第1項 | 一般的な事務作業: 300lx以上 / 付随的な事務作業: 150lx以上 |
| 労働者を常時就業させる場所(事務所以外) | 安衛則第604条 | 精密な作業: 300lx以上 / 普通の作業: 150lx以上 / 粗な作業: 70lx以上 |
事務所則第10条の構成:
- 第1項: 室の作業面の照度を、作業の区分に応じて表の基準に適合させる(感光材料の取扱い等特殊な作業を行う室は除く)
- 第2項: 採光及び照明は、明暗の対照が著しくなく、かつ、まぶしさを生じさせない方法による
- 第3項: 室の照明設備は、6月以内ごとに1回、定期に点検する
リーフレットは、個々の事務作業に応じた適切な照度については、作業ごとにJIS Z 9110などの基準を参照するとしています。
情報機器作業ガイドライン(令和元年7月12日 基発0712第3号)と照度の関係:
- ディスプレイを用いる場合の書類上及びキーボード上の照度は300ルクス以上とし、作業しやすい照度とする
- ディスプレイ画面の明るさ、書類及びキーボード面の明るさと周辺の明るさの差はなるべく小さくする
【試験での位置づけ】
照度基準の問題は「令和4年12月1日施行の事務所則改正後の数値(一般的な事務作業300lx・付随的な事務作業150lx の2区分)」が最重要です。ウのように数値を入れ替えた選択肢や、イのように改正が事務所以外の作業場にも及んだとする選択肢がよく出ます。安衛則第604条の3区分(精密300・普通150・粗70)は現在も有効であり、事務所則の2区分とは別の規定として覚えておく必要があります。
【各選択肢の発展補足】
- ウ: 「150ルクス以上・100ルクス以上」はどちらの規定にもない数値です。「一般的な事務作業=300・付随的な事務作業=150」の組み合わせを正確に覚えましょう。
- イ: リーフレットの見直し項目の表で、照度だけが「【事務所のみ】」とされています。試験では「事務所則」と「安衛則第604条」のどちらの規定を問うているかを最初に確認することが大切です。
- ア: 第1項のただし書きにより、感光材料の取扱い等特殊な作業を行う室には表の基準は適用されません。また、照度の数値を満たすだけでなく、第2項(明暗の対照・まぶしさ)と第3項(6月以内ごとに1回の照明設備の点検)もあわせて求められます。
- エ: 事務所則第8条は浮遊粉じん量・一酸化炭素・二酸化炭素・気温・相対湿度・気流の測定器を定めていますが、照度計についての規定はなく、「高輝度照度計の義務付け」も存在しません。
- オ: 第10条第1項の基準は「室の作業面の照度」です。床面ではなく、実際に作業を行う面の照度で判断します。
【根拠法令】事務所衛生基準規則(事務所則)第10条(令和4年12月1日施行の改正後)・第8条。労働安全衛生規則第604条。
【補足】事務所則改正後(令和4年12月1日施行)の2区分: 一般的な事務作業=300lx以上・付随的な事務作業=150lx以上。安衛則第604条の3区分(精密300・普通150・粗70)は事務所以外の作業場の基準として現在も有効。
- 事務所衛生基準規則第10条・第8条e-Govで原文を読む
- 労働安全衛生規則第604条・第604条の2・第604条の3e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 事務所衛生基準規則(事務所則)第10条第1項(令和4年12月1日施行の改正後)。労働安全衛生規則第604条。厚生労働省リーフレット「職場における労働衛生基準が変わりました~照度、便所、救急用具等に係る改正を行いました~」(https://www.mhlw.go.jp/content/000857961.pdf)。 現行の労働安全衛生法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

