電気工事士2種(第二種電気工事士)の学科で覚える数値と公式を1枚の暗記表に整理。許容電流と電流減少係数、分岐回路の3m・8m・35%・55%、接地抵抗、絶縁抵抗、電圧の区分、図記号、計算公式を、電技省令・解釈の条番号と過去問の例題・検算つきで確認できます。
目次
結論:電気工事士2種の学科で覚える数値は、電線の許容電流(1.6mm 27A・2.0mm 35A・2.6mm 48A)と電流減少係数(3本以下0.70・4本0.63)、分岐回路の過電流遮断器の位置(3m・8m以下は35%・それ以上は55%)、接地抵抗(C種10Ω・D種100Ω、0.5秒以内に遮断する装置があれば500Ω)、絶縁抵抗(0.1・0.2・0.4MΩ)、電圧の区分(低圧は交流600V以下・直流750V以下)に集まっています。どれも電気設備技術基準(省令)と電気設備の技術基準の解釈に条番号つきで書かれた値で、計算問題はオームの法則・電力・電線の抵抗・三相の公式で解けます。
合格ナビが収録する第二種電気工事士の過去問326問(電気技術者試験センター公表の令和4年度上期〜令和7年度下期の10回分から収録。令和5年度下期は未収録)で語を数えると、「接地工事・接地抵抗」を含む問題が33問、「絶縁抵抗」が23問、「図記号」が22問、「許容電流・電流減少係数」が21問、分岐回路の過電流遮断器の位置(幹線から分岐して)が7問ありました(2026-10-02 集計。1問が複数の語を含む場合は重複して数えています。各回の全問ではなく収録分の数です)。
出典は、e-Gov 法令検索の電気設備に関する技術基準を定める省令(2026-10-02 時点の現行条文)と、経済産業省の電気設備の技術基準の解釈(令和7年11月20日付けの改正を反映した版を2026-10-02に確認)です。
第二種電気工事士の暗記表(一覧)
| 項目 | 覚える値 | 根拠 | 収録過去問で語を含む問題 |
|---|---|---|---|
| 電圧の区分 | 低圧:交流600V以下・直流750V以下/高圧:低圧を超え7,000V以下/特別高圧:7,000V超 | 電技省令2条 | 2問 |
| 絶縁抵抗 | 300V以下で対地電圧150V以下:0.1MΩ以上/300V以下でその他:0.2MΩ以上/300V超:0.4MΩ以上 | 電技省令58条 | 23問 |
| 接地抵抗 | A種・C種:10Ω以下/D種:100Ω以下(C種・D種は0.5秒以内に自動遮断する装置があれば500Ω以下) | 解釈17条 | 33問(接地工事・接地抵抗) |
| 機器の外箱の接地 | 低圧300V以下:D種/300V超:C種 | 解釈29条(29-1表) | — |
| C種・D種の接地線 | 直径1.6mm以上の軟銅線(移動して使う機器の可とう部分は多心コードの1心0.75mm2以上など) | 解釈17条3項二号 | — |
| 許容電流(軟銅線・単線) | 1.6mm:27A/2.0mm:35A/2.6mm:48A | 解釈146-1表 | 21問(許容電流・電流減少係数) |
| 許容電流(軟銅線・より線) | 2mm2:27A/3.5mm2:37A/5.5mm2:49A/8mm2:61A/14mm2:88A | 解釈146-2表 | (同上) |
| 電流減少係数(管に収める本数) | 3本以下:0.70/4本:0.63/5〜6本:0.56/7〜15本:0.49 | 解釈146-4表 | (同上) |
| 分岐回路の過電流遮断器の位置 | 分岐点から3m以下。電線の許容電流が幹線の過電流遮断器の35%以上なら8m以下、55%以上なら8mを超えてもよい | 解釈149条1項一号 | 7問 |
| 分岐回路の電線とコンセント | 下の表(149-1表・149-3表) | 解釈149条2項 | — |
| 図記号 | JIS C 0617・JIS C 0303:2000 による | センターの問題用紙の注意書き | 22問 |
「収録過去問で語を含む問題」は試験での出題頻度ではなく、当サイトが収録した問題の数です。以下、行ごとに条文と例題を確認します。
暗記表のPDFはある?印刷・保存して持ち歩くとき
合格ナビは、暗記表のPDFファイルを配っていません。この記事のページそのものが暗記表なので、持ち歩きたいときは、次のどちらかを使えます。
