問題
医薬品的な効能効果の標榜の禁止に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正答はウ(正しいもの)です。
外形上は食品でも、成分本質や効能効果の標榜内容等から医薬品とみなされる場合は、無承認無許可医薬品として法第55条第2項に基づく取締りの対象となります。
アは誤り。食品として販売していても、医薬品的な効能効果を標榜すれば規制を受けます。イは誤り。化粧品が医薬品的な効能効果を標榜することは一切認められていません。エは誤り。専ら医薬品として使用される成分本質は、配合している旨を表示するだけでも医薬品の判断要素になります。オは誤り。無承認無許可医薬品の販売等は刑事罰の対象です。
医薬品的な効能効果の標榜の判断基準:
| 区分 | 判断ポイント |
|---|---|
| 化粧品が標榜できる内容 | 「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つ」の範囲内(別表4-2)のみ |
| 医薬品に該当する要素(医薬品の範囲に関する基準) | (a) 専ら医薬品として使用される成分本質を含む/(b) 医薬品的な効能効果が標榜又は暗示されている/(c) アンプル剤や舌下錠等の医薬品的な形状/(d) 服用時期・服用間隔・服用量等の医薬品的な用法用量 |
| 無承認無許可医薬品 | 外形上食品でも医薬品とみなされれば、法第55条第2項に基づく取締りの対象 |
各選択肢の解説:
- ア(誤): 手引きは「外形上、食品として販売等されている製品であっても、その成分本質、効能効果の標榜内容等に照らして医薬品とみなされる場合には…無承認無許可医薬品として、法第55条第2項に基づく取締りの対象となる」としています。
- イ(誤): 化粧品は「医薬品的な効能効果を表示・標榜することは一切認められていない」とされています。医薬品的な効能効果を標榜すれば、法第66条第1項で禁止される虚偽又は誇大な広告に該当するほか、標榜内容等によっては医薬品又は医薬部外品とみなされ、無承認無許可医薬品等として取締りの対象となります。
- ウ(正): アで引用した手引きの記述のとおりです。医薬品的な効能効果の標榜又は暗示は、製品表示や添付文書のほか、チラシ、パンフレット、インターネット等の広告宣伝物による場合も含みます。
- エ(誤): 「医薬品の範囲に関する基準」では、専ら医薬品として使用される成分本質を含むことが医薬品に該当する要素とされ、製品から実際に検出されなくても、含有又は配合されている旨が標榜・表示されている場合には、当該成分本質を含むものとみなされます。成分名の表示だけなら制限がないとはいえません。
- オ(誤): 法第55条第2項に違反した者は「三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」(法第84条第18号)とされています。行政指導にとどまるものではありません。
【無承認無許可医薬品の規制と「標榜」の解釈の詳細】
医薬品の定義と「標榜」の意味:
薬機法上の「医薬品」の定義は多岐にわたりますが、登録販売者試験で重要なのは、「人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物」という概念です。この定義に該当するかどうかの判断において、「標榜(ひょうぼう)」=「公然と称すること・表示すること」が大きな意味を持ちます。
実際に薬理的効果があるかどうかではなく、「医薬品的な効能効果を謳っているかどうか」が規制の主な判断基準の一つです。これは消費者保護・市場の公正性の観点から重要な解釈です。
食品と医薬品の境界線(医薬品の範囲に関する基準):
経口的に摂取される物が医薬品に該当するか否かは、一般の生活者から見て必ずしも明確でない場合があるため、「医薬品の範囲に関する基準」(昭和46年6月1日付け薬発第476号厚生省薬務局長通知「無承認無許可医薬品の指導取締りについて」の別紙)が示されています。医薬品に該当する要素は次の4つです。
1. 成分本質: 専ら医薬品として使用される成分本質を含むこと(食品添加物と認められる場合を除く)。製品から実際に検出されなくても、含有又は配合されている旨が標榜・表示されていれば含むものとみなされる(エ)
2. 効能効果: 医薬品的な効能効果が標榜又は暗示されていること(チラシ、パンフレット、インターネット等の広告宣伝物による場合も含む)(ウ)
3. 形状: アンプル剤や舌下錠、口腔用スプレー剤等、医薬品的な形状であること(錠剤・カプセル剤等は、食品である旨が明示されている場合に限り、形状のみで医薬品と判断されることはない)
4. 用法用量: 服用時期、服用間隔、服用量等の医薬品的な用法用量の記載があること(調理のために使用方法、使用量等を定めている場合を除く)
医薬品である物が外形上食品として販売等されると、正しい医療を受ける機会を失わせる、不良品及び偽医薬品が製造販売される、医薬品と食品の概念を崩壊させる等の弊害をもたらすおそれがあると手引きは説明しています。
化粧品の効能効果の範囲:
化粧品は「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つ」の範囲内(別表4-2の56項目。例:「肌荒れを防ぐ」「肌を滑らかにする」「毛髪をしなやかにする」)においてのみ効能効果を表示・標榜でき、医薬品的な効能効果を表示・標榜することは一切認められていません(イ)。このほか、「化粧くずれを防ぐ」等のメーキャップ効果や「清涼感を与える」等の使用感は、事実に反しない限り表示・広告できます。
違反したときの扱い:
- 化粧品が医薬品的な効能効果を標榜すれば、法第66条第1項により禁止される虚偽又は誇大な広告に該当するほか、標榜内容等によっては無承認無許可医薬品又は無承認無許可医薬部外品として、法第55条第2項に基づく取締りの対象となる
- 法第55条第2項に違反した者は「三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」(法第84条第18号)(オ)
登録販売者として「標榜」問題を理解する実務上の意義:
登録販売者が勤務する店舗において、健康食品・サプリメントを取り扱う際には、その商品パッケージ・POP・チラシ・ホームページの表現が「医薬品的な効能効果の標榜」に当たっていないかを確認する視点が重要です。「このお店でこの商品をこの表現で販売すること自体が違法になる可能性」を判断できることが、法令遵守の実務力となります。
【根拠】厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章Ⅱ-1)・Ⅱ-3)・別表4-2、薬機法第2条第1項・第55条第2項・第84条
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第2条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章Ⅱ-1)「医薬品の定義と範囲」・Ⅱ-3)「医薬部外品、化粧品、保健機能食品等」 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。

