問題
写真の照明器具には矢印で示すような表示マーク(日本照明工業会 SB・SGI・SG形適合品)が付されている。この器具の用途として,適切なものは。
キーボード:1〜4で選択・Enterで次へ
答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
写真のマーク「日本照明工業会 SB・SGI・SG形適合品」は、断熱材を敷き詰めた天井(断熱施工天井)に埋め込んで使える「S形」と呼ばれるダウンライトであることを示す。ふつうの埋込み器具は周りを断熱材で囲まれると熱がこもって過熱するため、断熱材を器具から離して施工する必要があるが、S形は断熱材に接した状態でも安全に使えるように作られている。正答はウ。
照明器具の表示マークの意味を問う問題(正答ウ)。
・ウ(適切):「S形」は、断熱材を施工した天井に埋め込んで使えるダウンライトの区分で、日本照明工業会の規格に適合した器具にこのマークが付く。マークの「SB・SGI・SG」は、天井の断熱工法(断熱材を吹き込むブローイング工法、マット状の断熱材を敷くマット敷工法)のどれに対応するかを表す記号で、この器具はそれらすべてに適合していることを示している。
・ア:クリーンルーム用の照明器具は、ほこりを出さない・ためない構造(密閉形・パネル形など)の専用品で、このマークとは関係がない。
・イ:フライダクトは厨房などの油煙を排気するダクトで、照明器具を設置する場所ではない。
・エ:非常用照明は、停電時に予備電源で点灯する専用の器具(電池内蔵形など)を、建築基準法に基づく基準に適合させて設置する。このマークは非常用照明であることを示すものではない。
S形でない埋込み器具を断熱材でおおうと、熱がこもって器具や電線の絶縁が劣化し、火災の原因にもなる。
【S形が必要になる理由】住宅や建物の天井裏では、省エネのために天井の上に断熱材を敷き詰めたり吹き込んだりする。埋込み形の照明器具は、ランプや点灯回路の熱を天井裏へ逃がして温度を保つ設計になっているため、断熱材でふさがれると放熱できず、器具の温度が上がりすぎる。その結果、器具の部品や電線の絶縁物が劣化し、最悪の場合は発火につながる。
【S形とそれ以外の器具の違い】
・S形(断熱施工用):断熱材が器具に接した状態でも、器具の温度が許容範囲に収まるよう設計・試験された器具。断熱材を切り欠いたりすき間を空けたりする必要がなく、天井の断熱性能を損なわない。
・一般形(断熱施工に対応しない器具):器具の周りの断熱材を取り除き、決められた離隔をとって施工する必要がある。断熱材にすき間ができるため、断熱性能が下がり、結露の原因にもなる。
どちらの器具であるかは、器具本体の表示やマークで確認してから施工する。写真の問題では、マークの「S」の文字と「適合品」の表示が見分けの手がかりになる。
【ほかの選択肢の器具との区別】クリーンルーム用、非常用、防湿・防雨形、防爆形など、照明器具には使用場所に応じた専用品があり、それぞれ専用の表示や認定がある。1つのマークがすべての用途を兼ねることはないので、「マークが示す用途は1つ」と考えて、そのマークが何の基準への適合を示すかを結び付けて覚えるとよい。
【施工上の注意】S形であっても、器具の上に物を載せたり、指定以外の施工方法で断熱材を施工したりすると、想定外の温度上昇を招く。ランプ交換時も、器具に指定された種類・電力のランプ(LEDユニットなど)を使うことが前提である。電気工事士としては、器具の表示・取扱説明書に書かれた施工条件を守ることが、断熱施工天井での火災防止の基本になる。
- 建築基準法e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:平成30年度(午後) 第一種電気工事士 学科試験 問15(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。


