精神保健福祉士

相談支援専門員とは?計画相談支援・サービス等利用計画・なるための要件を整理精神保健福祉士

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この記事でわかること

相談支援専門員の法律上の位置づけと仕事を、障害者総合支援法の計画相談支援(サービス利用支援・継続サービス利用支援)、サービス等利用計画、指定計画相談支援の基準省令で整理します。配置要件(実務経験3〜10年と初任者研修)、現任研修・主任研修、精神保健福祉士の実務経験の扱いは厚生労働省の資料にもとづいて紹介します。

目次
  1. 相談支援専門員とは:計画相談支援の担い手
  2. 計画相談支援の流れ:サービス利用支援と継続サービス利用支援
  3. 相談支援専門員の仕事:基準が定める手順
  4. 相談支援専門員になるには:実務経験と研修
  5. 精神保健福祉士の実務経験の扱いと「相談支援員」
  6. 事業所の側の基準:配置の標準と指定の更新
  7. 専門科目での位置づけと、問題を解くときの確認
  8. まとめ
結論:相談支援専門員は、障害者総合支援法の計画相談支援(サービス利用支援と継続サービス利用支援)を、指定特定相談支援事業所で担う専門職です。障害者総合支援法の条文に「相談支援専門員」の語はなく(2026-10-11 時点)、指定計画相談支援の基準(平成24年厚生労働省令第28号)が「相談支援専門員(指定計画相談支援の提供に当たる者としてこども家庭庁長官及び厚生労働大臣が定めるもの)」と定義し、要件を告示に委ねています。厚生労働省の資料(令和2年4月1日からの制度。令和6年3月の「相談支援業務に関する手引き」も同じ図を載せています)では、要件は、障害者の保健・医療・福祉・就労・教育の分野における直接支援・相談支援などの実務経験(3〜10年)と、初任者研修の修了です。5年ごとに現任研修を修了して配置要件を更新します。精神保健福祉士は、実務経験の表で「国家資格者」の例に挙がっていますが、資格だけで配置できるわけではありません。

条文は e-Gov 法令検索の現行条文(2026年10月11日時点)、研修と実務経験は厚生労働省の資料によります。障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(e-Gov法令検索)、相談支援専門員制度について(厚生労働省)

条番号の変更:障害者総合支援法第5条は、2025年10月1日施行の版(令和4年法律第104号)で就労選択支援の定義が第13項に加わり、以降の項が1つずつ繰り下がりました。現行は、相談支援・計画相談支援・特定相談支援事業の定義が第19項、基本相談支援が第20項、サービス利用支援が第23項、継続サービス利用支援が第24項です。2025年9月30日までの版では、それぞれ第18項、第19項、第22項、第23項でした。最終確認日:2026-10-11。出典:e-Gov法令検索 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律。

相談支援専門員とは:計画相談支援の担い手

障害者総合支援法第5条第19項は、相談支援を、基本相談支援、地域相談支援及び計画相談支援に分け、計画相談支援を「サービス利用支援及び継続サービス利用支援」と定めています。基本相談支援と計画相談支援のいずれも行う事業が特定相談支援事業です。市町村長が指定する特定相談支援事業を行う者が、指定特定相談支援事業者です(第51条の17第1項第1号)。

種類内容定義の条文(現行)
基本相談支援障害者等、障害児の保護者又は介護を行う者からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言を行い、市町村や指定障害福祉サービス事業者等との連絡調整その他の便宜を総合的に供与する(サービス利用支援・継続サービス利用支援に関するものを除く)第5条第20項
地域相談支援地域移行支援及び地域定着支援(地域移行支援・地域定着支援の記事で整理しています)第5条第19項(地域移行支援は第21項、地域定着支援は第22項)
計画相談支援サービス利用支援及び継続サービス利用支援第5条第19項(サービス利用支援は第23項、継続サービス利用支援は第24項)

相談支援専門員の語は、法律ではなく、基準省令に出てきます。指定計画相談支援の事業の人員及び運営に関する基準(平成24年厚生労働省令第28号。以下「基準」)の第3条第1項は、指定特定相談支援事業者に、指定特定相談支援事業所ごとに専らその職務に従事する相談支援専門員を置くことを求め、相談支援専門員を「指定計画相談支援の提供に当たる者としてこども家庭庁長官及び厚生労働大臣が定めるもの」と定義しています。つまり、条文は職名の要件を告示に委ね、厚生労働省の資料が、その要件を実務経験と研修の修了として図に示しています。

