第一種電工
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

第一種電工 令和4年度午前 問10|電気の基礎理論

問題

第一種電工 | 電気の基礎理論 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-14

かご形誘導電動機のインバータによる速度制御に関する記述として,正しいものは。

キーボード:1〜4で選択

タップするとすぐ答え合わせ

答え合わせ

正解は ア
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

自信の3択

えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)

解説

誘導電動機の回転速度は、電源の周波数に比例する同期速度(Ns=120f÷p、fは周波数、pは極数)でほぼ決まります。インバータは、電源の周波数を自由に変えた交流を電動機に供給する装置です。周波数を変えると同期速度が変わり、電動機の速度を連続的に、なめらかに制御できます。正答はアです。

誘導電動機の回転速度 N は次の式で表されます。

N=Ns×(1-s)=(120f÷p)×(1-s)

(f:周波数、p:極数、s:滑り)

この式から、速度を変える方法は3つあります。

・周波数fを変える:インバータ制御(ア)

・極数pを変える:極数切換(エ)。速度は段階的にしか変えられない

・滑りsを変える:巻線形誘導電動機の二次抵抗制御など(ウ)

インバータによる速度制御は、このうち周波数を変える方法です。周波数だけを下げると鉄心の磁束が増えすぎるので、実際には電圧も周波数に比例して変える(V/f一定制御)のが基本です。イの「周波数を変えずに電圧を変える」は一次電圧制御で、インバータ制御の説明ではありません。正答はアです。

本問は、かご形誘導電動機の速度制御方式のうち、インバータ制御の原理を問う問題です。

【同期速度と周波数】同期速度 Ns=120f/p[min⁻¹]。4極の電動機なら、50Hzで1500min⁻¹、60Hzで1800min⁻¹、25Hzで750min⁻¹です。インバータは商用電源をいったん直流に変換し(コンバータ部)、それを任意の周波数・電圧の交流に変換して(インバータ部)電動機に供給します。

【V/f一定制御】誘導電動機の磁束は、ほぼ電圧÷周波数に比例します。周波数だけを下げると磁束が増えて励磁電流が増え、鉄心が飽和します。そこで電圧も周波数に比例して下げ、V/fを一定に保つことで、低速でも必要なトルクを出せるようにします。

【他の方式との比較】

・極数切換(エ):固定子巻線の接続を切り換えて極数を変える。速度は2段・3段などの段階的な変化になる。

・滑りの制御(ウ):巻線形誘導電動機で二次抵抗を変える方法などがある。かご形では二次側に抵抗を接続できず、低速では損失が大きい。

・一次電圧制御(イ):電圧を下げるとトルクが下がり、負荷とのつり合いで滑りが増えて速度が下がる。制御範囲が狭く、損失も大きい。

インバータ制御は、かご形のまま広い範囲で効率よく速度を変えられるため、ポンプ・ファン・コンベアなどで広く使われています。

【実務上の注意】インバータの出力には高調波成分が含まれるため、電源側への高調波の流出や、ノイズによる周辺機器への影響に配慮が必要です。また、ポンプやファンでは回転速度を下げると消費電力が大きく減るため、省エネルギーの手段としても重要です。

この問題の根拠出典:令和4年度(午前) 第一種電気工事士 学科試験 問10(一般財団法人 電気技術者試験センター)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和4年度(午前) 第一種電気工事士 学科試験 問10(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。