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労働生理とは?肝臓・血液・体温調節・睡眠の要点と試験範囲衛生管理者

更新 ・書いた人 合格ナビ 編集長(運営者)

この記事でわかること

労働生理とは何かを、労働安全衛生規則の試験科目と安全衛生技術試験協会の公表試験問題で整理。肝臓の働き・血液の成分・体温調節・睡眠とホルモン(メラトニン)・血糖の調節を、国立がん研究センター・糖尿病情報センター・環境省・厚生労働省の公開ページを出典に、第一種・第二種共通の10問との対応つきで確認できます。

目次
  1. 労働生理は試験でどんな科目か
  2. 公表試験問題での扱い(肝臓・血液・体温調節・消化器系)
  3. 肝臓の働き
  4. 血液の成分と働き
  5. 体温調節
  6. 睡眠とホルモン(メラトニン)
  7. 血糖量の調節とホルモン
  8. 間違えやすいポイント
  9. まとめ
結論:労働生理は、衛生管理者免許試験の学科試験の科目名で、労働安全衛生規則第70条・別表第五が労働衛生・関係法令とともに定めています。安全衛生技術試験協会の紹介ページでは、第一種・第二種のどちらも10問(100点)です。公表されている4つの公表試験問題(第一種・第二種の令和8年4月掲載分と令和8年10月掲載分)には、肝臓の機能・血液・体温調節・消化器系の問が、いずれにも含まれています。同じ掲載分の第一種と第二種で、労働生理10問の設問と選択肢の文字列は、問番号を除き同一です。

この記事の医学的な説明は、国立がん研究センター がん情報サービスの肝臓がん(肝細胞がん)についてと多発性骨髄腫、国立国際医療研究センター 糖尿病情報センターの糖尿病とは、環境省 熱中症予防情報サイトの熱中症の予防方法と対処方法、厚生労働省の健康づくりのための睡眠ガイド2023を出典にしています(いずれも2026-10-09 に取得)。この記事は試験科目の解説であり、個別の健康相談や診断ではありません。体調や検査値、睡眠の悩みは、医療機関や、事業場の産業医・保健師に相談してください。試験科目の条文は、e-Gov 法令検索の労働安全衛生規則です。

労働生理は試験でどんな科目か

労働安全衛生規則第70条は、免許試験の受験資格と試験科目、試験科目の免除を受けられる者を、別表第五のとおりと定めています。別表第五の第一種衛生管理者免許試験と第二種衛生管理者免許試験の欄は、いずれも学科試験をイ 労働衛生、ロ 労働生理、ハ 関係法令としています。

衛生管理者試験の科目と問数:労働生理は、第一種・第二種ともに10問(100点)。第一種の労働衛生・関係法令は、有害業務に係るもの10問(80点)と、有害業務に係るもの以外のもの7問(70点)。第二種の労働衛生・関係法令は、それぞれ有害業務に係るものを除く10問(100点)。最終確認日:2026-10-09。出典:安全衛生技術試験協会 第一種・第二種衛生管理者の紹介。
区分労働生理の扱い
第一種衛生管理者免許試験学科試験の科目。10問(100点)
第二種衛生管理者免許試験学科試験の科目。10問(100点)
第二種衛生管理者免許を受けた者が第一種を受験する場合(特例第一種)別表第五は、免除する試験科目に労働生理を挙げている。協会の紹介ページの特例第一種の欄には、労働生理の記載がありません(2026-10-09 時点)
船員法の衛生管理者適任証書の交付を受けた者で、その後1年以上労働衛生の実務に従事した経験を有する者別表第五は、免除する試験科目に労働生理を挙げている

労働生理には、有害業務に係るものとそれ以外という区分がありません。第一種と第二種の試験範囲の違いは、衛生管理者 第一種と第二種の違いで整理しています。

公表試験問題での扱い(肝臓・血液・体温調節・消化器系)

安全衛生技術試験協会は、労働安全衛生法に基づく免許試験の公表試験問題のページで、第一種・第二種の衛生管理者の試験問題を、令和8年4月掲載分と令和8年10月掲載分の2回分ずつ公表しています。この4つの公表試験問題の「労働生理」を見ると、次の4つの主題が、4つすべてに含まれています。

