基本情報

CCNAと基本情報はどっちが難しい?範囲・試験形式・受験料を公式資料で比較

更新 ・書いた人 合格ナビ 編集長(運営者)

この記事でわかること

CCNA(200-301)と基本情報技術者試験を、シスコとIPAの公式ページだけで比較。試験時間・受験料・受験資格・有効期間・出題範囲の違いと、「どっちが難しい」を数字で言える範囲・言えない範囲を整理します。サブネットの計算例つき。

目次
  1. どっちが難しい?公式の数字で比べられること・できないこと
  2. 出題範囲の違い:基本情報のネットワーク分野と、CCNAの6分野
  3. 試験の受け方・有効期間の違い
  4. どちらを先に受けるか:目的で考える
  5. 両方の準備に共通する基礎:サブネットの計算例
  6. まとめ
結論:CCNAと基本情報技術者試験は、運営団体・試験の位置づけ・出題範囲が違う別の試験で、公式の数字だけでは「どっちが難しい」を決められません。CCNAの試験(200-301)はシスコの公式ページ(米国向け英語ページ)で120分・受験料300米ドル・受験資格なし・有効期間3年、基本情報技術者試験はIPAの公式資料で科目A 90分+科目B 100分・受験料7,500円(税込)・受験資格なし・合格の有効期限なし、と公表されています。シスコは合格率を公表していないため、合格率で比べることもできません。範囲は、基本情報がIT全般(ネットワークは一部)、CCNAがネットワークを中心にした6分野です。

合格ナビの基本情報技術者試験の問題520問のうち、ネットワーク関連の用語(OSI・TCP・IPアドレス・サブネット・ルータ・DNS・DHCP・NAT・LAN・HTTP・ネットワークなど)を問題文か選択肢に含むものは74問(14.2%)でした(2026-10-04 集計。用語を含む問題の数で、ネットワーク分野の出題数ではありません)。基本情報ではネットワークは範囲の一部で、ほかにアルゴリズム・データベース・セキュリティ・マネジメント・ストラテジなど広い分野を問われます。

比べる点基本情報技術者試験(FE)CCNA(200-301)
運営IPA(情報処理推進機構)。国家試験シスコシステムズ(Cisco)。ベンダー認定
試験時間科目A 90分+科目B 100分120分
出題数科目A 60問・科目B 20問シスコの公式ページ(試験ページ・認定ページ)に記載なし
受験料7,500円(税込)300米ドル(またはCisco Learning Credits。米国向け英語ページの表示)
受験資格どなたでも受験可能前提条件(Prerequisites)なし
言語日本語English, Japanese
合格基準科目A・科目Bの評価点がそれぞれ600点以上(1,000点満点)シスコの公式ページ(試験ページ・認定ページ)に記載なし
有効期間合格の有効期限はない3年(更新が必要)
合格率の公表年度ごとに公表シスコの公式ページ(試験ページ・認定ページ)に記載なし

出典:Cisco 200-301 CCNA 試験ページ・Cisco CCNA 認定ページ(いずれも2026-10-04時点)、IPA 試験要綱 Ver.5.6・IPA 試験区分一覧・申込み・予約の案内 基本情報技術者試験 概要・IPA よくある質問。

受験料:基本情報技術者試験 7,500円(消費税込み)。CCNA(200-301)300米ドル(またはCisco Learning Credits)。これはシスコの米国向け英語ページの表示で、日本からの申込みでの金額・通貨は申込み時の画面で確認してください。円での受験料はシスコの公式ページ(試験ページ・認定ページ)に記載がないため書いていません。最終確認日:2026-10-04。出典:IPA スケジュール、手数料など・Cisco 200-301 CCNA 試験ページ。

どっちが難しい?公式の数字で比べられること・できないこと

比べられるのは、試験時間や受験料のような形式の情報です。比べられないのが、合格率と問題の難しさです。

  • 合格率:IPAは基本情報技術者試験の合格率を年度ごとに公表しています。シスコは、公式ページ(試験ページ・認定ページ)に合格率を載せていません。片方にしか数字がないため、並べて比べることはできません
  • 合格基準:基本情報はIRT(項目応答理論)で算出した評価点が科目ごとに600点以上です。CCNAの合格点は、シスコの公式ページ(試験ページ・認定ページ)に書かれていません
  • 出題数:基本情報は科目A 60問・科目B 20問です。CCNAの出題数はシスコの公式ページ(試験ページ・認定ページ)に書かれていません
  • 受験者の統計:IPAは基本情報の応募者(受験申込時のアンケートの回答)を、勤務先別・年齢別などで集計して公表しています。シスコの公式ページ(試験ページ・認定ページ)には受験者の統計がなく、受験者の層で比べることもできません
基本情報技術者試験の合格率:令和5年度 47.1%、令和6年度 40.8%、令和7年度 38.3%(令和7年度は受験者147,186人・合格者56,370人)。最終確認日:2026-10-03。出典:IPA 推移表(平成21年度春期以降)。

