危険物の製造所・貯蔵所・取扱所を、危険物の規制に関する政令2条・3条の区分で整理します。屋内貯蔵所、屋外タンク貯蔵所、屋内タンク貯蔵所、地下タンク貯蔵所、簡易タンク貯蔵所、移動タンク貯蔵所、屋外貯蔵所と、給油・販売・移送・一般の各取扱所の定義、どの施設に保有空地が必要か、空地の幅の表と計算例、保安距離との違いをまとめました。
目次
結論:指定数量以上の危険物は、消防法10条1項により、貯蔵は貯蔵所で、取扱いは製造所・貯蔵所・取扱所で行うと定められ(所轄消防長又は消防署長の承認を受けた10日以内の仮貯蔵・仮取扱いを除く)、政令2条が貯蔵所を7種類(屋内貯蔵所・屋外タンク貯蔵所・屋内タンク貯蔵所・地下タンク貯蔵所・簡易タンク貯蔵所・移動タンク貯蔵所・屋外貯蔵所)、政令3条が取扱所を4種類(給油・販売・移送・一般)に区分しています。保有空地は、危険物を取り扱う建築物その他の工作物の周囲に確保する空地で、製造所・屋内貯蔵所・屋外タンク貯蔵所・屋外貯蔵所に幅の表があり、一般取扱所は製造所の規定を準用します。
この記事は、e-Gov法令検索の消防法・危険物の規制に関する政令・危険物の規制に関する規則の条文だけをもとに、施設の区分と保有空地を整理したものです。保安距離の数字・許可と届出の区別は危険物乙4 法令の数字を一気に整理、移動タンク貯蔵所(タンクローリー)の資格と構造の数字はタンクローリーと危険物取扱者、指定数量の倍数の計算は指定数量の覚え方・倍数計算ガイドで扱っています。この記事では「どんな施設があるか」と「保有空地とは何か」に絞ります。
合格ナビの乙4の論点別問題350問(2026-10-02時点)には、問題文か選択肢に貯蔵所・取扱所の11区分のいずれかの名前を含む問題が55問(法令53問・性質消火2問)、「空地」の語を含む問題が13問(法令)あり、区分と空地を演習で確かめられます(合格ナビが作成した問題の数で、本試験の出題数ではありません)。
製造所・貯蔵所・取扱所とは:「製造所等」の3つの枠
消防法10条1項は、指定数量以上の危険物を、貯蔵所以外の場所で貯蔵したり、製造所・貯蔵所・取扱所以外の場所で取り扱ったりしてはならないと定めています。ただし、所轄消防長又は消防署長の承認を受けて、10日以内の期間、仮に貯蔵・取扱いをする場合は除かれます。この3つをまとめて「製造所等」と呼びます。
| 枠 | 条文の中での扱い |
|---|---|
| 製造所 | 政令9条が「製造所の基準」を定める |
| 貯蔵所 | 政令2条が7つに区分する |
| 取扱所 | 政令3条が4つに区分する |
製造所等を設置するには、製造所・貯蔵所・取扱所ごとに許可が必要です(消防法11条)。位置・構造・設備の技術上の基準は政令で定められ(消防法10条4項)、その基準が、政令9条から19条などの施設別の条文です。
貯蔵所の7区分(政令2条)
政令2条は、「法第十条の貯蔵所は、次のとおり区分する。」として、次の7つを挙げています。
| 号 | 貯蔵所 | 条文の定義(要点) |
|---|---|---|
| 1号 | 屋内貯蔵所 | 屋内の場所において危険物を貯蔵し、又は取り扱う |
| 2号 | 屋外タンク貯蔵所 | 屋外にあるタンク(4〜6号に掲げるものを除く)において危険物を貯蔵し、又は取り扱う |
| 3号 | 屋内タンク貯蔵所 | 屋内にあるタンク(4〜6号に掲げるものを除く)において危険物を貯蔵し、又は取り扱う |
| 4号 | 地下タンク貯蔵所 | 地盤面下に埋没されているタンク(5号に掲げるものを除く)において危険物を貯蔵し、又は取り扱う |
| 5号 | 簡易タンク貯蔵所 | 簡易タンクにおいて危険物を貯蔵し、又は取り扱う |
| 6号 | 移動タンク貯蔵所 | 車両に固定されたタンクにおいて危険物を貯蔵し、又は取り扱う |
| 7号 | 屋外貯蔵所 | 屋外の場所において、特定の危険物(下の表)を貯蔵し、又は取り扱う |