衛生管理者の公表試験問題の掲載:令和8年10月掲載分は令和8年1月から6月までに実施した試験問題、令和8年4月掲載分は令和7年7月から12月までに実施した試験問題。令和8年1月1日以降に施行された法令には対応していない。最終確認日:2026-10-09。出典:安全衛生技術試験協会 公表試験問題(労働安全衛生法に基づく免許試験)。
主題令和8年10月掲載 第一種/第二種令和8年4月掲載 第一種/第二種問の論点(当サイトの要約。問題文は転載していません)
消化器系問35/問21問36/問22小腸での吸収と門脈、無機塩・ビタミン類の吸収、胆汁、ペプシノーゲンと胃酸、膵液、唾液、小腸の絨毛
血液問36/問22問40/問26血漿と有形成分、ABO式血液型、好中球などの白血球、リンパ球の分類、血液凝固とフィブリノーゲン、血漿の蛋白質、赤血球、血小板
肝臓の機能問37/問23問38/問24有害物質の分解、グリコーゲンの合成と貯蔵・分解、ビリルビン、尿素の合成、コレステロールなどの合成、ヘモグロビン
体温調節問39/問25問42/問28発汗と熱の放散、不感蒸泄、恒常性(ホメオスタシス)、体温調節中枢、水分の蒸発と気化熱、寒冷環境での皮膚の血管

この表の4主題以外に、令和8年10月掲載分には、呼吸、感覚又は感覚器、代謝、抗体、ホルモンによる血糖量の調節、疲労などの問があり、令和8年4月掲載分には、感覚又は感覚器、神経系、腎臓又は尿、視覚、免疫、中高年齢者の生理機能の変化などの問があります。

この表から言えるのは、次の2点です。

  • 公表された4つの公表試験問題では、消化器系・血液・肝臓の機能・体温調節の4主題が、掲載分ごと、第一種・第二種ごとに、問として含まれています。
  • 公表された4つの公表試験問題の中身から、今後の試験の内容を決めることはできません。

当サイトの衛生管理者の問題は、過去の出題論点をもとにした自作問題です。労働生理は、労働生理の論点別問題で、3段階の解説つきで解けます。

肝臓の働き

国立がん研究センター がん情報サービスは、肝臓を次のように説明しています。

項目説明(同サービスの記載)
位置と大きさ腹部の右上にある体内最大の臓器。重さは成人で1kg以上
門脈胃や腸から吸収した栄養を多く含む血液を肝臓に運ぶ静脈。門脈から肝臓に流入した血液は、肝静脈を通って下大静脈に流れ出る
主な役割門脈から流入した血液に含まれる栄養を代謝して体に必要な成分に変えること。代謝の際に生じた物質や摂取したアルコールなどの有害物質を解毒し排出すること。脂肪の消化を助ける胆汁を作ること

同サービスの記載は、肝臓の「主な役割」を3つに整理したものです。肝臓の機能を完全に列挙したものではありません。公表試験問題の「肝臓の機能」の問は、有害な物質の分解のほか、グリコーゲンや尿素、コレステロールなど個別の物質の合成・分解を選択肢に含んでいます。物質ごとの整理は、労働生理の論点別問題の解説(当サイトの解説)で確認できます。

血液の成分と働き

同サービスの多発性骨髄腫のページは、血液の成分を次のように説明しています。

項目説明(同サービスの記載)
血液細胞血液の中にある赤血球、白血球、血小板などを血液細胞という。骨の中心部にある骨髄で、血液細胞のもとになる造血幹細胞からつくられる
骨髄系幹細胞から赤血球、白血球(顆粒球、単球)、血小板など
リンパ系幹細胞から白血球の一種であるリンパ球(T細胞、B細胞、NK細胞)
形質細胞白血球の中のリンパ球のうち、B細胞から分化した細胞。体内に侵入した細菌やウイルスなどの異物から体を守る抗体をつくる働きをもつ

この記載から、リンパ球は白血球の一種であること、血小板とは別の血液細胞であることがわかります。公表試験問題の血液の問は、血漿と有形成分の割合、ABO式血液型、血液凝固なども扱っています(前の表を参照)。

