電験三種

電験三種のノートの作り方式・単位・法規カード・間違いノートの見本と、作らない選択肢

更新 ・書いた人 合格ナビ 編集長(運営者)

この記事でわかること

電験三種のノートに何を書くかを、科目別に整理します。式と単位と検算の式ノート、法規の条文カード、間違いノートを、電気技術者試験センターが公表した問題の実例で示します。ノートを作らずに、解き直しの一覧だけで進める方法も並べます。教科書を写さず、問題で必要になった所だけを書く方針です。

目次
  1. この記事でわかること(30秒サマリ)
  2. ノートを作る前に決めること
  3. 科目別に、何を書くか
  4. 式ノートの作り方(式・単位・数字を入れた例・検算)
  5. 法規の条文カードの作り方
  6. 間違いノートの作り方
  7. 直前期の見直し方
  8. 当サイトの問題を、ノートの材料にする
  9. まとめ
  10. 一次ソース
結論:電験三種のノートは、「式ノート(式・単位・数字を入れた例・検算)」「図ノート」「法規の条文カード(条・数値・条件)」「間違いノート」の4つの型に分けると、書く量を抑えながら見直しに使えます。教科書の写しにせず、問題を解いて必要になった所だけを書くのがこの記事の方針です。ノートを作らず、解き直す問題の出典を一覧にするだけで進める方法も、同じ重さで並べます。どちらが合格に有利かという根拠は、この記事では示していません。

この記事でわかること(30秒サマリ)

ノートの型書く内容向く科目
式ノート式・単位・数字を入れた例・検算理論・電力・機械
図ノート回路図・ベクトル図・等価回路を、自分で描き直したもの理論・機械
法規の条文カード法令名・条・数値・適用の条件・ただし書・条文の版法規
間違いノート出典・論点・誤りの型・次に確かめること4科目すべて
作らない選択肢解き直す問題の出典を一覧にする4科目すべて
試験の科目・電卓・科目合格:第三種電気主任技術者試験は、理論・電力・機械・法規の4科目を科目別に行い、解答方式は五肢択一です。試験で使える電卓は、四則演算と開平計算(√)ができるもので、関数電卓、数式が記憶できる電卓、印字機能を有する電卓は使えません。4科目のうち一部だけ合格した場合は「科目合格」となり、申請により、最大で連続して5回まで当該科目の試験が免除されます。最終確認日:2026-10-28。出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者の試験概要。
試験センター非提携:本サイトは一般財団法人 電気技術者試験センターと一切関係ありません。試験の出題・資料は、出典を示して内容を紹介しています。製品名やメーカーは扱いません。

ノートを作る前に決めること

ノートに書くのは、「問題を解いて間違えたもの」と「式や数値があるもの」に絞る方法を、この記事は勧めます(当サイトの提案で、効果を示す根拠はありません)。教科書を最初から写すと、書くだけで時間が過ぎます。問題で必要になった所だけを書く方が、量が抑えられます。

ノートを作らない方法もあります。次の3つは、どれも、ノートを新しく作らない進め方です(当サイトの提案)。

1. 出典の一覧だけを残す。 間違えた問題の「年度・期・科目・問番号」を、1行ずつ表に残し、日を空けて解き直す

2. 問題集の余白に、式を書き直す。 解説の式を読むだけで終えず、余白に自分で書き、数字を入れて検算する

3. 間違えた問題の記録を、問題集サイトに任せる。 当サイトの問題ページには、「まちがえた」「たまたま」「未着手」の問数を数える表示があります

科目ごとにノートを分けておくと、科目合格で免除になった科目の分を、ノートから外せます(科目合格の制度は、上の確認欄のとおりです)。

科目別に、何を書くか

センターが示す4科目の内容は、次のとおりです。ノートの型の対応は、当サイトの提案です。

科目科目の内容(センター)向いている型
理論電気理論、電子理論、電気計測及び電子計測式ノート+図ノート。計測は、指示値と実効値の違いなど、定義の対応を1行で
電力発電所、蓄電所及び変電所の設計及び運転、送電線路及び配電線路(屋内配線を含む。)の設計及び運用並びに電気材料式ノート(単位つき)+数値。発電方式や機器は、違いを1行で
機械電気機器、パワーエレクトロニクス、電動機応用、照明、電熱、電気化学、電気加工、自動制御、メカトロニクス並びに電力システムに関する情報伝送及び処理図ノート(等価回路・ベクトル図)+用語の対応表
法規電気法規(保安に関するものに限る。)及び電気施設管理条文カード(条・数値・条件・ただし書)

出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者の試験概要。

電験三種は、四則演算と開平計算(√)の電卓で解く試験です。式を暗記する範囲と覚え方は、電験三種の公式の記事で扱っているので、ここでは、ノートへの書き方に絞ります。

式ノートの作り方(式・単位・数字を入れた例・検算)

式ノートは、5段で書きます。単位の欄を作ると、式の意味と次元の誤りを見つけやすくなります。

見本:理論水力(電力)

