第二種電気工事士の学科で問われる、開閉器・遮断器・配線用遮断器・漏電遮断器・カットアウトスイッチ・電磁開閉器・断路器の違いを整理します。引込口開閉器・過電流遮断器・地絡遮断装置を施設する場所を、電気設備に関する技術基準を定める省令と電気設備の技術基準の解釈の条文で確認し、直近5回の学科の問われ方も示します。
目次
結論:開閉器は電路を入り切りする器具、遮断器は異常な電流を自動で止める器具、と分けて覚えます。過電流を止めるのが過電流遮断器(配線用遮断器・ヒューズ)、地絡を止めるのが漏電遮断器などの地絡遮断装置です。直近5回の学科では、引込口の開閉器を省略できる電路の長さ(15m以下)と、配線用遮断器の動作時間(定格電流30A以下は1.25倍の電流で60分以内)が、条文の数値どおりに問われています。あわせて、中性線などには過電流遮断器を施設しないこと(解釈第35条)も条文で押さえます。
電気設備の技術基準の解釈(以下「解釈」)の第142条第十一号は、配線器具を「開閉器、遮断器、接続器その他これらに類する器具」と定義しています。つまり、条文の上でも、開閉器と遮断器は別の器具として並べられています。電気技術者試験センターは、学科試験の科目3「電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具」で、「電気機器及び配線器具の構造及び性能」を範囲に挙げています。この記事は、省令と解釈の条文、およびセンターが公表した直近5回(令和6年度上期〜令和8年度上期)の学科問題の型を根拠に、遮断器と開閉器の違いと、それぞれを施設する場所を整理します。
試験センター非提携:本サイトは一般財団法人 電気技術者試験センターと一切関係ありません。試験の出題・資料は、出典を示して内容を紹介しています。製品名やメーカーは扱いません。
解釈の版:電気設備の技術基準の解釈は、令和7年11月20日改正の版が経済産業省のページに掲載されています。条文の番号や数値は改正で変わることがあります。最終確認日:2026-10-07。出典:経済産業省 電気事業法 告示・内規等、電気設備の技術基準の解釈(PDF)。
開閉器・遮断器・断路器の違い:用語と役割の整理
次の表は、器具ごとの役割と、条文・試験での位置づけを並べたものです(当サイトの整理)。
| 器具 | 役割 | 条文・試験での位置づけ |
|---|---|---|
| 開閉器 | 電路を入り切りする器具。引込口や分岐回路などに施設し、電路を切り離すために使う | 解釈第147条(引込口の開閉器)、第149条第1項第三号(分岐回路の開閉器) |
| 過電流遮断器 | 過電流による過熱焼損から電線と電気機械器具を守るため、自動で電路を遮断する。ヒューズと配線用遮断器がある | 省令第14条、解釈第33条 |
| 配線用遮断器 | 過電流遮断器の一つ。解釈は、過電流遮断器が開閉器の機能を持つ場合は別に開閉器を施設しなくてよいとする | 解釈第33条第3項、第149条第1項第四号 |
| 漏電遮断器(地絡遮断装置) | 地絡(漏電)が生じたとき、自動で電路を遮断する | 省令第15条、解釈第36条 |
| カットアウトスイッチ | ヒューズを取り付けて使う開閉器。取り付けたヒューズが過電流を遮断する部分になる | 令和6年度下期 問36の選択肢(過電流遮断装置の例として出た) |
| 電磁開閉器 | 電動機の入り切りを行う電磁接触器に、過負荷を検出する熱動継電器を組み合わせたもの(当サイトの説明。条文の定義ではない) | 解釈第33条第4項第一号ロが、電動機回路の過負荷保護装置として電気用品安全法の適用を受ける電磁開閉器を挙げる。令和6年度下期 問17は、写真の円で囲まれた部分の名称(熱動継電器)を問うた |
| 断路器 | 電流が流れていない状態で回路を開閉する。負荷電流や事故電流を切るための器具ではない。主に高圧以上の設備で使う | 省令第36条は「開閉器、断路器及び遮断器」と、3つを別の器具として並べる |
