精神保健福祉士

精神保健福祉士 第27回 問題22|精神保健福祉の原理

問題

精神保健福祉士 | 第27回(令和6年度) | 令和7年2月1日(土)・2日(日)実施・精神保健福祉の原理

次の記述のうち,「精神保健福祉法」に定められている精神障害者の家族の権利・義務として,正しいものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題22(精神保健福祉の原理)

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 4
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 4

現在の精神保健福祉法では、精神科病院に入院している人やその「家族等」は、都道府県知事に対して、本人を退院させることや、病院の管理者に退院や処遇の改善を命じることを求める(退院請求をする)ことができます(第38条の4)。選択肢4はこの権利です。

ほかの選択肢(医師の指示に従う、自傷他害を防ぐよう監督する、財産上の利益を守る、退院した人を引き取る)は、かつて「保護者」に課されていた義務で、現在の法律には家族の義務としての規定はありません。

なぜ正解か

正解は 4。精神保健福祉法第38条の4は、「精神科病院に入院中の者又はその家族等」は、厚生労働省令で定めるところにより、都道府県知事に対し、その者を退院させ、又は精神科病院の管理者に対し、その者を退院させることを命じ、若しくはその者の処遇の改善のために必要な措置を採ることを命じることを求めることができる、と定めている。

ほかの選択肢

  • 1:医療を受けさせるに当たって医師の指示に従う義務は、かつての保護者の義務。現行法に家族の義務としての規定はない。
  • 2:自傷他害を防ぐよう監督する義務も、かつて保護者に課されていたもので、現行法にはない。
  • 3:財産上の利益を保護する義務も、かつての保護者の義務。現行法では家族の義務ではない(成年後見制度など別の仕組みで扱う)。
  • 5:回復した措置入院者等を引き取る義務も、かつての保護者の義務で、現行法の家族には課されていない。

根拠条文

正解は 4。精神保健福祉法第38条の4は、「精神科病院に入院中の者又はその家族等(…)は、厚生労働省令で定めるところにより、都道府県知事に対し、その者を退院させ、又は精神科病院の管理者に対し、その者を退院させることを命じ、若しくはその者の処遇の改善のために必要な措置を採ることを命じることを求めることができる。」と定める。かっこ書は、家族等がない場合や全員が意思を表示できない場合には居住地の市町村長が請求できるとし、さらに家族等の全員が医療保護入院の同意・不同意の意思表示を行わなかった場合も市町村長を含めている。この後半は、2024年4月1日施行の改正(令和4年法律第104号)で加わった部分である。請求を受けた都道府県知事は、精神医療審査会に審査を求めることになる(第38条の5)。

「家族等」の範囲

第5条第2項は、「家族等」を精神障害者の配偶者、親権を行う者、扶養義務者及び後見人又は保佐人とし、ただし書で、行方の知れない者、本人に対して訴訟をしている者又はした者並びにその配偶者及び直系血族、家庭裁判所で免ぜられた法定代理人・保佐人・補助人、DV等を行った配偶者その他意思表示を求めることが適切でない者として厚生労働省令で定めるもの、心身の故障により意思表示を適切に行うことができない者として省令で定めるもの、未成年者を除いている。この定義は以前は第33条第2項に置かれていたが、2023年4月1日施行の改正で第5条第2項に移り、その際にDV等を行った者などの除外(第4号)が加わった。

誤りの肢の論点

選択肢1・2・3・5は、いずれも以前の法律で「保護者」に課されていた義務である。保護者制度は、家族に重い負担を負わせるなどの批判を受け、2014年4月1日施行の改正(平成25年法律第47号)で廃止された。その後は「家族等」が医療保護入院の同意や退院請求を行う立場として位置づけられ、現行法には、家族に治療を受けさせる義務、医師の指示に従う義務、監督義務、財産保護義務、引取義務を課す規定はない。3の財産上の利益の保護は、現在では成年後見制度や日常生活自立支援事業など、本人の判断能力に応じた別の仕組みで扱われる。

関連論点

  • 医療保護入院の同意(第33条):家族等のうちいずれかの者の同意が要件。家族等がない、又は全員が意思表示できない場合は市町村長が同意する。2024年4月以降は、家族等が意思表示を行わない場合も市町村長の同意で入院できるようになり、入院期間の定めも設けられた。
  • 退院請求と処遇改善請求は、本人と家族等の両方に認められた権利である。
この問題の根拠
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題22(精神保健福祉の原理)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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