介護福祉士

外国人の介護福祉士国家試験ふりがな付き問題・試験時間1.5倍・EPA・特定技能の手続き

更新 ・書いた人 合格ナビ 編集長(運営者)

この記事でわかること

外国籍の人が介護福祉士国家試験を受けるときの手続きを、センターと厚生労働省の公表資料で整理します。ふりがな付き問題用紙と試験時間1.5倍の申請、EPA候補者との違い、在留資格の制限の有無、特定技能1号・技能実習の人の受験ルートまで。

目次
  1. 外国籍の受験者への配慮:ふりがな付き問題と試験時間1.5倍
  2. 申請のしかたと、用意する書類
  3. 試験時間の違い:第39回の時間割
  4. 在留資格と氏名の書き方
  5. 受験資格のルート:EPA・特定技能1号・技能実習・それ以外
  6. 特定技能1号の人が、全パート受験を選ぶ場面
  7. 本試験の前に準備できること:ふりがな付きの公表問題
  8. 申込から受験までの確認の順番
  9. まとめ
結論:外国の国籍の人(日本に帰化した人を含む)は、受験申し込みの途中で申請すると、すべての漢字にふりがなを付記した問題用紙で、試験時間が通常の1.5倍で受けられます。EPA介護福祉士候補者は同じ取り扱いが自動で適用され、申請は不要です。在留資格による受験の制限はありません。特定技能1号・技能実習で就労している人の受験資格は、実務経験3年以上と実務者研修のルートです。

この記事は、公益財団法人 社会福祉振興・試験センター(以下「センター」)の第39回介護福祉士国家試験の案内、よくあるご質問、EPAのページと、厚生労働省のパート合格による通算在留期間の延長に関するページの2026年10月7日時点の内容でまとめています。記事中の時間割と手続きは第39回のものです。第39回の申込受付は令和8年9月2日(水)で終了しています。次の回を受ける人は、センターが公表する次の回の受験案内で確認してください。在留資格の審査・手続きは出入国在留管理庁の所管で、この記事では扱いません。

外国籍の受験者への配慮:ふりがな付き問題と試験時間1.5倍

外国籍の受験者への配慮、第39回:外国の国籍を有する人または日本に帰化した人は、受験申し込み時の申請により、すべての漢字にふりがなを付記した問題用紙の配付と、通常の1.5倍の試験時間の取り扱いを受けられる。この場合、通常の問題用紙は配付されない。EPA介護福祉士候補者は同様の対応がされるため申請は不要。最終確認日:2026-10-07。出典:社会福祉振興・試験センター 第39回介護福祉士国家試験。

センターの案内では、受験者の区分によって、次のように分かれています。

区分ふりがな付き問題用紙・試験時間1.5倍申請
EPA介護福祉士候補者受けられる(受験上の配慮として)不要
EPA候補者以外の、外国の国籍を有する人または日本に帰化した人希望すれば受けられる受験申し込みの途中で申請
上記に当てはまらない人対象外-

「全ての漢字にふりがな」の問題用紙は、この区分の人に配付されるものです。なお、センターのよくあるご質問によると、従来から行われている難解な漢字へのふりがなの付記や、疾病名等への英語の併記は、全受験者の問題に適用されています。

申請のしかたと、用意する書類

申請は、インターネットによる受験申し込みの途中で行います。センターの案内に書かれている内容は、次のとおりです。

  • ふりがな付き問題用紙の使用と試験時間の延長の希望申請は、インターネット受験申し込みの途中で行う
  • 今回初めて申請する人は、外国の国籍等が確認できる書類をアップロードする。外国の国籍の人は在留カードのコピー等、帰化した人は戸籍の個人事項証明書等
  • 国籍を確認する書類には、氏名、生年月日、国籍の記載が必要。帰化した人は従前の国籍が確認できるもの。例は、在留カード、戸籍の個人事項証明書(戸籍抄本)
  • EPA介護福祉士候補者は、EPA候補者番号(JICWELS管理番号)が必要。番号が分からない場合は、国際厚生事業団(JICWELS)に問い合わせる
  • 在留資格が特定技能1号または技能実習の人は、在留カードが必要
  • 受験申込者と証明書の氏名が異なる人のうち、外国の国籍の人は、住民票が必要

申し込み全体の流れと、ほかの必要書類は、介護福祉士国家試験の申し込み方法にまとめています。申込のあとで受験パートを変えることはできません。

試験時間の違い:第39回の時間割

第39回の試験時間、通常と1.5倍の取り扱い:全パート受験の午前は通常10時00分〜11時45分、1.5倍は10時00分〜12時40分。午後は通常13時40分〜15時35分、1.5倍は13時40分〜16時35分。最終確認日:2026-10-07。出典:社会福祉振興・試験センター 第39回介護福祉士国家試験。

