問題
アセトアルデヒドの性状と取扱いに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
誤っているのはオです。アセトアルデヒドは水溶性(水に任意の割合で混ざる)です。「非水溶性で通常泡が有効」は誤りで、水溶性なので耐アルコール泡が必要です。
- ア(正): 特殊引火物・50L。正しい。
- イ(正): 引火点約−39℃→冬季でも引火し得る蒸気を発生。正しい。
- ウ(正): 水溶性→耐アルコール泡が必要。正しい。
- エ(正): 沸点約20℃(常温)→常温で激しく蒸発。正しい。
- オ(誤): アセトアルデヒドは水溶性(非水溶性ではない)。通常泡は消泡して効果なし。耐アルコール泡が必要。
「アセトアルデヒド=特殊引火物・引火点−39℃・沸点20℃・水溶性・耐アルコール泡」を押さえます。
アセトアルデヒド(CH₃CHO)の性状:
アセトアルデヒドはエタノールの酸化物で、果実様の強い臭いを持つ特殊引火物です。
- ア(正): 特殊引火物(指定数量50L)。引火点約−39℃<−20℃かつ沸点約20℃<40℃→特殊引火物の定義を満たす。正しい。
- イ(正): 引火点約−39℃(確定値)。常温より大幅に低く冬季でも大量の引火性蒸気が発生。正しい。
- ウ(正): 水溶性(水に任意の割合で混ざる)→耐アルコール泡が必要。正しい。
- エ(正): 沸点約20℃(常温と同程度)→常温で激しく蒸発する。正しい。
- オ(誤): アセトアルデヒドは水溶性(「水に溶けにくい=非水溶性」は誤り)。通常の泡消火剤は水溶性液体に溶けて消泡し液面を覆えない。消火には耐アルコール泡が必要。
引っかけパターン: 水溶性を非水溶性と誤解させる(オ)。「アセトアルデヒド=水溶性・耐アルコール泡」を核心に。
【理論的背景】
アセトアルデヒド(CH₃CHO・分子量44)は特殊引火物に分類され、「引火点極低・沸点が常温・水溶性・毒性あり」という複合的な危険性を持ちます。特殊引火物の定義(発火点100℃以下、または引火点−20℃以下かつ沸点40℃以下)に該当します(引火点−39℃<−20℃かつ沸点20℃<40℃)。乙4試験では「アセトアルデヒドとジエチルエーテル・二硫化炭素・酸化プロピレンの比較」として特殊引火物の各論が問われます。
【アセトアルデヒドの詳細性状】
- 区分: 特殊引火物(指定数量50L)
- 引火点: 約−39℃(確定値。常温より大幅に低い)
- 発火点: 約175℃
- 沸点: 約20℃(常温と同程度で常温でも蒸発しやすい)
- 液比重: 0.78(水より軽い)
- 蒸気比重: 44÷29≒1.52(空気より重い・低所滞留)
- 燃焼範囲: 約4〜60 vol%(非常に広い)
- 水溶性: 水に任意の割合で混ざる(水溶性)
- 毒性: 刺激性・吸入で粘膜刺激・頭痛等
【特殊引火物の中での位置づけ】
| 物質 | 引火点 | 発火点 | 沸点 | 液比重 | 水溶性 |
|---|---|---|---|---|---|
| ジエチルエーテル | −45℃ | 約160℃ | 約35℃ | 0.71 | 少し溶ける(非水溶性) |
| 二硫化炭素 | −30℃ | 約90℃ | 約46℃ | 1.26〜1.3 | 非水溶性 |
| アセトアルデヒド | −39℃ | 約175℃ | 約20℃ | 0.78 | 水溶性 |
| 酸化プロピレン | −37℃ | 約449℃ | 約35℃ | 0.83 | 水溶性 |
アセトアルデヒドの特徴は沸点が常温(20℃)と同程度で揮発性が極めて高く、常温でも多量の可燃性蒸気が発生することです。
【燃焼範囲4〜60 vol%の意味】
アセトアルデヒドの燃焼範囲は約4〜60 vol%で非常に広く、危険な蒸気濃度の範囲が大きいです。下限4%は比較的高めですが、沸点20℃で常温でも多量の蒸気が発生し、燃焼範囲に達しやすい環境が容易に形成されます。二硫化炭素(1.3〜50 vol%)と並ぶ広い燃焼範囲です。
【試験での位置づけ】
アセトアルデヒドの出題核心は(1)特殊引火物に分類される、(2)引火点約−39℃(極低・冬季でも引火に十分な蒸気を発生)、(3)沸点約20℃(常温で激しく蒸発)、(4)水溶性(耐アルコール泡が必要・通常泡は不適)、(5)蒸気は空気より重い(低所滞留)です。本問の引っかけはオで、水溶性を「水に溶けにくい(非水溶性)」とすり替え、通常の泡消火剤が有効とする誤りです。ア〜エは分類・引火点・消火方法・沸点を正しく述べた記述なので、「誤っているもの」には当たりません。水溶性かどうかは消火剤の選び方に直結するため、「アセトアルデヒド=水溶性=耐アルコール泡」を一続きで覚えます。
【各選択肢の発展補足】
- ア(正): アセトアルデヒドは第4類の特殊引火物に分類される(職場のあんぜんサイト GHSモデルSDS 適用法令「消防法 第4類引火性液体、特殊引火物」)。
- イ(正): 引火点は約−39℃(モデルSDSでは−38℃)で、冬季の気温より大幅に低い。冬季でも引火に十分な蒸気を発生する。
- ウ(正): 水溶性(モデルSDS: 水への溶解度 1 kg/L)。通常の泡は水溶性液体に触れると消泡するため、耐アルコール泡(水溶性液体用泡)を用いる。
- エ(正): 沸点は約20℃(モデルSDS: 20.1℃)で常温と同程度。常温でも激しく蒸発する。
- オ(誤): アセトアルデヒドは水溶性であり、「水に溶けにくい(非水溶性)」は誤り。通常の泡消火剤は消泡して液面を覆えないため有効ではなく、耐アルコール泡が必要。これが本問の正答。
【根拠】確立した教科書値・設計書§1-2・§2-3(S7)。
【補足】アセトアルデヒド:特殊引火物50L・引火点約−39℃・沸点約20℃・液比重0.78・蒸気比重約1.52・燃焼範囲4〜60 vol%・水溶性(耐アルコール泡必要)・毒性あり。
- 消防法e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した教科書値・設計書§1-2・§2-3(S7)。アセトアルデヒド(CH₃CHO・分子量44)は**特殊引火物**(指定数量50L)。引火点**約−39℃**(確定値)。沸点**約20℃**(常温が沸点=常温で蒸発しやすい)。**水溶性**。蒸気比重44÷29≒1.52(空気より重い→低所滞留)。毒性あり(粘膜刺激・蒸気吸入で頭痛等)。消火は耐アルコール泡が必要(水溶性)。オは「水に溶けにくい(非水溶性)」としている点が誤りで、正答はオ。 --- 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。