基本情報の合格率の推移と評価点の分布は基本情報技術者試験の合格率で扱っています。点数と配点の考え方は基本情報技術者試験の点数と配点にまとめています。「難しい」と感じるかどうかは、これまでのネットワークの経験や、プログラミング・アルゴリズムの経験の有無で変わります。数字で優劣はつけられないので、次の節で範囲を比べてください。

出題範囲の違い:基本情報のネットワーク分野と、CCNAの6分野

シスコの公式ページは、CCNAの試験(200-301)が問う内容を「network fundamentals, network access, IP connectivity, IP services, security fundamentals, and automation and programmability」と説明しています。分野ごとの配分の割合は、確認できたページに表示されていないため、書いていません。

基本情報技術者試験の範囲は、IPAのシラバスVer.9.2で決まっています。ネットワークは、テクノロジ系の大分類3「技術要素」の中分類10「ネットワーク」にまとまっています(IPA 基本情報技術者試験(レベル2)シラバス Ver.9.2)。この中分類は次の5つの区分で構成されています。

シラバスの区分項目の例(シラバスの見出し)
ネットワーク方式ネットワークの種類と特徴、有線LAN、無線LAN、交換方式、回線に関する計算、インターネット技術
データ通信と制御ネットワークアーキテクチャ(ネットワークトポロジ、OSI基本参照モデル)、伝送方式と回線、ネットワーク接続、伝送制御、メディアアクセス制御
通信プロトコルTCP/IP、データリンク層・ネットワーク層・トランスポート層のプロトコル
ネットワーク管理ネットワーク運用管理、運用管理ツール、SNMP、仮想ネットワーク
ネットワーク応用インターネット(電子メール、Web、ファイル転送、検索エンジン)、イントラネット、エクストラネット、ネットワークOS、通信サービス、モバイルシステム

CCNAの6分野と基本情報の範囲を、名前が重なる部分だけ並べると次のとおりです。ただし、名前が同じでも、問われる深さが同じとは限りません。深さの違いは、公式ページから数字では示せません。

CCNAの分野(シスコの表記)基本情報のシラバスで名前が重なる部分
network fundamentals / network access / IP connectivity / IP services中分類10「ネットワーク」(OSI基本参照モデル、TCP/IP、ネットワーク層のプロトコルなど)
security fundamentals中分類11「セキュリティ」(ネットワークセキュリティなどを含む)
automation and programmabilityシラバス上で同名の分野はない。基本情報にはプログラムの基本(科目B)はあるが、ネットワークの自動化とは別の範囲

基本情報にあって、CCNAの分野名に出てこない範囲もあります。たとえばアルゴリズムとプログラミング、データベース、システム開発、プロジェクトマネジメント、経営・法務などです。

基本情報のネットワーク分野を、当サイトの公開問題で確認する

IPAが公開した基本情報の問題から、ネットワーク分野の問題を挙げます。

試験の受け方・有効期間の違い

  • 基本情報:CBT方式(コンピュータで解答)で、試験の実施期間中は随時受験できます。受験資格はなく、再受験は前回の受験日の翌日から起算して30日を超えた日以降です。合格の有効期限はありません(IPAのよくある質問で「試験合格の有効期限もなく」と説明されています)
  • CCNA:シスコの認定ページでは、必要なのは「Administering Cisco Solutions (200-301 CCNA)」の試験1つで、認定は3年間有効とされています。更新の方法は、シスコの認定ページで確認してください
基本情報技術者試験のCBT休止:基本情報技術者試験のCBT試験は2026年12月28日以降に休止予定で、会場によってはそれより前に休止となる場合があります。再開時期は未発表。最終確認日:2026-10-03。出典:IPA CBT方式で実施する3試験区分における2026年5月以降の試験実施について。

