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社会福祉士とケアマネ(介護支援専門員)の違い社会福祉士はケアマネ試験を受けられるか

更新 ・書いた人 合格ナビ 編集長(運営者)

この記事でわかること

社会福祉士とケアマネジャー(介護支援専門員)は、根拠法も試験の実施者も取り方も別の資格です。社会福祉士はケアマネ試験を受けられるのか、ケアマネの経験は社会福祉士の実務経験に数えられるのかを、e-Gov の法令・施行規則、センターの案内、都道府県の案内で整理します。

目次
  1. 社会福祉士とケアマネの違い(一覧表)
  2. 根拠法と仕事の定義:相談援助と、連絡調整を行う者
  3. 資格の取り方の違い:国家試験と、都道府県の試験・研修
  4. 社会福祉士はケアマネ試験を受けられるか
  5. ケアマネから社会福祉士を目指すとき
  6. 取ったあとの違い:更新があるかどうか
  7. まとめ
結論:社会福祉士とケアマネジャー(介護支援専門員)は、別の法律にもとづく別の資格です。社会福祉士は社会福祉士及び介護福祉士法、介護支援専門員は介護保険法が根拠で、試験の実施者も、取るまでの手順も違います。社会福祉士は、ケアマネの試験(介護支援専門員実務研修受講試験)を受けられます。介護保険法施行規則の第113条の2が、受験に必要な実務の経験の対象として、社会福祉士の資格に基づく業務を挙げているからです。ただし、受験には通算5年以上の実務の経験が要ります。

この記事は、e-Gov 法令検索の社会福祉士及び介護福祉士法、介護保険法、介護保険法施行規則(いずれも2026年10月7日時点の現行条文)、社会福祉振興・試験センター(以下「センター」)の介護支援専門員のページ・相談援助業務(実務経験)のページ、大阪府の第29回介護支援専門員実務研修受講試験のお知らせだけをもとにしています。ケアマネ試験は都道府県ごとに案内が出るため、受験する都道府県のページが正本です。当サイトはケアマネ試験の問題データを持っていないため、試験の難しさの比較はしません。社会福祉士の受験資格は社会福祉士の受験資格、仕事の概要は社会福祉士とはで扱っています。

社会福祉士とケアマネの違い(一覧表)

項目社会福祉士介護支援専門員(ケアマネジャー)
根拠法社会福祉士及び介護福祉士法介護保険法
定義の条第2条第1項第7条第5項
試験社会福祉士試験。厚生労働大臣が指定試験機関に試験事務を行わせることができる(第10条)介護支援専門員実務研修受講試験。都道府県知事が行う(介護保険法第69条の2)
受験の前提法第7条の12区分(学歴・養成施設・実務の組み合わせ)厚生労働省令で定める実務の経験(施行規則第113条の2)
試験のあと合格すると、社会福祉士となる資格を有する(法第4条)。登録を受けて社会福祉士になる(法第28条)実務研修の課程を修了し、都道府県知事の登録を受ける(介護保険法第69条の2)。介護支援専門員証の交付を受ける(第69条の7)
登録先社会福祉士登録簿(厚生労働省に備える。法第29条)都道府県知事の登録
有効期間と更新法の本則に、登録の有効期間や更新の定めはありません介護支援専門員証の有効期間は5年。更新には更新研修(第69条の7・第69条の8)

2つの資格は、1つの職場で一緒に求められることがあっても、法律の上では別々に取る資格です。片方を取ると、もう片方が自動的に付いてくることはありません。

根拠法と仕事の定義:相談援助と、連絡調整を行う者

法律は、それぞれの資格を、次のように定義しています(条文の要約です)。

  • 社会福祉士(法第2条第1項):登録を受け、社会福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、身体上・精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉サービス関係者等との連絡及び調整その他の援助(相談援助)を行うことを業とする者
  • 介護支援専門員(介護保険法第7条第5項):要介護者・要支援者からの相談に応じ、その心身の状況等に応じて適切な居宅サービス、施設サービス、介護予防サービスなどを利用できるよう、市町村、サービス事業者、介護保険施設などとの連絡調整等を行う者で、要介護者等の自立した日常生活に必要な援助に関する専門的知識及び技術を有するものとして、介護支援専門員証の交付を受けたもの

どちらも「相談に応じ、関係者と連絡調整を行う」点が共通します。違いは、対象と範囲です。社会福祉士の定義は、介護の場面に限らず、障害や環境上の理由で日常生活に支障がある人の福祉全般を対象にしています。介護支援専門員の定義は、介護保険の要介護者・要支援者が、介護保険のサービスなどを利用できるようにする仕事に、範囲を置いています。

もう1つの違いは、定義の中の「証」です。社会福祉士の定義は、登録を受けて、社会福祉士の名称を用いることに触れています。介護支援専門員の定義は、証の交付を受けたものであることに触れています。

