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ITパスポートの参考書おすすめの選び方シラバスVer.6.5と分野配分で本を比べる

更新 ・書いた人 合格ナビ 編集長(運営者)

この記事でわかること

ITパスポートの参考書を、IPAのシラバスVer.6.5(令和8年1月)と試験要綱に当てて選ぶ方法。版・分野の配分・用語例・練習問題の出どころの4点と、IPAの合格者アンケート(3,297件)で見る教材の使われ方を整理します。

目次
  1. ITパスポートの参考書は何を見て選ぶ?確認する4点
  2. 対応シラバスの版は、表紙と奥付で確かめる(現行はVer.6.5)
  3. 分野の配分と用語例は、目次と索引で確かめる
  4. 練習問題の出どころは、公開問題かオリジナルかで見分ける
  5. 合格者は何を使った?本・動画・アプリで確認すること
  6. 買う時期は受験日で決まる:CBT休止と2027年度の新試験制度
  7. 本は、公開問題を1年分解いてから選ぼう
結論:ITパスポートの参考書は、「対応シラバスの版」「分野の配分」「用語例の載り方」「練習問題の出どころ」の4点を、自分で確かめて選びます。この記事は特定の本の順位をつけず、IPA(情報処理推進機構)の資料に当てて確かめる方法を書きます。

ITパスポートの参考書は何を見て選ぶ?確認する4点

見る点は、版・分野の配分・用語例・練習問題の出どころの4つです。どれもIPAの公表資料で確かめられます。

確認する点どこで見るか判定の基準基準の出どころ
①対応シラバスの版表紙・帯・奥付、出版社の商品ページ現行はVer.6.5(令和8年1月)。版の表記が無い本は発行年月とあわせて確認IPA 試験要綱・シラバスについて
②分野の配分目次のページ数評価対象92問の内訳はストラテジ系32問・マネジメント系18問・テクノロジ系42問。ページ数がこの比から極端に離れていないか試験要綱Ver.5.6(PDF)
③用語例の載り方索引シラバスの用語例を各分野10語ずつ引いて、載っているかシラバスVer.6.5(PDF)
④練習問題の出どころ巻末・章末の表記IPAの公開問題か、作問者のオリジナル問題か。公開問題ならどの年度かIPA 過去問題

「人気」「ランキング」「おすすめ◯選」では、この4点が分かりません。順位や口コミの数は、その本が自分の受験時期の版に合っているかを教えてくれないからです。

対応シラバスの版は、表紙と奥付で確かめる(現行はVer.6.5)

現行のシラバスはVer.6.5で、IPAのページの掲載日は2026年1月8日です。シラバスは、試験の出題範囲を書いた地図のようなものです。本がどの版の地図に沿っているかで、載っている用語が変わります。

Ver.6.0以降の改訂は、IPAのシラバスの改訂履歴に次のように書かれています。

版時期IPAの記載
Ver.6.5令和8年1月用語例の追加,用語の見直し・整理(IPAのページの注釈:「下請法」を削除し、「中小受託取引適正化法」を追加)
Ver.6.4令和7年4月用語例の追加,用語の見直し・整理
Ver.6.3令和5年12月用語例の追加,用語の見直し・整理
Ver.6.2令和5年8月用語例の追加,用語の見直し・整理(生成AIに関する項目・用語例の追加など)
Ver.6.1令和5年8月用語例の追加,用語の見直し・整理(システム監査基準等の改訂への対応)
Ver.6.0令和3年10月用語例の追加,用語の見直し・整理

出典:IPA ITパスポート試験シラバスVer.6.5(PDF)の改訂履歴、IPA 試験要綱・シラバスについて。

この表から分かる見分け方は次のとおりです。

  • Ver.6.5の掲載(2026年1月8日)より前に発行された本は、原則としてVer.6.5に基づいていません。表紙や奥付の表記と発行年月を、あわせて見ます
  • 生成AIに関する項目はVer.6.2(令和5年8月)で追加されています。それより前の版に基づく本は、生成AIの用語が載っていない可能性があります。索引で「ハルシネーション」を引くと確かめられます
  • 法務の章で、取引の適正化に関する法律を「下請法」と「中小受託取引適正化法」のどちらの名前で説明しているかも、版を見分ける手がかりです
  • Ver.6.5の変更点そのものはITパスポート シラバスVer.6.5の変更点にまとめています

生成AIを扱う公開問題には、次のものがあります。

ITパスポート試験の現行シラバス:Ver.6.5(IPAのページの掲載日は2026年1月8日)。最終確認日:2026-10-30。出典:IPA 試験要綱・シラバスについて。

分野の配分と用語例は、目次と索引で確かめる

目次では3分野のページ数を、索引ではシラバスの用語例の載り方を見ます。評価の対象は92問で、内訳はストラテジ系32問・マネジメント系18問・テクノロジ系42問です。各分野でどんな問題が出るかは、ITパスポートはどんな問題が出るかに書いています。