2号・3号・4号の括弧書き(「次号から第六号までに掲げるものを除く」など)は、「タンク」の場所で区分するときの優先関係です。たとえば、屋外にあるタンクでも、簡易タンク・移動タンクにあたるものは、屋外タンク貯蔵所ではなく5号・6号です。
屋外貯蔵所が貯蔵できる危険物(政令2条7号)
屋外貯蔵所は、場所が屋外であることに加えて、貯蔵・取扱いの対象が次のものに限られます。
| 類 | 対象 |
|---|---|
| 第二類 | 硫黄、硫黄のみを含有するもの、引火性固体(引火点が0度以上のものに限る) |
| 第四類 | 第一石油類(引火点が0度以上のものに限る)、アルコール類、第二石油類、第三石油類、第四石油類、動植物油類 |
特殊引火物と、引火点が0度未満の第一石油類・引火性固体は、条文のこの号に挙がっていません。
簡易タンク貯蔵所:数と容量に決まりがある
政令14条は、簡易タンク貯蔵所の基準として、次のように定めています。
- 簡易貯蔵タンクは、原則として屋外に設置する(専用室内に設置できる場合の条件は1号イ〜ニ)
- 1つの簡易タンク貯蔵所に設置するタンクは3つ以内。同一品質の危険物のタンクを2つ以上設置しない
- 屋外に設置する場合は、タンクの周囲に1メートル以上の幅の空地を保有する。専用室内に設置する場合は、タンクと専用室の壁との間に0.5メートル以上の間隔を保つ
- 簡易貯蔵タンクの容量は600リットル以下
取扱所の4区分(政令3条)
政令3条は、「法第十条の取扱所は、次のとおり区分する。」として、次の4つを挙げています。
| 号 | 取扱所 | 条文の定義(要点) |
|---|---|---|
| 1号 | 給油取扱所 | 専ら給油設備によって自動車等の燃料タンクに直接給油するため危険物を取り扱う取扱所。給油設備で直接給油するほか、イ・ロの作業(給油設備からガソリンを容器に詰め替え又は軽油を容量4,000リットル以下の車両に固定されたタンクに注入、固定した注油設備から灯油・軽油を容器に詰め替え又は同じ容量のタンクに注入)を行う取扱所を含む |
| 2号 | 販売取扱所 | 店舗において容器入りのままで販売するため危険物を取り扱う取扱所。指定数量の倍数が15以下は第一種、15を超え40以下は第二種 |
| 3号 | 移送取扱所 | 配管及びポンプ並びにこれらに附属する設備によって危険物の移送の取扱いを行う取扱所(敷地内にとどまる構造のものを除く) |
| 4号 | 一般取扱所 | 前三号に掲げる取扱所以外の取扱所 |
4号は「その他」の受け皿です。給油・販売・移送のどれにも当てはまらない取扱所は、一般取扱所になります。
3号の移送取扱所は、条文のかっこ書きで、危険物の移送が取扱所の敷地や一団の土地を形成する事業所の用に供する土地の内にとどまる構造のものは除かれています。
製造所等の一覧(当サイトの整理)
区分を並べ直すと、次のようになります(当サイトの数え方では、製造所1・貯蔵所7・取扱所4の計12です。販売取扱所の第一種・第二種は、1つの区分として数えています)。
| 枠 | 施設 | 区分の決め手 |
|---|---|---|
| 製造所 | 製造所 | 政令9条の基準 |
| 貯蔵所 | 屋内貯蔵所 | 屋内の場所 |
| 貯蔵所 | 屋外タンク貯蔵所 | 屋外にあるタンク |
| 貯蔵所 | 屋内タンク貯蔵所 | 屋内にあるタンク |
| 貯蔵所 | 地下タンク貯蔵所 | 地盤面下に埋没されているタンク |
| 貯蔵所 | 簡易タンク貯蔵所 | 簡易タンク |
| 貯蔵所 | 移動タンク貯蔵所 | 車両に固定されたタンク |
| 貯蔵所 | 屋外貯蔵所 | 屋外の場所で、特定の危険物 |
| 取扱所 | 給油取扱所 | 給油設備で自動車等の燃料タンクに直接給油 |
| 取扱所 | 販売取扱所 | 店舗で容器入りのまま販売(倍数15以下/15超40以下) |
| 取扱所 | 移送取扱所 | 配管・ポンプで移送 |
| 取扱所 | 一般取扱所 | 上の3つ以外 |
貯蔵所は、「タンクの場所(屋外・屋内・地下)」「簡易・移動」という言葉と定義を対応させて整理すると、取り違えを防げます。