体温調節

環境省 熱中症予防情報サイトの熱中症の予防方法と対処方法は、人間の身体は、平常時は体温が上がっても汗や皮膚温度が上昇することで体温が外へ逃げる仕組みとなっており、体温調節が自然と行われると説明しています。熱中症を引き起こす要因として、「環境」と「からだ」と「行動」の3つを挙げ、「からだ」の要因に、激しい労働や運動によって体内に著しい熱が生じたり、暑い環境に体が十分に対応できないことを挙げています。

公表試験問題の体温調節の問は、発汗、不感蒸泄、恒常性(ホメオスタシス)、体温調節中枢などの用語を扱っています。暑熱の測定は、作業環境測定をわかりやすくでも扱っています。

睡眠とホルモン(メラトニン)

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」には、睡眠に関して次の記載があります。

項目ガイドの記載(要点)
睡眠時間成人では、おおよそ6〜8時間が適正な睡眠時間と考えられ、1日の睡眠時間が少なくとも6時間以上確保できるように努めることが推奨される。適正な睡眠時間には個人差がある
光と体内時計起床後に朝日の強い光を浴びることで体内時計はリセットされ、睡眠・覚醒リズムが整う。日中に光を多く浴びることで夜間のメラトニン分泌量が増加し、体内時計が調節され、入眠が促進される
メラトニン就寝の約2時間前から、睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌が始まる。それ以降に照明やスマートフォンの強い光を浴びると、催眠効果のあるメラトニンの分泌が抑制されることから、睡眠・覚醒リズムが遅れ、入眠が妨げられることが報告されている

安全衛生技術試験協会の公表試験問題(第一種・第二種の令和8年4月掲載分・令和8年10月掲載分の労働生理)には、メラトニンの語を含む問の記載がありません(2026-10-09 時点)。令和8年10月掲載分の労働生理の疲労に関する問の選択肢に、睡眠、休養という語が出てきますが、睡眠のホルモンを問うものではありません。

ガイドの成人版には、睡眠の不調や睡眠休養感の低下がある場合は、生活習慣等の改善を図ることが重要であるが、病気が潜んでいる可能性にも留意する、という記載があります。個別の睡眠の悩みの判断は、この記事では扱えません。医療機関に相談してください。

血糖量の調節とホルモン

国立国際医療研究センター 糖尿病情報センターの糖尿病とは(更新日 2026年4月9日)は、糖尿病を、インスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖(血糖)が増えてしまう病気と説明しています。インスリンは膵臓から出るホルモンで、血糖を一定の範囲におさめる働きを担っています。

公表試験問題には、令和8年10月掲載分の第一種(問43)と第二種(問29)に、ホルモンによる血糖量の調節の問があります。令和8年4月掲載分の労働生理には、血糖量の調節の問の記載がありません(2026-10-09 時点)。この問は、グルカゴン、インスリン、アドレナリン、コルチゾールの働きと分泌する場所を組み合わせる形式です。ホルモンごとの整理は、労働生理の論点別問題の解説(当サイトの解説)で確認できます。

間違えやすいポイント

出典で確認できる範囲で、取り違えやすい点を整理します。

取り違え出典での正しい区別
リンパ球を血小板の仲間とするリンパ球は白血球の一種。血小板は、赤血球・白血球とは別の血液細胞(国立がん研究センター)
血液細胞は骨髄以外でつくられるとする血液細胞は、骨の中心部にある骨髄で、造血幹細胞からつくられる(国立がん研究センター)
肝臓の機能を、同サービスの3つの「主な役割」だけと考える3つは「主な役割」の説明で、機能の完全な列挙ではない。公表試験問題の肝臓の機能の問は、個別の物質の合成・分解を選択肢に含む
門脈を、肝臓から出ていく血管と考える門脈は、胃や腸から吸収した栄養を多く含む血液を肝臓に運ぶ静脈。肝臓から出た血液は肝静脈を通って下大静脈へ流れる(国立がん研究センター)
メラトニンの分泌を、夜の強い光で促されると考える就寝の約2時間前から分泌が始まり、それ以降に強い光を浴びると分泌が抑制される(健康づくりのための睡眠ガイド2023)
インスリンを膵臓以外から出るホルモンと考えるインスリンは膵臓から出るホルモンで、血糖を一定の範囲におさめる働きを担う(糖尿病情報センター)
労働生理にも有害業務の区分があるとする労働生理は、第一種・第二種とも10問(100点)で、有害業務の区分がない(安全衛生技術試験協会)
労働生理は、第一種と第二種で別の問題とする公表試験問題の労働生理10問は、同じ掲載分の第一種と第二種で、問番号を除き文字列が同一(令和8年4月掲載分・令和8年10月掲載分)

