衛生管理者
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

衛生管理者 関係法令(有害業務) 問24|有機則・第3種有機溶剤の規制緩和と例外

問題

衛生管理者 | 関係法令(有害業務) | 第一種

有機溶剤中毒予防規則(有機則)における第3種有機溶剤等(ガソリン・石油ナフサ等)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

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答え合わせ

正解は ア
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

誤りはアです。有機則第28条第1項は、作業環境測定の対象を「令別表第六の二第一号から第四十七号までに掲げる有機溶剤に係る有機溶剤業務」としています。第3種有機溶剤等の物質(ガソリン・石油ナフサ等)は別表第6の2の第48号以降に掲げられているため、第3種有機溶剤等のみを取り扱う作業場には、6月以内ごとに1回の定期測定の義務はありません。

イ(タンク等の内部では健康診断が必要)・ウ(タンク等の内部での設備)・エ(区分の表示は青)・オ(貯蔵は堅固な容器)は正しい記述です。

第3種有機溶剤等の主な規制(有機則):

規制事項第1種・第2種第3種
設備(第5条・第6条)屋内作業場等で密閉設備・局所排気装置・プッシュプル型換気装置タンク等の内部に限り、密閉設備・局所排気装置・プッシュプル型換気装置・全体換気装置
作業環境測定(第28条)6月以内ごとに1回対象外(第1号〜第47号に限る)
健康診断(第29条)屋内作業場等で常時従事する労働者タンク等の内部の業務に限り対象
区分の表示(第25条)第1種 赤・第2種 黄青
貯蔵(第35条)蓋又は栓をした堅固な容器同じ

各選択肢の正誤と根拠:

  • ア(誤): 第28条第1項は測定の対象を令別表第6の2第1号〜第47号の有機溶剤に係る業務に限定しています。第3種(第48号〜)のみなら対象外です。
  • イ(正): 第29条第1項「屋内作業場等(第三種有機溶剤等にあつては、タンク等の内部に限る。)における有機溶剤業務」。
  • ウ(正): 第6条第1項。吹付けによる業務は第2項で密閉設備・局所排気装置・プッシュプル型換気装置に限られます。
  • エ(正): 第25条第1項・第2項第3号「第三種有機溶剤等 青」。
  • オ(正): 第35条は区分を問わず「有機溶剤等」の屋内貯蔵に適用されます。

【理論的背景】

有機則は、有機溶剤等を第1種・第2種・第3種に区分しています(第1条第1項第3号〜第5号)。第1種は令別表第6の2第28号(1・2-ジクロルエチレン)又は第38号(二硫化炭素)に掲げる物とその混合物、第2種は同表第1号〜第47号のうち所定の物とその混合物、第3種は「第一種有機溶剤等及び第二種有機溶剤等以外の物」です。令別表第6の2の第48号〜第54号はガソリン、コールタールナフサ、石油エーテル、石油ナフサ、石油ベンジン、テレビン油、ミネラルスピリットで、これらが第3種の代表です。

第3種の規制は、主に「タンク等の内部」での業務に絞られています。タンク等の内部とは、通風が不十分な地下室・船倉・車両の内部や、タンク・ピット・坑・ずい道・暗きょ・マンホール等の内部をいいます(第2条第1項第1号)。

【実務・条文構造】

設備(第5条・第6条):

  • 第1種・第2種: 屋内作業場等で、蒸気の発散源を密閉する設備、局所排気装置又はプッシュプル型換気装置
  • 第3種: タンク等の内部の業務に限り、密閉設備・局所排気装置・プッシュプル型換気装置・全体換気装置のいずれか(吹付けは全体換気装置を除く3つ)

作業環境測定(第28条):

  • 対象は令別表第6の2第1号〜第47号の有機溶剤に係る有機溶剤業務(第3条第1項の適用除外の場合を除く)
  • 屋内作業場について6月以内ごとに1回、定期に測定し、記録を3年間保存

健康診断(第29条):

  • 屋内作業場等(第3種はタンク等の内部に限る)の有機溶剤業務に常時従事する労働者に、雇入れ・配置替えの際及び6月以内ごとに1回

区分の表示(第25条):

  • 屋内作業場等で有機溶剤業務に従事させるときは、有機溶剤等の区分を色分け及び色分け以外の方法により見やすい場所に表示(第1種 赤・第2種 黄・第3種 青)

貯蔵・空容器(第35条・第36条):

  • 屋内貯蔵は蓋又は栓をした堅固な容器と、関係者以外の立入りを防ぐ設備・蒸気を屋外に排出する設備
  • 蒸気が発散するおそれのある空容器は密閉するか、屋外の一定の場所に集積

作業主任者(第19条):

  • 令第6条第22号の作業について、有機溶剤作業主任者技能講習の修了者から選任。対象業務は有機溶剤業務(試験又は研究の業務を除く)から第2条・第3条の適用除外の業務を除いたもの

【試験での位置づけ】

第3種の問題では「作業環境測定は第3種のみなら対象外」「健康診断・設備はタンク等の内部に限る」「区分の表示は青(第1種 赤・第2種 黄)」が頻出です。アは、第3種にも第1種・第2種と同じ測定義務があるとして、第28条第1項の「第一号から第四十七号まで」という限定を無視した引っかけです。

【各選択肢の発展補足】

  • ア: 第28条第1項は令第21条第10号(作業環境測定を行うべき作業場)を受けた規定です。測定・評価・記録の3年保存はいずれも第1号〜第47号の有機溶剤に係る業務についての義務です。
  • イ: 第3種でも、タンク等の内部における有機溶剤業務に常時従事する労働者には有機溶剤等健康診断が必要です。
  • ウ: 第6条第1項は第1条第1項第6号ヲ(有機溶剤等を入れたことのあるタンクの内部における業務)と吹付けによる業務を除いており、吹付けによる業務は第2項で全体換気装置以外の設備が求められます。
  • エ: 第25条の表示は、屋内作業場等の見やすい場所に有機溶剤等の区分を示すもので、色分けだけでなく色分け以外の方法(文字等)もあわせて用います。
  • オ: 第35条の貯蔵の規定、第36条の空容器の規定は、有機溶剤等の区分にかかわらず適用されます。

【根拠法令】有機溶剤中毒予防規則 第1条・第5条・第6条・第19条・第25条・第28条・第29条・第35条・第36条(安全衛生情報センター収録 https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-2/hor1-2-21-1-0.htm ほか)、労働安全衛生法施行令 別表第6の2(https://www.jaish.gr.jp/horei/hor1-1/hor1-1-7-1-8.html)

【補足】第3種有機溶剤等のみの業務は作業環境測定の対象外(第28条第1項は第1号〜第47号に限定)。設備・健康診断はタンク等の内部に限り適用。区分の表示は第1種 赤・第2種 黄・第3種 青。屋内貯蔵は区分を問わず堅固な容器。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 有機溶剤中毒予防規則(有機則)第1条(第1種〜第3種有機溶剤等の定義)・第5条・第6条(設備)・第25条(有機溶剤等の区分の表示)・第28条(作業環境測定)・第29条(健康診断)・第35条(貯蔵)、労働安全衛生法施行令別表第6の2。 現行の労働安全衛生法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。