第二種電気工事士の正式名称と、免状・免許・免許証・資格証の違いを電気工事士法の条文で整理。免状の記載事項、有効期限はあるのか、履歴書への書き方(厚生労働省の記載ルールに沿った例)までまとめます。
目次
結論:第二種電気工事士の正式名称は「第二種電気工事士」です。電気工事士法は、「第一種電気工事士又は第二種電気工事士免状の交付を受けている者」を「第二種電気工事士」と呼んでいます(3条2項)。この条文の書き方では、第一種電気工事士も「第二種電気工事士」の呼び方に含まれます。手元の証書の正式な呼び名は「免状」(電気工事士免状)で、交付するのは都道府県知事です(4条2項)。「免許」「免許証」「資格証」の語は、電気工事士法と同法施行令の条文には出てきません。有効期限について、電気技術者試験センターは「一度取得すれば基本的に有効期限はなく、更新の必要もありません」と答えています。
「電気工事士2種免許」「第二種電気工事士免許証」「電気工事士 資格証」など、呼び方がいくつもあるため、履歴書や申込書に何と書けばよいか迷う人が多い資格です。本記事では、条文とセンター・厚生労働省の公式ページだけを使って、正式な呼び方と書き方を整理します。
試験センター非提携:本サイトは一般財団法人 電気技術者試験センターと一切関係ありません。条文は e-Gov 法令検索で確認(2026-10-03 時点の現行条文):電気工事士法・電気工事士法施行令・電気工事士法施行規則。
| 呼び方 | 正式かどうか | 根拠 |
|---|---|---|
| 第二種電気工事士 | 正式名称(資格者の呼び方) | 電気工事士法3条2項 |
| 第二種電気工事士免状(電気工事士免状) | 正式名称(交付される証書) | 電気工事士法4条1項・施行令3条 |
| 電気工事士2種・電工2種・2種電工 | 略称・通称(条文には出てこない) | 電気工事士法・施行令・施行規則(2026-10-03 時点の現行条文)に「電気工事士2種」「電工2種」の表記はない |
| 第2種電気工事士 | 算用数字の表記(条文は漢数字の「第二種」) | 電気工事士法3条2項 |
| 免許・免許証・資格証 | 条文には出てこない呼び方 | 電気工事士法・施行令の条文(2026-10-03 時点) |
| 電気工事士 | 第一種と第二種の総称 | 電気工事士法2条4項 |
正式名称は「第二種電気工事士」
電気工事士法2条4項は、「電気工事士」を「次条第一項に規定する第一種電気工事士及び同条第二項に規定する第二種電気工事士」と定めています。そして3条2項が、第二種電気工事士を次のように定義しています。
「第一種電気工事士又は第二種電気工事士免状の交付を受けている者(以下「第二種電気工事士」という。)」
つまり、法律上の「第二種電気工事士」とは、試験に合格した人ではなく、免状の交付を受けている人です(条文の文言では、第一種電気工事士も、この呼び方に含まれます)。試験に合格しても、免状の交付を受けていなければ、法律上はまだ第二種電気工事士ではありません。
条文は「第二種」と漢数字で書かれています。申込書や履歴書で、「電気工事士2種」「電工2種」と書くか、「第二種電気工事士」と書くかは、書類の種類によりますが、正式な名称を求められる場面では、条文と同じ「第二種電気工事士」と書きます(履歴書の書き方は後述)。
免状・免許・免許証・資格証の違い
結論は、法令上の証書の名前は「免状」だけです。e-Gov 法令検索の現行条文(2026-10-03 時点)では、次のとおりです。
| 語 | 電気工事士法 | 電気工事士法施行令 |
|---|---|---|
| 免状 | 19回 | 31回 |
| 免許 | 0回 | 0回 |
| 資格証 | 0回 | 0回 |
電気工事士法施行規則には「免許」が出てきますが、職業訓練指導員免許や教育職員免許など、他の資格や旧制度の名前としてです。第二種電気工事士の証書を指す語ではありません。
- 免状:電気工事士法4条が定める証書で、種類は第一種電気工事士免状と第二種電気工事士免状の2つです(4条1項)。電気技術者試験センターの案内も「電気工事士の免状交付」としています(電気工事士の免状交付)
- 免許・免許証:日常では、免状を「免許」「免許証」と呼ぶことがありますが、条文の用語ではありません
- 資格証:条文にも、本記事で取り上げたセンターの案内ページにも出てこない呼び方です。「資格証」を求められたときは、免状(または免状の写し)を指しているのかを、提出先に確認します
- 認定証:特種電気工事資格者認定証と認定電気工事従事者認定証は、免状とは別の書類で、経済産業大臣が交付します(電気工事士法4条の2)。第二種電気工事士の免状は、都道府県知事の交付です