- この記事の表を、ブラウザの印刷機能(「PDFとして保存」を選べるブラウザが多くあります)で保存する。端末やブラウザによって表の折り返しが変わるので、保存後の見え方は確かめてください
- 自分の暗記カードを作る(後述の「暗記表を暗記カードにして使う方法」)。1行を1枚にすると、条件と値の両方を覚えられます
他のサイトの暗記表PDFを使う場合は、数値の出典が書かれているかを確かめてください。この記事の数値は、電技省令(e-Gov 法令検索)と電気設備の技術基準の解釈(経済産業省)の条番号を表に書いているので、同じ条文で照合できます。解釈は改正されることがあります。この記事は、令和7年11月20日付けの改正を反映した版(2026-10-02 時点)に基づく内容です。受験する年度に値が変わっていないかは、条文の最新版で確認してください。
試験で覚えるものを3種類に分ける
暗記表の行は、覚え方の違いで3つに分けられます。
| 種類 | 暗記表の行 | 覚え方 |
|---|---|---|
| ① 表の値(導けない) | 許容電流(146-1・146-2表)、電流減少係数(146-4表)、絶縁抵抗の0.1・0.2・0.4MΩ、接地抵抗の10Ω・100Ω・500Ω、分岐回路の3m・8m・35%・55% | 条件と値をセットで覚える。後述の「公式の覚え方と、表の値の規則性」を手がかりにする |
| ② 名称と形(見て答える) | 図記号 | 形と名称を、配線図の問題ページで結び付ける |
| ③ 意味から導ける式 | オームの法則から出る電力の式、並列の合成抵抗、電線の抵抗、三相の関係、電力量 | 導き方を1回書いて、検算で使えるようにする |
①の電流減少係数は、問題文に書いてある回と書いていない回があります。令和7年度上期 問8は「電流減少係数は0.70とする。」と示し、令和7年度下期 問8は周囲温度だけを示しました(FAQの記述のとおり。センター公表の問題用紙の内容です)。書いていない回に備えて、表の値は自分で思い出せるようにしておきます。
この論点の過去問を解く(問題文に係数がある回/ない回):
電圧の区分と絶縁抵抗(電技省令2条・58条)
電技省令2条は「電圧は、次の区分により低圧、高圧及び特別高圧の三種とする。」とし、低圧を「直流にあっては七百五十ボルト以下、交流にあっては六百ボルト以下のもの」、特別高圧を「七千ボルトを超えるもの」と定めています。第二種電気工事士の作業範囲を「低圧(600V以下)で受電する場所」と説明するときの600Vは、この交流の境目です。
絶縁抵抗は電技省令58条で、開閉器又は過電流遮断器で区切ることのできる電路ごとに、使用電圧の区分に応じた値以上と決まっています。
| 電路の使用電圧 | 対地電圧 | 絶縁抵抗値 |
|---|---|---|
| 300V以下 | 150V以下 | 0.1MΩ以上 |
| 300V以下 | 150V超(その他の場合) | 0.2MΩ以上 |
| 300V超 | — | 0.4MΩ以上 |
対地電圧は、条文の括弧書きで「接地式電路においては電線と大地との間の電圧、非接地式電路においては電線間の電圧」とされています。たとえば三相3線式200V(対地電圧200V)の電動機回路は「300V以下・その他」で0.2MΩ以上です。測り方と停電できないときの扱いは絶縁抵抗測定の解説にまとめています。
この論点の過去問を解く:
- 電技省令に関する記述で誤っているもの(令和6年度上期 問30)
- 電技省令に関する記述で誤っているもの(令和7年度下期 問30)
- D種接地の自動販売機の接地抵抗と絶縁抵抗の組合せ(令和5年度上期(午前)問26)
接地工事の抵抗値と接地線(解釈17条・29条)
| 種類 | 接地抵抗値 | 主な施設場所(解釈29条) |
|---|---|---|
| A種 | 10Ω以下 | — |
| B種 | 17-1表の値以下 | — |
| C種 | 10Ω以下(0.5秒以内に自動遮断する装置を施設するときは500Ω以下) | 300Vを超える低圧の機器の金属製外箱など |
| D種 | 100Ω以下(同じく500Ω以下) | 300V以下の低圧の機器の金属製外箱など |
