問題
五積散(ごしゃくさん)および桃核承気湯(とうかくじょうきとう)に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正答はウです。
桃核承気湯は構成生薬としてダイオウを含みますが、手引きでは、体の虚弱な人や胃腸が弱く下痢しやすい人では、激しい腹痛を伴う下痢等の副作用が現れやすい等、「不向き」とされています。「胃腸が弱く下痢しやすい人に特に適している」は逆です。
他の選択肢は正しい記述です。
- ア:五積散の体質・適応は手引きの記載どおり(月経痛・更年期障害・感冒など)。
- イ:桃核承気湯の体質・適応も手引きの記載どおり。
- エ:五積散はマオウを含み、心臓病・高血圧等の人は使用前に相談。
- オ:どちらもカンゾウを含む。
五積散と桃核承気湯の比較(手引き Ⅵ 婦人薬)
| 項目 | 五積散 | 桃核承気湯 |
|---|---|---|
| 体力 | 中等度又はやや虚弱、冷えがある | 中等度以上、のぼせて便秘しがち |
| 主な適応 | 胃腸炎、腰痛、神経痛、関節痛、月経痛、頭痛、更年期障害、感冒 | 月経不順、月経困難症、月経痛、月経時や産後の精神不安、腰痛、便秘、高血圧の随伴症状、痔疾、打撲症 |
| 不向きな人 | 体の虚弱な人、胃腸の弱い人、発汗傾向の著しい人 | 体の虚弱な人、胃腸が弱く下痢しやすい人 |
| マオウ | 含む | ― |
| ダイオウ | ― | 含む |
| カンゾウ | 含む | 含む |
各選択肢の正誤:
- ア(正):手引きの五積散の記載どおり。
- イ(正):手引きの桃核承気湯の記載どおり。
- ウ(誤・正答):胃腸が弱く下痢しやすい人には「不向き」とされ、激しい腹痛を伴う下痢等の副作用が現れやすい。
- エ(正):マオウを含む漢方処方製剤では、心臓病、高血圧、糖尿病又は甲状腺機能亢進症の診断を受けた人は、使用前に医師又は薬剤師に相談がなされるべきとされる。
- オ(正):手引きは、婦人薬の漢方のうち温経湯、加味逍遙散、五積散、柴胡桂枝乾姜湯、桃核承気湯がカンゾウを含むとしている。
【ダイオウを含む処方の「不向き」と使用上の留意点】
ダイオウはセンナと同様にセンノシドを含む大腸刺激性瀉下成分です。手引きは、ダイオウを漢方処方の構成生薬として用いる場合について「瀉下を目的としない場合には瀉下作用は副作用となる」とし、構成生薬にダイオウを含む漢方処方製剤では、瀉下作用の増強を生じて腹痛、激しい腹痛を伴う下痢等の副作用が現れやすくなるため、瀉下薬の併用に注意する必要があるとしています。桃核承気湯が胃腸が弱く下痢しやすい人に「不向き」とされるのはこのためで、選択肢ウはこの点を逆にしています。
ダイオウを含有する医薬品については、妊婦又は妊娠していると思われる女性、授乳婦における使用に関して留意が必要です。刺激性瀉下成分が配合された瀉下薬は、腸の急激な動きに刺激されて流産・早産を誘発するおそれがあります。また、ダイオウは吸収された成分の一部が乳汁中に移行し、乳児に下痢を生じるおそれがあるため、構成生薬にダイオウを含む漢方処方製剤でも、母乳を与える女性では使用を避けるか、又は使用期間中の授乳を避けることとされています。
【マオウを含む五積散の留意点】
マオウは交感神経系への刺激作用によって心臓血管系や肝臓でのエネルギー代謝等にも影響が生じることが考えられ、心臓病、高血圧、糖尿病又は甲状腺機能亢進症の診断を受けた人では症状を悪化させるおそれがあります。高齢者では、心悸亢進や血圧上昇、血糖値上昇を招きやすいので、慎重な使用が重要です。
【カンゾウを含む処方の重複】
カンゾウを大量に摂取するとグリチルリチン酸の大量摂取につながり、偽アルドステロン症を起こすおそれがあります。むくみ、心臓病、腎臓病又は高血圧のある人や高齢者ではリスクが高いとされます。五積散も桃核承気湯もカンゾウを含むため、他のカンゾウ含有製剤との併用で総摂取量が増えないよう確認します。
【服用期間】
手引きは、婦人薬の漢方処方製剤について「感冒に用いられる場合の五積散、便秘に用いられる場合の桃核承気湯を除き」、比較的長期間(1ヶ月位)服用されることがあるとしています。
【根拠】厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第3章Ⅵ-2)「代表的な配合成分等、主な副作用」、第3章Ⅱ-1-2)「代表的な配合成分等、主な副作用」、第3章Ⅲ-2-2)「代表的な配合成分等、主な副作用」
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第3章Ⅵ-2)「代表的な配合成分等、主な副作用」(婦人薬:五積散・桃核承気湯)、第3章Ⅱ-1-2)「代表的な配合成分等、主な副作用」(マオウ・カンゾウ)、第3章Ⅲ-2-2)「代表的な配合成分等、主な副作用」(ダイオウ) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。