まとめ

  • 労働生理は、衛生管理者免許試験の学科試験の科目名。労働安全衛生規則第70条・別表第五が、労働衛生・関係法令とともに定め、第一種・第二種のどちらも10問(100点)。
  • 公表された4つの公表試験問題(第一種・第二種の令和8年4月掲載分・令和8年10月掲載分)の労働生理には、消化器系・血液・肝臓の機能・体温調節の問がいずれにも含まれ、同じ掲載分の第一種と第二種で、問番号を除き設問と選択肢が同一。
  • 肝臓の主な役割は、栄養の代謝、有害物質の解毒と排出、胆汁をつくること(国立がん研究センター)。リンパ球は白血球の一種で、血液細胞は骨髄でつくられる。
  • メラトニンは睡眠を促すホルモンで、就寝の約2時間前から分泌が始まる(睡眠ガイド2023)。公表試験問題には、メラトニンの語を含む問の記載がない。
  • インスリンは膵臓から出るホルモンで、血糖を一定の範囲におさめる(糖尿病情報センター)。ホルモンによる血糖量の調節の問は、令和8年10月掲載分にある。

よくある質問

Q労働生理とは何ですか?

衛生管理者免許試験の学科試験の科目名です。労働安全衛生規則第70条と別表第五は、第一種衛生管理者免許試験と第二種衛生管理者免許試験の学科試験の科目を、労働衛生、労働生理、関係法令と定めています。安全衛生技術試験協会の紹介ページでは、労働生理は第一種・第二種のどちらも10問(100点)です(2026-10-09 時点)。

Q労働生理は、第一種と第二種で内容が違いますか?

安全衛生技術試験協会が公表している労働生理10問は、令和8年4月掲載分と令和8年10月掲載分のどちらも、第一種と第二種で、問番号(第一種は問35〜問44、第二種は問21〜問30)を除き、設問と選択肢の文字列が同一です(2026-10-09 時点)。労働衛生と関係法令は第一種に有害業務に係る問があり、第二種は有害業務に係るものを除きますが、労働生理には有害業務の区分がありません。

Q肝臓の主な役割は何ですか?

国立がん研究センター がん情報サービスは、肝臓の主な役割として、門脈から流入した血液に含まれる栄養を代謝して体に必要な成分に変えること、代謝の際に生じた物質や摂取したアルコールなどの有害物質を解毒し排出すること、脂肪の消化を助ける胆汁を作ることを挙げています。これは「主な役割」の説明で、肝臓の機能をすべて並べたものではありません。個別の体調や検査値の相談は、医療機関に問い合わせてください。

Q血液の中には、どんな細胞がありますか?

国立がん研究センター がん情報サービスは、血液の中にある赤血球、白血球、血小板などを血液細胞と呼び、骨髄で造血幹細胞からつくられると説明しています。骨髄系幹細胞からは赤血球、白血球(顆粒球、単球)、血小板などが、リンパ系幹細胞からは白血球の一種であるリンパ球(T細胞、B細胞、NK細胞)がつくられます。

Q睡眠に関わるホルモンのメラトニンは、試験に出ますか?

安全衛生技術試験協会が公表している労働生理の問(令和8年4月掲載分・令和8年10月掲載分の、第一種・第二種)には、メラトニンの語を含む問の記載がありません(2026-10-09 時点)。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、就寝の約2時間前から睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌が始まり、それ以降に照明やスマートフォンの強い光を浴びると分泌が抑制されると説明しています。

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法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月9日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

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