出典:電気設備の技術基準の解釈、電気設備に関する技術基準を定める省令、センター公表の学科試験問題(令和6年度下期)。
省令第14条は、「電路の必要な箇所には、過電流による過熱焼損から電線及び電気機械器具を保護し、かつ、火災の発生を防止できるよう、過電流遮断器を施設しなければならない」と定めています。省令第15条は、「電路には、地絡が生じた場合に、電線若しくは電気機械器具の損傷、感電又は火災のおそれがないよう、地絡遮断器の施設その他の適切な措置を講じなければならない」と定め、ただし書きで、乾燥した場所に施設するなど地絡による危険のおそれがない場合を除いています。
「ブレーカー」「安全ブレーカー」は、通称です。分電盤に取り付ける遮断器には、配線用遮断器や漏電遮断器があります。試験の問題文や解釈は、「遮断器」という表記で書かれます。高圧受電設備の断路器・負荷開閉器・遮断器の違いは、第一種電気工事士の公表問題で整理した断路器・負荷開閉器・遮断器の違いで扱っています。
開閉器を施設する場所:引込口開閉器(解釈第147条)
解釈第147条は、低圧屋内電路の引込口に近い箇所に開閉器を施設することを定めています。
| 項目 | 条文の内容 |
|---|---|
| 原則 | 低圧屋内電路(第178条に規定する火薬庫に施設するものを除く)には、引込口に近い箇所であって、容易に開閉することができる箇所に開閉器を施設する |
| 例外(第一号) | 低圧屋内電路の使用電圧が300V以下であって、他の屋内電路(定格電流が15A以下の過電流遮断器又は定格電流が15Aを超え20A以下の配線用遮断器で保護されているものに限る)に接続する長さ15m以下の電路から電気の供給を受ける場合 |
| 例外(第二号) | 低圧屋内電路に接続する電源側の電路(その電路に架空部分又は屋上部分がある場合は、その架空部分又は屋上部分より負荷側にある部分に限る)に、その低圧屋内電路に専用の開閉器を、これと同一の構内であって容易に開閉することができる箇所に施設する場合 |
出典:電気設備の技術基準の解釈第147条。
引込開閉器盤のように盤の名前で呼ばれることもありますが、条文が定めているのは、引込口に近い箇所であって容易に開閉することができる箇所に開閉器を施設することです。
令和6年度下期 問32は、配線図の工場と倉庫の間の電路について、引込口開閉器を省略できる最大の長さを問う問題で、センターの解答は15mでした。第一号の「15m以下」に当たります。ただし、長さ15m以下の電路で省略できるのは、使用電圧300V以下で、接続する他の屋内電路が15A以下の過電流遮断器(または15Aを超え20A以下の配線用遮断器)で保護されている、という第一号の条件をすべて満たすときです(第二号は、電源側の電路に専用の開閉器を施設する場合の、長さによらない別の例外です)。
分岐回路の開閉器と、配線用遮断器が兼ねる場合
解釈第149条第1項は、低圧分岐回路には過電流遮断器と開閉器を施設することとし、開閉器は各極に施設すると定めています(中性線や接地側電線の極の例外あり)。第四号は、過電流遮断器が開閉器の機能を有するものである場合は、その過電流遮断器と別に開閉器を施設することを要しないとしています。分電盤の配線用遮断器が、分岐回路の過電流遮断器と開閉器を兼ねているのは、この規定が根拠です。
分岐回路の過電流遮断器は、低圧幹線との分岐点から電線の長さが3m以下の箇所に施設します(同条第一号)。ただし、分岐点から過電流遮断器までの電線の許容電流が、低圧幹線を保護する過電流遮断器の定格電流の55%以上の場合、または電線の長さが8m以下で許容電流が同じく35%以上の場合は、3mを超える箇所に施設できます。この3mと8mの数値と、電線の太さ・コンセントの組合せは、電気工事士2種の暗記表にまとめています。