試験センターの科目別出題基準(精神保健福祉制度論)には、「精神障害者の生活支援に関する制度」の中に、相談支援制度と精神保健福祉士の役割の項目があり、小項目の例として、相談支援制度の概要と、相談支援制度における精神保健福祉士の役割が挙げられています。障害者総合支援法の目的や体系の全体像は、障害者総合支援法の記事で整理しています。

計画相談支援の流れ:サービス利用支援と継続サービス利用支援

計画相談支援は、障害福祉サービスを使い始めるときの「サービス利用支援」と、使い始めたあとの見直しの「継続サービス利用支援」の2段階です。条文の流れを並べると、次のとおりです。

順場面根拠内容
1申請法第20条第1項障害福祉サービスの支給を市町村に申請する
2計画案の提出を求める法第22条第4項、施行規則第12条の2市町村は、指定特定相談支援事業者が作成するサービス等利用計画案の提出を求める(申請をした場合。介護保険の居宅介護支援などの対象となる場合は、市町村が必要と認める場合)
3サービス利用支援法第5条第23項申請した人の心身の状況、置かれている環境、サービスの利用に関する意向などを勘案して、サービス等利用計画案を作成する
4支給要否の決定法第22条第6項市町村は、提出された計画案と、勘案する事項を踏まえて、支給要否決定を行う
5サービス等利用計画の作成法第5条第23項、基準第15条第2項支給決定のあと、事業者との連絡調整、サービス担当者会議を経て、サービス等利用計画を作成する
6継続サービス利用支援法第5条第24項、基準第15条第3項、施行規則第6条の16決められた期間ごとに、利用状況を検証し(モニタリング)、計画の変更や、新たな支給決定の申請の勧奨を行う

サービス等利用計画案に書く事項は、施行規則第6条の15第1項が、本人と家族の生活に対する意向、総合的な援助の方針及び生活全般の解決すべき課題、提供されるサービスの目標とその達成時期、サービスの種類・内容・量・日時、サービスを提供する上での留意事項と定めています。サービス等利用計画(支給決定後のもの)は、これに加えて、利用料と、これを担当する者を記載します(同条第2項)。

費用の面では、市町村が、計画相談支援対象障害者等に、計画相談支援給付費を支給します(法第51条の17第1項)。指定特定相談支援事業者が提供した指定計画相談支援に要した費用は、市町村が、本人に代わって事業者に支払うことができます(同条第3項)。

モニタリングの期間:継続サービス利用支援の検証の期間は、市町村が必要と認める期間(施行規則第6条の16第1項)。1月間(支給決定又はその変更でサービスの種類・内容・量に著しい変動があった者で、利用開始日から3月までの間のもの。障害者支援施設からの退所等に伴い集中的な支援が必要な者、就労選択支援を利用する者など)、3月間(居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、短期入所、就労移行支援、自立訓練、就労定着支援、自立生活援助、日中サービス支援型共同生活援助を利用する者、65歳以上の者など)、6月間(そのほかの者)に区分される。最終確認日:2026-10-11。出典:e-Gov法令検索 同法施行規則。

相談支援専門員の仕事:基準が定める手順

基準第15条は、指定計画相談支援の具体的な取扱方針を定めています。相談支援専門員が行うことを、サービス利用支援の手順(第15条第2項)の順に整理します。

1. 意思決定の支援への配慮:計画の作成に当たって、利用者の自己決定の尊重と意思決定の支援に配慮し、利用者の希望などを踏まえて作成するよう努めます(第1号)。アセスメントに当たって、利用者が自ら意思を決定することに困難を抱える場合は、利用者の意思及び選好並びに判断能力等を丁寧に把握します(第6号)。

2. 福祉サービス等の幅:障害福祉サービスなどに加えて、それ以外の福祉サービス等や、地域の住民による自発的な活動によるサービス等の利用も、計画に位置づけるよう努めます(第3号)。

3. アセスメントと面接:利用者の心身の状況、置かれている環境、日常生活全般の状況を評価して、希望する生活や、解決すべき課題などを把握します(第5号)。アセスメントに当たって、利用者の居宅等を訪問し、利用者と家族に面接します(第7号)。

4. 計画案の作成と同意:解決すべき課題に対応する、最も適切な福祉サービス等の組合せを検討して、計画案を作成し(第8号)、介護給付費等の対象となるかどうかを区分した上で、利用者又は家族に説明して、文書で同意を得ます(第10号)。作成した計画案は、利用者等に交付します(第11号)。

