ITパスポートの勉強時間を、IPAが2026年10月に公開した合格者アンケートで整理。総学習時間は50〜100時間未満が最多で、100時間未満が70.9%。前提知識別の違い、1日の時間別の期間早見表、1週間・2週間・1か月の計画まで。
目次
結論:IPAの合格者アンケート(回答3,297件)では、総学習時間は「50時間〜100時間未満」が最も多く、回答の70.9%が100時間未満でした。送付に同意した合格者の自己申告で、必要な時間の保証ではありません。ITに慣れた人ほど短い傾向があります。
ITパスポートの勉強時間は何時間?回答した合格者の7割は100時間未満
IPAが2026年10月26日に公開した調査では、総学習時間は「50時間〜100時間未満」が最多でした。回答は3,297件です。100時間未満が70.9%、150時間未満が86.5%を占めます。
| 総学習時間 | 件数 | 割合 | 累計 |
|---|---|---|---|
| 25時間未満 | 488 | 14.8% | 14.8% |
| 25時間〜50時間未満 | 827 | 25.1% | 39.9% |
| 50時間〜100時間未満 | 1,023 | 31.0% | 70.9% |
| 100時間〜150時間未満 | 514 | 15.6% | 86.5% |
| 150時間〜200時間未満 | 250 | 7.6% | 94.1% |
| 200時間以上 | 195 | 5.9% | 100.0% |
割合と累計は、IPAが公表した件数から計算した値です。ちょうど真ん中にあたる回答も、「50時間〜100時間未満」の区分に入ります。

出典:IPA ITパスポート試験合格者の学習実態等に関するアンケート結果
読むときの注意が3つあります。対象は合格した人だけで、アンケートの送付に同意した人の自己申告です。このためIPAは、結果は合格者全体の状況を示すものではないとしています。
同じ人が何度も答えた可能性もあります。IPAも、合格に必要な学習量を保証するものではなく、学習計画の参考として使ってほしいとしています。
合格者だけの調査は、ゴールした人の歩数だけを数えたようなものです。途中でやめた人の歩数は入っていません。
IPA合格者アンケート:対象は2025年10月〜2026年7月に受験して合格し、アンケートの送付に同意した人。実施は2026年9月4日〜11日、回答3,297件。公開日は2026年10月26日。最終確認日:2026-10-30。出典:IPA ITパスポート試験合格者の学習実態等に関するアンケート結果。
勉強期間は何か月、1日はどれくらい?期間は1〜2か月、平日は30分〜1時間が最多
学習を始めてから受験するまでの期間は「1カ月〜2カ月未満」が最も多く、3カ月未満が66.6%でした。
| 学習開始から受験まで | 件数 | 割合 | 累計 |
|---|---|---|---|
| 1カ月未満 | 613 | 18.6% | 18.6% |
| 1カ月〜2カ月未満 | 843 | 25.6% | 44.2% |
| 2カ月〜3カ月未満 | 741 | 22.5% | 66.6% |
| 3カ月〜4カ月未満 | 457 | 13.9% | 80.5% |
| 4カ月〜5カ月未満 | 117 | 3.5% | 84.0% |
| 5カ月〜6カ月未満 | 199 | 6.0% | 90.1% |
| 6カ月以上 | 327 | 9.9% | 100.0% |
1日の勉強時間は、平日が「30分〜1時間未満」、休日が「1時間〜2時間未満」で最多でした。
| 1日の平均 | 平日 | 休日 |
|---|---|---|
| 勉強していない | 3.9% | 11.0% |
| 数分〜30分未満 | 24.3% | 12.1% |
| 30分〜1時間未満 | 36.2% | 21.1% |
| 1時間〜2時間未満 | 25.8% | 28.4% |
| 2時間〜3時間未満 | 5.8% | 15.0% |
| 3時間以上 | 4.0% | 12.4% |
平日に「数分〜1時間未満」と答えた人は60.5%です。毎日長く勉強した人ばかりではありません。休日に「勉強していない」と答えた人も11.0%います。
最多の区分どうしを足すと、週に4.5〜9時間です(平日30分〜1時間を5日、休日1〜2時間を2日で計算した例)。割合は件数から計算した値で、IPAの数字ではありません。
前提知識が違うと、勉強時間はどれだけ変わる?