基本情報を受ける予定がある人は、休止前の日程を基本情報技術者試験とはとIPAの案内で確認してください。CCNAの試験の申込み方法は、シスコの試験ページ・認定ページに記載がないため、申込み時にシスコの案内で確認してください。

どちらを先に受けるか:目的で考える

どちらが上位・下位という関係は、公式資料には書かれていません。選び方は、目的で分けて考えるのが現実的です。

目的考え方
ITの基礎をネットワーク・セキュリティ・プログラミングまで広く確認したい基本情報の範囲に合う。IPAの国家試験で、合格の有効期限がない
ネットワークの知識に絞って、シスコの認定として示したいCCNAの範囲に合う。認定は3年で更新が必要
まだIT全般の土台がない基本情報のシラバスは基礎理論から経営・法務まで順に並んでいる。ITパスポートと基本情報技術者の違いも参照
ネットワークの実務経験があるシスコが示すCCNAの6分野(ネットワーク中心)と、実務で触れる範囲が重なるかを確認する

どちらも持つ意味があるかは、使う場面(就職・社内の要件・取引先の要件など)で決まり、公式資料から一般論は言えません。職場や応募先が求める条件を確認してください。

両方の準備に共通する基礎:サブネットの計算例

IPアドレスとサブネットマスクの計算は、基本情報の問題でも、ネットワークの試験でも土台になります。自作の数値で、IPアドレス192.168.10.37/サブネットマスク255.255.255.240(プレフィックス長 /28)の例です。

  • ① サブネットマスクの最後のオクテット240=11110000(2進数)。ホスト部は4ビット
  • ② アドレスの個数=2の4乗=16。ブロックの大きさは16
  • ③ 37を16の倍数で切り下げると32 → ネットワークアドレスは192.168.10.32
  • ④ ブロックの最後(32+16−1)が47 → ブロードキャストアドレスは192.168.10.47
  • ⑤ ホストに割り当てられるアドレスは192.168.10.33〜192.168.10.46の14個(16−2)

検算:Pythonの標準ライブラリで同じ値を確認しました(ネットワーク 192.168.10.32/28、ブロードキャスト 192.168.10.47、ホスト 33〜46の14個)。2進数でも、37=00100101、マスク240=11110000との論理積は00100000=32で、①〜④と一致します。

基本情報の公開問題にも、同じ型の問題があります。上の「ネットワークアドレスとサブネットマスクから割り振ってはいけないIPアドレスを求める問題(平成26年度秋期 問34)」で、手順を確認できます。基本情報のネットワーク分野をOSI・サブネット・回線速度の順にまとめた対策は基本情報 ネットワーク分野の対策にあります。

まとめ

  • CCNAと基本情報技術者試験は、運営団体(シスコ/IPA)・位置づけ(ベンダー認定/国家試験)・範囲(ネットワーク中心/IT全般)が違う別の試験
  • 試験時間は、CCNA 120分・基本情報 科目A 90分+科目B 100分。受験料は、CCNA 300米ドル・基本情報 7,500円(税込)。どちらも受験資格はない
  • シスコの公式ページ(試験ページ・認定ページ)に合格率・問題数・合格点の記載がなく、合格率で難しさを比べることはできない
  • 基本情報の合格の有効期限はなく、CCNAの認定は3年で更新が必要
  • 基本情報のネットワークはシラバスの中分類10で、IT全般の一部。CCNAと名前が重なるのはネットワークとセキュリティ

よくある質問

QCCNAを持っていると、基本情報技術者試験の科目Aは免除されますか?

IPAが案内している基本情報技術者試験の科目A免除は、IPAが認定した講座の受講と修了試験の合格などによる修了認定だけです。IPAの案内には、CCNAの取得で科目Aが免除される仕組みは出てきません。免除の条件は「科目A免除」の記事にまとめています。

QCCNAは基本情報技術者試験のように国家試験ですか?

いいえ。基本情報技術者試験はIPAが実施する国家試験(情報処理技術者試験の一区分)で、CCNAはシスコシステムズが提供するベンダー認定です。運営する団体も、試験の位置づけも別です。

QCCNAの合格率は公表されていますか?

シスコの公式ページ(試験ページと認定ページ)には、合格率・問題数・合格点の記載がありません。数字がないため、本記事では書いていません。基本情報技術者試験の合格率はIPAが年度ごとに公表しています。

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法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月4日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

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