解釈17条4項一号は、D種を「接地抵抗値は、100Ω(低圧電路において、地絡を生じた場合に0.5秒以内に当該電路を自動的に遮断する装置を施設するときは、500Ω)以下であること。」としています。C種・D種の接地線は「直径1.6mm以上の軟銅線」など(17条3項二号ロ、D種は4項二号で準用)です。省略できる条件や測定の手順はD種接地工事とはにまとめています。
この論点の過去問を解く:
電線の許容電流と電流減少係数(解釈146条)
600Vビニル絶縁電線などの許容電流は、146-1表(単線)・146-2表(より線)の値に、146-3表の補正係数を掛け、電線管などに収めるときはさらに146-4表の電流減少係数を掛けた値です(解釈146条2項)。ビニル混合物(耐熱性を除く)の補正係数は √((60−θ)/30)(θは周囲温度。30℃以下は30とする)なので、周囲温度30℃以下なら係数は1になります。
| 軟銅線 | 表の許容電流 | 3本以下(×0.70) | 4本(×0.63) | 5〜6本(×0.56) |
|---|---|---|---|---|
| 直径1.6mm | 27A | 18.9A | 17.01A | 15.12A |
| 直径2.0mm | 35A | 24.5A | 22.05A | 19.6A |
| 直径2.6mm | 48A | 33.6A | 30.24A | 26.88A |
| 断面積5.5mm2 | 49A | 34.3A | 30.87A | 27.44A |
右の3列は表の値に係数を掛けただけの計算値で、端数を処理していません。本試験の選択肢は整数で示されます。
例題(逐語引用):
「低圧屋内配線の合成樹脂管工事で,管内に直径2.0 mm の600V ビニル絶縁電線(軟銅線)を4 本収めて施設した場合,電線1 本当たりの許容電流[A]は。ただし,周囲温度は30℃以下とする。」イ.17 ロ.19 ハ.22 ニ.24
出典:令和7年度下期 第二種電気工事士 学科試験 問8(一般財団法人電気技術者試験センター)
- 式:許容電流 = 146-1表の値 × 補正係数 × 電流減少係数
- 代入:35 × 1 × 0.63 = 22.05[A](直径2.0mmは35A、30℃以下で補正係数1、4本は0.63)
- 結果:いちばん近い選択肢は ハ.22(センターの公表解答もハ)
- 検算:逆に 22 ÷ 0.63 ≒ 34.9 で、表の35Aに戻ります。また、本数が3本以下なら 35 × 0.70 = 24.5 で、本数が増えるほど値が小さくなる向きとも合っています
この問題は電流減少係数を問題文で示していません。0.70・0.63・0.56・0.49の4つは覚えておく必要があります。
この論点の過去問を解く:
- 直径2.0mm・4本・合成樹脂管(令和7年度下期 問8)
- 断面積5.5mm2・3本・PF管(令和7年度上期 問8)
- 直径2.0mm・4本・金属管(令和6年度上期 問8)
- 断面積5.5mm2・4本・金属管(令和6年度下期 問8)
- 直径2.0mm・5本・金属管(令和4年度下期(午後)問8)
- 直径1.6mm・3本・金属管(令和4年度下期(午前)問8)
分岐回路の過電流遮断器の位置と電線の太さ・コンセント(解釈149条)
解釈149条1項一号は、低圧幹線との分岐点から電線の長さが3m以下の箇所に過電流遮断器を施設するとし、ただし書で次の場合は3mを超えてよいとしています。
| 分岐点から過電流遮断器までの電線 | 必要な電線の許容電流 |
|---|---|
| 3m以下 | (制限なし) |
| 8m以下 | 幹線を保護する過電流遮断器の定格電流の35%以上 |
| 長さによらず | 同じく55%以上 |
例題(自作):定格電流40Aの過電流遮断器で保護された幹線から分岐し、分岐点から9mの位置に過電流遮断器を設けるとき、その間の電線に必要な許容電流の最小値は。
- 式:9mは8mを超えるので55%の条件を使う。必要な許容電流 = 0.55 × 幹線の過電流遮断器の定格電流
- 代入:0.55 × 40 = 22[A]
- 結果:22A以上
- 検算:22 ÷ 40 = 0.55 で55%に戻ります。同じ40Aで8m以下(たとえば5m)なら 0.35 × 40 = 14A で、短いほど条件が緩くなる向きとも合っています
