登録販売者
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

登録販売者 第3章 主な医薬品とその作用 問146|外用薬の剤形

問題

登録販売者 | 第3章 主な医薬品とその作用 | (手引き令和8年4月版・令和8年5月施行改正反映)

外用薬の剤形に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。

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答え合わせ

正解は オ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答(誤っているもの)はオです。

スプレー剤は広い範囲に均一に塗布できるのが利点であり、「小さな範囲のみ」という説明は誤りです。頭皮・背中・足など広い部位に適しています(オが誤り)。

外用薬の剤形の使い分けを覚えましょう。

剤形基剤特徴・向く症状
軟膏油脂性(ワセリン等)水分なし・刺激少ない・湿潤部位・創傷面に可
クリーム乳剤性(水+油)浸透よい・使用感良い・乾燥肌に向く・粘膜不可
ローション水性(液状)広い範囲・頭部・手足に適
貼付剤(パップ)含水性冷感・温感・固定効果
貼付剤(テープ)非含水・薄い密着性高・目立ちにくい
スプレー液状噴霧広い範囲・均一塗布・触れにくい部位

外用薬の剤形特性と使い分けの横断整理:

剤形基剤の特性適する患部の状態不向き・注意点
軟膏(油脂性)ワセリン・流動パラフィン等の油脂性湿潤・びらん・創傷面・乾燥した皮膚皮膚に残りやすい・べたつく・衣類に付着
クリーム(乳剤性)O/W型(水中油)またはW/O型(油中水)乾燥した皮膚・慢性湿疹創傷面・刺激に弱い粘膜・O/W型は乾燥後残りが少ない
ゲル剤水溶性高分子ゲル広い範囲・透明で目立たない乾燥すると皮膚がつっぱる感
ローション(水性)水・低級アルコール(エタノール等)に溶解・懸濁広い範囲・頭皮・手足・四肢揮発性があり刺激感。アルコールに弱い人に注意
パップ剤(湿布)含水性基剤(水ゲル)を不織布等に展開関節・筋肉痛・消炎鎮痛かぶれ(接触皮膚炎)・ゆるみやすい
テープ剤(経皮吸収型含む)非含水・薄型基剤関節・筋肉(密着・目立ちにくい)・経皮吸収はがれやすい部位・パップより長時間貼付可
スプレー剤・エアゾール剤液状・ガス噴射広い範囲・背中・頭皮・触れにくい部位吸入注意(特に顔周辺)・引火性あり(エタノール含有時)
リニメント剤アルコールと油の混合擦り込む・皮膚血行促進粘膜・傷口への使用不可

各選択肢の解説:

  • ア(正しい): 油脂性基剤(軟膏)は水分を含まないため、湿潤した患部(びらん・渗出液のある傷口)でも使用できます。また刺激が少なく皮膚への付着性が高いため、創傷面への適用にも適しています。
  • イ(正しい): クリームは乳剤性基剤で水分を含み、皮膚への浸透性と使用感が良好です。ただし創傷面(防腐剤・乳化剤が刺激になりうる)や刺激に弱い粘膜には不向きです。
  • ウ(正しい): ローション剤は液状で広範囲への塗布に適しており、頭皮・手足など均一に広げにくい部位に使いやすい剤形です。
  • エ(正しい): パップ剤(湿布)は水分を含む含水性基剤で、水分の蒸発による冷感(冷湿布)や温感成分による温感(温湿布)があります。テープ剤はパップ剤より薄くて柔軟で皮膚への密着性が高く、関節部分など動きのある部位にも適しています。
  • オ(誤り): スプレー剤・エアゾール剤は噴霧によって広い面積に均一に塗布できることが特長です。「頭皮の局所的な小さな範囲のみ」という説明は誤りで、むしろ背中・広い範囲の皮膚など、手が届きにくい部位や広い面積への塗布に適しています。

【外用薬の剤形設計の理解と経皮吸収の基礎】

経皮吸収と剤形の関係:

外用薬の有効成分は皮膚を通過して局所(皮膚・皮下組織・関節)または全身循環に吸収されます。剤形は経皮吸収率に大きく影響します。

経皮吸収の経路:

1. 角質層経由(主要経路): 皮膚の最外層の角質層を通過。脂溶性成分はこの経路を通りやすい

2. 毛包・皮脂腺経由(付属器経路): 毛穴・皮脂腺を通過。水溶性成分にも有効なルート

3. 汗腺経由: 一部の小さな親水性分子

基剤の特性と経皮吸収への影響:

基剤種類経皮吸収促進効果角質層水和密閉効果
油脂性基剤(ワセリン等)低〜中(吸収促進剤は別途添加)高い(閉塞効果→角質水和→吸収促進)高
乳剤性基剤(クリーム)中(O/W型は皮膚への残留が少ない)中程度低〜中
水溶性基剤(ゲル・ローション)低(揮発後は残留成分のみ)低い(揮発で乾燥することも)低
経皮吸収型貼付剤(TDS)高(基剤から持続放出・一定速度)中程度高い(閉塞的)

軟膏の基剤の種類(詳細):

油脂性基剤には以下の種類があります:

  • ワセリン(ペトロラタム): 最も安定・低刺激。水を弾く。主な用途: 保護・保湿・乾燥皮膚
  • パラフィン類: ワセリン類似
  • 植物油・動物油(ラノリン等): 皮膚への親和性が高い
  • 合成油脂・シリコーン: 耐水性・皮膚呼吸を妨げにくい(一部)

貼付剤の種類と特性(詳細):

種類基剤特性使用場面
パップ剤(湿布)含水ゲル(CMC等の親水性高分子)含水量多い・皮膚刺激が少ない・冷感/温感筋肉痛・関節痛・急性炎症
プラスター(ゴム膏)ゴム系基剤粘着力強い・耐水性固定目的・外傷補助
テープ剤(非含水)アクリル系・ゴム系粘着基剤薄い・密着性高い・透湿性あり関節部(動きのある部位)・消炎鎮痛・経皮吸収型(TDS)
経皮吸収型貼付剤(TDS)リザーバー型またはマトリックス型一定速度で放出・全身作用可能ニコチンパッチ(禁煙補助)・ホルモン製剤等(一部OTC外)

スプレー剤・エアゾール剤の注意事項(実務):

スプレー剤には:

  • 液状噴霧型: ポンプを押すことで液状薬剤を霧状に噴霧(引火性が低い・エアゾールガスなし)
  • エアゾール型: LPG(液化石油ガス)等のガスを使用した加圧噴霧缶(引火性に注意)

実務での注意:

1. 吸入禁止: 顔・頸部・口腔・鼻腔周辺への使用時は吸入しないよう指導

2. 引火性: エタノール含有エアゾールは引火性があるため火気厳禁

3. 眼への使用: 直接眼に噴霧しないよう指導

4. 子供の誤飲・誤嚥: 手の届かない場所での保管

登録販売者が剤形を説明する場面:

購入者の状況推奨される剤形理由
傷口・びらんのある患部軟膏(油脂性)刺激が少なく付着性が高い
乾燥した慢性湿疹クリーム浸透性・保湿・使用感の良さ
頭皮の消毒・育毛ローション・スプレー広い範囲に均一塗布・毛髪間に届く
関節・筋肉の消炎鎮痛パップ剤またはテープ剤局所的に長時間作用
背中・広い範囲の皮膚炎スプレー剤手が届きにくい部位・広い範囲
粘膜部位(口腔・直腸等)軟膏(油脂性)・専用製剤クリーム・ローションは刺激になることがある
嚥下困難(外用の場合)テープ・貼付剤内服が困難な場合の代替として皮膚吸収
この問題の根拠根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第2章Ⅱ-3)「剤形ごとの違い、適切な使用方法」(f) 外用局所に適用する剤形
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第2章Ⅱ-3)「剤形ごとの違い、適切な使用方法」(f) 外用局所に適用する剤形 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。

この問題の関連トピック

  • 外用薬の剤形(軟膏・クリーム・ローション・貼付剤・スプレー
  • 頻出度B

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