基本情報

基本情報技術者試験 ノートの作り方用語・計算式・トレース表・間違いノートの書き方と見本

更新 ・書いた人 合格ナビ 編集長(運営者)

この記事でわかること

基本情報技術者試験のノートに何を書くかを、分野別の型で整理します。用語カード、計算式の検算、擬似言語のトレース表、間違いノートの見本を、IPA公開問題の実例で示し、直前期にノートをどう見直すかまでまとめました。教科書を写さず、問題で必要になった所だけを書く方針です。

目次
  1. この記事でわかること(30秒サマリ)
  2. ノートに何を書くか(分野別の型)
  3. 用語のまとめ方(用語カード)
  4. 計算式のまとめ方(式・例・検算)
  5. アルゴリズムのまとめ方(トレース表)
  6. 間違いノートの作り方
  7. 直前期の見直し方
  8. 当サイトの問題を、ノートの材料にする
  9. まとめ
  10. 一次ソース
  11. 関連記事
結論:基本情報技術者試験のノートは、「用語は1行カード」「計算式は式と検算を並べる」「アルゴリズムはトレース表」「間違えた問題は間違いノート」の4つの型に分けると、書く量を抑えながら見直しに使えます。教科書の写しにせず、問題を解いて必要になった所だけを書くのがこの記事の方針です。範囲はIPAのシラバス Ver.9.2(3分野・23の中分類)で確認します。

この記事でわかること(30秒サマリ)

ノートの型書く内容見本の見出し
用語カード用語・一言説明・シラバスの中分類・間違えた問題の出典用語のまとめ方
計算式ノート式・数字を入れた例・検算(逆算)計算式のまとめ方
トレース表擬似言語の変数の値を1行ずつ書くアルゴリズムのまとめ方
間違いノート出典・論点・誤りの型・正しい考え方間違いノートの作り方
直前期の見直し間違いノートを論点ごとに束ねて読む直前期の見直し方
シラバスと試験の形式:基本情報技術者試験(レベル2)のシラバスは Ver.9.2、試験要綱は Ver.5.6。科目A 90分・60問、科目B 100分・20問。最終確認日:2026-10-04。出典:IPA 試験要綱・シラバスについて、IPA 試験要綱 Ver.5.6。

ノートに何を書くか(分野別の型)

IPAのシラバス Ver.9.2 は、出題範囲をテクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系の3分野、大分類9・中分類23に整理しています(IPA 基本情報技術者試験(レベル2)シラバス Ver.9.2)。範囲が広いので、分野ごとに「ノートの型」を決めておくと、何をどう書くかで迷いません。次の対応は、当サイトの提案です。本記事で示すノートの型・項目・見直しの順序は、いずれも当サイトの提案で、IPAが示したものではありません。

分野の例向いている型書くもの
基礎理論(2進数・補数・確率)計算式ノート式、数字を入れた例、検算
アルゴリズムとプログラミングトレース表変数の値の変化
コンピュータシステム(稼働率・性能)計算式ノート式と、単位の整理
データベース・ネットワーク用語カード+計算式用語の一言、サブネットや回線の計算
セキュリティ用語カード攻撃と対策の対応
マネジメント系・ストラテジ系用語カード似た語の違いを1行で
解いて間違えたもの全部間違いノート出典と、誤りの型

ノートに「書かないもの」も決めておきます。問題文の全文、教材の図や文章の写しは、書かずに出典(年度・問番号・ページ)だけを残します。見直すときに元の問題を開けば足りるからです。

用語のまとめ方(用語カード)

用語カードは、1語1行で書きます。項目は4つです。

項目例(2の補数)
用語2の補数
一言(自分の言葉で)負の数を表すとき、ビットを反転して1を足す
シラバスの位置中分類1(基礎理論)
出典(間違えた問題)サンプル問題 問1

一言の欄は、教材の定義の写しではなく、自分の言葉で書きます。用語の一覧と各語のシラバスでの位置は、基本情報技術者試験 用語集に分野別にまとめてあるので、カードを作るときの索引に使えます。

似た語は、カードを並べて違いを1行で書きます。たとえば、ネットワークでは「ルータはIPアドレスで中継し、ブリッジはMACアドレスで中継する」のように、装置ごとに基準をそろえます(ネットワーク分野の詳細はネットワーク分野の記事)。

この論点の問題を解く

用語ページ:基本情報 用語集

計算式のまとめ方(式・例・検算)

