第二種電工

電気工事士2種の学科免除条件5つ・申請の書類と期限・免除はいつまで使えるか

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この記事でわかること

第二種電気工事士の学科試験が免除される5つの条件を、電気工事士法施行令第9条と電気技術者試験センターの受験案内で整理。合格後の免除は「次回及び次々回」(2025年1月1日施行)、学校の課程、証明書類、令和8年度下期の期限まで解説します。

目次
  1. 条文で確かめる(電気工事士法施行令 第9条)
  2. 学科に合格したら、免除はいつまで使えるか(次回及び次々回)
  3. 「2025年の改正」の中身:次回から、次回及び次々回へ
  4. 学校を卒業して免除になる場合(電気工学の課程と、学校への確認)
  5. 申請のしかたと期限(令和8年度下期の例)
  6. 免除を使わずに、学科から受ける人へ
  7. 免除のあとは、技能試験の準備へ
結論:第二種電気工事士の学科試験は、申請すれば免除される場合が5つあります。電気工事士法施行令第9条は、①学科試験に合格した人(次回及び次々回の同じ種類の試験)、②高等学校などで経済産業省令の定める電気工学の課程を修めて卒業した人、③電気主任技術者免状の交付を受けている人など、④旧鉱山保安法の電気保安の係員の試験に合格した人、⑤旧自家用電気工作物施設規則で認定された人、を挙げています。どれも自動では免除にならず、受験申込み時に申請します。学科合格による免除は、2025年1月1日施行の改正で「次回」から「次回及び次々回」の2回分になっています。
受験案内の項目免除になる人条文(電気工事士法施行令)証明書類(令和8年度下期 受験案内)
項目1前回又は前々回に第二種の学科試験に合格した人第9条第3項不要(前回または前々回の学科試験の受験番号を入力)
項目2高等学校などで電気工学の課程を修めて卒業した人第9条第2項第1号センター指定の学科試験免除用証明書(原本・学校長の証明印あり・証明押印日から1年以内)
項目3電気主任技術者免状の取得者、旧電気事業主任技術者の有資格者第9条第2項第4号免状の複写、合格証明書・卒業証明書などの複写
項目4旧鉱山保安法の電気保安の係員の試験の合格者第9条第2項第2号合格証明書または国家試験合格証の複写
項目5旧自家用電気工作物施設規則で技術に関する知識経験を認定された人第9条第2項第3号技能認定証明書または技能認定書の複写

出典:センター 令和8年度下期 受験案内(学科試験の免除)、電気工事士法施行令(e-Gov 法令検索の現行条文、2026-10-02 時点)。

条文で確かめる(電気工事士法施行令 第9条)

免除の根拠は、電気工事士法施行令第9条です。e-Gov 法令検索の現行条文(2026-10-02 時点・施行日2025-11-14の版)は、第二種の学科試験の免除について、次のとおり定めています。

  • 第2項:「次の各号のいずれかに該当する者に対しては、その申請により、第二種電気工事士試験の学科試験を免除する。」
  • 第2項第1号:学校教育法による高等学校若しくは旧中等学校令による実業学校又はこれらと同等以上の学校において経済産業省令で定める電気工学の課程を修めて卒業した者
  • 第2項第2号:鉱山保安法及び経済産業省設置法の一部を改正する法律(平成16年法律第94号)第1条の規定による改正前の鉱山保安法第18条の規定による試験のうち電気保安に関する事項を分掌する係員の試験に合格した者
  • 第2項第3号:旧自家用電気工作物施設規則第24条第1項(ヘ)及び(ト)の規定により電気技術に関し相当の知識経験を有すると認定された者
  • 第2項第4号:電気事業法第44条第1項第1号から第3号までの第一種・第二種・第三種電気主任技術者免状の交付を受けている者又は旧電気事業主任技術者資格検定規則により電気事業主任技術者の資格を有する者
  • 第3項:「学科試験に合格した者に対しては、その申請により、次回及び次々回のその合格した学科試験に係る試験と同一の種類の試験の学科試験を免除する。」

どの項も「その申請により」とあり、条件に当てはまるだけでは免除になりません。令和8年度下期の受験案内も、「学科試験免除の対象者の方であっても、自動的に学科試験免除になりません。」と注意しています。また、免除の権利があるのに免除の申請をせず学科試験の受験を申し込むと、学科試験からの受験者になります。