目次のページ数をこの比と見比べて、極端に薄い分野がないかを確かめます。3分野のどれかが薄い本だと、その分野で基準点を割るおそれがあります。総合600点を超えても不合格になる仕組みは、600点以上でも不合格になる理由で説明しています。

ITパスポート試験の出題数と合格基準:試験時間120分・100問(評価対象92問=ストラテジ系32問・マネジメント系18問・テクノロジ系42問)。合格は総合評価点600点以上(1,000点満点)かつ各分野別評価点300点以上(各1,000点満点)。最終確認日:2026-10-30。出典:IPA 試験要綱Ver.5.6(PDF)。

用語例の確かめ方は、次の3つの手順です。

  • ①シラバスVer.6.5のPDFを開き、3分野からそれぞれ10語ほど用語例を選ぶ
  • ②本の索引(または目次)でその語を引く
  • ③載っていなかった語を数える。数の目安はIPAに示されていないので、自分の基準を決めておく

用語例はあくまで例です。IPAは「載っていなければ不適切」とは言っていません。複数の本を比べるときの物差しにします。シラバスVer.6.5の用語例にある語の例を、分野ごとに挙げます。

分野シラバスの中分類用語例にある語の例
ストラテジ系中分類1 企業活動人的資本経営、MVV(ミッション,ビジョン,バリュー)、OODAループ、リスキリング、箱ひげ図、クリティカルパス分析
マネジメント系中分類9 ソフトウェア開発管理技術/中分類11 サービスマネジメントプロトタイピングモデル、SLA・SLO・SLI、チャットボット
テクノロジ系中分類22 ネットワーク/中分類23 セキュリティドメイン名、DNS、ランサムウェア、ファイルレスマルウェア

実際の公開問題でも、この用語例にある語が問われています。

索引で引いた語の意味に迷ったら、ITパスポート用語集で確かめられます。

練習問題の出どころは、公開問題かオリジナルかで見分ける

本の練習問題は、IPAの公開問題なのか、作問者が作ったオリジナル問題なのかを確かめます。IPAは、公表している過去の試験問題の使用について、法令に特別の定めがある場合を除き許諾や使用料は必要ないとしています(留意点を確認のうえで使うこと)。そのため、この出どころが選ぶときの1つの軸になります。

IPAが無料で出している資料は、次のとおりです。

資料内容出所
公開問題(問題冊子・解答例のPDF)ITパスポート試験のウェブサイトの一覧に、令和8年度分から令和3年度分、令和2年度10月分以前の分まで載っているITパスポート試験 過去問題
CBT疑似体験ソフトウェア受験画面を体験できる。平成24年度春期分以降の公開問題が、各100問登録されている。結果画面に正誤と正答数が出る。動作環境の記載はWindows 11。無償で利用できるCBT疑似体験ソフトウェア
シラバス・試験要綱出題範囲の細目、出題数、配点、合格基準IPA 試験要綱・シラバスについて

合格ナビでも、同じ公開問題を3段階の解説つきで解けます(令和3〜8年度の600問・登録不要)。

本を買う前に1年分(100問)を解くと、3分野のどれで点を落としたかが分かります。本で補う分野が決まれば、②の配分と③の用語例を、その分野だけ重点的に確認できます。

合格者は何を使った?本・動画・アプリで確認すること

IPAの合格者アンケートでは、回答の81.0%が市販の参考書や問題集を使い、最も使った教材でも48.6%で1位でした。対象は2025年10月から2026年7月に受験して合格した方で、回答は3,297件です(2026年10月26日公開)。

使った教材は複数回答で、「最も使った教材」は1つだけ選ぶ質問です。

合格者が最も使った教材・学習コンテンツ(単一回答・回答3,297件)
合格者が最も使った教材は、市販の参考書や問題集が1,601件、スマートフォンアプリが543件、インターネット上の無料コンテンツが537件、通信講座やオンライン講座が176件、YouTubeなどの動画サイトが164件、IPAの公開問題やシラバスが154件

出典:IPA「ITパスポート試験合格者の学習実態等に関するアンケート結果」(2026年10月26日公開)

複数回答で「使った」と答えた割合は、スマートフォンアプリが39.2%、インターネット上の無料コンテンツが34.2%、YouTubeなどの動画サイトが24.0%、IPAの公開問題やシラバスが19.5%でした(回答件数から計算)。

このアンケートの対象は、アンケートの送付に同意した合格者だけです。IPAは、合格者全体の状況を示すものではなく、合格に必要な学習量や学習方法を保証するものでもないとしています。

