問題
偽アルドステロン症に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
正答はア(誤っているもの)です。
手引きでは、偽アルドステロン症は「複数の医薬品や、医薬品と食品との間の相互作用によって起きることがある」とされています。「単一の医薬品によってのみ起こる」という記述が誤りです。
偽アルドステロン症の基本整理:
- 病態:体内に塩分(ナトリウム)と水が貯留し、カリウムが失われる。アルドステロン分泌は増加していない
- 症状:手足の脱力、血圧上昇、筋肉痛、こむら返り、むくみ等
- 生じやすい人:体表面積が小さい者(低身長・低体重)や高齢者
- 対応:疑われる症状に気付いたら直ちに使用中止・速やかに受診
ゴロ:「偽アルドはナトリウムと水がたまり、カリウムが逃げる」
偽アルドステロン症の概要:
| 項目 | 内容(手引き) |
|---|---|
| 病態 | 体内に塩分(ナトリウム)と水が貯留し、体からカリウムが失われることによって生じる |
| 名前の由来 | 副腎皮質からのアルドステロン分泌が増加していないにもかかわらずこのような状態となる |
| 主な症状 | 手足の脱力、血圧上昇、筋肉痛、こむら返り、倦怠感、手足のしびれ、頭痛、むくみ(浮腫)、喉の渇き、吐きけ・嘔吐等 |
| 進行すると | 筋力低下、起立不能、歩行困難、痙攣等 |
| 生じやすい人 | 低身長、低体重など体表面積が小さい者や高齢者 |
| 発症の時期・きっかけ | 原因医薬品の長期服用後に初めて発症する場合もある。複数の医薬品や、医薬品と食品との間の相互作用によって起きることがある |
| 対応 | 疑われる症状に気付いたら、直ちに原因と考えられる医薬品の使用を中止し、速やかに医師の診療を受ける |
各選択肢の解説:
- エ(正): 手引きの定義どおりです。アルドステロン分泌が増加していないのに、ナトリウムと水の貯留・カリウムの喪失が起こるため「偽」アルドステロン症と呼ばれます。
- イ(正): 手引きに挙げられた主な症状と、病態が進行した場合の症状のとおりです。手引きの注では、低カリウム血症を伴う高血圧症を示すことから、四肢の脱力と、血圧上昇に伴う頭重感などが主な症状となるとされています。
- ウ(正): 手引きでは「低身長、低体重など体表面積が小さい者や高齢者で生じやすく、原因医薬品の長期服用後に初めて発症する場合もある」とされています。
- ア(誤・正答): 手引きでは「複数の医薬品や、医薬品と食品との間の相互作用によって起きることがある」とされています。「単一の医薬品によってのみ起こる」「相互作用で起きることはない」は誤りです。
- オ(正): 手引きでは、初期症状に不審を感じつつも重症化させてしまう例が多いため、偽アルドステロン症が疑われる症状に気付いたら、直ちに原因と考えられる医薬品の使用を中止し、速やかに医師の診療を受けることが重要とされています。
【偽アルドステロン症の臨床像と登録販売者が担う早期発見の役割】
「相互作用で起きることがある」の具体像(グリチルリチン酸の総摂取量)
手引きでは、偽アルドステロン症を生じることがある主な成分として、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルレチン酸、カンゾウが挙げられています(かぜ薬の項の注)。グリチルリチン酸を大量に摂取すると、偽アルドステロン症を生じるおそれがあります。
ここで重要なのが、アで問われた「複数の医薬品や、医薬品と食品との間の相互作用」です。手引きでは次のように述べられています。
- 医薬品ではグリチルリチン酸としての1日摂取量が200mgを超えないよう用量が定められている
- しかし、かぜ薬以外の医薬品にも配合されていることが少なくない
- また、グリチルリチン酸二カリウムは甘味料として一般食品や医薬部外品などにも広く用いられている
- そのため、販売等に従事する専門家は、購入者等に対して、グリチルリチン酸の総摂取量が継続して過剰にならないよう注意を促す必要がある
1つの製品が用量の範囲内でも、複数の医薬品や食品から摂取が重なれば総量が増えます。「単一の医薬品でしか起こらない」と考えると、この重なりを見落とします。
生じるリスクが高い人と1日最大服用量40mgの基準
手引きでは、むくみ、心臓病、腎臓病又は高血圧のある人や高齢者では偽アルドステロン症を生じるリスクが高いため、それらの人に1日最大服用量がグリチルリチン酸として40mg以上の製品を使用する場合は、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談する等、事前にその適否を十分考慮するとともに、初期症状に常に留意する等、慎重に使用する必要があるとされています。また、どのような人が対象であっても、1日最大服用量がグリチルリチン酸として40mg以上となる製品は長期連用を避けます。
長期服用後に初めて発症することがある
手引きでは「原因医薬品の長期服用後に初めて発症する場合もある」とされています。「今まで問題なかったから大丈夫」とは言えない理由がここにあります。
登録販売者の実務上の対応
1. 販売前の確認
- 現在使用している医薬品(漢方処方製剤を含む)にグリチルリチン酸・カンゾウを含むものがないか確認
- むくみ、心臓病、腎臓病、高血圧の有無と年齢(高齢者か)を確認
2. 販売時の情報提供
- グリチルリチン酸の総摂取量が継続して過剰にならないよう注意を促す
- 手足の脱力、むくみ、血圧上昇等に気付いたら直ちに使用を中止し、速やかに医師の診療を受けるよう伝える
3. 使用中の相談への対応
- 初期症状に不審を感じつつも重症化させてしまう例が多いとされるため、疑われる症状の訴えがあれば使用中止と受診を勧める
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第2章Ⅲ-1-4)「偽アルドステロン症」、第3章Ⅰ-1-2)「主な配合成分等」(かぜ薬・グリチルリチン酸二カリウム) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。