学科免除の根拠条文:電気工事士法施行令 第9条(学科試験の免除)。e-Gov 法令検索の現行版は施行日2025-11-14(第9条の本文は2025-01-01施行の版と同じ)。最終確認日:2026-10-02。出典:e-Gov 法令検索 電気工事士法施行令。

学科に合格したら、免除はいつまで使えるか(次回及び次々回)

学科試験に合格した人の免除は、施行令第9条第3項により、合格した回の次の回と次の次の回の、2回の試験で使えます。学科試験が年に2回(上期・下期)あるため、令和8年度下期の受験案内は次のように示しています(冊子13頁)。

学科試験に合格した回免除の権利を行使できる最後の試験
令和7年度 下期令和8年度の下期試験まで
令和8年度 上期令和9年度の上期試験まで
令和8年度 下期(合格した場合)令和9年度の下期試験まで

受験案内は、「学科試験免除の権利は次々回の試験まで有効となります。」と書いています。申請のときは、令和7年度下期の合格者は「前々回の学科試験受験番号」を、令和8年度上期の合格者は「前回の学科試験受験番号」を入力します。受験番号は、センターの免除情報の検索で確認できます。

令和8年度の学科免除の権利:令和7年度下期の学科合格者は令和8年度下期試験まで、令和8年度上期の学科合格者は令和9年度上期試験まで、令和8年度下期の学科合格者は令和9年度下期試験まで免除の権利を行使できる。最終確認日:2026-10-02。出典:センター 令和8年度下期 受験案内(学科試験の免除)。

次の点も押さえておきます。

  • 学科試験に不合格になった場合や欠席した場合は、技能試験を受験できません(受験案内 冊子13頁)。免除を使って技能試験を受けるのは、免除の権利がある人です
  • 免除の対象は「同一の種類の試験」です。第二種の学科試験に合格した人の免除は、第二種の試験の学科免除です
  • 条文は「学科試験に合格した者」とだけ書いており、筆記方式かCBT方式かの区別はありません

技能試験で不合格になったあとの流れは、合格発表の見方や電気工事士の実技試験にもあります。

「2025年の改正」の中身:次回から、次回及び次々回へ

検索すると「2025年法改正で学科免除が変わった」という話が出てきます。この改正の中身は、e-Gov 法令検索の改正履歴で確かめられます。電気工事士法施行令の第9条を、2023年4月1日施行の版と、2025年1月1日施行の版で比べると、違いは第3項に「及び次々回」が入った1か所だけでした(2026-10-02に比較)。

版(施行日)第3項の内容
2023年4月1日施行の版学科試験に合格した者に対しては、その申請により、次回のその合格した学科試験に係る試験と同一の種類の試験の学科試験を免除する
2025年1月1日施行の版(現行も同じ)学科試験に合格した者に対しては、その申請により、次回及び次々回のその合格した学科試験に係る試験と同一の種類の試験の学科試験を免除する

この改正は、令和6年12月25日政令第390号によるもので、附則は「この政令は、令和七年一月一日から施行する。」だけです。経過措置の定めはありません(e-Gov 法令検索、確認日2026-10-02)。その後の2025年11月14日施行の改正(令和7年政令第374号)では、第9条の本文は変わっていません。

古い解説では、合格後の免除を「前回の1回だけ」「約半年間」としているものがあります。それは、この改正の前の内容にあたります。2025年1月1日より前に学科試験に合格した人に、新しい期間がどう当てはまるかは、条文と附則からは読み取れません。該当する人は、受験案内で確認するか、センターに問い合わせてください。

学校を卒業して免除になる場合(電気工学の課程と、学校への確認)

高等学校などの卒業による免除は、施行令第9条第2項第1号の「経済産業省令で定める電気工学の課程」を修めて卒業した人が対象です。この課程は、電気工事士法施行規則第11条で、電気理論、電気計測、電気機器、電気材料、送配電、製図(配線図を含むものに限る。)及び電気法規と定められています(e-Gov 法令検索の現行条文・確認日2026-10-02)。

センターの試験概要は、「これらの電気工学に関する所定の単位をすべて修得することになっております。」と説明し、免除の対象になるかどうかは、「卒業された学校へ確認して下さい。」と案内しています。センターの試験概要ページと令和8年度下期の受験案内には、免除の対象校の一覧は掲載されていません。「高校一覧」のようなセンターの一覧もないため、卒業した学校の窓口に、課程の単位を修得しているかを確かめます。

証明書類は、センター指定の「学科試験免除用証明書」(原本のみ)で、卒業した学校で学校長の証明印をもらいます。証明押印日から1年以内のものが必要です(受験案内 冊子14頁)。様式は、センターのホームページの二種のページの「受験案内等」から印刷できます。

