測量士補

測量士補 多角測量 問17出典: 令和8年度 問6

問題

測量士補 | 多角測量 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-19

次の a 〜 c の文は,公共測量におけるトータルステーションを用いた基準点測量について述べたものである。ア 〜 エ に入る語句の組合せとして最も適当なものはどれか。次の 1 〜 5 の中から選べ。 a. 1 級基準点測量では,原則として ア により行う。 b. 2 級基準点測量では,器械高を イ 位まで測定する。 c. 3 級基準点測量では,基準面上の距離の計算は ウ に代えて エ を用いることができる。

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答え合わせ

正解は 1
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

TSを用いた基準点測量の規定を問う穴埋め問題です。正答は「1」です。

各空欄の答え:

  • ア:結合多角方式(1級基準点測量は原則として既知点から既知点へとつなぐ「結合多角方式」を用いる。単路線方式は精度が低い)
  • イ:ミリメートル(器械高の測定精度は2級でもミリメートル単位が要求される)
  • ウ・エ:楕円体高 → 標高(3級では簡便化として「楕円体高に代えて標高を用いることができる」)

結合多角方式は閉合差の検定が可能で精度管理に優れており,高精度が要求される1・2級基準点測量で原則とされます。単路線(開放路線)は誤差検定が困難なため,低次の測量に限られます。

【TS基準点測量の規程(公共測量作業規程の準則)の具体的内容】

公共測量作業規程の準則(令和5年改正版)の基準点測量編を整理します。

ア:1級基準点測量の観測方式

1・2級基準点測量:結合多角方式(または結合トラバース)が原則。

  • 結合多角方式:既知点A → 新設点群 → 既知点Bとつなぎ,閉合差を計算して精度管理
  • 単路線方式(開放路線):一端が固定されないため,誤差の検定が不可。3・4級のみで使用可

イ:器械高・目標高の測定精度

| 等級 | 器械高・目標高 |

|---|---|

| 1・2・3級 | ミリメートル単位 |

| 4級 | センチメートル単位 |

2級でもミリメートル単位が必要。選択肢3・4(センチメートル)は誤り。

ウ・エ:基準面上距離の計算(3級の特例)

基準面上距離(楕円体面への投影距離)の厳密計算:

D₀ = D × (R / (R + h))

ここで D は観測距離(斜距離),R は地球半径,h は 楕円体高。

3級測量では,楕円体高 h に代えて 標高 H を用いた近似計算でよい(ジオイド高 N を無視した簡便法)。日本の標準的なジオイド高(約36〜43 m)による誤差は,1 ppm程度であり3級精度に対して許容範囲内。

正答1の確認: ア=結合多角方式,イ=ミリメートル,ウ=楕円体高,エ=標高 → 選択肢1。

【基準点測量の精度体系と多角測量の誤差管理:上位資格への接続】

公共測量の精度体系(準則 第4条):

| 等級 | 標準偏差(水平位置) | 標準偏差(標高) | 主な用途 |

|---|---|---|---|

| 1級基準点 | ±0.01 m | ±0.015 m | 骨格三角点相当 |

| 2級基準点 | ±0.02 m | ±0.03 m | 公共測量骨格 |

| 3級基準点 | ±0.05 m | ±0.05 m | 詳細測量基準 |

| 4級基準点 | ±0.10 m | ±0.10 m | 細部測量基準 |

結合多角方式の誤差管理(精度検定の理論):

結合多角路線の閉合差の許容範囲(準則の数式):

  • 角度閉合差:± a√n(a:観測精度定数,n:観測点数)
  • 位置閉合差:± S × 比例定数(S:総路線長)

1級測量の場合,角度閉合差許容値は ±20"√n(観測条件による)。この厳格な管理が結合多角方式の存在意義です。

基準面上距離補正の精密計算:

D₀ = D × R / (R + h) の展開:

D₀ ≒ D × (1 − h/R)

R = 6,371,000 m,h(楕円体高)= 50 m(例)の場合:

補正量 = D × 50 / 6,371,000 = D × 7.8 ppm

1 km測距の場合,7.8 mm の補正が必要。3級(±50 mm/km精度)では標高Hで代用しても実用上問題なし。1・2級では厳密に楕円体高を用いる必要があります。

TSによる基準点測量の最新動向(準則令和5年改正):

令和5年改正では,RTK-GNSSとの組み合わせによる「GNSS-TS統合観測」が一部等級で認められました。また,電子基準点を固定局とするネットワーク型RTK測量の適用範囲が拡大し,従来の多角測量を代替するケースが増加しています。測量士試験では,GNSS基準点測量と従来型多角測量の精度比較・適用条件の理解が問われます。

この問題の根拠出典: 令和8年度 測量士補試験 問6(国土地理院)/国土地理院コンテンツ利用規約・PDL1.0に基づき利用
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は国土地理院が公表した過去問題を出典明記の上で引用しています(コンテンツ利用規約PDL1.0で出典明記による複製・商用利用を許諾・GREEN判定)。 根拠・出典:出典: 令和8年度 測量士補試験 問6(国土地理院)/国土地理院コンテンツ利用規約・PDL1.0に基づき利用 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)や国土地理院公式(https://www.gsi.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-19)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は国土地理院・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは国土地理院・国土交通省と一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)。測量法・作業規程の準則・計算式根拠に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。