配線用遮断器とヒューズの動作特性(解釈第33条)と、施設しない場所(第35条)
解釈第33条は、低圧電路に施設する過電流遮断器の性能を定めています。
| 区分 | 基本の条件 | 1.25倍(配線用遮断器)/1.6倍(ヒューズ) | 2倍 |
|---|---|---|---|
| 配線用遮断器(定格電流30A以下) | 定格電流の1倍の電流で自動的に動作しない | 60分以内に自動的に動作 | 2分以内に自動的に動作 |
| 配線用遮断器(30Aを超え50A以下) | 定格電流の1倍の電流で自動的に動作しない | 60分以内に自動的に動作 | 4分以内に自動的に動作 |
| ヒューズ(定格電流30A以下) | 1.1倍の電流に耐える | 1.6倍の電流で60分以内に溶断 | 2分以内に溶断 |
| ヒューズ(30Aを超え60A以下) | 1.1倍の電流に耐える | 1.6倍の電流で60分以内に溶断 | 4分以内に溶断 |
出典:電気設備の技術基準の解釈第33条第2項・第3項(33-1表・33-2表)。いずれも、条文の括弧書きで、電気用品安全法の適用を受けるものなどは除かれています。ヒューズの値は、水平に取り付けた場合(板状ヒューズは板面を水平に取り付けた場合)の性能です。
計算例(当サイトの作例):
- 定格電流20Aの配線用遮断器:1.25倍は 20 × 1.25 = 25A、2倍は 20 × 2 = 40A。定格電流が30A以下の区分なので、25Aで60分以内、40Aで2分以内に動作します(検算:25 ÷ 20 = 1.25、40 ÷ 20 = 2)
- 定格電流40Aの配線用遮断器:1.25倍は 40 × 1.25 = 50A、2倍は 40 × 2 = 80A。30Aを超え50A以下の区分なので、50Aで60分以内、80Aで4分以内に動作します(検算:50 ÷ 40 = 1.25、80 ÷ 40 = 2)
- 定格電流20Aのヒューズ:1.1倍は 20 × 1.1 = 22A に耐え、1.6倍は 20 × 1.6 = 32A で60分以内、2倍は 40A で2分以内に溶断します(検算:32 ÷ 20 = 1.6、22 ÷ 20 = 1.1)
令和6年度下期の問15は、この配線用遮断器の表を使って、動作しなければならない時間の限度を求める問題で、センターの解答は60分でした。上の1つ目の計算例と同じ、定格電流30A以下の区分の値です。
過電流遮断器を施設しない箇所(第35条)
解釈第35条第1項は、次の箇所には過電流遮断器を施設しないと定めています。
- 接地線
- 多線式電路の中性線
- 第24条第1項第一号ロの規定により、電路の一部に接地工事を施した低圧電線路の接地側電線
第2項に例外があり、たとえば多線式電路の中性線に施設した過電流遮断器が動作した場合に、各極が同時に遮断されるときは、第1項の規定によらないことができます。
第148条第1項第六号と第149条第1項第二号は、過電流遮断器を各極に施設しつつ、多線式電路の中性極を除く、という書き方をしています。令和6年度下期 問36は、配線図の電灯分電盤の結線図で、タイムスイッチにつながる単相200Vの回路に施設してはならない過電流遮断装置を選ぶ問題でした。選択肢には、ヒューズを付けた2極の器具と、素子(過電流を検出して遮断する部分)の数が違う2極の配線用遮断器が並びます。過電流遮断器は各極に施設するという第148条・第149条の考え方で、素子の数と極の関係を見る問題です。
漏電遮断器:地絡遮断装置を施設する場所(省令第15条・解釈第36条)
解釈第36条第1項は、金属製外箱を有する使用電圧が60Vを超える低圧の機械器具に接続する電路には、電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設することを定めています。ただし、次のいずれかに該当する場合は、この限りでないとしています。