計算式のノートは、「式」「数字を入れた例」「検算」の3段で書きます。検算の欄を作ると、答えが合わないときに、式の誤りか計算の誤りかを切り分けられます。

見本1:2の補数

IPAのサンプル問題 問1は、2の補数の求め方を式で選ぶ問題です。

問1 負数を2 の補数で表すとき,8 ビットの2 進正数n に対し-n を求める式はどれか。ここで,+は加算を表し,OR はビットごとの論理和,XOR はビットごとの排他的論理和を表す。
ア (n OR 10000000) + 00000001
イ (n OR 11111110) + 11111111
ウ (n XOR 10000000) + 11111111
エ (n XOR 11111111) + 00000001
出典:基本情報技術者試験 科目A試験 サンプル問題 問1(独立行政法人情報処理推進機構)。IPAの解答例では、正解はエです。

ノートには、次のように書きます。

段内容
式-n = (n のビットを反転)+ 1。反転は「11111111 との XOR」で行う(エ)
数字を入れた例n=5=00000101 → 反転 11111010 → +1 → 11111011
検算256-5=251=11111011 で一致。5+11111011 = 100000000 で、8ビットでは 00000000(桁あふれ)になり、0になる

見本2:稼働率

令和6年度の公開問題 問4は、MTBFとMTTRの改善後の稼働率を求める問題です。

問4 あるシステムの今年度のMTBF は3,000 時間,MTTR は1,000 時間である。翌年度はMTBF について今年度の20%分の改善,MTTR について今年度の10%分の改善を図ると,翌年度の稼働率は何%になるか。
ア 69 イ 73 ウ 77 エ 80
出典:令和6年度 基本情報技術者試験 科目A 公開問題 問4(独立行政法人情報処理推進機構)。IPAの解答例では、正解はエです。
段内容
式稼働率 = MTBF ÷(MTBF + MTTR)
数字を入れた例MTBF は 3,000×1.2=3,600 時間、MTTR は 1,000×0.9=900 時間。3,600÷(3,600+900)=0.8 → 80%(エ)
検算逆算:0.8 = 3,600÷4,500。稼働率が 0.8 のとき、故障している時間の割合は 0.2 で、900÷4,500=0.2 と一致
間違いやすい点MTBF の改善を反映しないと 3,000÷(3,000+900)=約0.77 で77%(ウ)になる

数字を入れた例には、自分でも数字を変えた問題を1つ作っておくと、式を覚えているかを確かめられます。たとえば MTBF 900時間・MTTR 100時間なら、900÷(900+100)=0.9 です。計算ツールは稼働率計算ツールで確かめられます。

この論点の問題を解く

アルゴリズムのまとめ方(トレース表)

擬似言語の問題は、変数の値を1行ずつ書き出すトレース表で解きます。擬似言語の記述形式は、IPAの「試験で使用する情報技術に関する用語・プログラム言語など Ver.5.1」の別紙2に定められています。代入は「変数名 ← 式」、選択は if〜elseif〜else〜endif、前判定の繰返しは while〜endwhile、配列の要素は「[」と「]」で要素番号を指定します(IPA 用語・プログラム言語など Ver.5.1)。

見本:配列の最大値を求める(自作)

要素番号が1から始まる配列 a の、要素数 n 個の最大値を求める処理です。

行擬似言語
1m ← a[1]
2i ← 2
3while (i ≦ n)
4if (a[i] > m)
5m ← a[i]
6endif
7i ← i + 1
8endwhile

a が {4, 9, 2, 7}、n が 4 のときのトレース表です。

繰返しの回ia[i]a[i] > mm
開始前2--4
1回目29真9
2回目32偽9
3回目47偽9
終了5-i ≦ n が偽9

検算は、配列を目で見て最大値を探します。4・9・2・7 の最大は9で、表の最後の m と一致します。ノートには、トレース表に加えて「最初の値を m に入れておく」「比べるたびに m を更新する」のように、処理の意図を1行書いておきます。表を埋めるだけでは、別の問題で使えないからです。

擬似言語の読み方や、科目Bの解き方は、科目Bの対策記事に詳しく書いています。

この論点の問題を解く

間違いノートの作り方

間違いノートは、「どの問題で」「何を」「なぜ間違えたか」を残すノートです。項目は次の5つにします。

項目書くこと
出典年度・問番号(例:令和7年度 科目A 問7)
論点1行(例:回線利用率の計算)
自分の答えと正解選んだ記号と正解の記号
誤りの型知識不足/読み違い/計算ミス/単位の取り違え のどれか
次に確かめること同じ誤りを防ぐ手順を1行