資格の取り方の違い:国家試験と、都道府県の試験・研修

社会福祉士は、法第7条の12区分のどれかで受験資格を得て、社会福祉士試験に合格し、登録を受けます。受験資格の中心は、学歴・養成施設・相談援助の実務の組み合わせです。

介護支援専門員は、手順が長くなります。法第69条の2が、順序を次のように書いています。

1. 厚生労働省令で定める実務の経験を有する

2. 都道府県知事が行う介護支援専門員実務研修受講試験に合格する

3. 都道府県知事が行う介護支援専門員実務研修の課程を修了する

4. 都道府県知事の登録を受ける

5. 介護支援専門員証の交付を受ける(法第69条の7)

試験の中身の目的も、施行規則第113条の3に書かれています。実務研修受講試験は、介護保険制度、要介護認定・要支援認定、居宅サービス計画・施設サービス計画・介護予防サービス計画、保健医療サービス・福祉サービスについての、基礎的な知識と技術を確認するために行われます。社会福祉士試験が、福祉・社会保障・ソーシャルワークなどを広く問うのとは、試験の狙いが違います。

試験を実施するのは都道府県ですが、問題の作成には、センターが関わっています。センターのページは、介護保険法による登録試験問題作成機関として、介護支援専門員実務研修受講試験の試験問題の作成と、合格基準の設定に関する事務を、都道府県から受託していると書いています。令和8年4月24日現在の都道府県別の担当課の一覧も、同じページに載っています。

社会福祉士はケアマネ試験を受けられるか

受けられます。介護保険法第69条の2は、受験できる人を「厚生労働省令で定める実務の経験を有する者」としています。その省令が、介護保険法施行規則の第113条の2です。

ケアマネ試験の受験に必要な実務の経験:施行規則第113条の2は、第1号の期間と第2号の期間が通算して5年以上であることを求める。第1号は、社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士・医師・看護師などの資格に基づき、その資格に係る業務に従事した期間。第2号は、老人福祉施設・介護老人保健施設・介護医療院などの従業者等が、日常生活の自立に関する相談に応じ、助言、指導その他の援助を行う業務に従事した期間。最終確認日:2026-10-07。出典:e-Gov法令検索 介護保険法施行規則。

第1号の一覧には、「社会福祉士」が入っています。つまり、社会福祉士として登録を受け、その資格に基づく業務に従事した期間が、通算5年の対象になります。第2号は、資格がなくても、相談援助の業務に就いた期間が対象になる、別の道です。

都道府県は、この省令にもとづいて、受験の要件を案内に書きます。大阪府の第29回試験の案内を例にすると、次のように書かれています。

大阪府 第29回試験の受験資格:医師、看護師、介護福祉士等の試験対象の国家資格等に基づく業務、及び相談援助業務のうち、施設等において必置とされている相談援助業務に5年以上かつ900日以上の実務経験を有する者。国家資格等に基づく業務の場合は、資格登録日以降の実務経験で、5年以上かつ900日以上の実務経験を満たす必要がある。最終確認日:2026-10-07。出典:大阪府 第29回大阪府介護支援専門員実務研修受講試験のお知らせ(令和8年6月23日更新)。

注意したいのは、次の3点です。

  • 「5年以上」は施行規則の数字、「900日以上」は大阪府の案内に書かれた数字です。日数の条件は、受験する都道府県の案内で確認してください
  • 国家資格等に基づく業務は、大阪府の案内では資格登録日以降の実務経験が対象です
  • 試験の日程や申込の期間は、都道府県ごとに違います。センターのケアマネのページに、都道府県別の担当課のリンクが一覧で載っています

社会福祉士の登録があれば、受験の資格が自動で認められるわけでもありません。実務の期間を、証明書で示すことになります(大阪府のページにも、実務経験証明書の様式の案内があります)。

ケアマネから社会福祉士を目指すとき

反対に、介護支援専門員の資格を持っている人が、社会福祉士を目指す場合はどうでしょうか。

法第7条の12区分には、介護支援専門員の資格を条件とする号はありません。介護支援専門員であることが、そのまま受験資格になるわけではありません。社会福祉士の受験資格は、学歴・養成施設・相談援助の実務の組み合わせで決まります。

ただし、実務経験の対象にはなり得ます。センターの相談援助業務のページ(第39回試験の範囲)には、実務経験として認められる職種が、施設の種類ごとに載っています。高齢者分野の介護保険法の欄には、たとえば居宅介護支援事業を行っている事業所の「介護支援専門員」が挙げられています。条件として、ページは「配置基準により配置されている資格保有者に限る」と書いています。

ケアマネの業務が相談援助の実務経験に認められる範囲:第39回試験の範囲として、介護保険施設、小規模多機能型居宅介護などを行う施設、居宅介護支援事業を行っている事業所の介護支援専門員が、実務経験の職種に挙げられている。いずれも「配置基準により配置されている資格保有者に限る」。最終確認日:2026-10-07。出典:社会福祉振興・試験センター 相談援助業務(実務経験)。