ITに慣れている人ほど総学習時間が短く、ほとんどなじみがなかった人は長い傾向があります。受験前のデジタル技術へのなじみ度ごとに、各時間未満で合格した人の累計を並べます。
| 受験前のなじみ度(回答数) | 50時間未満 | 100時間未満 | 150時間未満 |
|---|---|---|---|
| ほとんどなじみがなかった(122件) | 27.9% | 54.1% | 69.7% |
| 日常のPC・スマホ利用が中心(1,188件) | 30.8% | 64.7% | 83.6% |
| 授業・研修・独学で基礎を少し学んだ(582件) | 37.1% | 70.4% | 85.3% |
| 仕事や学習で業務システム等を継続して使用(1,107件) | 45.0% | 75.3% | 90.0% |
| 仕事や学習でシステム開発を継続して学習(298件) | 67.7% | 87.5% | 94.2% |
IPAが公表した構成比を足した値なので、0.1ポイント前後のずれがあります。「ほとんどなじみがなかった」は122件と少なく、割合がぶれやすい行です。

出典:IPA ITパスポート試験合格者の学習実態等に関するアンケート結果
前提知識があるかどうかは、地図を持って歩くか、地図なしで歩くかの違いのようなものです。道のりは同じでも、地図があれば迷う時間が減ります。
社会人と学生(大学・大学院・専門学校・短大・高専)でも比べられています。総学習時間の分布はほぼ同じで、違うのは進め方です。
| 項目 | 社会人(2,679件) | 学生(267件) |
|---|---|---|
| 総学習時間が100時間未満 | 72.5% | 71.2% |
| 学習開始から2カ月未満で受験 | 42.4% | 56.2% |
| 平日に1時間以上勉強 | 30.9% | 53.2% |
学生は短い期間に1日を長く、社会人は期間をかけて短い時間を積み上げる回答が多めです。立場ごとの合格率は、ITパスポートの難易度と合格率で扱います。
自分に必要な勉強時間の出し方と、1日の時間別の期間早見表
自分の勉強時間は、現在地を測り、取れる総時間を出して、前の表のどこに当たるかを見る順で決めます。
1. 過去問を1回分(100問)、時間を計らずに解きます。正答数は点数に換算できないので、分野ごとの正答率を比べて弱い分野を見つけます。理由はIRTによる採点の仕組みにあります。
2. 試験日までの日数に、毎日取れる時間をかけて、取れる総時間を出します。
3. その時間が、前の表のどの位置かを見ます。慣れている人は短い時間の列、慣れていない人は長い時間の列も見込みます。
4. 足りないときは、1日の時間を増やすか、試験日を後ろにずらします。
必要な総時間と1日の勉強時間から、毎日続けた場合の日数を出した早見表です。週に1日休む場合は、日数を約1.2倍にします。CBT方式は2026年12月28日以降に休止の予定で、再開時期は未定です(後の「時間が足りないとき」を参照)。
| 総時間\1日 | 30分 | 1時間 | 2時間 | 3時間 |
|---|---|---|---|---|
| 50時間 | 100日(約3か月) | 50日(約7週) | 25日(約3.5週) | 17日(約2.5週) |
| 100時間 | 200日(約6.5か月) | 100日(約3か月) | 50日(約7週) | 33日(約5週) |
| 150時間 | 300日(約10か月) | 150日(約5か月) | 75日(約2.5か月) | 50日(約7週) |
| 200時間 | 400日(約13か月) | 200日(約6.5か月) | 100日(約3か月) | 67日(約2か月) |
合格ナビで解けるIPA公開問題は、令和3〜8年度の6回分で計600問です(IPAの問題冊子の分野の区切りで数えると、ストラテジ系209問・マネジメント系119問・テクノロジ系272問)。1問を解いて解説まで読む時間を例として置くと、問題演習だけで次の時間になります。
| 1問にかける時間の例 | 600問を1周 | 3周 |
|---|---|---|
| 2分 | 20時間 | 60時間 |
| 3分 | 30時間 | 90時間 |
| 5分 | 50時間 | 150時間 |
1問にかける時間は、人によって違います。表は計算のための例です。用語を調べたり覚えたりする時間は入っていません。何をどの順で進めるかは、ITパスポートの勉強法にまとめています。
1週間・2週間・1か月で受けるときの計画の立て方
短い期間で受けるときは、最初の日に現在地を測り、時間を回す分野を決めて、最後の2日は新しいことを増やさないのが基本です。