分岐回路の電線の太さとコンセントの定格は、過電流遮断器の定格電流で決まります(解釈149条2項一号ロ・ニ、149-1表・149-3表)。コンセントの種類(接地極付・接地端子付など)はコンセントの種類の記事で扱っています。
| 分岐回路を保護する過電流遮断器 | 軟銅線の太さ(又は同等以上の許容電流) | コンセント |
|---|---|---|
| 15A以下 | 直径1.6mm | 15A以下 |
| 15A超20A以下の配線用遮断器 | 直径1.6mm | 20A以下 |
| 15A超20A以下(配線用遮断器を除く) | 直径2mm | 20A(20A未満の差込みプラグが接続できるものを除く) |
| 20A超30A以下 | 直径2.6mm | 20A以上30A以下(同上) |
| 30A超40A以下 | 断面積8mm2 | 30A以上40A以下 |
| 40A超50A以下 | 断面積14mm2 | 40A以上50A以下 |
「同等以上の許容電流」とは、たとえば30Aの分岐回路で断面積5.5mm2(49A)を使えば、直径2.6mm(48A)以上の許容電流がある、という読み方です。
この論点の過去問を解く:
- 定格50Aの幹線から7mで分岐(令和7年度下期 問9)
- 定格100Aの幹線から6mで分岐(令和7年度上期 問9)
- 定格125Aの幹線から10mで分岐(令和6年度下期 問9)
- 30Aの配線用遮断器の電線の太さとコンセント(令和4年度上期(午前)問10)
図記号は名前と使う場所をセットで覚える
センターの問題用紙は、図記号について「試験問題に用いる図記号は,原則として「JIS C 0617-1~13 電気用図記号」及び「JIS C 0303:2000 構内電気設備の配線用図記号」を使用することとします。」と注意書きしています(令和7年度下期の試験問題)。図記号は形を見て答える問題なので、この記事では図を描き写していません。合格ナビの問題ページには、センターの公表問題から切り出した配線図を出典つきで載せているので、名前と形を問題ページで結び付けてください。
収録した過去問で問われた器具の名前(センター公表の正答):
| 問われ方 | 正答の名称 | 問題 |
|---|---|---|
| 器具の種類 | 位置表示灯を内蔵する点滅器 | 令和7年度上期 問33 |
| 器具の種類 | 接地端子付コンセント | 令和7年度下期 問32 |
| 名称 | VVF用ジョイントボックス | 令和7年度下期 問36 |
| 名称 | ワイドハンドル形点滅器 | 令和7年度下期 問38 |
| 名称 | 誘導灯 | 令和6年度上期 問34 |
| 器具を用いる目的 | 過電流を遮断する | 令和6年度上期 問39 |
選択肢には、位置表示灯と確認表示灯、ジョイントボックスとVVF用ジョイントボックスのように名前の近いものが並びます。名前の違いを、形の違いと合わせて覚えるのが近道です。
計算問題の公式一覧
| 公式 | 式 | 関連する記事・問題 |
|---|---|---|
| オームの法則 | V = IR | 電気の基礎理論の過去問 |
| 合成抵抗 | 直列 R = R1 + R2、並列(2本)R = R1R2 ÷(R1 + R2) | 合成抵抗の計算 |
| 電力 | P = VI = I²R = V² ÷ R | — |
| 電力量・熱量 | W[kW・h]= P[kW]× t[h]、1kW・h = 3,600kJ、水を温める熱量 Q = 質量 × 比熱 × 温度上昇 | 令和7年度下期 問3 |
| 電線の抵抗 | R = ρL ÷ A、A = πd² ÷ 4(長さに比例し、直径の2乗に反比例) | 令和7年度上期 問2・令和6年度下期 問2 |
| 交流の電力 | P = VI cosθ(cosθは力率) | 令和5年度上期(午後)問4 |
| 三相(Y結線) | 線間電圧 = √3 × 相電圧、P = √3 VI cosθ | — |
| 三相(Δ結線) | 線電流 = √3 × 相電流 | — |
| 電圧降下 | 単相2線式 e = 2Ir、三相3線式 e = √3 Ir | 電圧降下の計算式 |
例題1(逐語引用):