誤りの型は、当サイトの分け方です。型を決めて書くと、見直すときに「自分は単位の取り違えが多い」のように、傾向を見られます。

見本:回線利用率の問題

令和7年度の公開問題 問7です。

問7 1G バイトの動画データを40M ビット/秒の回線を使用してダウンロードしたところ,5 分掛かった。このときの回線利用率はおよそ何%か。ここで,ダウンロード時には動画データに20%の制御情報が付加されるものとする。
ア 10 イ 53 ウ 67 エ 80
出典:令和7年度 基本情報技術者試験 科目A 公開問題 問7(独立行政法人情報処理推進機構)。IPAの解答例では、正解はエです。

正解は、次のように求まります。1Gバイト=8Gビットに制御情報の20%が付くので 8×1.2=9.6Gビット、5分=300秒なので 9.6G÷300=32Mビット/秒、32÷40=0.8で80%です。

間違いノートでは、誤った選択肢の数字がどの取り違えで出るかも書いておくと、同じ誤りを見分けやすくなります(当サイトで計算した結果です)。

選んだ選択肢その数字が出る計算誤りの型
ウ 678G÷300÷40M = 約0.67(制御情報を入れ忘れ)読み違い
イ 538G×0.8÷300÷40M = 約0.53(制御情報を「引く」側にした)読み違い
ア 101G×1.2÷300÷40M = 0.1(バイトをビットに直し忘れ)単位の取り違え

このノートの「次に確かめること」は、「計算の最初に、バイトをビットにそろえる。付加される情報は、データ側にかける」の1行で足ります。

この論点の問題を解く

直前期の見直し方

直前期は、ノートを新しく作るより、間違いノートを論点ごとに束ねて読む使い方に切り替えます。次の順は当サイトの提案です。

  • ①間違いノートを「誤りの型」で分け、多い型から読む。
  • ②計算式ノートは、式の欄を隠して、数字を入れた例から式を言えるか確かめる。
  • ③トレース表は、問題を見ずに、最初の2〜3行だけ自分で書き直す。
  • ④用語カードは、一言の欄を隠して、用語から言えるか確かめる。

試験の形式(科目A 90分・60問、科目B 100分・20問)は冒頭の確認欄のとおりです。当日の流れや時間配分は、試験当日の流れで扱っています。勉強時間の配分は、勉強時間の記事を参照してください。

当サイトの問題を、ノートの材料にする

当サイトには、IPAが公開した基本情報技術者試験の問題を520問収録しています(2026-10-04時点)。問題ページには3段階の解説があり、間違えた原因を確かめるのに使えます。弱点の分野が分からないときは、診断から始めると、ノートに書く論点を絞れます。

まとめ

1. ノートは、用語カード・計算式ノート・トレース表・間違いノートの4つの型で書く。

2. 範囲はIPAシラバス Ver.9.2(3分野・23中分類)で確認し、教科書の写しではなく、問題で必要になった所だけを書く。

3. 計算式は「式・数字を入れた例・検算」の3段で書く。トレース表には処理の意図を1行添える。

4. 間違いノートは「出典・論点・答え・誤りの型・次に確かめること」の5項目で、型ごとに見直す。

一次ソース

関連記事

よくある質問

Qノートは手書きとスマホやパソコンのどちらがよいですか?

どちらが合格に有利かは、この記事では判断しません。手書きは、トレース表のように途中の値を書き込む作業に向き、デジタルは、検索して見直す作業に向きます。本記事の見本は、どちらでも使える「表」と「1行」の形にしてあります。続けやすい方を選び、途中で変えても構いません。

Qノートに問題文を丸写しする必要はありますか?

必要はありません。ノートには、問題の出典(年度と問番号)と、論点を1行、自分の誤りと正しい考え方を書けば足ります。問題文そのものは、IPAが公開している問題冊子や、当サイトの問題ページで読み直せます。

Qノート作りに時間をかけすぎないためには、どうすればよいですか?

本記事では、ノートに書くのは「問題を解いて間違えたもの」と「式や手順があるもの」に限る方法を示しています。教科書の内容を最初から書き写すのではなく、問題で必要になった所だけを書く方が、書く量が抑えられます。これは当サイトの進め方の提案で、効果を保証するものではありません。

この資格の問題を解く基本情報技術者(FE) 科目A過去問問題集(全520問)
解いてみる

法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月7日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

合格ナビ 編集長・運営者

基本情報技術者(FE)の出題範囲・法令・公式の統計を参照して書いています。プロフィール・編集方針