学習期間が1カ月未満という回答は18.6%(613件)ありました。1週間や2週間の内訳は、IPAは公表していません。
時間を回す分野と、最小限でよい分野
合格には、総合評価点600点以上で、3分野それぞれ300点以上が必要です(各1,000点満点)。分野を丸ごと捨てると、足切りで不合格になります。
- テクノロジ系(評価対象42問):セキュリティとネットワークから始めます。出題数が最も多い分野です。
- ストラテジ系(32問):経営戦略・マーケティング・法務。仕事で触れた内容があれば進めやすい分野です。
- マネジメント系(18問):プロジェクト管理の基本用語は押さえます。問題数は少なくても300点の足切りがあります。
- 後回しにしてよいもの:難しい計算問題と、開発手法の細かい比較です。1〜2個の公式で解ける計算だけ拾います。
合格基準と出題数:総合評価点600点以上かつ、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の各分野別評価点300点以上(総合・分野別とも1,000点満点)。評価点はIRTで算出。総合評価は92問で、内訳はストラテジ系32問・マネジメント系18問・テクノロジ系42問。最終確認日:2026-10-30。出典:IPA iパス ITパスポート試験の出題範囲・合格基準。
現在地を測る最初の6問です。各分野から2問ずつ選びました。
- 著作権の保護対象を選ぶ問題(令和7年度 問30)
- 本人の同意なしに個人データを提供できる場合の問題(令和6年度 問27)
- 作業の遅れに要員の追加で対応するアローダイアグラムの問題(令和4年度 問43)
- スケジュール作成に用いる技法を選ぶ問題(令和7年度 問41)
- ランサムウェア感染時の損害を軽減する対策を選ぶ問題(令和7年度 問92)
- DNSの説明を選ぶ問題(令和7年度 問58)
1週間:平日3時間・週末8時間の31時間
平日3時間を5日、週末8時間を2日で、1週間は31時間です。IPA調査の区分では「25時間〜50時間未満」で、回答の25.1%がこの区分でした。
総学習時間が50時間未満だった回答の割合は、システム開発を学んだ人で67.7%、ほとんどなじみがなかった人で27.9%と、前提知識で大きく違います。
進め方の例は次のとおりです。Day1〜5は下の2週間の表の内容を1日3時間に詰めます。Day6に100問を120分で通して解き、Day7は間違いの見直しだけにします。すでに勉強が進んでいる人の最後の1週間は、直前1週間の過ごし方を使います。
2週間:Day1〜Day14の例(合計36時間)
平日2時間を10日、週末5時間を4日で、2週間は40時間です。次の表は、合計がその範囲に収まる36時間の例です。日ごとの時間は、自分の予定に合わせて入れ替えてください。
| 日 | やること | 時間 |
|---|---|---|
| Day1 | 過去問を解いて採点だけする。分野別の正答率を見て弱点をメモし、セキュリティの用語を解説で確かめる | 120分 |
| Day2 | ストラテジ系の基本用語(経営戦略・マーケティング)を確かめ、問題を解く | 120分 |
| Day3 | セキュリティ(マルウェア・攻撃手法)の解説を読み、問題を解く | 120分 |
| Day4 | ネットワークとクラウドの基本を確かめ、テクノロジ系の問題を解く | 120分 |
| Day5 | プロジェクト管理・サービス管理・システム監査の基本を確かめ、マネジメント系の問題を解く | 120分 |
| Day6 | Day1〜5の間違いを解き直し、時間を計って中間チェック。分野別の正答率で、2週目に回す分野を決める | 240分 |
| Day7 | データベースの基本と、計算問題の基本パターン。1週目を振り返る | 240分 |
| Day8 | 法務・知的財産権・個人情報保護法を確かめ、ストラテジ系の苦手問題を解く | 120分 |
| Day9 | Day6で間違えたテクノロジ系を見直し、弱点を中心に問題を解く | 120分 |
| Day10 | 3分野をまぜて問題を解き、間違えた理由を言葉にする | 120分 |
| Day11 | 正答率が最も低い分野の解説を読み直し、集中して解く | 120分 |
| Day12 | 100問を120分で通して解く(IPAのCBT疑似体験ソフトウェアなど)。分野別に採点する | 180分 |
| Day13 | Day12の間違いを解き直す。苦手用語を最終確認し、会場・時間・持ち物を確かめる | 270分 |
| Day14 | 間違えた問題の総復習と苦手用語の確認。早めに寝る | 150分 |