5. 支給決定後の担当者会議と計画の交付:支給決定を踏まえて計画案を変更し、事業者等との連絡調整を行い、サービス担当者会議を開いて、専門的な見地からの意見を求めます(第12号)。その結果を踏まえた内容を説明して、文書で同意を得た上で(第13号)、サービス等利用計画を、利用者等と担当者に交付します(第14号)。

継続サービス利用支援(第15条第3項)では、相談支援専門員が、実施状況の把握(モニタリング)を行い、必要に応じて計画の変更や連絡調整を行い、新たな支給決定が必要と認めるときは申請を勧奨します(第1号)。モニタリングに当たっては、施行規則第6条の16で定める期間ごとに、利用者の居宅等を訪問して面接し、結果を記録します(第2号)。基準第15条の2は、一定の要件を満たす場合に、テレビ電話装置等を活用してアセスメントやモニタリングの面接を行えることを定めています。

精神科の領域に近い規定が、第15条第3項第5号です。指定障害者支援施設、精神科病院等から退所又は退院しようとする利用者又はその家族から依頼があった場合に、居宅における生活へ円滑に移行できるよう、あらかじめ、必要な情報の提供及び助言を行う等の援助を行う、と定めています。病院の側の退院後生活環境相談員との関係は、退院後生活環境相談員の記事で整理しています。

相談支援専門員になるには:実務経験と研修

要件は、厚生労働省の資料「相談支援専門員制度について(令和2年4月1日〜)」に、次のとおり図で示されています。同省の相談支援のページ(2026-10-11 確認)が「相談支援専門員の制度について」として掲げているのがこの資料で、同じページの「相談支援業務に関する手引き(令和6年3月)」も、同じ内容の図を「相談支援専門員制度(令和2年4月1日~)」として載せています。要件を定める告示(平成24年厚生労働省告示第227号)の本文は e-Gov 法令検索に載っていないため、この節は告示の本文ではなく、これらの資料によっています。手引きは、研修(相談支援従事者養成研修・主任研修)を、都道府県等が地域生活支援事業として実施するとしています。

相談支援専門員の配置要件と研修の時間:実務経験(障害者の保健・医療・福祉・就労・教育の分野における直接支援・相談支援などの業務、3〜10年)と、初任者研修(42.5時間。講義・演習・実習)の修了で、相談支援専門員として配置できる。配置後は、5年ごとに相談支援従事者現任研修(24時間。講義・演習)を修了して、配置要件を更新する。現任研修の受講には、実務経験の要件(①過去5年間に2年以上の相談支援の実務経験がある、②現に相談支援業務に従事している。ただし、初任者研修を修了したあと、初回の現任研修の受講では、必ず①を満たす必要がある)がある。主任相談支援専門員研修は30時間(講義・演習)で、修了すると現任研修を修了したものとみなされる。最終確認日:2026-10-11。出典:厚生労働省 相談支援専門員制度について(令和2年4月1日〜)、厚生労働省 相談支援業務に関する手引き(令和6年3月)、厚生労働省 障害のある人に対する相談支援について。

同じ資料に、2020年(令和2年)4月1日からの変更の趣旨が書かれています。意思決定支援への配慮、高齢障害者への対応、サービス等利用計画の質の向上などを図り、質の高いケアマネジメントを含む地域を基盤としたソーシャルワークを実践できる相談支援専門員を養成するため、カリキュラムの内容を充実させたこと、実践力の高い相談支援専門員を養成するため、現任研修の受講に、相談支援に関する一定の実務経験の要件を追加したこと、地域づくり、人材育成、困難事例への対応など、地域の中核的な役割を担う専門職を育成するために、主任相談支援専門員研修を創設したこと、の3つです。

実務経験の年数は、資格と業務の範囲で区分されています。

相談支援専門員の実務経験の年数:実務経験年数は、国家資格者(資格を有し、その資格に基づく業務に5年以上従事している者)が通算3年以上、有資格者(介護等の業務に従事する者で、社会福祉主事任用資格を有する者、保育士、児童指導員任用資格者、訪問介護員2級以上に相当する研修の修了者、精神障害者社会復帰指導員)が通算5年以上、それ以外の者が、相談支援の業務で5年以上、介護等の業務で10年以上。最終確認日:2026-10-11。出典:厚生労働省 相談支援専門員制度について(令和2年4月1日〜)。