- 試験結果通知書:免状ではありません。免状の交付申請に必要な書類で、すでに免状の交付を受けた人には再発行されません(電気技術者試験センター 各種証明書等の発行と再発行)
「免許」と呼んでも意味は通じますが、書類に書く場面では、条文どおり「免状」とするのが確実です。
免状の記載事項と、免状を受けた後の決まり
施行令3条は、免状に記載する事項を次の3つと定めています。
- 免状の種類
- 免状の交付番号及び交付年月日
- 氏名及び生年月日
様式は、第一種が様式第三、第二種が様式第三の二です(電気工事士法施行規則7条)。履歴書に取得年月を書くときは、免状に記載されている「交付年月日」が、書類で確かめられる日付になります。
免状を受けた後には、次の決まりがあります(詳しい手続きは合格者一覧の見方と免状申請の手順にまとめています)。
- 電気工事の作業に従事するときは、免状を携帯する(電気工事士法5条2項)
- 氏名など免状の記載事項に変更が生じたときは、免状を交付した都道府県知事に書換えを申請する(施行令5条)
- 免状をよごし、損じ、失ったときは、免状を交付した都道府県知事に再交付を申請できる(施行令4条)
- 電気工事士法などに違反したときは、都道府県知事が免状の返納を命ずることができる(電気工事士法4条6項)
免状でできる工事の範囲は電気工事士2種で何ができる?で、条文ごとに整理しています。
当サイトの第二種電気工事士の問題382問(2026-10-02 の索引の集計)のうち、問題文に「電気工事士法」と書かれた問題は10問で、すべて検査・法令の80問の中にあります。免状・電気工事士でなければできない作業に関する問題は、次のとおりです。
- 電気工事士法の記述の誤りを選ぶ問題(免状の携帯を含む)(検査・法令 問37)
- 第二種電気工事士でも従事できない作業を選ぶ問題(検査・法令 問50)
- 第二種電気工事士免状の交付を受けていても従事できない作業を選ぶ問題(検査・法令 問58)
- 電気工事士でなければ従事できない作業を選ぶ問題(検査・法令 問23)
免状が手に入るまでの流れ(案内のみ)
電気工事士法4条4項は、第二種電気工事士免状の交付を受けられる人を、次の3つのいずれかに当たる人に限っています。
- 第二種電気工事士試験に合格した者
- 経済産業大臣が指定する養成施設で、必要な課程を修了した者
- 上の2つと同等以上の知識及び技能があると、都道府県知事が認定した者
試験に合格した人の申請先は、住所地を管轄する都道府県知事です(施行規則6条1項1号)。センターも、免状は居住している都道府県知事が交付するので、各都道府県の電気工事士免状窓口に問い合わせるよう案内しています(電気工事士の免状交付)。必要書類・手数料・届くまでの日数は、都道府県ごとに違うため、本記事では扱いません。手順は合格者一覧の見方と免状申請の手順で確認できます。
試験の申込みや受験の準備は、別の記事で扱っています(第二種電気工事士の試験内容)。
免状に有効期限はあるのか
センターは、よくあるご質問に次のとおり回答しています。
「Q. 電気工事士の資格は有効期限がありますか? A. 一度取得すれば基本的に有効期限はなく、更新の必要もありません。」(電気技術者試験センター 電気工事士の資格概要)
条文でも、電気工事士法と同法施行令の本文に、免状の有効期限や更新を定めた規定はありません(2026-10-03 時点の現行条文)。施行規則に出てくる「有効期間又は有効期限」は住民票の写し等についての括弧書き、「指定の更新」は講習機関の指定についてで、免状の有効期限ではありません。
ただし、「更新がない」ことと「何も義務がない」ことは別です。第一種電気工事士には、免状の交付を受けた日から5年以内ごとに、自家用電気工作物の保安に関する講習を受ける義務があります(電気工事士法4条の3)。第二種には、この講習の規定はありません。
| 項目 | 第二種電気工事士 | 第一種電気工事士 |
|---|---|---|
| 免状の有効期限 | 条文に定めなし(センター:基本的に有効期限はなく、更新の必要もない) | 電気工事士法に有効期限の定めはない(2026-10-03 時点の現行条文) |
| 法律上の定期講習 | 定めなし | 免状の交付を受けた日から5年以内ごとに受講(法4条の3) |
| 免状の返納 | 法令違反などの場合に、都道府県知事が命ずることがある(法4条6項) | 同左 |
履歴書への書き方(正式名称と取得年月)
履歴書の書き方には、法令の決まりはありません。ここでは、厚生労働省(ハローワークインターネットサービス)の「応募書類の作り方」パンフレットの記載ルールに当てて整理します(パンフレット(履歴書編))。
