問題
⑥で示す部分の接地工事の種類及びその接地抵抗の許容される最大値[Ω]の組合せとして,正しいものは。 なお,引込線の電源側には地絡遮断装置は設置されていない。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
正答はウ(D種接地工事・100 Ω)です。
⑥は電灯分電盤の接地極です。この店舗の電灯分電盤は単相3線式100/200 Vで、使用電圧は300 V以下なのでD種接地工事です。
D種の接地抵抗は原則100 Ω以下で、地絡のとき0.5秒以内に自動で電路を遮断する装置があれば500 Ωまで緩和されます。ところが、この分電盤の外箱は金属製で、主開閉器は漏電遮断器ではない配線用遮断器です。さらに問題文に「引込線の電源側には地絡遮断装置は設置されていない」とあります。外箱で地絡が起きても自動で遮断されないので緩和は使えず、最大値は100 Ωです。
正答はウ(D種接地工事・100 Ω)です。
⑥の部分
⑥は電灯分電盤結線図の下にある接地極(接地線E5.5)です。注意5により電灯分電盤の外箱は金属製で、この接地は外箱などを接地するものです。
種類の判断(電技解釈第29条)
電灯分電盤の電源は1φ3W 100/200 Vで、使用電圧は300 V以下です。300 V以下の低圧用機械器具の外箱はD種接地工事です。C種は300 Vを超える低圧用なので、アとイは当たりません。
最大値の判断(電技解釈第17条)
D種は100 Ω以下が原則で、「地絡を生じた場合に0.5秒以内に当該電路を自動的に遮断する装置」を施設すれば500 Ω以下です。この分電盤では
- 主開閉器は「B 3P100A」(配線用遮断器)で、地絡を検出しない
- 漏電遮断器(BE)は各分岐回路にあるが、主開閉器の電源側や外箱の地絡は保護しない
- 引込線の電源側にも地絡遮断装置は無い(問題文のなお書き)
したがって外箱の地絡を自動遮断する装置が無く、500 Ωへの緩和は使えません。最大値は100 Ωで、正答はウです。エ(500 Ω)は緩和条件を満たす場合の値です。
正答はウ(D種接地工事・100 Ω)です。
1. 同じ「D種接地工事」でも答えが100 Ωと500 Ωに分かれる
配線図の接地抵抗の問題は、種類の判断(C種かD種か)と最大値の判断(緩和が使えるか)の2段階です。本問の決め手は2段階目で、次の3つを配線図と問題文から読み取ります。
1. 接地する物:⑥は電灯分電盤の接地極。注意5で電灯分電盤の外箱は金属製とされている
2. 主開閉器の種類:電灯分電盤結線図の主開閉器は「B 3P100A」で、配線用遮断器(漏電遮断器ではない)
3. 電源側の地絡遮断装置:問題文のなお書きで「設置されていない」とされている
各分岐回路の漏電遮断器(BE)は、その負荷側で起きた地絡しか遮断しません。分電盤の外箱に主開閉器の電源側の電線が触れて地絡した場合、どの装置も動作しません。電技解釈第17条の緩和条件は「当該電路に地絡を生じた場合に0.5秒以内に自動的に遮断する装置を施設するとき」なので、この接地には当てはまらず、原則の100 Ω以下が適用されます。
2. 電技解釈第17条・第29条の整理
| 種類 | 対象 | 接地抵抗値 |
|---|---|---|
| A種 | 高圧・特別高圧の機器の外箱など | 10 Ω以下 |
| C種 | 300 Vを超える低圧の機器の外箱など | 10 Ω以下(0.5秒以内の自動遮断で500 Ω以下) |
| D種 | 300 V以下の低圧の機器の外箱など | 100 Ω以下(0.5秒以内の自動遮断で500 Ω以下) |
接地線は、C種・D種とも直径1.6 mm以上の軟銅線です。本問の配線図では接地線にE5.5(断面積5.5 mm²)が使われています。
3. 選択肢の検討
- ア:C種は300 V超の低圧用。この電路(100/200 V)には当たらない。
- イ:50 Ωは電技解釈に定めのない値で、C種の基準(10 Ω・500 Ω)とも合わない。
- ウ:正しい。
- エ:D種で漏電遮断器などの自動遮断装置がある場合の値。本問は外箱の地絡を遮断する装置が無い。
4. 500 Ωが答えになる問題との違い
木造住宅の配線図で、分電盤の主開閉器が漏電遮断器(例:「BE 3P 50AF 50A 30mA」)であれば、分電盤以降のすべての電路が0.1秒以内に遮断されるので、D種でも500 Ωが答えになります。エアコン用の接地極付コンセントの接地も、その回路が漏電遮断器で保護されていれば500 Ωです。「主開閉器がBかBEか」「電源側の地絡遮断装置についての但し書き」「外箱の材質」を確かめる習慣をつけると、この形式は確実に得点できます。
- 電気設備に関する技術基準を定める省令e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は一般財団法人 電気技術者試験センターが公表した過去の試験問題です(同センターの公式FAQにより教育目的での利用は許諾・使用料不要。図・写真も同センターの公表問題から掲載)。解説は合格ナビが作成しています。 根拠・出典:出典:令和6年度上期 第二種電気工事士 学科試験 問36(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の出題範囲分析に基づき、段差のある3段階の解説を作成しています。