保有空地とは:建築物や工作物の「周囲」に確保する空地
政令9条1項2号は、製造所の基準として、次のように定めています(要点)。
- 危険物を取り扱う建築物その他の工作物(危険物を移送するための配管その他これに準ずる工作物を除く)の周囲に、表に定める幅の空地を保有すること
- ただし、隔壁の設置その他の防火上有効な措置として総務省令で定める措置を講じたときは、総務省令で定めるところにより、空地の幅を減じ、又は空地を保有しないことができる
「総務省令で定める措置」は、危険物の規制に関する規則に空地の特例として定められています(13条が製造所及び一般取扱所、14条が屋内貯蔵所、15条が屋外タンク貯蔵所、16条が屋外貯蔵所の空地の特例)。
保有空地の幅が定められている施設
| 施設 | 政令の条 | 空地を保有する対象 |
|---|---|---|
| 製造所 | 9条1項2号 | 危険物を取り扱う建築物その他の工作物の周囲 |
| 屋内貯蔵所 | 10条1項2号 | 貯蔵倉庫の周囲 |
| 屋外タンク貯蔵所 | 11条1項2号 | 屋外貯蔵タンクの周囲 |
| 屋外貯蔵所 | 16条1項4号 | 柵等の周囲 |
| 一般取扱所 | 19条 | 9条1項の規定を準用 |
| 簡易タンク貯蔵所 | 14条(簡易貯蔵タンクを屋外に設置する場合) | タンクの周囲に1メートル以上 |
製造所・屋内貯蔵所・屋外タンク貯蔵所・屋外貯蔵所・一般取扱所の5つは、保安距離の基準(政令9条1項1号の位置の基準を例による)が及ぶ施設とも重なります。保安距離の数字は法令の数字の記事にあるので、ここでは保有空地との違いだけ整理します。
| 項目 | 保安距離 | 保有空地 |
|---|---|---|
| 何を確保するか | 製造所等と、住居・学校・病院などの間の距離 | 危険物を取り扱う建築物・タンク・柵等の周囲の空地 |
| 条文(製造所の例) | 政令9条1項1号 | 政令9条1項2号 |
保有空地の幅:製造所と屋外タンク貯蔵所
製造所の保有空地の幅:指定数量の倍数が10以下の製造所は3メートル以上、10を超える製造所は5メートル以上(政令9条1項2号)。最終確認日:2026-10-07。出典:e-Gov法令検索 危険物の規制に関する政令。
屋外タンク貯蔵所の保有空地の幅:指定数量の倍数が500以下は3メートル以上、500超1,000以下は5メートル以上、1,000超2,000以下は9メートル以上、2,000超3,000以下は12メートル以上、3,000超4,000以下は15メートル以上。4,000を超えるものは、タンクの水平断面の最大直径(横型は横の長さ)又は高さのうち大きいものに等しい距離以上で、15メートル未満であってはならない(政令11条1項2号)。最終確認日:2026-10-07。出典:e-Gov法令検索 危険物の規制に関する政令。
保有空地の幅:屋内貯蔵所と屋外貯蔵所
屋内貯蔵所の保有空地の幅:指定数量の倍数が5以下は、壁・柱・床が耐火構造でない場合0.5メートル以上(耐火構造の場合は表に幅の記載なし)。5超10以下は耐火構造1メートル以上・それ以外1.5メートル以上、10超20以下は2メートル以上・3メートル以上、20超50以下は3メートル以上・5メートル以上、50超200以下は5メートル以上・10メートル以上、200超は10メートル以上・15メートル以上(政令10条1項2号)。最終確認日:2026-10-07。出典:e-Gov法令検索 危険物の規制に関する政令。
屋外貯蔵所の保有空地の幅:指定数量の倍数が10以下は3メートル以上、10超20以下は6メートル以上、20超50以下は10メートル以上、50超200以下は20メートル以上、200超は30メートル以上(政令16条1項4号)。最終確認日:2026-10-07。出典:e-Gov法令検索 危険物の規制に関する政令。
幅の表に共通する読み方は、「倍数が大きいほど、幅は大きい」です。倍数の区切りの数字は、施設ごとに違います。