申請のしかたと期限(令和8年度下期の例)

免除の申請は、受験申込みのときに行います。令和8年度下期の受験案内(冊子19頁)には、次のことが書かれています。

  • 免除を希望する場合は、受験申込み時に、免除申請の所定の手続きに加えて、受験手数料の納付が必要です
  • 受験申込み時に免除の申請をしなかった場合は、学科試験からの受験者になります
  • 受験申込み期間と受験手数料の金額は、学科試験を受ける人と同じです
  • 証明書類の提出が必要な人(項目2〜5)は、指定期日までに、センターへ必着で提出します。未提出(未着を含む)の場合は、学科試験(筆記方式)からの受験になります

令和2年度以降の受験申込み時に証明書類を提出して受理された人は、証明書類を再提出する必要はありません。ただし、受験申込み時に免除の申請をしたうえで、前回受験した技能試験の受験番号を入力します(受験案内 冊子14頁)。

令和8年度下期の免除の申請期限:申込受付期間は2026年8月17日(月)10時〜9月3日(木)17時(終了)。学科試験免除の証明書類の提出期日は9月15日(火)必着(終了)。次回以降の期間は、受験する回の受験案内で確認する。最終確認日:2026-10-02。出典:センター 令和8年度下期 受験案内(冊子15頁・19頁)・センター 第二種電気工事士試験。

免除を使わずに、学科から受ける人へ

免除の対象でない人は、学科試験から受けます。学科試験は四肢択一方式の50問で、筆記方式かCBT方式で受けます(センター 試験概要・センター CBT方式のご案内)。当サイトの問題は、電気の基礎理論・電気機器・配線器具・配線・工事の方法・検査・法令の4区分で、382問あります(2026-10-02集計)。免除の対象にならなくても、まず1問ずつ解いて、自分の弱い区分を確かめられます。

免除のあとは、技能試験の準備へ

学科試験の免除者も、技能試験は受けます。技能試験は、持参した作業用工具で、支給される材料を使い、配線図の問題を一定時間内に完成させる試験です(センター 試験概要)。候補問題・欠陥の判断基準は電気工事士の実技試験に、持参する工具は第二種電気工事士の工具にまとめています。試験全体の流れは第二種電気工事士の試験内容、合格率と学科免除の位置づけは第二種電工の合格率にあります。当サイトの問題は学科試験だけで、技能試験の問題は扱っていません。免除を使わずに学科から受ける場合の対策は電気工事士2種の学科試験の対策にあります。

よくある質問

Q学科試験の免除は、何回まで使えますか?

学科試験に合格した人の免除は、合格した回の次の回と次の次の回の、2回です。電気工事士法施行令第9条第3項は「学科試験に合格した者に対しては、その申請により、次回及び次々回のその合格した学科試験に係る試験と同一の種類の試験の学科試験を免除する。」と定めています(e-Gov 法令検索の現行条文・確認日2026-10-02)。この「次回及び次々回」は、2025年1月1日施行の改正で入った文言です。学校の課程や電気主任技術者免状による免除には、この回数の制限はありません。

Q第二種の学科試験に合格すると、第一種の学科試験も免除されますか?

施行令第9条第3項の免除は、合格した学科試験に係る試験と「同一の種類の試験」の学科試験が対象です。第二種の学科試験に合格した人の免除の根拠は、第二種の試験の学科免除であり、第一種の試験の免除の根拠にはなりません。第一種の学科免除の条件は、第一種の受験案内で確認してください。

Q大学や高校の電気科を卒業しました。必ず免除になりますか?

必ずとは言えません。免除の対象は、経済産業省令で定める電気工学の課程(電気理論、電気計測、電気機器、電気材料、送配電、製図(配線図を含むものに限る。)及び電気法規)を修めて卒業した人です(電気工事士法施行規則第11条)。電気技術者試験センターは「申請する際に、学科試験免除の対象となるか否かは、卒業された学校へ確認して下さい。」と案内しています。

Q第三種電気主任技術者試験に合格しただけで、学科免除になりますか?

条文が挙げているのは、試験の合格ではなく、電気主任技術者免状の交付を受けている者です(施行令第9条第2項第4号)。受験案内の免除項目3も、証明書類として「電気主任技術者免状の複写」を求めています。免状の交付を受けているかどうかで判断されるため、申請の前に自分の状況を受験案内で確かめてください。

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