令和7年度上期の電力の問1は、理論水力の式の単位を、穴埋めで確かめる問題です。

問1 水力発電所の理論水力 P は位置エネルギーの式から P=ρgQH と表される。ここで H[m]は有効落差,Q[m³/s]は流量,g は重力加速度=9.8 m/s²,ρ は水の密度=1 000 kg/m³ である。……上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
出典:令和7年度上期 第三種電気主任技術者試験 電力 問1(電気技術者試験センター)。問題文の一部を省略しています。センターの解答は(2)で、(ア) kg・m/s²、(イ) N、(ウ) J、(エ) W、(オ) kW です。

ノートには、次のように書きます。

段内容
式P=ρgQH[W]。ρ=1 000 kg/m³、g=9.8 m/s² を入れると P=9.8 QH[kW](H:有効落差[m]、Q:流量[m³/s])
単位の確認kg/m³・m/s²・m³/s・m = (kg・m/s²)・m/s = N・m/s = J/s = W
数字を入れた例(作例)Q=10 m³/s、H=50 m なら、9.8×10×50 = 4 900 kW
検算9 800×10×50 = 4 900 000 W = 4 900 kW
間違いやすい点係数9.8を使うと、単位は[W]ではなく[kW]になる。(オ)に kJ(エネルギーの単位)が並ぶ選択肢は誤り

数字を入れた例は、自分で数字を変えた問題を1つ作っておくと、式を覚えているかを確かめられます。たとえば Q=4 m³/s、H=25 m なら、9.8×4×25 = 980 kW です(当サイトの作例。検算:9 800×4×25 = 980 000 W)。

この論点の問題を解く

法規の条文カードの作り方

法規は、条文の数値と条件を、セットで残します。数字だけのカードは、条件が抜けた覚え方になるからです。

見本:事故報告(電気関係報告規則第3条)

令和7年度下期の法規の問2は、感電死傷事故の報告の数字を、穴埋めで問う問題です。

問2 自家用電気工作物を(ア)する者は,自家用電気工作物において感電死傷事故が発生したときは,「電気関係報告規則」に基づき,事故の発生を知った時から(イ)時間以内可能な限り速やかに事故の発生の日時及び場所,事故が発生した電気工作物並びに事故の(ウ)について(速報),電話等の方法により行うとともに,事故の発生を知った日から起算して(エ)日以内に様式第13の報告書(詳報)を所轄産業保安監督部長へ提出して行わなければならない。
出典:令和7年度下期 第三種電気主任技術者試験 法規 問2(電気技術者試験センター)。空欄の記号などの表記を、当サイトの書式に変えています。センターの解答は(3)で、(ア) 設置、(イ) 24、(ウ) 概要、(エ) 30 です。

ノートには、条文のカードとして、次のように書きます。

項目内容
出典(問題)令和7年度下期 法規 問2
法令・条電気関係報告規則 第3条(事故報告)
速報事故の発生を知った時から24時間以内、可能な限り速やかに。電話等の方法で、日時・場所、事故が発生した電気工作物、事故の概要を報告する(第3条第2項)
詳報事故の発生を知った日から起算して30日以内に、様式第13の報告書を提出する(第3条第2項)
対象になる条件感電などで人が死傷した事故のうち、「死亡又は病院若しくは診療所に入院した場合に限る」(第3条第1項の表第一号)
報告先電気工作物の設置の場所を管轄する産業保安監督部長(同表第一号)
ただし書同項の表第四号ハ、又は第八号〜第十三号のうち、事故の原因が自然現象のものは、報告書(詳報)の提出を要しない(第3条第2項ただし書)
条文の版e-Gov法令検索の令和7年11月20日施行の版(確認日:2026-10-28)

出典:電気関係報告規則(e-Gov法令検索)第3条、令和7年度下期 法規・解答。

条件とただし書の欄が、このカードの要点です。問題文は「感電死傷事故」と短く書かれていますが、条文の対象は「死亡又は病院若しくは診療所に入院した場合に限る」で、けがの程度に条件があります(当サイトの整理)。カードの最後に、条文の版を書くのも大切です。令和7年度下期の法規の問題冊子には、問題が「令和7年4月1日現在、効力のある法令に基づいて作成」されたと書かれています。

この論点の問題を解く

間違いノートの作り方

間違いノートは、「どの問題で」「何を」「なぜ間違えたか」を残すノートです。項目は次の5つにします。

項目書くこと
出典年度・期・科目・問番号(例:令和7年度下期 理論 問14)
論点1行(例:整流形電圧計の指示値)
自分の答えと正解選んだ番号と正解の番号
誤りの型知識不足/読み違い/計算ミス/単位の取り違え のどれか
次に確かめること同じ誤りを防ぐ手順を1行

誤りの型は、当サイトの分け方です。型を決めて書くと、見直すときに「自分は単位の取り違えが多い」のように、傾向を見られます。

見本:整流形電圧計の指示値

令和7年度下期の理論の問14です。

問14 目盛が正弦波交流に対する実効値になる整流形の電圧計(全波整流形)がある。この電圧計で図のような周期20 msの繰り返し波形電圧を測定した。このとき,電圧計の指示の値[V]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。(図:0〜10 msは8 V、10〜20 msは0 Vの方形波の繰り返し)
(1) 5.66 (2) 5.14 (3) 4.62 (4) 4.44 (5) 4.00
出典:令和7年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論 問14(電気技術者試験センター)。図は当サイトが文章で説明したもので、問題の一部を省略・改変しています。センターの解答は(4)です。