センターの案内の時間は、次のとおりです。外国籍の希望者・EPA候補者は、同じ時間(1.5倍)です。

受験する範囲通常の試験時間1.5倍の取り扱いの試験時間
全パート(午前)10時00分〜11時45分10時00分〜12時40分
全パート(午後)13時40分〜15時35分13時40分〜16時35分
Aパートのみ10時00分〜11時45分10時00分〜12時40分
Bパートのみ13時40分〜14時55分13時40分〜15時35分
Cパートのみ13時40分〜14時20分13時40分〜14時40分
B・Cパート13時40分〜15時35分13時40分〜16時35分

パートの区分や、一部のパートだけ受けられる条件は、介護福祉士のパート合格で整理しています。試験の出題数や科目は、第39回の日程・申込・合格発表にあります。

在留資格と氏名の書き方

センターのよくあるご質問には、外国籍の人の受験について、次のことが書かれています。

  • 受験申し込みに際して、在留資格に制限はありません。短期滞在ビザで来日して受験することも可能です
  • 外国の国籍を有する人の氏名は、在留カードや住民票に記載されているとおり、アルファベットで書き、フリガナはカタカナにします
  • 希望する試験地は、現在住んでいる都道府県以外も選べます。試験会場は受験票でお知らせします

在留資格に制限がないことと、受験資格があることは別です。受験資格は、次の節の区分で決まります。

受験資格のルート:EPA・特定技能1号・技能実習・それ以外

センターのルート図(受験資格)の案内を、外国籍の人に関係する範囲で整理します。

状況受験資格のルート補足(センターの案内)
EPA介護福祉士候補者EPAのルート(区分7)候補者として3年以上介護等の業務に従事。EPA候補者番号が必要。インドネシア・フィリピン・ベトナムの人が対象
在留資格が特定技能1号または技能実習で就労実務経験3年以上と実務者研修のルート実務経験の証明書と、実務者研修の修了(見込)証明書が必要
上記以外養成施設・福祉系高校などのルート、または実務経験のルート区分ごとに必要な書類が決まっている

技能実習で就労している人の従業期間の算定開始日は雇用開始日で、入国後の講習の期間は含みません。実務経験証明書の書き方は介護福祉士の実務経験証明書、実務者研修は介護福祉士の実務者研修、受験資格の7つの区分は介護福祉士の受験資格に詳しく書いています。

センターの案内には、EPA候補者のうち令和6年5月以前に入国した人は、介護福祉士の登録を申請するまでに「介護過程Ⅲ」を受講して、登録申請時に「介護過程Ⅲ修了証明書」を提出する必要があるとも書かれています。ただし、実務者研修を修了している人は、登録申請時に「実務者研修修了証明書」を出せば、「介護過程Ⅲ修了証明書」は要りません。

特定技能1号の人が、全パート受験を選ぶ場面

特定技能1号の通算在留期間の延長措置、令和8年第38回の基準:令和8年(第38回)介護福祉士国家試験の合格基準点64点の8割以上の52点以上の得点があり、かつ、1パート以上合格していることが条件。第38回分の申請期限は令和8年4月30日(木)消印有効で、すでに締め切られている。次の回の基準点・申請期限は、厚生労働省のページで確認する。最終確認日:2026-10-07。出典:厚生労働省 介護福祉士国家試験のパート合格による特定技能1号の通算在留期間の延長に関する措置。

在留資格「特定技能1号」で介護分野に就労している人には、パート合格の仕組みを使って、通算在留期間を延長できる措置があります。厚生労働省のページとセンターのよくあるご質問から分かる範囲は、次のとおりです。

  • 判断されるのは、1号特定技能外国人が5年の通算在留期間に達する前の最終年度の国家試験(5年目の国家試験)の結果です
  • 5年目の国家試験では、1パート以上合格し、総得点に対する合格基準点の8割以上の得点があることが求められます。そのため、不合格パートのみの受験ではなく、全パートを受験するよう案内されています
  • 5年目の国家試験の結果で、A〜Cのすべてのパートに合格している場合は、国家試験に合格した扱いとなり、在留資格「介護」への変更が可能とされています
  • この措置の対象は在留資格「特定技能1号」の人だけです。「技能実習」や「特定活動」(EPA介護福祉士候補者)の在留申請は対象にならないとされています
  • 手続きは、厚生労働省への確認依頼と、地方出入国在留管理局への申請の2段階です。書類の様式・申請期限・送付先は、毎年厚生労働省のページで確認します

EPA介護福祉士候補者が特定技能1号へ移行する場合は、センターのよくあるご質問によると、直近の結果通知で、合格基準点の5割以上かつすべての試験科目で得点があることが必要で、申込時に全パート受験を選ぶ必要があります。移行の具体的な要件は、厚生労働省に確認します。パート合格の仕組みの全体は介護福祉士のパート合格で整理しています。

在留資格・在留期間の判断は、個々の状況によって異なります。この記事は、公表された手続きの要点をまとめたもので、個別の相談への回答ではありません。勤務先の特定技能所属機関、登録支援機関、厚生労働省、地方出入国在留管理局で確認してください。