空地の幅の読み方(当サイトの作例)
表の区切りの「以下」「超」を読み違えやすいので、作例で確認します。
| 例 | 施設・条件 | 空地の幅 | 読み方 |
|---|---|---|---|
| ① | 指定数量の倍数が10の製造所 | 3メートル以上 | 「十以下」に当たる |
| ② | 指定数量の倍数が11の製造所 | 5メートル以上 | 「十を超える」に当たる |
| ③ | 指定数量の倍数が500の屋外タンク貯蔵所 | 3メートル以上 | 「五百以下」に当たる |
| ④ | 指定数量の倍数が501の屋外タンク貯蔵所 | 5メートル以上 | 「五百を超え千以下」に当たる |
| ⑤ | 倍数が4,200、タンクの直径18メートル・高さ10メートルの屋外タンク貯蔵所 | 18メートル以上 | 大きい方の18が15以上 |
| ⑥ | 倍数が4,200、タンクの直径12メートル・高さ9メートルの屋外タンク貯蔵所 | 15メートル以上 | 大きい方の12は15未満なので、15メートル未満であってはならない |
⑤⑥は、「直径と高さの大きい方」を求め、その数値が15を下回るなら15メートルにそろえる、という2段階です。検算すると、⑤は max(18, 10)=18、⑥は max(12, 9)=12 で、12<15 なので15です。②は11>10、④は501>500で、いずれも「超」の側です。
給油取扱所は「給油空地」
給油取扱所は、保有空地の幅の表ではなく、政令17条1項2号が「給油空地」を定めています。固定給油設備のホース機器の周囲に、自動車等に直接給油し、給油を受ける自動車等が出入りするための、間口10メートル以上、奥行6メートル以上の空地です(総務省令で定めるもの)。同条3号は、固定注油設備がある場合の「注油空地」も定めています。
試験での問われ方:出題の切り口(当サイトの整理)
出題の予想ではなく、条文の構造から、正誤を判断するときの切り口を並べます。
| 切り口 | 確認すること |
|---|---|
| 施設名と定義 | 屋外タンク・屋内タンク・地下タンクの場所、簡易・移動の定義 |
| 屋外タンク貯蔵所と屋外貯蔵所 | 「タンクか、場所か」の違い |
| 取扱所の4区分 | 給油・販売・移送・一般。販売取扱所の第一種・第二種の倍数(15以下・15超40以下) |
| 保有空地の幅 | 製造所の3メートル・5メートル、倍数の区切り(10) |
| 保有空地と保安距離 | 何を確保する規定かの区別 |
| 保有空地が要る施設 | 簡易、給油、移動などの扱い |
間違えやすいポイント
1. 屋外タンク貯蔵所と屋外貯蔵所の取り違え:前者はタンク、後者は屋外の場所。後者には貯蔵できる危険物の範囲の限定があります
2. 取扱所の「一般取扱所」は特別な施設ではない:給油・販売・移送のどれでもない取扱所の受け皿です
3. 販売取扱所の境界の数字:15以下が第一種、15を超え40以下が第二種です。40を超えるものは、この区分に入りません
4. 保有空地の区切りの「以下」と「超」:製造所は、倍数10ちょうどまでが3メートル側、10を少しでも超えれば(例:10.5)5メートル側です
5. 保有空地と保安距離の混同:保安距離は施設と住居・学校などの間、保有空地は施設の周囲の空地です
6. すべての施設に保有空地が要ると思う:移動タンク貯蔵所などの政令の条文には「空地」の語がありません。給油取扱所は給油空地という別の規定です
7. 空地の幅を一律の数字と思う:政令の各条のただし書きにより、防火上有効な措置などを講じたときは幅を減じたり、保有しないことができる場合があり、その内容は規則13〜16条に定められています
まとめ
- 指定数量以上の危険物の貯蔵は貯蔵所で、取扱いは製造所・貯蔵所・取扱所で行う(消防法10条1項。承認を受けた10日以内の仮貯蔵・仮取扱いを除く)。設置には許可が要る(同法11条)
