測量士補

測量士補 地図編集 問16出典: 令和8年度 問23

問題

測量士補 | 地図編集 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-19

次の 1 〜 5 の文は,地図編集の原則について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の 1 〜 5 の中から選べ。

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答え合わせ

正解は 5
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

地図編集の原則に関する問題です。正答は「5」です。

選択肢5が誤りです。有形物(河川・道路など)と無形物(注記・行政界など)が近接して両方を表示できない場合,転位するのは無形物(注記や行政界など)です。有形物は現実に存在する実体であり,地図の正確性維持のため位置を変えてはなりません。

地図編集の原則では,「実在する物(有形物)の位置を優先し,注記等の無形物を転位する」というルールがあります。

選択肢1・2・3・4はすべて正しい記述です。2は「編集元の縮尺≧編集先の縮尺」という原則,3は重要度の高い地物を省略しない取捨選択の原則,4は形状の相似性を保った上での修飾(転位・総描)の許容です。

【地図編集の原則(公共測量作業規程の準則 地図編集編)】

選択肢5(誤り):転位の原則

「転位」とは,地図上で近接する複数の対象物が重なって表示できない場合に,一方を本来の位置からずらして表示することです。

転位の原則:

  • 有形物(実在物)を優先し,無形物(仮想的な境界・注記)を転位
  • 有形物同士が近接する場合:重要度が低い方を転位,または総描(選択・省略)

選択肢5は「有形物を転位」と述べており,これは原則に反します → 誤り。

各選択肢の正しい根拠:

1(正):注記の定義(準則の地図編集編で規定)。標高値,地名,施設名,等高線数値等を含む。

2(正):縮尺の拡大編集(より大縮尺への転換)は情報精度が下がる逆精度化になり禁止。縮小編集(より小縮尺への転換)は情報の取捨選択を伴い,元の縮尺≧作成縮尺が原則。

3(正):取捨選択の原則。重要な地物(幹線道路,主要建物,基準点等)は省略禁止。

4(正):形状修飾(修正描画)の許容条件。現実の形状と相似であれば,地図上の表現として多少の修飾(線の整形・角の丸め等)は許容される。

転位の実例:

例:河川に沿って行政界が走る場合,河川(有形物)を転位せず,行政界(無形物)を河川から若干ずらして表示します。地図の縮尺によっては河川幅が図上で0.2 mm以下となり区別不能になるため,このような転位処理が行われます。

【地図編集の深層:総描・転位・強調の原則と地図一般化(カルトグラフィック・ジェネラリゼーション)】

地図一般化(カルトグラフィック・ジェネラリゼーション)の体系:

地図を大縮尺から小縮尺に変換(縮小編集)する際に行われる「地図一般化」は,以下の操作から構成されます:

| 操作 | 定義 | 例 |

|---|---|---|

| 取捨選択(Selection) | 重要でない地物を削除 | 小縮尺で細街路を省略 |

| 総描(Simplification) | 形状を単純化 | 海岸線・河川の曲線を削減 |

| 合体(Amalgamation) | 複数地物を一体化 | 密集建物を1つのブロックに |

| 転位(Displacement) | 重なり回避のための移動 | 注記の転位・線の回避 |

| 強調(Exaggeration) | 重要地物の拡大表現 | 細い道路を図上で強調表示 |

| 分類(Classification) | 地物を大分類に整理 | 用途地域の簡略分類 |

| 記号化(Symbolization) | 地物を記号に置換 | 建物→建物記号 |

転位の優先順位(詳細):

複数の有形物が近接する場合の転位優先順位:

1. 鉄道:不転位(最優先)

2. 国道・主要道路:不転位(優先)

3. 河川(主要):不転位(優先)

4. 地方道・小河川:転位可

5. 行政界:転位可(有形物より後)

6. 注記:転位可(最後に調整)

デジタル地図一般化(自動化の現状):

GIS・地図製作ソフトウェアでの自動一般化アルゴリズム:

  • Douglas-Peucker法:折線の点列削減(総描)
  • Visvalingam-Whyatt法:三角形面積基準の点列削減
  • Chaikin法:線の滑らか化

完全自動化は困難で,特に転位・強調には人手による最終調整が必要です。国土地理院では,電子地形図の異縮尺自動生成ツールの開発を進めており,2024年以降の測量士試験でも出題が予想されます。

この問題の根拠出典: 令和8年度 測量士補試験 問23(国土地理院)/国土地理院コンテンツ利用規約・PDL1.0に基づき利用
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出典と作り方

本問は国土地理院が公表した過去問題を出典明記の上で引用しています(コンテンツ利用規約PDL1.0で出典明記による複製・商用利用を許諾・GREEN判定)。 根拠・出典:出典: 令和8年度 測量士補試験 問23(国土地理院)/国土地理院コンテンツ利用規約・PDL1.0に基づき利用 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)や国土地理院公式(https://www.gsi.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-19)。

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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)。測量法・作業規程の準則・計算式根拠に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。