精神保健福祉士

精神保健福祉士 第27回 問題39|精神障害リハビリテーション論

問題

精神保健福祉士 | 第27回(令和6年度) | 令和7年2月1日(土)・2日(日)実施・精神障害リハビリテーション論

A精神保健福祉士が勤務する地域活動支援センターでは,これまで新型コロナウィルス感染症の流行のため利用人数や利用時間を制限していたが,全面的に再開した。再開後これまでのメンバーに加えて,新たなメンバーも増えてきた。メンバー同士の交流が増えるにつれて,A精神保健福祉士に対して「他の人からの誘いを断りたいけど,うまく断れなくて困っている」「自分の意見や考えをうまく伝えられるようになりたい」といった相談が多くなった。そこでA精神保健福祉士は,相手の気持ちを大切にしながら自分の意見を主張できることを目指す集団プログラムの実施をメンバーに提案した。 次のうち,このプログラムとして,適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題39(精神障害リハビリテーション論)

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 2
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 2

メンバーから「他の人からの誘いをうまく断れない」「自分の意見や考えをうまく伝えられるようになりたい」という相談が増えました。これに対し、A精神保健福祉士は「相手の気持ちを大切にしながら自分の意見を主張できること」を目指す集団プログラムを提案しています。

この目的に合うのは、アサーショントレーニングです。アサーションは、相手も自分も大切にしながら、率直に自分の考えや気持ちを伝える自己表現で、これを学び、練習します。

ほかの選択肢は、復職支援、自閉症の療育、薬物依存の再発予防、疾病の自己管理とリカバリーを目的にしたプログラムです。

なぜ正解か

正解は 2。アサーショントレーニングは、相手の気持ちや権利を尊重しながら、自分の意見・気持ちを率直に適切に伝える自己表現(アサーション)を、練習を通して身に付けるプログラムである。メンバーの「うまく断れない」「意見を伝えられるようになりたい」という悩みと一致する。

ほかの選択肢

  • 1:リワークプログラムは、うつ病などで休職した人が、職場復帰に向けて生活リズムや仕事の準備を整えるためのプログラムである。
  • 3:TEACCHは、自閉スペクトラム症の人への構造化された支援の方法。
  • 4:SMARPPは、薬物依存症への認知行動療法に基づく再発予防のプログラムである。
  • 5:IMRは、精神疾患の自己管理とリカバリー(Illness Management and Recovery)を学ぶ心理社会的プログラムである。

見分けのポイント

プログラム名の問題では、事例の「困りごと」と「めざす姿」を抜き出し、各プログラムの対象・目的と照らして選ぶ。本問では、断れない悩みと、相手を大切にしながら自分の意見を主張するという目標が、アサーションに直結している。

正解の根拠と位置づけ

正解は 2。アサーションとは、自分も相手も大切にする自己表現で、次の三つのタイプと対比して説明される。

  • 非主張的(受け身):相手を優先して、自分の気持ちを抑える。
  • 攻撃的:自分を優先して、相手の気持ちを軽んじる。
  • アサーティブ:自分の意見や気持ちを、相手を尊重しながら率直に、誠実に、対等に伝える。

メンバーの「断れない」という悩みは、非主張的な自己表現の問題であり、アサーショントレーニングは、断る・頼む・意見を言うといった場面を、ロールプレイ(役割演技)などで練習する。精神障害のある人にとっては、社会的な場面での対人関係の技能を高め、自己効力感を支える。同じ悩みを持つ仲間と学ぶ集団プログラムにすることで、体験の共有や相互の励ましも得られる。

誤りの肢の掘り下げ

  • リワークプログラム:復職を目標にした、職場復帰支援のプログラム。目的が就労の準備にあり、本事例の相談とは合わない。
  • TEACCH:自閉スペクトラム症の人に対する支援として、環境を構造化し、視覚的な手がかりによって理解や行動を助ける。対人場面での自己主張の練習ではない。
  • SMARPP:薬物依存症の再発予防を目的に、日本で開発された認知行動療法に基づくプログラムである。依存の問題を前提にするので、本事例には合わない。
  • IMR:精神疾患の知識、再発予防、ストレス対処、服薬の自己管理などを学び、本人の目標に向けたリカバリーを支える。自己表現の技能に特化したものではない。

関連して出る論点

SST(生活技能訓練)との違い(SSTは対人行動の技能全般を、行動理論に基づく手順で練習する)、心理教育、認知行動療法、集団プログラムの運営(グループワークの原則)が問われる。プログラム名と対象・目的をセットで覚えるとよい。

集団プログラムの運営にも触れておく。参加者の提案に基づくプログラムであること、安心して発言できるルールを最初に確認すること、ロールプレイの内容を参加者の実際の困りごと(誘いを断る場面など)から選ぶこと、実施後に日常の場面で試して振り返ることが、効果を高める。アサーションの練習は、場面を決めた小さな練習から始め、成功体験を積み重ねて自己効力感を高める。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題39(精神障害リハビリテーション論)。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題39(精神障害リハビリテーション論)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:合格ナビ運営事務局(運営者情報)・編集方針。