本試験の前に準備できること:ふりがな付きの公表問題

センターは、過去の試験問題のページに、すべての漢字にふりがなが付いた形の問題も掲載しています(掲載されている回と形式は介護福祉士の過去問(センター公表)で整理しています)。ふりがな付きの問題を演習で使うことと、本試験でふりがな付き問題用紙が配付されることは別の話です。本試験で配付されるのは、申請が認められた人、またはEPA候補者に限られます。

申請を迷っている人は、センターが公表した過去の試験問題を、通常の問題とふりがな付きの問題の両方で解いてみて、時間の使い方を比べる方法があります。

申込から受験までの確認の順番

次の回の申込が始まったら、センターのページで次の順に確認します。

1. 自分の受験資格の区分を、ルート図で確かめる(EPA・特定技能1号・技能実習・それ以外)

2. 用意する書類を確かめる(実務経験証明書、実務者研修修了(見込)証明書、在留カード、EPA候補者番号など)

3. ふりがな付き問題用紙と試験時間の延長を希望するか決める(EPA候補者は申請不要)

4. 希望する場合は、受験申し込みの途中で申請し、国籍が確認できる書類をアップロードする

5. 特定技能1号の通算在留期間の延長を使う可能性がある人は、全パート受験を選ぶ

6. 受験手数料の支払いを、受付期間内に完了させる

7. 受験票が届いたら、試験会場と受験パートを確認する

まとめ

  • 外国の国籍の人または日本に帰化した人は、申込の途中で申請すると、すべての漢字にふりがなを付記した問題用紙と、通常の1.5倍の試験時間で受験できます。この場合、通常の問題用紙は配付されません
  • EPA介護福祉士候補者は、同じ取り扱いが自動で適用され、申請は不要です。外国籍の人がすべてEPA候補者として受験できるわけではありません
  • 受験申し込みに、在留資格の制限はありません。受験資格は区分ごとに決まっています
  • 特定技能1号・技能実習で就労している人は、実務経験3年以上と実務者研修のルートです。技能実習の入国後講習の期間は、実務経験に含まれません
  • 特定技能1号の通算在留期間の延長措置を使う場合は、全パート受験が求められます。基準・期限・様式は、毎年厚生労働省のページで確認します
本サイトは公益財団法人 社会福祉振興・試験センターおよび厚生労働省とは関係ありません。掲載している問題は、センターが公表した過去の試験問題に合格ナビが解説をつけたものです。日程・手数料・手続・在留資格に関することは、必ずセンターと関係機関の発表で確認してください。

よくある質問

Q介護福祉士国家試験の受験申し込みに、在留資格の制限はありますか。

ありません。センターのよくあるご質問には、受験申し込みに際して在留資格に制限はなく、たとえば、過去に日本で受験資格を満たしたあと母国に帰国した人が、短期滞在ビザで来日して受験することも可能と書かれています。ただし、受験資格そのものは、区分ごとに決まっています。在留資格が何であっても、区分に合う証明書を出す必要があります。

Qふりがな付きの問題用紙を希望すると、通常の問題用紙も受け取れますか。

受け取れません。センターの案内では、ふりがな付き問題用紙の使用と試験時間の延長を希望した人には、すべての漢字にふりがなを付記した問題用紙を配付し、この場合、通常の問題用紙は配付されないとされています。ふりがな付きの問題用紙と通常の問題用紙を見比べながら解くことはできないため、申請の前に、ふりがな付きの過去の試験問題で解き方に慣れておくと判断しやすくなります。

Q外国の国籍の人は全員、EPA介護福祉士候補者として受験できますか。

できません。センターのよくあるご質問には、EPA介護福祉士候補者に当たるのは、EPAに基づく一定の要件を満たして入国し、受入れ施設で介護福祉士資格の取得を目的とした研修を受けながら就労している外国の国籍の人で、外国の国籍の人がすべて候補者として受験できるわけではないと書かれています。現在、EPAに基づく入国者は、インドネシア、フィリピン、ベトナムの3か国のみとされ、これらの国籍でもEPAの要件を満たして入国していなければ候補者として受験できません。

Q日本に帰化した人も、ふりがな付き問題用紙と試験時間の延長を希望できますか。

希望できます。センターの案内には、外国の国籍を有する人または日本に帰化された人は、受験申し込み時の申請により、ふりがな付き問題用紙の配付と、試験時間が通常の1.5倍になる取り扱いを受けられると書かれています。国籍を確認する書類は、帰化した人の場合は従前の国籍が分かるもので、戸籍の個人事項証明書(戸籍抄本)などが例に挙げられています。

Q技能実習で働いている人の実務経験は、入国後の講習の期間も数えますか。

数えません。センターのよくあるご質問には、技能実習で就労している人の従業期間の算定開始日は雇用開始日で、入国後に行われる講習の期間は含まないと書かれています。特定技能1号または技能実習で就労している人の受験資格は、実務経験3年以上と実務者研修のルートになります。

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法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月7日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

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