- 資格名などの固有名詞は、「正式な名称・表示で記載します」。略号や省略した記載はしない
- 免許・資格は、「○○免許 取得」「○○検定 合格」のように記載するのが基本
- 勉強中のものや、試験の途中段階のものも、「その旨を明示の上で記載」すればよい
- 資格が多いときは、応募先の職務に関係するものを選んで記載する
次の表は、この記載ルールと本記事で取り上げた条文の用語(免状)に当てて、当サイトが作った書き方の例です。厚生労働省のパンフレットに、第二種電気工事士の書き方そのものが載っているわけではありません(日付はあくまで例です)。
| 状況 | 書き方の例 |
|---|---|
| 免状の交付を受けている | 令和○年○月 第二種電気工事士免状 取得 |
| 試験に合格し、免状は申請中 | 令和○年○月 第二種電気工事士試験 合格(免状交付申請中) |
| これから受験する・勉強中 | 第二種電気工事士試験の合格に向け勉強中 |
| 第一種も持っている | 第一種電気工事士免状と第二種電気工事士免状を、それぞれ1行ずつ書く |
取得年月に、試験の合格日と免状の交付年月日のどちらを書くかについて、法令・センター・厚生労働省に決まりはありません。当サイトでは、免状に記載された交付年月日(施行令3条2号)に合わせて「免状取得」と書く方法を提案します。免状を見ながら書けて、あとから日付を確認されても、書類で説明できるからです。免状を受け取る前は、「免状取得」と書かず、「試験 合格」と書くほうが、事実に合います。
「電工2種」「電気工事士2種」といった略称は、履歴書では使わず、「第二種電気工事士」と書きます。
まとめ
- 正式名称は「第二種電気工事士」。電気工事士法は「第一種電気工事士又は第二種電気工事士免状の交付を受けている者」と定義している(3条2項)
- 証書の正式な呼び名は「免状」で、交付は都道府県知事(4条2項)。「免許」「免許証」「資格証」は条文に出てこない
- 免状には、種類・交付番号と交付年月日・氏名と生年月日が記載される(施行令3条)
- 免状の有効期限と更新について、センターは「基本的に有効期限はなく、更新の必要もありません」と回答している。第一種には5年以内ごとの講習義務がある(法4条の3)
- 履歴書には、正式名称で「第二種電気工事士免状 取得」(免状を受けた場合)または「第二種電気工事士試験 合格」と書く
関連記事:電気工事士2種で何ができる? / 合格者一覧の見方と免状申請の手順 / 学科免除 / 第二種電気工事士の試験内容
よくある質問
Q第二種電気工事士は国家資格ですか?
電気技術者試験センターは、第二種電気工事士を「国家資格」と説明しています。免状は都道府県知事が交付します(電気工事士法4条2項「電気工事士免状は、都道府県知事が交付する。」)。出典:電気技術者試験センター 電気工事士の資格概要、電気工事士法。
Q履歴書に「電工2種」「電気工事士2種」と略して書いてもよいですか?
厚生労働省(ハローワークインターネットサービス)の履歴書の書き方では、資格名などの固有名詞は「正式な名称・表示で記載」し、略号や省略した記載はしないとされています。第二種電気工事士の場合は「第二種電気工事士」と書くのが、この考え方に沿った書き方です。出典:ハローワークインターネットサービス「応募書類の作り方」パンフレット(履歴書)。
Q試験に合格したときに届く通知書は、免状の代わりになりますか?
なりません。センターが送る試験結果通知書は、免状の交付を申請するときに必要な書類です。電気工事士法3条2項は、一般用電気工作物等の電気工事の作業に従事できる人を「第二種電気工事士免状の交付を受けている者」などとしているため、免状の交付を受ける前は、免状を要する作業はできません。出典:電気技術者試験センター 各種証明書等の発行と再発行、電気工事士法3条。
Q第二種電気工事士に、更新のための講習はありますか?
電気工事士法に、第二種電気工事士の定期講習の規定はありません。法律上の講習の義務があるのは第一種電気工事士で、免状の交付を受けた日から5年以内ごとに、自家用電気工作物の保安に関する講習を受けます(4条の3)。センターも、電気工事士の資格について「一度取得すれば基本的に有効期限はなく、更新の必要もありません」と回答しています。出典:電気工事士法、電気技術者試験センター 電気工事士の資格概要。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月3日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