業務の範囲は、イ「相談支援の業務」(日常生活の自立に関する相談に応じ、助言、指導その他の支援を行う業務、その他これに準ずる業務)と、ハ「介護等の業務」(入浴、排せつ、食事その他の介護を行い、その者と介護者に対して介護に関する指導を行う業務)の2つです。資料は、イの対象者を、次のように挙げています。

  • 指定特定・障害児・一般の相談支援事業、旧障害児相談支援事業、身体・知的障害者相談支援事業、居宅介護支援事業、介護予防支援事業の従事者
  • 更生相談所(身体・知的)、児童相談所、精神障害者地域生活支援センター、福祉事務所の従業者
  • 障害者支援施設、障害児入所施設、老人福祉施設、精神保健福祉センター、救護施設、更生施設、介護老人保健施設、介護医療院の従業者
  • 医療機関(病院・診療所)の従業者で、社会福祉主事任用資格を有する者(社会福祉士、精神保健福祉士、研修・講習受講者等)、訪問介護員2級以上に相当する研修を修了した者、国家資格を有する者、上記の施設等での従事期間が1年以上である者のいずれかに該当するもの
  • 障害者職業センター、障害者就業・生活支援センターで相談支援の業務に従事する者、特別支援学校で就学相談・教育相談・進路相談の業務に従事する者

この表は、厚生労働省の資料の要約です。個人の経歴が実務経験に当たるかどうかは、表の「その他これらの事業・施設等に準ずる事業・施設等」の範囲を含め、この記事では判断できません。

精神保健福祉士の実務経験の扱いと「相談支援員」

厚生労働省の資料の表で、精神保健福祉士が出てくる場所は3つです。

場所資料の記載意味
注(※1)国家資格者医師、保健師、看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、公認心理師などの資格を有し、その資格に基づく業務に5年以上従事している者「国家資格者」の欄(通算3年以上)に当たる条件の1つ
業務の範囲イ(四)①医療機関(病院・診療所)の従業者で、社会福祉主事任用資格を有する者(社会福祉士、精神保健福祉士、研修・講習受講者等)医療機関での業務が相談支援の業務に数えられる場合の条件の1つ
注(※2)有資格者(1)介護等の業務に従事する者で、社会福祉主事任用資格を有する者(社会福祉士、精神保健福祉士、研修・講習受講者等)「有資格者」の欄(通算5年以上)に当たる条件の1つ

精神保健福祉士の資格を取るときの実習や、資格に基づく業務の中身は、精神保健福祉士とはの記事で整理しています。実務経験の年数に、資格に基づく業務の期間をどう数えるかは、表の文言に従います。資料は、精神保健福祉士の資格を有していることだけでは配置要件を満たすとは書いておらず、実務経験と初任者研修の修了を求めています。

別の制度として、指定計画相談支援の基準第3条第4項に、相談支援員があります。厚生労働省の手引き(令和6年3月)は、令和6年度障害福祉サービス等報酬改定で、相談支援専門員になる前の段階からソーシャルワーク専門職が一定の計画相談支援の業務に従事できる趣旨で、相談支援員の配置が可能になったと説明しています。次の2つの要件をいずれも満たす場合に、指定特定相談支援事業者は、指定特定相談支援事業所に、相談支援員を置くことができます。

1. 当該事業所が、指定計画相談支援に要する額の算定に関する基準に基づく厚生労働省告示(平成27年厚生労働省告示第180号)第1号イからニまでの基準のいずれかに適合すること

2. 告示(平成30年厚生労働省告示第115号)に該当する者(当該事業所の相談支援専門員として職務に従事する者に限る)により、相談支援員に対して指導及び助言が行われる体制が確保されていること

相談支援員は、専ら当該事業所の職務に従事する、社会福祉士又は精神保健福祉士の資格を有する者です。相談支援員を置く場合、基準の第11条、第15条の一部、第18条などの規定の適用では、「相談支援専門員」を「相談支援専門員又は相談支援員」と読み替えます(第3条第5項)。

事業所の側の基準:配置の標準と指定の更新

指定特定相談支援事業者の指定は、事業所ごとに行い(法第51条の20第1項)、6年ごとに更新を受けなければ、効力を失います(第51条の21第1項)。指定の基準として、施行規則第34条の59第2項は、運営規程で事業の主たる対象とする障害の種類を定めていないこと(他の事業者との連携で主たる対象としていない障害にも対応できる体制がある場合や、身近な地域に指定特定相談支援事業者がない場合を含む)、協議会に定期的に参加するなど医療機関や行政機関等の関係機関との連携体制を確保していること、相談支援専門員に対して計画的な研修又は事例の検討等を行う体制を整えていること、を挙げています。事業者は、基準に従って従業者を有し(第51条の24第1項)、運営の基準に従って指定計画相談支援を提供します(同条第2項)。

