問題
酸素欠乏症等防止規則(酸欠則)に定める空気呼吸器等(給気式呼吸用保護具)の使用等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正しいのはイです。酸欠則第16条第1項は、酸素欠乏症等にかかった作業従事者を酸素欠乏等の場所で救出する作業に労働者を従事させるとき、事業者は救出作業に従事する労働者に空気呼吸器等を使用させなければならないと定めています。
各誤りの要点: ア→「空気呼吸器等」は空気呼吸器・酸素呼吸器・送気マスクの3つ(第5条の2)。防毒マスクは含まれない。ウ→換気できない場合は空気呼吸器等を使用させる(第5条の2)。防毒マスクでは代替できない。エ→同時に就業する労働者の人数と同数以上を備える。オ→換気には純酸素を使用してはならない(第5条第3項)。
酸欠則の空気呼吸器等に関する主な規定:
| 条文 | 内容 |
|---|---|
| 第2条 | 酸素欠乏=空気中の酸素の濃度が18%未満である状態 |
| 第5条第1項 | 酸素濃度を18%以上(第二種酸素欠乏危険作業は、あわせて硫化水素濃度を100万分の10以下)に保つよう換気。爆発・酸化等の防止のため換気できない場合等は除く |
| 第5条第3項 | 換気には純酸素を使用してはならない |
| 第5条の2 | 換気できない場合は、同時に就業する労働者の人数と同数以上の空気呼吸器等(空気呼吸器・酸素呼吸器・送気マスク)を備え、使用させる |
| 第7条 | 空気呼吸器等を使用させるときは、その日の作業開始前に点検 |
| 第16条 | 救出作業に従事する労働者に空気呼吸器等を使用させる |
各選択肢の正誤と根拠:
- ア(誤): 第5条の2第1項のかっこ書きで「空気呼吸器等」は「空気呼吸器、酸素呼吸器又は送気マスク」と定義されている。防毒マスクは含まれない。
- イ(正): 第16条第1項のとおり。労働者も、使用を命じられたときは使用しなければならない(同条第2項)。
- ウ(誤): 換気できない場合に使用させるのは空気呼吸器等であり(第5条の2第1項)、防毒マスクで代えることはできない。
- エ(誤): 備える数は「同時に就業する労働者の人数と同数以上」(第5条の2第1項)。
- オ(誤): 第5条第3項は、換気が行われるときは純酸素を使用してはならないと定めている。
【理論的背景】
酸欠則は、酸素欠乏症等を防ぐ第一の手段を換気としています。第5条第1項は、酸素欠乏危険作業を行う場所の空気中の酸素の濃度を18%以上(第二種酸素欠乏危険作業では、あわせて硫化水素の濃度を100万分の10以下)に保つように換気することを求めています。ただし、爆発・酸化等を防止するため換気することができない場合や、作業の性質上換気することが著しく困難な場合は、この限りでないとされます。
この「換気できない場合」に対応するのが第5条の2です。事業者は、同時に就業する労働者の人数と同数以上の空気呼吸器等(空気呼吸器、酸素呼吸器又は送気マスク)を備え、労働者にこれを使用させなければなりません(第1項)。労働者も、使用を命じられたときは使用しなければなりません(第2項)。「空気呼吸器等」の定義に防じんマスク・防毒マスクは入っていない点が、本問の中心です。
【実務・条文構造】
- 第5条第3項: 換気が行われるときは、純酸素を使用してはならない。
- 第7条: 第5条の2第1項により空気呼吸器等を使用させて酸素欠乏危険作業に従事させる場合は、その日の作業を開始する前に空気呼吸器等を点検し、異常を認めたときは直ちに補修し、又は取り替える。
- 第11条: 酸素欠乏危険作業主任者を技能講習修了者から選任し、測定器具・換気装置・空気呼吸器等の点検や、空気呼吸器等の使用状況の監視などを行わせる。
- 第12条: 酸素欠乏危険作業に係る業務の特別の教育の科目に「空気呼吸器等の使用の方法」が含まれる。
- 第15条: 酸素欠乏危険作業に従事させるときは、空気呼吸器等、はしご、繊維ロープ等、非常の場合に労働者を避難させ、又は救出するため必要な用具(避難用具等)を備える。第7条の点検の規定が準用される。
- 第16条: 酸素欠乏症等にかかった作業従事者を酸素欠乏等の場所で救出する作業に従事する労働者に、空気呼吸器等を使用させる(第1項)。労働者は、使用を命じられたときは使用しなければならない(第2項)。
- 安衛則第593条: ガス、蒸気又は粉じんを発散する有害な場所における業務等では、保護衣、保護眼鏡、呼吸用保護具等適切な保護具を備えなければならない(一般規定)。
【試験での位置づけ】
この論点では、①「空気呼吸器等」=空気呼吸器・酸素呼吸器・送気マスク(防毒マスクは含まない)、②換気できない場合は同時就業人数と同数以上を備えて使用させる、③換気に純酸素は使わない、④救出作業者にも空気呼吸器等を使用させる、の4点を押さえます。
【各選択肢の発展補足】
- ア: 第5条の2第1項のかっこ書きの定義をそのまま覚えます。防毒マスクは周囲の空気をろ過して使う保護具で、「空気呼吸器等」には入っていません。
- イ: 第16条は救出作業そのものを対象にした規定です。救出に従事する労働者についても、作業中の労働者と同じく空気呼吸器等の使用が義務になります。
- ウ: 第5条第1項ただし書で換気しない場合に求められるのは、第5条の2による空気呼吸器等の使用です。
- エ: 数の基準は「同時に就業する労働者の人数と同数以上」です。
- オ: 第5条第3項の「純酸素を使用してはならない」を、換気の目的(酸素濃度18%以上)と取り違えさせる記述です。
【根拠】酸素欠乏症等防止規則 第2条・第5条・第5条の2・第7条・第11条・第12条・第15条・第16条、労働安全衛生規則 第593条。
【補足】イ(正): 救出作業に従事する労働者には空気呼吸器等を使用させる(酸欠則第16条)。空気呼吸器等=空気呼吸器・酸素呼吸器・送気マスク(防毒マスクは含まない)。換気できない場合は同時就業人数と同数以上。換気に純酸素は使用禁止。
- 酸素欠乏症等防止規則第16条・第2条e-Govで原文を読む
- 労働安全衛生規則第593条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 酸素欠乏症等防止規則 第2条(定義)・第5条(換気)・第5条の2(保護具の使用等)・第7条(保護具等の点検)・第11条(作業主任者)・第15条(避難用具等)・第16条(救出時の空気呼吸器等の使用)。 現行の労働安全衛生法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

