衛生管理者
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

衛生管理者 関係法令(有害業務) 問25|作業主任者の選任が必要な業務の網羅的整理

問題

衛生管理者 | 関係法令(有害業務) | 第一種

次の作業のうち、作業主任者の選任が必要なものはどれか。

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答え合わせ

正解は ア
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

作業主任者の選任が必要なのはアです。高さ5メートル以上のコンクリート造の工作物の解体又は破壊の作業は安衛令第6条第15号の5に掲げる作業で、コンクリート造の工作物の解体等作業主任者技能講習を修了した者から作業主任者を選任します(安衛則第517条の17)。

各誤りの要点: イ→研削といしの取替え等は特別教育の対象(安衛則第36条第1号)で、作業主任者の選任義務はありません。ウ→健康診断の実施は作業主任者の対象作業ではありません。エ→粉じん則には作業主任者の規定がありません。オ→最大荷重1t以上のフォークリフトの運転は就業制限業務(安衛令第20条第11号)で、作業主任者の選任義務はありません。

作業主任者の選任が必要な主な作業(安衛令第6条の例):

作業作業主任者選任の要件
屋内作業場等で有機溶剤を製造し、又は取り扱う業務(第22号)有機溶剤作業主任者技能講習修了
特定化学物質(第1類〜第3類)を製造し、又は取り扱う作業(試験研究を除く)(第18号)特定化学物質作業主任者技能講習修了
石綿等を取り扱う作業等(第23号)石綿作業主任者技能講習修了
鉛業務に係る作業(第19号)鉛作業主任者技能講習修了
酸素欠乏危険場所における作業(第21号)酸素欠乏危険作業主任者技能講習修了
高さ5m以上のコンクリート造の工作物の解体又は破壊(第15号の5)コンクリート造の工作物の解体等作業主任者技能講習修了
一定規模以上の乾燥設備による加熱乾燥(第8号)乾燥設備作業主任者技能講習修了

各選択肢の正誤と根拠:

  • ア(作業主任者必要): 安衛令第6条第15号の5の作業であり、安衛則第517条の17により技能講習修了者から作業主任者を選任します。
  • イ(作業主任者不要): 研削といしの取替え又は取替え時の試運転の業務は特別教育の対象(安衛則第36条第1号)ですが、安衛令第6条に掲げられていません。
  • ウ(作業主任者不要): 健康診断の実施は安衛令第6条の作業ではありません。
  • エ(作業主任者不要): 粉じん則には作業主任者の規定がなく、安衛令第6条にも粉じん作業は掲げられていません。
  • オ(作業主任者不要): 最大荷重1t以上のフォークリフトの運転は就業制限業務(安衛令第20条第11号)ですが、安衛令第6条には掲げられていません。したがって正答はアです。

【理論的背景】

作業主任者制度(安衛法第14条)は、危険・有害な作業について、その作業を直接指揮・管理する者を事業者が選任する制度です。多くは技能講習を修了した者から選任し、作業主任者は個人の資格というより、特定の作業についての「役割」として選任されます。

作業主任者制度と特別教育・就業制限の違い:

  • 作業主任者: 安衛令第6条の作業について、作業の指揮等を行う者を事業者が選任する。
  • 特別教育: 安衛則第36条の業務に就かせる労働者に、事業者が行う安全衛生教育。
  • 就業制限: 安衛令第20条の業務には、免許・技能講習修了等の資格を有する者でなければ就かせられない(安衛則第41条・別表第三)。

これらは目的が異なり、同じ業務で重複して義務が生じることがあります。例えば酸素欠乏危険作業では、作業主任者の選任(安衛令第6条第21号・酸欠則第11条)と、労働者への特別教育(安衛則第36条第26号・酸欠則第12条)の両方が必要です。

安衛令第6条の作業の主なカテゴリー:

1. 有害物: 有機溶剤・特定化学物質・鉛・四アルキル鉛・石綿・酸素欠乏危険場所

2. 機械・設備: ボイラー(小型ボイラーを除く)の取扱い、動力プレス機械を5台以上有する事業場での作業 等

3. 建設・構造物: 掘削面の高さ2m以上の地山の掘削、足場の組立て等、コンクリート造の工作物の解体 等

4. 熱・圧力: 乾燥設備による加熱乾燥、第一種圧力容器の取扱い 等

【実務・条文構造】

コンクリート造の工作物の解体等作業主任者:

  • 対象作業: 高さ5m以上のコンクリート造の工作物の解体又は破壊の作業(安衛令第6条第15号の5)
  • 選任: コンクリート造の工作物の解体等作業主任者技能講習の修了者から選任(安衛則第517条の17)
  • 職務(安衛則第517条の18): ①作業の方法及び労働者の配置を決定し、作業を直接指揮すること ②器具、工具、要求性能墜落制止用器具等及び保護帽の機能を点検し、不良品を取り除くこと ③要求性能墜落制止用器具等及び保護帽の使用状況を監視すること

解体工事での関連規制の例:

  • 解体等の作業を行うときは、あらかじめ石綿等の使用の有無を調査する(石綿則第3条)

作業主任者と特別教育が重複して必要な業務の例:

  • 酸素欠乏危険作業: 酸素欠乏危険作業主任者の選任(酸欠則第11条)+特別教育(酸欠則第12条)
  • 石綿使用建築物等の解体等作業: 石綿作業主任者の選任(石綿則第19条)+特別教育(石綿則第27条)

作業主任者の選任義務がない業務の例:

  • 研削といしの取替え等(特別教育は必要・安衛則第36条第1号)
  • 粉じん作業(粉じん則に作業主任者の規定なし)
  • フォークリフトの運転(最大荷重1t以上は就業制限業務)
  • 高さ2m以上で作業床を設けることが困難な所でフルハーネス型の墜落制止用器具を用いて行う作業(特別教育は必要・安衛則第36条第41号)

【試験での位置づけ】

作業主任者の問題では「必要な作業と不要な作業の区別」「作業主任者の種類と選任要件」「粉じん則には作業主任者がない」が頻出です。本問アの「コンクリート造の工作物の解体」は「高さ5m以上」という数値要件とともに覚えてください。高さ5m未満のものは安衛令第6条第15号の5の対象外です。

なお、アーク溶接は特別教育の対象(安衛則第36条第3号)であるだけでなく、溶接ヒュームが特定化学物質(安衛令別表第三第二号34の2)とされたため、金属アーク溶接等作業は安衛令第6条第18号の作業に当たり、特定化学物質作業主任者(又は金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習修了者から選任する金属アーク溶接等作業主任者)の選任が必要です(特化則第27条)。

【各選択肢の発展補足】

  • ア: コンクリート造の工作物の解体等作業主任者の職務には、作業方法・労働者の配置の決定と直接指揮に加え、要求性能墜落制止用器具等や保護帽の点検・使用状況の監視が含まれます(安衛則第517条の18)。
  • イ: 研削といしの取替え又は取替え時の試運転の業務は、特別教育を必要とする業務の第1号に掲げられています(安衛則第36条第1号)。特別教育は作業主任者の選任とは別の義務です。
  • ウ: 定期健康診断の実施は事業者の義務(安衛法第66条)であり、作業主任者を置く作業ではありません。
  • エ: 粉じん作業の管理は、粉じん則の設備・作業環境測定・保護具・特別教育(特定粉じん作業は安衛則第36条第29号)などで行い、作業主任者の規定はありません。
  • オ: 最大荷重1t以上のフォークリフトの運転は就業制限業務(安衛令第20条第11号)、最大荷重1t未満は特別教育の対象(安衛則第36条第5号)です。いずれも作業主任者の選任業務ではありません。

【根拠法令】安衛法第14条(作業主任者)・安衛令第6条(作業主任者を選任すべき作業)・同条第15号の5(高さ5m以上のコンクリート造の工作物の解体又は破壊)・安衛則第517条の17・第517条の18・安衛則第36条(特別教育)・安衛令第20条(就業制限)

【補足】高さ5m以上のコンクリート造の工作物の解体作業には作業主任者の選任が必要(技能講習修了者から)。研削といしの取替え等・粉じん作業・健康診断の実施・フォークリフトの運転には作業主任者の選任義務はない。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 安衛法第14条・安衛令第6条各号(作業主任者を選任すべき作業)、コンクリート造の工作物の解体等作業主任者(安衛令第6条第15号の5・安衛則第517条の17・第517条の18)、特別教育を必要とする業務(安衛則第36条)、就業制限に係る業務(安衛令第20条)。 現行の労働安全衛生法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。