相談支援専門員の員数の標準:指定特定相談支援事業所ごとに、専らその職務に従事する相談支援専門員を置く(基準第3条第1項。業務に支障がない場合は、事業所の他の職務や他の事業所等の職務との兼務ができるただし書)。員数の標準は、計画相談支援対象障害者等の数が35又はその端数を増すごとに1(第2項)。計画相談支援対象障害者等の数は前6月の平均値で、新規に指定を受ける場合は推定数(第3項)。指定の更新は6年ごと(法第51条の21第1項)。最終確認日:2026-10-11。出典:e-Gov法令検索 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定計画相談支援の事業の人員及び運営に関する基準、e-Gov法令検索 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律。

指定相談支援事業者の責務として、法第51条の22第1項は、障害者等の意思決定の支援に配慮するとともに、市町村、公共職業安定所、障害者職業センター、障害者就業・生活支援センターその他の職業リハビリテーションの措置を実施する機関、教育機関その他の関係機関との緊密な連携を図りつつ、相談支援を当該障害者等の意向、適性、障害の特性その他の事情に応じて、常に障害者等の立場に立って効果的に行うように努めること、と定めています。第2項は、相談支援の質の評価を行うなどして質の向上に努めること、を求めています。

専門科目での位置づけと、問題を解くときの確認

試験センターの科目別出題基準(精神保健福祉制度論)には、大項目「精神障害者の生活支援に関する制度」の中項目として、次の2つが挙げられています。

  • 相談支援制度と精神保健福祉士の役割(小項目の例:相談支援制度の概要、相談支援制度における精神保健福祉士の役割)
  • 精神障害者の生活支援制度に関する課題(小項目の例:相談支援制度における課題、居住支援における課題、就労支援における課題)

病院の側の仕組みは、大項目「精神障害者の医療に関する制度」の中項目「精神保健福祉法の概要と精神保健福祉士の役割」に、小項目の例として、精神保健福祉法における精神保健福祉士の役割(退院促進に関する措置、退院後生活環境相談員)が挙げられています。

当サイトに載せている第26〜28回の専門科目176問のうち、問題文・選択肢に「サービス等利用計画」を含む問は1問、「計画相談支援」を含む問は1問、「相談支援専門員」を含む問は0問です(2026-10-11 時点。集計の対象は、問題文・事例文・選択肢)。

相談支援制度の問題を解くときは、次の順に確認します。

1. 3つの相談支援を区別する:基本相談支援、地域相談支援(地域移行支援・地域定着支援)、計画相談支援(サービス利用支援・継続サービス利用支援)のどれの話かを、第5条の定義で確認します。サービス利用支援は支給決定の前後で計画を作る段階、継続サービス利用支援は、決まった期間ごとに計画を見直す段階です。

2. 決める人と作る人を分ける:支給の要否を決めるのは市町村、サービス等利用計画案を作るのは指定特定相談支援事業者の相談支援専門員(利用者が代わりに計画案を出す場合は、事業者以外が作ったもの)です。

3. 条番号は版で変わる:障害者総合支援法第5条の項番号は、2025年10月1日施行の版で1つずつずれました。古い教材で、サービス利用支援が第22項と書かれていたら、版が古いサインです。第26回〜第28回の問題は、問題の試験日に施行されていた版で確かめます。

4. 相談支援専門員の要件は、法律でなく告示に委ねられている:職名は基準省令に出てきて、要件はその省令が告示に委ねています。「法律に資格要件が書かれている」とする選択肢は、法律と省令・告示の区別を確認します。

