衛生管理者
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

衛生管理者 関係法令(有害業務以外) 問60|安衛法の目的・事業者等の責務・労働基準法との関係

問題

衛生管理者 | 関係法令(有害業務以外)

労働安全衛生法の目的・構造に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

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答え合わせ

正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

誤っているのはエです。労働基準法第42条は「労働者の安全及び衛生に関しては、労働安全衛生法…の定めるところによる」と定め、第43条から第55条までは「削除」されています。総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・産業医の選任は、安衛法第10条〜第13条に定められています。

各正しい選択肢の確認: ア→安衛法第1条の目的条文どおり。イ→労基法第42条の条文どおり。ウ→安衛法第3条第1項前段の条文どおり。オ→機械等の設計者・製造者・輸入者等(第3条第2項)、注文者(第3条第3項)、労働者(第4条)の責務が定められています。

安衛法の目的・構造・各主体の責務(安衛法第1条〜第7条):

各選択肢の正誤と根拠:

  • ア(正): 安衛法第1条の目的条文どおりです。「快適な職場環境の形成を促進すること」も第1条に明記されており、「安全と健康を確保すること」だけで終わる誤り選択肢との区別が重要です。
  • イ(正): 労基法第42条は「労働者の安全及び衛生に関しては、労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)の定めるところによる」と規定しています。
  • ウ(正): 安衛法第3条第1項前段: 「事業者は、単にこの法律で定める労働災害の防止のための最低基準を守るだけでなく、快適な職場環境の実現と労働条件の改善を通じて職場における労働者の安全と健康を確保するようにしなければならない」。後段では、国が実施する労働災害の防止に関する施策に協力することも求めています。
  • エ(誤): 労基法第43条から第55条までは「削除」で、安全衛生管理体制の規定はありません。総括安全衛生管理者(安衛法第10条)、安全管理者(第11条)、衛生管理者(第12条)、産業医(第13条)はいずれも安衛法に定められています。
  • オ(正): 安衛法第3条第2項(機械・器具その他の設備を設計し、製造し、若しくは輸入する者等は、労働災害の発生の防止に資するように努める)、第3項(建設工事の注文者その他の仕事を他人に請け負わせる者は、安全で衛生的な作業の遂行を損なうおそれのある条件を付さないように配慮する)、第4条(労働者は、労働災害を防止するため必要な事項を守るほか、事業者等が実施する措置に協力するように努める)が定められています。

【理論的背景】

労働安全衛生法(安衛法)は昭和47年法律第57号として制定されました。現在、労働基準法第42条は「労働者の安全及び衛生に関しては、労働安全衛生法…の定めるところによる」とし、労基法第43条から第55条までは削除されています。安衛法第1条が「労働基準法…と相まつて」と定めているとおり、両法は一体となって労働者を保護する関係にあります。

安衛法の重要な特徴の一つは「自主的活動の促進」を法目的に明記した点です(第1条:「自主的活動の促進の措置を講ずる等」)。もう一つの特徴は「快適な職場環境の形成を促進すること」を目的に含めている点で、第7章の2(第71条の2以下)に快適な職場環境の形成のための措置が定められています。

【実務・条文構造】

安衛法の目的(第1条)の構成要素:

1. 「労働基準法と相まつて」: 労基法と一体となって労働者を保護する

2. 「労働災害の防止のための危害防止基準の確立」

3. 「責任体制の明確化」: 総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・産業医等(第10条〜第13条)

4. 「自主的活動の促進の措置」: 危険性又は有害性等の調査(リスクアセスメント・第28条の2)など

5. 「その防止に関する総合的計画的な対策を推進すること」: 厚生労働大臣による労働災害防止計画の策定(第6条)・変更(第7条)

6. 目的: 「職場における労働者の安全と健康を確保する」とともに「快適な職場環境の形成を促進する」

安衛法における各主体の責務:

  • 事業者(第3条第1項): 最低基準を守るだけでなく、快適な職場環境の実現と労働条件の改善を通じて安全と健康を確保する。国が実施する労働災害の防止に関する施策に協力する
  • 機械・器具その他の設備の設計者・製造者・輸入者、原材料の製造者・輸入者、建設物の建設者・設計者(第3条第2項): 設計・製造・輸入・建設に際して、労働災害の発生の防止に資するように努める
  • 建設工事の注文者その他の仕事を他人に請け負わせる者(第3条第3項): 施工方法・作業方法・工期・納期等について、安全で衛生的な作業の遂行を損なうおそれのある条件を付さないように配慮する
  • 労働者(第4条): 労働災害を防止するため必要な事項を守るほか、事業者その他の関係者が実施する措置に協力するように努める
  • 厚生労働大臣(第6条・第7条): 労働政策審議会の意見をきいて労働災害防止計画を策定・変更する

リスクアセスメント(安衛法第28条の2):

事業者は、建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等による、又は作業行動その他業務に起因する危険性又は有害性等を調査し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるように努めなければなりません(努力義務)。化学物質等による危険性又は有害性等の調査は第57条の3で別に定められています。

「快適職場環境」の法的位置づけ(安衛法第71条の2・第71条の3):

事業者は、①作業環境を快適な状態に維持管理するための措置、②作業の方法を改善するための措置、③疲労を回復するための施設又は設備の設置又は整備、④その他快適な職場環境を形成するため必要な措置を継続的かつ計画的に講ずることにより、快適な職場環境を形成するように努めなければなりません。厚生労働大臣はそのための指針を公表します(第71条の3)。

【試験での位置づけ】

安衛法の目的・構造の頻出ポイント:

  • 「目的は安全と健康の確保+快適な職場環境の形成の2つ」(安全と健康だけでは不完全)
  • 「労働基準法と相まつて」という表現
  • 「労基法第42条は安全衛生を安衛法に委ね、第43条〜第55条は削除」
  • 「事業者だけでなく設計者・製造者・注文者・労働者も責務を負う」

「目的は安全と健康の確保のみ(快適職場形成を落とす)」という誤りや、安全衛生管理体制の根拠法令の取り違えが定番の引っかけです。

【各選択肢の発展補足】

  • ア: 目的条文(第1条)の「危害防止基準の確立・責任体制の明確化・自主的活動の促進」という手段と「安全と健康の確保・快適な職場環境の形成」という目的の構造を正確に把握することが重要です。
  • イ: 労基法第42条は、安全衛生の具体的な規定を安衛法に委ねる規定です。
  • ウ: 第3条第1項の「最低基準を守るだけでなく」という表現が頻出です。罰則付きの個別規定とは別に、事業者の責務として定められています。
  • エ: 安全衛生管理体制の選任義務は、総括安全衛生管理者(安衛法第10条)・安全管理者(第11条)・衛生管理者(第12条)・産業医(第13条)です。労基法第43条〜第55条は削除されています。
  • オ: 第3条第2項の設計者・製造者等と第4条の労働者は「努めなければならない」(努力義務)、第3条第3項の注文者は「配慮しなければならない」と定められています。

【根拠法令】労働安全衛生法 第1条(目的)・第3条(事業者等の責務)・第4条(労働者の協力)・第6条・第7条(労働災害防止計画)・第10条〜第13条(安全衛生管理体制)・第28条の2(危険性又は有害性等の調査)・第71条の2(快適な職場環境の形成)、労働基準法 第42条(安全及び衛生)・第43条〜第55条(削除)

【補足】安衛法の目的は「安全と健康の確保」+「快適な職場環境の形成」の2つ。「労働基準法と相まつて」が基本姿勢。労基法第42条は安全衛生を安衛法に委ねる規定。多主体が責務を負う(事業者・設計者・製造者等・注文者・労働者)。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 労働安全衛生法(安衛法)第1条(目的)・第3条(事業者等の責務)・第4条(労働者の協力)・第10条〜第13条(総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・産業医)。労働基準法(労基法)第42条(安全及び衛生は安衛法の定めるところによる)・第43条〜第55条(削除)。 現行の労働安全衛生法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

この問題の関連トピック

  • 安衛法の目的・事業者等の責務・労働基準法との関係
  • 頻出度B

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