「電熱器により,60 kg の水の温度を20 K 上昇させるのに必要な電力量[kW・h]は。ただし,水の比熱は4.2 kJ /(kg・K)とし,熱効率は100 %とする。」イ.1.0 ロ.1.2 ハ.1.4 ニ.1.6
出典:令和7年度下期 第二種電気工事士 学科試験 問3(一般財団法人電気技術者試験センター)
- 式:Q = 質量 × 比熱 × 温度上昇、電力量[kW・h]= Q[kJ]÷ 3,600
- 代入:Q = 60 × 4.2 × 20 = 5,040[kJ]、5,040 ÷ 3,600 = 1.4[kW・h]
- 結果:ハ.1.4(センターの公表解答もハ)
- 検算:1.4kW・h は 1kW を1.4時間(5,040秒)使った量で、1[kW]× 5,040[s]= 5,040[kJ]と一致します
例題2(逐語引用):
「直径1.6 mm,長さ8 m の軟銅線と電気抵抗が等しくなる長さ32 m の軟銅線の直径[mm]は。ただし,軟銅線の抵抗率は同一とする。」イ.0.8 ロ.2.0 ハ.3.2 ニ.6.4
出典:令和7年度上期 第二種電気工事士 学科試験 問2(一般財団法人電気技術者試験センター)
- 式:R = ρL ÷ A、A = πd² ÷ 4 なので、抵抗が等しければ L ÷ d² が等しい
- 代入:8 ÷ 1.6² = 32 ÷ d² → d² = 1.6² × 4 → d = 3.2[mm]
- 結果:ハ.3.2(センターの公表解答もハ)
- 検算:(32 ÷ 3.2²) ÷ (8 ÷ 1.6²) = 1.0 で抵抗の比が1になります。長さが4倍なら断面積を4倍(直径を2倍)にすればよい、という読み方とも一致します
例題3(自作・三相):線間電圧200Vの三相3線式電源に、1相10Ωの抵抗をY結線でつないだときの全消費電力は。
- 式:相電圧 = 線間電圧 ÷ √3、相電流 = 相電圧 ÷ R、P = 3 × I²R
- 代入:相電圧 = 200 ÷ √3 ≒ 115.5[V]、I = 115.5 ÷ 10 ≒ 11.5[A]、P = 3 × (200 ÷ √3)² ÷ 10 = 3 × 40,000 ÷ 3 ÷ 10 = 4,000[W]
- 結果:4,000W(4kW)
- 検算:P = √3 × 線間電圧 × 線電流(力率1)= √3 × 200 × 200 ÷ (√3 × 10) = 200 × 20 = 4,000[W]で一致します
この論点の過去問を解く:
- 電熱器で水を温める電力量(令和7年度下期 問3)
- 抵抗が等しくなる電線の直径(令和7年度上期 問2)
- 同材質の銅線の抵抗の比(令和6年度下期 問2)
- 力率90%の負荷の消費電力(令和5年度上期(午後)問4)
- 抵抗器で発生する熱量(令和4年度上期(午前)問3)
公式の覚え方と、表の値の規則性(当サイトの整理)
公式は、意味から導けるものを丸暗記しないほうが、忘れたときに自力で戻れます。次の式の導き方と検算は、当サイトが数値を決めて計算したものです。
| 式 | 導き方 | 数値例と検算 |
|---|---|---|
| 電力 P = I²R = V² ÷ R | P = VI に V = IR(または I = V ÷ R)を代入する | V = 100V、I = 5A なら R = 20Ω。VI = 500W、I²R = 25 × 20 = 500W、V² ÷ R = 10,000 ÷ 20 = 500W で一致 |
| 並列2本の合成抵抗 R = R1R2 ÷(R1 + R2) | 1 ÷ R = 1 ÷ R1 + 1 ÷ R2 を通分する | 6Ωと3Ω:6 × 3 ÷ 9 = 2Ω。並列の合成抵抗は小さいほうの3Ωより小さい(2Ω<3Ω)ことと合う |
| 三相の電力 P = √3 VI cosθ | Y結線は相電圧 = 線間電圧 ÷ √3、3相分で P = 3 ×(V ÷ √3)× I × cosθ | V = 200V、I = 20A、力率1:√3 × 200 × 20 ≒ 6,928W。3 ×(200 ÷ √3)× 20 ≒ 6,928W で一致 |
| 1kW・h = 3,600kJ | 1kW = 1kJ ÷ 秒、1時間 = 3,600秒 | 1 × 3,600 = 3,600kJ |
