精神保健福祉士

精神保健福祉士 第27回 問題20|精神保健福祉の原理

問題

精神保健福祉士 | 第27回(令和6年度) | 令和7年2月1日(土)・2日(日)実施・精神保健福祉の原理

次のうち,精神科病院での職員による入院患者への暴行等の重大な不祥事件を契機に,任意入院制度を創設した法律として,正しいものを1 つ選びなさい。 (注) 「精神保健福祉法」とは,「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題20(精神保健福祉の原理)

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 4
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 4

精神科病院の職員が入院患者に暴行を加えて死亡させた事件などの重大な不祥事が明らかになり、国内外から批判を受けたことをきっかけに、精神衛生法が改正されて「精神保健法」となりました。この改正で、本人の同意に基づく入院である「任意入院」が初めて設けられました。

精神衛生法は精神保健法の前の法律、精神病者監護法と精神病院法はさらに古い戦前の法律、精神保健福祉法は精神保健法を改めた後の法律です。法律の名前が変わってきた順番を押さえましょう。

なぜ正解か

正解は 4。精神科病院で職員が入院患者に暴行を加え死亡させた事件などの不祥事が明るみに出て、日本の精神科医療における人権保障の不十分さが国内外から厳しく批判された。これを受けて1987年に精神衛生法が改正されて精神保健法となり、本人の同意に基づく任意入院制度が創設され、精神医療審査会などの人権擁護の仕組みも設けられた。

ほかの選択肢

  • 1:精神衛生法は、精神病者監護法と精神病院法を廃止して1950年に制定された法律(昭和25年法律第123号)。措置入院や同意入院を定めたが、任意入院の制度はなかった。
  • 2:精神病者監護法(1900年)は、家族などの監護義務者に精神病者を監護させ、私宅監置を認めた戦前の法律。
  • 3:精神病院法(1919年)は、公立の精神病院の設置を進めようとした戦前の法律。
  • 5:精神保健福祉法は、1995年に精神保健法を改正して福祉の要素を加えた法律で、任意入院はすでに精神保健法で創設されていた。

法律の名前は、精神病者監護法・精神病院法 → 精神衛生法 → 精神保健法 → 精神保健福祉法の順に変わった。

正解の位置づけ

正解は 4。日本の精神保健法制は、精神病者監護法(1900年)・精神病院法(1919年)→ 精神衛生法(1950年)→ 精神保健法(1987年の改正)→ 精神保健福祉法(1995年の改正。精神保健及び精神障害者福祉に関する法律)と変わってきた。現行の精神保健福祉法の法令番号は「昭和二十五年法律第百二十三号」であり、1950年に制定された精神衛生法を、題名を改めながら改正し続けてきたものである。精神保健法への改正は、精神科病院で入院患者が職員の暴行によって死亡した事件などをきっかけに、精神障害者の人権擁護と社会復帰の促進を柱として行われた。主な内容は、①本人の同意に基づく任意入院の創設(現行法第20条以下)、②入院時の書面による権利等の告知、③精神医療審査会の創設(入院の必要性や処遇の妥当性を審査する)、④精神保健指定医制度、⑤社会復帰施設の法定化などである。

誤りの肢の論点

  • 1(精神衛生法):私宅監置を廃止し、都道府県に精神病院の設置を義務づけ、措置入院・同意入院などを定めた。病院中心の入院医療が拡大した時期の法律で、本人の意思による入院の規定はなかった。
  • 2(精神病者監護法):監護義務者(家族など)に精神病者の監護を義務づけ、行政の許可のもとで自宅等への監置(私宅監置)を認めた。治療よりも社会防衛と監護を重視した法律として知られる。
  • 3(精神病院法):道府県に公立精神病院の設置を求めたが、予算の不足から設置は進まず、私宅監置が残り続けた。
  • 5(精神保健福祉法):精神保健法の改正により題名が改められ、精神障害者保健福祉手帳の創設など「福祉」の要素が法の目的に加えられた。任意入院の創設は精神保健法の段階である。

2024年4月以降の動き

令和4年法律第104号による改正が2024年4月1日に施行され、医療保護入院に入院期間の定め(6月以内で厚生労働省令で定める期間の範囲内)を設ける規定(第33条)や、入院者訪問支援事業などが加わった。任意入院を原則とし、非自発的入院の手続を適正化するという方向は、精神保健法以来の流れの延長にある。

関連論点

入院形態は、任意入院(第20条)、措置入院(第29条)、緊急措置入院(第29条の2)、医療保護入院(第33条)、応急入院(第33条の6)。精神科病院の管理者には、精神障害者を入院させる場合に本人の同意に基づいて入院が行われるよう努める義務がある(第20条)。

この問題の根拠
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題20(精神保健福祉の原理)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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