| 号 | 例外の内容(要点) |
|---|---|
| 一 | 機械器具に簡易接触防護措置を施す場合(金属製のものであって、防護措置を施す機械器具と電気的に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く) |
| 二 | 機械器具を、発電所・蓄電所・変電所・開閉所若しくはこれらに準ずる場所、乾燥した場所、または対地電圧が150V以下の場合の水気のある場所以外の場所に施設する場合 |
| 三 | 電気用品安全法の適用を受ける2重絶縁構造のもの、ゴム・合成樹脂その他の絶縁物で被覆したもの、誘導電動機の2次側電路に接続されるもの、第13条第二号に掲げるもの、のいずれかである場合 |
| 四 | 機械器具に施されたC種接地工事又はD種接地工事の接地抵抗値が3Ω以下の場合 |
| 五 | 電路の系統電源側に絶縁変圧器(機械器具側の線間電圧が300V以下のものに限る)を施設し、その機械器具側の電路を非接地とする場合 |
| 六 | 機械器具内に電気用品安全法の適用を受ける漏電遮断器を取り付け、かつ、電源引出部が損傷を受けるおそれがないように施設する場合 |
| 七 | 機械器具を太陽電池モジュールに接続する直流電路に施設し、かつ、その電路が一定の条件に適合する場合 |
| 八 | 電路が管灯回路である場合 |
出典:電気設備の技術基準の解釈第36条第1項。
つまり、金属製外箱を有する・使用電圧が60Vを超える・低圧、の3条件がそろう機械器具に接続する電路が原則で、乾燥した場所などでは省略できます。例外が八つ並ぶ条文なので、場所(乾燥・水気)、機械器具の構造(二重絶縁など)、接地抵抗(3Ω以下)、遮断装置の内蔵(漏電遮断器)、という切り口に分けて読むと整理できます。
漏電遮断器は、接地工事の省略にも関係します。解釈第29条第2項第五号は、水気のある場所以外の場所に施設する低圧用の機械器具に電気を供給する電路に、電気用品安全法の適用を受ける漏電遮断器(定格感度電流が15mA以下、動作時間が0.1秒以下の電流動作型のものに限る)を施設する場合に、金属製外箱等の接地工事を省略できるとしています。接地工事の省略条件は、接地工事の記事で整理しています。名前の似た「漏電火災警報器」(消防法施行令の警報設備)と、学科の選択肢に出る「漏電警報器」との違いは、漏電火災警報器の記事で説明しています。
直近5回の配線図問題には、いずれも、漏電遮断器は定格感度電流30mA、動作時間0.1秒以内のものを使用している、という趣旨の前提の注意書きが付いています。
漏電遮断器に関連する器具の組合せ
零相変流器は、漏電(地絡電流)を検出する部品です。令和6年度上期 問15と令和7年度上期 問15は、組み合わせて使用する機器のうち明らかに誤っているものを選ぶ問題で、「零相変流器と漏電警報器」の組合せは、どちらの回も誤っていない側の選択肢でした。漏電警報器は、漏電を検出して警報を出す器具で、電路を遮断する漏電遮断器とは別の器具です。
電動機回路の電磁開閉器・配線用遮断器(電動機保護兼用)
電動機の回路では、入り切りと過負荷の保護を、電磁開閉器が受け持ちます。解釈第33条第4項は、過電流遮断器として施設する、過負荷保護装置と短絡保護専用遮断器(または短絡保護専用ヒューズ)を組み合わせた装置について、電動機のみに至る低圧電路(低圧幹線を除く)で使うものとし、その過負荷保護装置の一つとして、電気用品安全法の適用を受ける電磁開閉器を挙げています。
試験では、次のような写真の問題が出ています。
- 令和6年度下期 問17:電磁開閉器の写真で、円で囲まれた部分の名称を選ぶ問題(センターの解答は熱動継電器)
- 令和7年度上期 問17:器具の写真から名称を選ぶ問題(センターの解答は配線用遮断器(電動機保護兼用))