Day6とDay12の2回、分野別の正答率を比べます。1分野でも低いまま残るなら、試験日を後ろにずらす手があります。通し練習のやり方は100問×120分の模擬試験にあります。
1か月:30日の例(1日1時間で30時間)
1日1時間を30日続けると30時間で、IPA調査の区分では「25時間〜50時間未満」です。ITに慣れていない人は、2〜3か月で組み直す選択肢もあります。
| 週 | やること | 週末に確かめること |
|---|---|---|
| 第1週(1〜7日目) | 過去問で現在地を測る。3分野の基本用語を一通り見て、範囲の広さをつかむ | 弱い分野が1つ決まっている |
| 第2週(8〜14日目) | テクノロジ系を集中して解く。セキュリティ、ネットワーク、データベースと計算の基本の順 | テクノロジ系の正答率が1週目より上がっている |
| 第3週(15〜21日目) | ストラテジ系(法務・経営戦略)とマネジメント系を仕上げる。週末に100問を通して解く | 3分野の正答率の差が小さくなっている |
| 第4週(22〜30日目) | 通し練習の間違いに絞って補強し、100問120分をもう1〜2回。最後の2日は見直しと休息だけ | 時間内に解き終えられる |
時間が足りないとき:試験日をずらす・細切れ時間で進める
試験日は受験日の3日前まで変更でき、新しい日は変更日の3日後から3か月後の範囲で選べます。ただし今は、2026年12月27日より後の日は選べません。コンビニ払いが未完了の場合は、5日後からです。
ただし、キャンセルして受験手数料を返してもらうことはできません。2日前から当日は、変更が一切できません。
受験日の変更:受験日・会場・開始時間の変更は受験日の3日前まで。受験日2日前から当日は変更できない。キャンセル(受験手数料の返還)は不可。新しい日は変更日の3日後〜3か月後(コンビニ決済が未完了なら5日後〜)から選べ、変更回数に制限はないが初回申込日から1年以内。2025年12月27日以降に申し込んだ人は、変更後も2026年12月27日までの試験日しか選べない。最終確認日:2026-10-30。出典:IPA 試験に関するよくある質問。
CBT方式の休止予定:ITパスポート試験のCBT方式は2026年12月28日以降に休止の予定。選べる試験日は、最長でも2026年12月27日まで。会場によっては、それより前に休止となる場合がある。再開時期は決まり次第IPAが知らせる。最終確認日:2026-10-30。出典:IPA CBT方式で実施する3試験区分の2026年5月以降の試験実施について。
まとまった時間が取れない人は、短い時間を3つ決めておくと続けやすくなります。IPA調査でも、平日は30分〜1時間未満が最多でした。
- 昼寝や昼休みの15〜30分:過去問を10問解く
- 寝る前の30分:新しいことは増やさず、その日の間違いを見直す
- 待ち時間:スマホで1〜3問だけ解く
子どもを預ける必要がある人は、受験日を先に決めます。CBT会場では、試験中の付添い者は試験室に入れません(IPA)。会場ごとの空き状況は、IPAのサイトで3か月先まで確認できます。試験の概要はITパスポートとはにまとめています。
勉強時間は、取れる時間と受験日から逆算して決めよう
アンケートに答えた合格者では、総学習時間は7割が100時間未満、受験までの期間は3分の2が3か月未満でした。ただし、必要な時間は前提知識で大きく変わります。
まず過去問を1回分解いて現在地を測り、取れる総時間を出して、受験日と今日の1日目を決めましょう。足りなければ、受験日は3日前まで後ろにずらせます(今は2026年12月27日の試験まで)。
よくある質問
QIPAアンケートの「総学習時間」には、動画を見る時間や移動の時間も入りますか?
IPAのアンケートは「合格までの総学習時間はどのくらいでしたか」とたずねる自己申告で、何を数えるかの決まりは、アンケート項目には示されていません。自分の計画では、問題を解く・解説を読む・用語を覚える時間を数えると、同じ基準で記録できます。
Q50代・60代は、勉強時間を長く見込むべきですか?
年代別の学習時間は公表されていません。IPAの令和7年度の統計(年齢別一覧表を年代ごとに足した値)では、合格率は50代が46.1%、60歳以上が56.2%で、20代の50.2%と大きくは変わりません。IPAが学習時間を分けて示しているのは、受験前のデジタル技術へのなじみ度別と、社会人・学生別です。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月30日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