- 貯蔵所は政令2条の7区分(屋内・屋外タンク・屋内タンク・地下タンク・簡易タンク・移動タンク・屋外)、取扱所は政令3条の4区分(給油・販売・移送・一般)
- 屋外タンク貯蔵所は屋外のタンク、屋外貯蔵所は屋外の場所で特定の危険物。簡易タンク貯蔵所は、タンク3つ以内・同一品質2つ以上不可・容量600リットル以下
- 保有空地は、建築物・タンク・柵等の周囲の空地。製造所・屋内貯蔵所・屋外タンク貯蔵所・屋外貯蔵所・一般取扱所に幅の表があり、倍数が大きいほど幅が大きい。給油取扱所は給油空地(間口10メートル以上・奥行6メートル以上)
- 保安距離は施設と住居等の間、保有空地は施設の周囲。数字は別の記事で整理している
本サイトは一般財団法人 消防試験研究センターとは関係ありません。掲載している問題は、過去の出題論点をもとに合格ナビが作成した論点別問題で、試験団体が出題した問題ではありません。法令は改正されることがあるため、受験前にe-Govの現行条文で確認してください。
よくある質問
Q屋外タンク貯蔵所と屋外貯蔵所は、何が違いますか?
屋外タンク貯蔵所は「屋外にあるタンク(第四号から第六号までに掲げるものを除く。)において危険物を貯蔵し、又は取り扱う貯蔵所」(政令2条2号)、屋外貯蔵所は「屋外の場所において」特定の危険物を貯蔵し、又は取り扱う貯蔵所(同条7号)です。前者はタンクの設備で区分され、後者は屋外の場所と、貯蔵できる危険物の範囲(第二類の硫黄・硫黄のみを含有するもの・引火点が0度以上の引火性固体、第四類のうち引火点が0度以上の第一石油類・アルコール類・第二石油類・第三石油類・第四石油類・動植物油類)で区分されます。名前が似ているので、「タンクか、場所か」で分けて覚えます。
Q簡易タンク貯蔵所には、タンクをいくつ置けますか?
政令14条は、1つの簡易タンク貯蔵所に設置する簡易貯蔵タンクを「三以内」とし、かつ同一品質の危険物の簡易貯蔵タンクを2つ以上設置しないと定めています。簡易貯蔵タンクの容量は600リットル以下です。つまり、同じ品質の危険物を入れたタンクを2つ置くことはできず、品質の違う危険物のタンクを最大3つまで置く、という形になります。
Q保有空地は、製造所等のすべてに必要ですか?
すべてではありません。政令の基準に保有空地の定めがあるのは、製造所(9条)、屋内貯蔵所(10条)、屋外タンク貯蔵所(11条)、屋外貯蔵所(16条)、一般取扱所(19条が9条1項を準用)です。簡易タンク貯蔵所は、屋外に設置する簡易貯蔵タンクの周囲に1メートル以上の幅の空地を保有するとされています(14条)。屋内タンク貯蔵所(政令12条)、地下タンク貯蔵所(13条)、移動タンク貯蔵所(15条)、販売取扱所(18条)の政令の条文には、「空地」の語が出てきません。給油取扱所は、保有空地ではなく、別の「給油空地」を定めています(17条)。
Q給油取扱所の「給油空地」は、保有空地と同じものですか?
別の規定です。保有空地は、危険物を取り扱う建築物その他の工作物の周囲に、指定数量の倍数などに応じた幅で確保する空地です(たとえば製造所は政令9条1項2号)。給油空地は、固定給油設備のホース機器の周囲に、自動車等に直接給油し、給油を受ける自動車等が出入りするために確保する「間口十メートル以上、奥行六メートル以上の空地」です(政令17条1項2号)。給油空地の数字の10メートルと6メートルは、保有空地の幅の表の数字とは別に覚えます。
Q販売取扱所の第一種と第二種は、何で分かれますか?
指定数量の倍数で分かれます(政令3条2号)。店舗において容器入りのままで販売するため危険物を取り扱う取扱所のうち、指定数量の倍数が15以下のものが第一種販売取扱所、15を超え40以下のものが第二種販売取扱所です。倍数が40を超える店舗は、この区分には入りません。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月7日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。