同じページには、「これに示す施設、職種以外の経験は、実務経験の対象となりません(厚生労働大臣が個別に認める場合を除く)。」とも書かれています。自分の職場と職種が表に当たるか、配置基準による配置かどうかは、表と職場の発令を見比べて確認します。実務の数え方は社会福祉士の受験資格の記事に、立場別の道筋は社会福祉士になるにはの記事にまとめています。

実務経験があっても、学歴の区分が足りなければ、養成施設等で学ぶ段階が必要になることがあります。その場合の実習の決まりは社会福祉士の実習で整理しています。

取ったあとの違い:更新があるかどうか

資格を取ったあとの扱いにも、違いがあります。

  • 社会福祉士:法の登録の条(第28条〜第33条)に、有効期間を定めて更新を求める規定はありません。ただし、法第47条の2は、社会福祉士に、相談援助に関する知識及び技能の向上に努める責務を定めています
  • 介護支援専門員:介護支援専門員証の有効期間は5年です(介護保険法第69条の7第3項)。有効期間の更新は申請により行い、更新を受けようとする人は、原則として更新研修を受けなければなりません(第69条の8)

更新の手続きや研修の細かい決まりは、都道府県が案内します。

同じ人が両方の資格を持つ場合、更新のあるのは介護支援専門員証の側だけです。社会福祉士の登録は、変更があったときの届出などはありますが、期間ごとの更新は法の本則に定められていません。詳しい手続きは社会福祉士の登録手続きの記事で整理しています。

この論点の問題を解く

社会福祉士の試験には、高齢者福祉の科目があります。介護保険制度に関わる問題を、科目別に確かめることもできます。

まとめ

  • 社会福祉士は社会福祉士及び介護福祉士法、ケアマネ(介護支援専門員)は介護保険法が根拠の、別の資格。片方を取っても、もう片方は付いてこない
  • 社会福祉士はケアマネ試験を受けられる。施行規則第113条の2は、社会福祉士の資格に基づく業務を、受験に必要な実務の経験の対象に挙げている。通算5年以上が必要
  • 都道府県の案内では日数などの条件が加わることがある(大阪府は5年以上かつ900日以上。国家資格等に基づく業務は資格登録日以降)。受験する都道府県の案内で確認する
  • ケアマネの試験のあとは、実務研修の修了、都道府県知事の登録、介護支援専門員証の交付と進む。証の有効期間は5年で、更新研修がある
  • 介護支援専門員であることは、社会福祉士の受験資格になるわけではない。ただし、配置基準により配置されているケアマネの業務は、相談援助の実務経験に認められる職種に挙げられている
  • 社会福祉士の登録に、法の本則で定められた更新はない
本サイトは社会福祉振興・試験センターとも、都道府県とも関係ありません。条文の引用・要約は e-Gov 法令検索の現行条文(2026年10月7日確認)にもとづきます。ケアマネ試験の受験要件・日程・申込は、必ず受験する都道府県の案内で確認してください。

よくある質問

Q社会福祉士の資格だけで、介護支援専門員として働けますか?

社会福祉士の登録だけでは、介護支援専門員にはなれません。介護保険法第7条第5項は、介護支援専門員を、介護支援専門員証の交付を受けた者としています。大阪府の案内には、介護支援専門員の業務に従事するには、試験に合格したあと実務研修の課程を修了し、大阪府の介護支援専門員資格登録簿に登録され、介護支援専門員証の交付を受ける必要があると書かれています。社会福祉士の登録とは別の手続きです。

Qケアマネの試験で、社会福祉士として働いた期間は、登録の日より前も数えられますか?

大阪府の第29回試験の案内では、国家資格等に基づく業務の場合は「資格登録日以降の実務経験で、5年以上かつ900日以上の実務経験を満たす必要があります」と書かれています。施行規則の第113条の2も、国家資格に基づく業務については、その資格に基づいて当該資格に係る業務に従事した期間と書いています。登録の前の期間をどう扱うかは、受験する都道府県の案内で確認してください。

Qケアマネの資格を持っていると、社会福祉士の受験資格になりますか?

なりません。社会福祉士及び介護福祉士法第7条の12区分には、介護支援専門員の資格を条件とする号はありません。一方で、センターの相談援助業務のページは、介護保険施設や居宅介護支援事業所などで、配置基準により配置されている介護支援専門員の業務を、実務経験として認められる職種に挙げています。実務経験として数えられても、学歴や養成施設の区分は別に必要です。

Qケアマネ試験の問題は、誰が作っていますか?

試験を実施するのは都道府県ですが、問題の作成はセンターが受託しています。社会福祉振興・試験センターのページは、介護保険法による登録試験問題作成機関として、介護支援専門員実務研修受講試験の試験問題の作成と合格基準の設定に関する事務を都道府県から受託していると書いています。申込や試験日などの案内は、各都道府県のページで出されます。

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