正解は、次のように求まります(当サイトの整理)。全波整流しても、この波形は0以上なので、平均値は 8×10÷20 = 4.0 V です。目盛が「正弦波の実効値」になる整流形の電圧計は、平均値に、正弦波の波形率(実効値÷平均値=π÷(2√2)=約1.111)を掛けた値を示すので、4.0×1.111 = 約4.44 V です。

間違いノートでは、誤った選択肢の数字が、どの取り違えで出るかも書いておくと、同じ誤りを見分けやすくなります(当サイトで計算した結果です)。

選んだ選択肢その数字が出る計算誤りの型
(1) 5.668÷√2 = 約5.66(波形の実効値そのもの。電圧計の指示値ではない)読み違い(問われているのは、指示値)
(5) 4.00平均値のまま(波形率の約1.111を掛け忘れ)知識不足
(2) 5.14、(3) 4.62この記事では、数字が出る計算を特定していません-

このノートの「次に確かめること」は、「整流形の指示値は、平均値×1.111。実効値は別に求めて、混同しない」の1行で足ります。

この論点の問題を解く

直前期の見直し方

直前期は、ノートを新しく作るより、間違いノートを論点ごとに束ねて読む使い方に切り替えます。次の順は当サイトの提案です。

  • ①間違いノートを「誤りの型」で分け、多い型から読む。
  • ②式ノートは、式の欄を隠して、数字を入れた例から式を言えるか確かめる。
  • ③法規の条文カードは、数値と条件の欄を隠して、条から言えるか確かめる。
  • ④図ノートは、見ずに、最初の1枚だけ描き直す。

ノートを作らない場合は、出典の一覧の古い順に、問題を解き直します。

当サイトの問題を、ノートの材料にする

当サイトには、電気技術者試験センターが公表した電験三種の問題を、理論・電力・機械・法規の4科目で356問収録しています(2026-10-28 時点)。問題ページには3段階の解説があり、間違えた原因の確認に使えます。間違えた問題は、出典(年度・期・科目・問番号)をノートか一覧に控えておきます。

まとめ

1. ノートは、式ノート・図ノート・法規の条文カード・間違いノートの4つの型で書く。教科書の写しではなく、問題で必要になった所だけを書く。

2. 式は「式・単位・数字を入れた例・検算」で書く。計算は、四則と√の電卓で確かめられる形にする。

3. 法規は、数値と条件とただし書を、セットのカードにする。条文の版も書く。

4. 間違いノートは「出典・論点・答え・誤りの型・次に確かめること」の5項目で、型ごとに見直す。

5. ノートを作らず、解き直す問題の出典を一覧にする進め方もある。

一次ソース

(いずれも2026-10-28 時点)

よくある質問

Qノートに、問題文を書き写してもよいですか?

書き写す必要はありません。ノートには、問題の出典(年度・期・科目・問番号)と論点を1行、自分の誤りと正しい考え方を書けば足ります。電気技術者試験センターは、公表している過去の試験問題について、許諾や使用料は必要ないとしています。条件は、出典(年度、期、試験区分等)の明記で、問題の一部を改変した場合はその旨の明記も求めています(確認日:2026-10-28)。出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験の問題と解答。

Qノートを作らなくても、合格できますか?

合否は、4科目それぞれの試験で決まり、ノートの有無は条件に入っていません(試験は科目ごとに合否が決まり、4科目すべてに合格すると合格、というのがセンターの説明です)。ノートを作る方が合格しやすいという根拠は、この記事では示していません。作らない場合は、解いた問題の出典を一覧にして解き直す、式を問題集の余白に書き直す、という進め方があります(当サイトの提案)。出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者の試験概要。

Q法規のノートには、何を書けばよいですか?

法令名・条・数値・適用の条件・ただし書を、1枚のカードに書く方法があります。たとえば、電気関係報告規則第3条は、感電などで人が死亡又は入院した事故について、事故の発生を知った時から24時間以内に速報、知った日から起算して30日以内に様式第13の報告書(詳報)を求めています。数字だけを覚えると、「死亡又は入院した場合に限る」という条件が抜けるので、条件の欄を別に作ります(本文に見本があります)。出典:電気関係報告規則(e-Gov法令検索)第3条。

Qノートの計算は、試験で使える電卓の範囲で書けばよいですか?

センターの説明では、試験で使える電卓は、四則演算と開平計算(√)ができるものです。数式が記憶できる電卓、関数電卓、印字機能を有する電卓は使えません(確認日:2026-10-28)。ノートの数字を入れた例と検算は、四則と√だけで確かめられる形にしておくと、試験の条件に合わせた練習になります(当サイトの提案)。三角関数の値の扱いは公式の記事にまとめています。出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者の試験概要。

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法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月28日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

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