写真に出てくる器具は、本体の表示や形で見分けます。形が似ているので、配線用遮断器、漏電遮断器、電磁開閉器の名称は、写真つきの問題で繰り返し確認してください。電磁接触器と熱動継電器の役割は、サーマルリレーと電磁接触器の記事で扱っています。
試験での問われ方:直近5回の型
次の表は、センターが公表した直近5回(令和6年度上期〜令和8年度上期)の学科問題から、遮断器・開閉器にかかわる問題を、問いの型で分けたものです(当サイトの整理)。問題文の引用はしていません。
| 問いの型 | 該当する問題(回・問番号) | 解くときに見るところ |
|---|---|---|
| 分岐回路の過電流遮断器の定格電流と、電線の太さ・コンセントの組合せ | 5回とも問10 | 配線用遮断器の定格電流と、電線の太さ(直径1.6mm・2.0mm・2.6mm、断面積5.5mm2・8mm2など)、コンセントの定格電流 |
| 配線用遮断器の動作時間 | 令和6年度下期 問15 | 解釈第33条第3項の33-2表(定格電流30A以下で1.25倍・60分) |
| 器具の名称・組合せ(写真・用語) | 令和6年度上期 問15、令和6年度下期 問17、令和7年度上期 問15・問17 | 零相変流器と漏電警報器、熱動継電器、電動機保護兼用の配線用遮断器 |
| 屋内電路の工事方法(ルームエアコンなど) | 令和6年度下期 問21、令和7年度上期 問21 | 専用の遮断器の種類(過電流遮断器・漏電遮断器・開閉器のみ)と、配線の工事方法の組合せ |
| 接地工事の省略と漏電遮断器 | 令和6年度下期 問22、令和7年度下期 問22、令和8年度上期 問22 | 水気のある場所以外の場所であることと、電気用品安全法の適用を受ける定格感度電流15mA以下・動作時間0.1秒以下の電流動作型の漏電遮断器であること(解釈第29条第2項第五号)。問題の前提の漏電遮断器の定格感度電流(15mAか30mAか)と、施設場所を見る |
| 配線図の中の開閉器・遮断器 | 令和6年度下期 問32(引込口開閉器の省略)・問36(過電流遮断装置の種類) | 15m以下、各極への過電流遮断器の施設 |
出典:センター公表の学科試験問題と解答。令和6年度上期、令和6年度下期、令和7年度上期、令和7年度下期、令和8年度上期。
ルームエアコンの電路の工事方法は、ルームエアコンの工事と電気工事士で扱っています。配線図の中の図記号(配線用遮断器、漏電遮断器、開閉器の記号)の読み方は、配線図問題の記事にまとめています。
間違えやすいポイント
- 遮断器は異常な電流を止める器具、開閉器は入り切りする器具です。 開閉器は負荷電流を入り切りするためのもので、過電流を検出して自動で止める役割は、遮断器にあります。
- 配線用遮断器は、開閉器の役目も兼ねられます。 解釈第149条第1項第四号は、過電流遮断器が開閉器の機能を有する場合は、別に開閉器を施設することを要しないとしています。
- 中性線には、過電流遮断器を施設しません。 解釈第35条第1項が、多線式電路の中性線を、過電流遮断器を施設しない箇所として挙げています(例外は第2項)。
- 漏電遮断器の動作条件は、感度電流と動作時間のセットです。 接地工事の省略(解釈第29条第2項第五号)では、水気のある場所以外の場所に施設する低圧用の機械器具であることと、電気用品安全法の適用を受ける定格感度電流15mA以下・動作時間0.1秒以下の電流動作型の漏電遮断器であることが条件です。配線図問題の前提の注意書きにある30mAと混同しないでください。
- 15mは「引込口開閉器を省略できる電路の長さ」です。 分岐回路の過電流遮断器の位置(3m、8m)や、接地線の数値と混同しやすい数字です。
- 断路器は、電流を流したまま入り切りする器具ではありません。 電流が流れていない状態で回路を切り離すための器具で、主に高圧以上の設備で使います。
まとめ