回別の問題一覧は、第26回、第27回、第28回からたどれます。出題範囲は出題範囲の一覧で確認できます。

まとめ

  • 相談支援専門員は、指定特定相談支援事業所で、計画相談支援(サービス利用支援と継続サービス利用支援)を担う職種。職名は基準省令(平成24年厚生労働省令第28号)に出てきて、要件は告示に委ねられ、厚生労働省の資料(令和2年4月1日からの制度)が示している
  • 流れは、申請、市町村による計画案の提出の求め、計画案の作成、支給要否の決定、担当者会議とサービス等利用計画の作成、モニタリング。モニタリングの期間は市町村が必要と認める期間で、施行規則第6条の16が1月・3月・6月に区分している
  • 配置要件は、実務経験(3〜10年)と初任者研修(42.5時間)。5年ごとの現任研修(24時間)で更新し、現任研修の受講には実務経験の要件がある
  • 精神保健福祉士は実務経験の表で「国家資格者」の例に挙がるが、資格だけで配置できるとは書かれていない。基準第3条第4項の「相談支援員」は、社会福祉士又は精神保健福祉士の資格を有する別の職種
  • 指定特定相談支援事業者の指定は6年ごとの更新。相談支援専門員の員数の標準は、利用者35人又はその端数ごとに1人
  • 次の一歩は、地域移行支援・地域定着支援の記事で、相談支援のもう1つの柱を確認することと、専門科目の問題を解いてみることです
本サイトは社会福祉振興・試験センター・厚生労働省とは関係のない民間のサイトです。条文の引用・要約は e-Gov 法令検索の現行条文(2026年10月11日確認)と、厚生労働省・試験センターの公表資料にもとづきます。研修の日程・要件の運用は、研修を実施する都道府県等の案内で確認してください。

よくある質問

Q相談支援専門員になるには、実務経験のほかに何が必要ですか。

厚生労働省の資料「相談支援専門員制度について(令和2年4月1日〜)」は、相談支援専門員としての配置要件を、障害者の保健・医療・福祉・就労・教育の分野における直接支援・相談支援などの業務の実務経験(3〜10年)と、研修の修了(初任者研修)の2つで示しています。初任者研修は、同資料に42.5時間(講義・演習・実習)と書かれています。配置された後は、5年ごとに現任研修(24時間)を修了することで、引き続き相談支援専門員として配置できます。同省の「相談支援業務に関する手引き(令和6年3月)」は、これらの研修を都道府県等が地域生活支援事業として実施するとしています。日程や申込みは、都道府県等の案内で確認してください。

Q精神保健福祉士の資格だけで、相談支援専門員になれますか。

厚生労働省の資料に、資格だけで相談支援専門員として配置できるという記載はありません(2026-10-11 時点)。資料は、配置要件を実務経験と初任者研修の修了で示し、精神保健福祉士は、実務経験の表で「国家資格者」の例として挙げています。これとは別に、指定計画相談支援の基準(平成24年厚生労働省令第28号)の第3条第4項は、一定の要件を満たす事業所に置ける「相談支援員」を、社会福祉士又は精神保健福祉士の資格を有する者と定めています。相談支援員は、相談支援専門員とは別の職種です。

Qサービス等利用計画は、利用者が自分で作ってもよいのですか。

障害者総合支援法第22条第5項は、市町村から指定特定相談支援事業者が作成するサービス等利用計画案の提出を求められた人が、主務省令で定める場合には、これに代えて、主務省令で定めるサービス等利用計画案(指定特定相談支援事業者以外の者が作成するもの)を提出できると定めています(施行規則第12条の5)。主務省令で定める場合は、身近な地域に指定特定相談支援事業者がない場合と、本人が提出を希望する場合です(施行規則第12条の4)。一般に「セルフプラン」と呼ばれる形ですが、この語は条文には出てきません。

Q計画相談支援のモニタリングは、何か月ごとに行うのですか。

障害者総合支援法第5条第24項は、継続サービス利用支援でサービス等利用計画を検証する期間を、主務省令で定める期間ごと、としています。施行規則第6条の16は、その期間を、利用者の心身の状況やサービスの種類・量などを勘案して市町村が必要と認める期間と定め、利用開始から3月までの間にサービスの内容に著しい変動があった人などは1月間、居宅介護などを利用する人や65歳以上の人などは3月間、そのほかの人は6月間、と区分しています。期間は個人ごとに市町村が決めます。

Q指定特定相談支援事業所には、相談支援専門員を何人置くのですか。

指定計画相談支援の基準(平成24年厚生労働省令第28号)の第3条第1項は、指定特定相談支援事業所ごとに、専らその職務に従事する相談支援専門員を置くことを求めています(業務に支障がない場合は、ほかの職務との兼務ができるただし書があります)。第2項は、員数の標準を、計画相談支援対象障害者等の数が35又はその端数を増すごとに1としています。この数は、前6月の平均値で数え、新規に指定を受ける場合は推定数です(第3項)。

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法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月11日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

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