電線の抵抗(長さに比例、直径の2乗に反比例)の導き方と検算は、前の節の例題2にあります。
表の値は導けませんが、並びに規則性があるものがあります。次の目印は、当サイトの整理です(語呂合わせではありません)。条件の読み違いを防ぐため、条文の表で値を確かめてください。
| 表の値 | 並びの規則性 |
|---|---|
| 電流減少係数(146-4表)0.70・0.63・0.56・0.49 | 3本以下・4本・5〜6本・7〜15本の順に、0.07ずつ小さくなる(0.70−0.63=0.07、0.63−0.56=0.07、0.56−0.49=0.07) |
| 絶縁抵抗(省令58条)0.1・0.2・0.4MΩ | 対地電圧150V以下・その他・300V超の順に2倍ずつ大きくなる(0.1×2=0.2、0.2×2=0.4) |
| 接地抵抗(解釈17条)10Ω・100Ω・500Ω | A種・C種は10Ω、D種は10倍の100Ω、0.5秒以内に自動遮断する装置があるC種・D種は500Ω |
| 分岐回路の過電流遮断器の位置(解釈149条)3m・8m | 分岐点から遠いほど電線に必要な許容電流が大きくなる(3m以下は制限なし、8m以下は35%以上、それを超えると55%以上) |
この論点の過去問は、前の節の問題リンク(電流減少係数・分岐回路・接地工事・計算問題)から解けます。
暗記表を暗記カードにして使う方法
- ① 暗記表の1行を1枚にする。表に「条件」(例:4本・管に収める)、裏に「値」と根拠(例:0.63・解釈146-4表)を書く
- ② 値だけでなく条件の側も覚える(D種の500Ωは「0.5秒以内に自動遮断する装置があるとき」、分岐の35%は「8m以下」)
- ③ 覚えたら、その行の過去問を1問解いて、問題文のどの言葉で表の行を選ぶかを確かめる
- ④ 間違えた問題は、表のどの行を取り違えたかをカードに書き足す
免状でどんな工事ができるかの法令(電気工事士法・軽微な工事)は電気工事士2種で何ができる?にまとめています。
よくある質問
Q電流減少係数は問題文に書いてありますか?
書いてある回と書いていない回があります。令和7年度上期 問8は「電流減少係数は0.70とする。」と示しましたが、令和7年度下期 問8は「ただし,周囲温度は30℃以下とする。」だけで、4本のときの係数0.63は自分で知っている必要がありました。電気設備の技術基準の解釈146-4表の値(3本以下0.70・4本0.63・5〜6本0.56・7〜15本0.49)は覚えておくのが安全です。
Q許容電流の表は、単線とより線で別ですか?
別です。電気設備の技術基準の解釈146条は、単線は146-1表(導体の直径mmで区分。1.6mmは27A、2.0mmは35A、2.6mmは48A)、成形単線又はより線は146-2表(公称断面積mm2で区分。2mm2は27A、3.5mm2は37A、5.5mm2は49A)としています。
Q公式は全部丸暗記しないといけませんか?
丸暗記が必要なものと、意味から導けるものがあります。電力の P = I²R や P = V² ÷ R は、P = VI にオームの法則(V = IR)を代入すれば出ます。一方、許容電流の表や電流減少係数のように、条文の表の値は導けないので覚える必要があります。この記事の「公式の覚え方」の節で、導き方を式で示しています。
Q暗記表のPDFはありますか?
合格ナビでは暗記表のファイルは配っていません。数値の出典そのものは、経済産業省が公開している「電気設備の技術基準の解釈」のPDFと、e-Gov 法令検索の「電気設備に関する技術基準を定める省令」で確認できます。この記事の表は、その条文から学科で問われる値だけを抜き出したものです。
Q試験の図記号はどの規格に基づいていますか?
電気技術者試験センターの問題用紙の注意書きは「試験問題に用いる図記号は,原則として「JIS C 0617-1~13 電気用図記号」及び「JIS C 0303:2000 構内電気設備の配線用図記号」を使用することとします。」としています。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月4日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

