衛生管理者
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

衛生管理者 労働衛生(有害業務以外) 問43|換気の種類・第1種〜第3種換気の定義

問題

衛生管理者 | 労働衛生(有害業務以外)

建築物・事務所の換気方式の分類に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

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答え合わせ

正解は イ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正しいのはイです。第2種換気方式は給気を機械で行い、排気は自然に委ねる方式です。機械で空気を送り込むため室内が外気より高い気圧(正圧)になり、外からの汚染空気の流入を防げます。そのため手術室・クリーンルーム・無菌室など清潔さが求められる場所で用いられます。

アは誤りです(第1種は給気・排気ともに機械)。ウも誤りです(第3種は排気のみ機械で、給気は自然)。エも誤りです(自然換気は風や温度差に左右され、換気量が安定しない)。オも誤りです(毎時2回は1時間に2回入れ替わるという意味)。

各選択肢の正誤と根拠:

  • ア(誤): 第1種換気方式は給気・排気の両方を機械で行う方式です。「給気のみ機械・排気は自然」は第2種の説明です。第1種は常に一定量の換気を行える一方、設備のコストが高くなります。
  • イ(正): 第2種換気方式(機械給気・自然排気)では室内が正圧になり、他室や外からの汚染空気の流入を防げるため、クリーンルーム・手術室・無菌室などで用いられます。
  • ウ(誤): 第3種換気方式は排気のみを機械で行い、給気は自然給気口から取り入れる方式です。室内の臭気や水蒸気を強制的に排出できるため、トイレや浴室等で用いられます。「給気・排気の両方を機械」は第1種の説明です。
  • エ(誤): 自然換気は、風による圧力差(風力換気)や室内外の温度差(温度差換気)を利用する方法で、外部の風の影響を大きく受けます。「風や温度差の影響を受けず、機械換気より安定する」という記述は逆です。
  • オ(誤): 換気回数は「部屋の空気がすべて外気と入れ替わる回数」を時間当たりで表したものです。毎時2回なら1時間に2回(30分で1回分)入れ替わることを意味し、「2時間に1回」ではありません。換気回数が多いほど、単位時間に入れ替わる空気の量は多くなります。

【理論的背景】

換気の方式は自然換気と機械換気に大別されます。自然換気は、建物の窓などに生じる風圧を利用する風力換気と、室内外の温度差による空気密度の差を利用する温度差換気(暖められた空気が上昇する煙突効果)からなり、外部の風の影響を大きく受けるため、換気量は一定になりません。機械換気は、給気と排気のどちらを機械で行うかにより第1種〜第3種に分けられます。

機械換気の分類(3種類):

種別給気排気特徴・主な用途
第1種換気機械機械常に一定量の換気を行えるが、コストが高い
第2種換気機械自然(窓ガラリ等)室内が正圧になり汚染空気の流入を防ぐ → クリーンルーム・手術室・無菌室
第3種換気自然(自然給気口)機械室内の臭気や水蒸気を強制的に排出できる → トイレ・浴室

覚え方は「機械で押し込む第2種は正圧で清潔な部屋向き」「機械で引き出す第3種は臭いや湿気の出る部屋向き」「両方機械の第1種」です。

【実務・条文構造】

換気に関する法令・基準:

1. 事務所衛生基準規則第3条(換気): 室の窓その他の開口部のうち直接外気に向かって開放できる部分の面積を、常時床面積の20分の1以上にしなければなりません。ただし、換気が十分に行われる性能を有する設備を設けたときは、この限りではありません。同条第2項では、室の一酸化炭素を百万分の50以下、二酸化炭素を百万分の5,000以下とすることを求めています。

2. 事務所衛生基準規則第5条(空気調和設備等による調整):

- 空気調和設備または機械換気設備を設けている場合、室に供給される空気が、浮遊粉じん量0.15mg/m³以下、一酸化炭素百万分の10以下、二酸化炭素百万分の1,000以下、ホルムアルデヒド0.1mg/m³以下に適合するよう設備を調整しなければなりません

- 室の気流は0.5m/秒以下としなければなりません(同条第2項)

3. 建築基準法第28条の2・同法施行令第20条の8: シックハウス対策として、居室を有する全ての建築物に機械換気設備の設置が原則として義務付けられています(平成15年7月1日施行)。

4. 必要換気量と換気回数の目安: 厚生労働省「『換気の悪い密閉空間』を改善するための換気の方法」では、ビル管理法の考え方に基づく必要換気量を一人あたり毎時30m³とし、窓の開放による換気では換気回数を毎時2回以上とすることを推奨しています。

【試験での位置づけ】

換気方式の問題では「第1種: 給排気ともに機械」「第2種: 機械給気・自然排気・正圧・クリーンルーム向き」「第3種: 自然給気・機械排気・トイレ・浴室向き」の三分類の正確な記憶が重要です。アのように「第1種を給気のみ機械」とする選択肢、ウのように「第3種を給排気ともに機械」とする選択肢は、各種別の定義を入れ替えた典型的な引っかけです。換気回数は定義そのものを問う形で出題されるため、「毎時○回=1時間に○回入れ替わる」と押さえておきます。

【各選択肢の発展補足】

  • ア: 第1種は給気・排気とも機械なので常に一定量の換気を行えますが、設備のコストが高くなります。「給気のみ機械」は第2種の定義であり、第1種と第2種の入れ替えに注意します。
  • イ: 正圧は、機械で給気し排気を自然に任せることで生じます。室内の圧力が高いため、隙間から他室や外の汚染空気が入り込みにくく、清浄度が求められるクリーンルーム・手術室・無菌室で用いられます。
  • ウ: 第3種は、給気を自然給気口から取り、排気を機械で行う方式です。室内の臭気や水蒸気を強制的に排出できるため、トイレや浴室等で用いられます。「給気と排気の両方を機械」は第1種の定義です。
  • エ: 自然換気は風力と温度差を駆動力とするため、外部の風の影響を大きく受け、換気量が一定になりません。事務所衛生基準規則第3条は開口部の面積(床面積の20分の1以上)を求めていますが、換気が十分に行われる性能を有する設備を設けた場合はこの規定を適用しないとしており、自然換気の方が安定するとは定めていません。
  • オ: 換気回数は「部屋の空気がすべて外気と入れ替わる回数」です。毎時2回であれば1時間に室の容積の2倍の外気が入れ替わることになり、換気回数が多いほど単位時間当たりに入れ替わる空気の量は多くなります。

【根拠】事務所衛生基準規則第3条・第5条、建築基準法第28条の2・同法施行令第20条の8、厚生労働省「『換気の悪い密閉空間』を改善するための換気の方法」。

【補足】第1種換気: 給排気ともに機械。第2種換気: 機械給気・自然排気・正圧→クリーンルーム・手術室。第3種換気: 自然給気・機械排気→トイレ・浴室。自然換気は風や温度差に左右され換気量が不安定。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 事務所衛生基準規則第3条(換気)・第5条(空気調和設備等による調整)、建築基準法第28条の2・同法施行令第20条の8(機械換気設備の設置の義務付け)、厚生労働省「『換気の悪い密閉空間』を改善するための換気の方法」(換気回数の定義)。第1種〜第3種換気方式は、給気・排気のどちらを機械で行うかによる機械換気の分類。 現行の労働安全衛生法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

この問題の関連トピック

  • 換気の種類・第1種〜第3種換気の定義
  • 頻出度B

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