- 開閉器は入り切り、遮断器は異常な電流の自動遮断。過電流を止めるのが過電流遮断器(配線用遮断器・ヒューズ)、地絡を止めるのが漏電遮断器
- 引込口開閉器は、解釈第147条で原則として施設する。使用電圧300V以下で、15A以下の過電流遮断器(または15Aを超え20A以下の配線用遮断器)で保護される他の屋内電路に接続する、長さ15m以下の電路から供給を受ける場合などは省略できる
- 配線用遮断器は、定格電流30A以下で1.25倍の電流のとき60分以内、2倍のとき2分以内に動作する(解釈第33条第3項)。令和6年度下期 問15がこの値を問うた
- 多線式電路の中性線には、過電流遮断器を施設しない(解釈第35条第1項)
- 金属製外箱の機械器具(60V超の低圧)の電路には、地絡遮断装置が原則必要。乾燥した場所などの例外がある(解釈第36条第1項)
- 写真・用語の問題は、配線用遮断器・漏電遮断器・電磁開閉器(熱動継電器)の見分けが中心
関連:配線図問題の出題パターンと図記号・第二種電工 工事の方法・接地工事の種類と抵抗値・ルームエアコンの工事と電気工事士。
よくある質問
Q配線用遮断器と漏電遮断器は、何が違いますか?
配線用遮断器は、過電流(電線や機器を過熱させる大きな電流)が流れたときに自動で電路を遮断する過電流遮断器の一つで、動作時間の基準は解釈第33条第3項に表で示されています(電気用品安全法の適用を受けるものなどは、この項の対象から除かれています)。漏電遮断器は、電路に地絡(漏電)が生じたときに自動で電路を遮断する装置で、根拠は省令第15条と解釈第36条です。守る対象が、過電流か地絡かで分かれます。出典:電気設備の技術基準の解釈、電気設備に関する技術基準を定める省令。
Q引込口の開閉器は、必ず付けなければなりませんか?
原則は付けます。解釈第147条は、低圧屋内電路には、引込口に近い箇所であって容易に開閉することができる箇所に開閉器を施設すると定めています(第178条の火薬庫に施設するものを除く)。ただし、使用電圧が300V以下で、定格電流が15A以下の過電流遮断器または15Aを超え20A以下の配線用遮断器で保護されている他の屋内電路に接続する、長さ15m以下の電路から電気の供給を受ける場合などは、この限りでないとされています。出典:電気設備の技術基準の解釈第147条。
Q定格電流30Aの配線用遮断器に37.5Aが続けて流れたら、何分以内に動作しますか?
60分以内です。37.5Aは定格電流30Aの1.25倍(37.5 ÷ 30 = 1.25)で、解釈第33条第3項の33-2表では、定格電流30A以下の配線用遮断器は、1.25倍の電流で60分以内に自動的に動作するとされています(同じ区分で2倍の電流は2分以内)。30A・37.5Aは当サイトの作例の数値で(当サイトの計算:37.5 ÷ 30 = 1.25)、令和6年度下期の学科試験 問15は、同じ区分(定格電流30A以下)の配線用遮断器について、この時間の限度を問う問題でした。ただし、第33条第3項の括弧書きで、電気用品安全法の適用を受けるものは除かれています。出典:電気設備の技術基準の解釈第33条、令和6年度下期 問題・解答。
Qカットアウトスイッチは、遮断器の仲間ですか?
カットアウトスイッチは、ヒューズを取り付けて使う開閉器です。試験では、令和6年度下期 問36(配線図で、過電流遮断装置として施設してはならないものを選ぶ問題)の選択肢に、ヒューズを付けた2極のカットアウトスイッチが、配線用遮断器やナイフスイッチと並んで出ています。つまり、ヒューズが過電流を遮断する部分になるため、過電流遮断装置の一種として扱われます。出典:令和6年度下期 問題。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月7日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