同じ人の複数回の回答を制限していないため、集計は回答者の実人数ではなく回答件数です。「本を使えば受かる」という意味には読めません。

合格者の教材の使われ方:回答3,297件のうち、使った教材(複数回答)は市販の参考書や問題集が2,671件、スマートフォンアプリが1,291件。最も使った教材(単一回答)は市販の参考書や問題集が1,601件(48.6%)。最終確認日:2026-10-30。出典:IPA ITパスポート試験合格者の学習実態等に関するアンケート結果。

媒体が本でも動画でもアプリでも、確認するのは前の4点です。媒体ごとに、確認の仕方が少し変わります。

媒体先に確認すること当てはめるIPAの基準
市販の本表紙・奥付の対応シラバスの版と発行年月、目次の分野別ページ数、索引、練習問題の出どころ①版(Ver.6.5)②分野の配分③用語例④公開問題かオリジナルか
動画(無料・有料とも)再生リストの順序が3分野・大分類の順に並んでいるか、公開日と対応シラバスの記載の有無、1本ごとに扱う中分類。解いて確認する時間は別に必要①版②分野の配分③用語例
問題演習アプリ・Webサイト収録している問題がIPAの公開問題か独自の問題か、収録年度、解説の有無、分野別の集計の有無②分野の配分④練習問題の出どころ

動画は、体系を視聴者が自分で組み立てることになります。シラバスの大分類・中分類の一覧を手元に置いて、扱っていない範囲を確認します。アプリの比べ方はITパスポートのアプリ比較に書いています。

「参考書はいらない」という意見は、IPAの公開問題とシラバスが無料で手に入ることを根拠にしたものです。本なしで進められるかどうかは、ITパスポートのテキスト・参考書は不要?で整理しています。この記事は、本を使うと決めた方向けです。

買う時期は受験日で決まる:CBT休止と2027年度の新試験制度

買う時期は、受験する時期で決まります。次の2つは変わる情報なので、必ずIPAのページで最新の状況を確認してください。

ITパスポート試験のCBT実施の休止:IPAは、ITパスポート試験の実施を2026年12月28日以降に一時休止すると案内している(試験会場によっては2026年12月27日より前に休止となる場合がある。再開時期は決まり次第IPAのページで案内)。2027年1月以降の試験実施は、2026年秋頃にIPAのページで案内するとしている。最終確認日:2026-10-30。出典:IPA CBT方式で実施するITパスポート試験等における2026年5月以降の試験実施について。
新試験制度:IPAは2027年度から新試験制度に移行することを予定している。ITパスポート試験のシラバス案Ver.0.1が2026年8月31日に掲載されているが、シラバス案の内容は公表時点の検討状況に基づくもので、変更する可能性があるとされている。最終確認日:2026-10-30。出典:IPA 試験制度の見直しについて、IPA 新試験制度のシラバス案について。

判断の整理は次のとおりです。

  • 2026年12月27日までに受験する予定なら、現行のシラバスVer.6.5に対応した本を選びます。会場によっては、それより前に試験の実施が休止になる場合があるので、受ける会場の開催日も確かめます
  • 2027年1月以降に受験する予定なら、IPAが2026年秋頃に案内する実施の情報と、新試験制度のシラバスの確定状況を確認してから選びます。新制度の開始時期とCBTの再開時期の関係は、上のIPAのページからは読み取れません
  • 新試験制度のサンプル問題では、現行の3分野とは別の分野名の見出しが付いています。現行の本で学んだ内容が新制度でそのまま使えるかは、新しいシラバスが確定してからIPAで確認してください

本は、公開問題を1年分解いてから選ぼう

本を買う前に、IPAの公開問題を1年分(100問)解いてみましょう。3分野のどこで点を落としたかが分かり、本で補う分野が決まります。靴を買う前に足のサイズを測るようなものです。

使い方の全体はITパスポートの勉強法、公開問題だけで進める場合は過去問だけで合格する戦略に書いています。

最終確認 2026-10-30出典: IPA 情報処理推進機構 — iパス試験情報。受験料・合格率・試験日程・申込締切などの変動する値は、IPAの公式発表で最新情報を必ずご確認ください。

よくある質問

QIPAが認定・推奨しているITパスポートの参考書はありますか?

IPAのページ「教材などの販売に関して」には、経済産業省とIPAは教材の勧誘・販売や、教材を販売する団体に対する指定・認定などを行っていないと書かれています。「IPA認定」「公式推奨」といった表記を見たら、何についての表記かを商品ページで確かめてください。IPAが公表している公開問題やシラバスは、教材ではなく試験の資料です。

Q発行が新しい本なら、シラバスVer.6.5に対応していますか?

発行年月だけでは分かりません。シラバスは版ごとに用語例が変わり、本は発行より前の版に沿って作られていることもあります。表紙・帯・奥付の「対応シラバス」の表記か、出版社の商品ページで版を確かめてください。版の表記が見つからない本は、用語例の索引チェックで判断します。

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法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月30日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

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