電験三種の勉強方法を、電気技術者試験センターの受験案内と試験概要だけで整理。4科目の範囲・解答数・試験時間から、理論から始める順番の理由、勉強時間の決め方(次の試験日までの計算例)、科目ごとの勉強のポイント、本試験問題の使い方、科目合格を使った計画までまとめます。
目次
- 勉強方法を決める前に:電験三種の試験の仕組み
- 電験三種の勉強時間:公式の目安はないので、試験日から計算する
- 電験三種の「一発合格」を数字で見る:公式の表から分かること
- 一発合格を目指す受け方:科目合格を使わないのではなく、保険にする
- 勉強の順番:理論から始める理由は「範囲のつながり」
- 理論の勉強方法:直流回路と交流回路の計算を先に固める
- 電力の勉強方法:発電・送配電の知識と、電圧降下・損失の計算
- 機械の勉強方法:変圧器・誘導機など4つの機器の計算から
- 法規の勉強方法:条文の数値と、電気施設管理の計算
- 本試験問題の使い方:センターの公表問題と、本番の時間配分
- 科目合格を使った勉強計画の考え方
- 勉強のあとの手続き:受験から免状まで
- 電験三種の勉強ブログを読むときの見方:公式で確認できること
- まとめ:電験三種の勉強方法
結論:電験三種(第三種電気主任技術者試験)の勉強方法は、①理論から始めて電力・機械・法規へ広げる、②科目ごとに「各科目60点」を目標に本試験問題で練習する、③科目合格(最大で連続5回まで免除)を使って受ける科目を絞る、の3つが軸です。勉強時間について電気技術者試験センターが公表している目安はないので、次の試験日までの週数×1週間に使える時間で総量を決めます。たとえば2026年10月3日から下期のCBT試験の初日(2027年2月4日)までは約18週で、週10時間なら約180時間です。「一発合格」(1回の受験で4科目をそろえること)の人数や割合は、センターは公表していません。公表された表から当サイトが計算すると、4科目合格者のうちその回に4科目すべてに合格した人は、令和5年度下期〜令和8年度上期の6回とも多くても約23〜28%で、残りは科目合格の免除を使った人でした(計算は本文)。
| 科目 | 範囲(試験概要) | 解答数 | 試験時間 |
|---|---|---|---|
| 理論 | 電気理論、電子理論、電気計測及び電子計測 | A問題14題・B問題3題(選択問題を含む) | 90分 |
| 電力 | 発電所・蓄電所・変電所、送電線路・配電線路、電気材料 | A問題14題・B問題3題 | 90分 |
| 機械 | 電気機器、パワーエレクトロニクス、電動機応用、照明、電熱、自動制御、情報伝送及び処理など | A問題14題・B問題3題(選択問題を含む) | 90分 |
| 法規 | 電気法規(保安に関するものに限る)及び電気施設管理 | A問題10題・B問題3題 | 65分 |
出典:第三種電気主任技術者の試験概要、令和8年度第三種電気主任技術者上期試験 受験案内(5頁「試験日程」、7頁「試験科目とその範囲及び解答数」「合格基準」)。各科目の解答方式は五肢択一で、合格基準は各科目とも原則60点(試験の難易度等から調整する場合あり)です。
合格ナビには、電気技術者試験センターが公表した本試験問題を352問(理論87問・電力90問・機械86問・法規89問)収録しています。令和4年度上期〜令和7年度下期のうち7回分で、令和6年度下期は未収録です(2026-10-02 集計)。この記事の各章の下に、その科目の本試験問題へのリンクを置いています。
勉強方法を決める前に:電験三種の試験の仕組み
勉強の進め方は、試験の仕組みからほぼ決まります。受験案内と試験概要から、勉強方法に関係する点を挙げると次の4つです。
- ① 科目ごとに合否が決まる:4科目それぞれで原則60点以上なら、その科目は合格。4科目すべてに合格すると試験合格
- ② 合格した科目は免除を受けられる:最初に合格した試験以降、申請により最大で連続5回まで、その科目の試験が免除される(年数ではなく回数)
- ③ A問題とB問題がある:A問題は1つの問に1つ解答、B問題は1つの問に小問が2つあり、それぞれに解答する
- ④ 筆記方式とCBT方式がある:筆記方式は1日で4科目、CBT方式は期間内に科目単位や2科目セットでも会場を予約できる。どちらの方式でも出題形式と難易度は同じ(センターのよくある質問)。予約や当日の流れ、方式の選び方は電験三種のCBT方式にまとめています
①と②があるので、1回で4科目をそろえる必要はありません。どの科目から受けるかと期限の数え方は電験三種の科目合格にまとめています。
令和8年度下期の日程と受験手数料:受験申込み受付期間は11月9日(月)〜11月26日(木)、CBT方式は令和9年2月4日(木)〜2月28日(日)、筆記方式は令和9年3月21日(日)。受験手数料はインターネット申込みで7,700円(非課税)で、令和8年度上期の受験案内には、納付に別途、事務手数料(申込者負担)が必要とあります。最終確認日:2026-10-03。出典:電気技術者試験センター 令和8年度電気主任技術者試験の実施日程等のご案内、令和8年度第三種電気主任技術者上期試験 受験案内。
受験手数料は、受験する科目数にかかわらず同額です(受験案内の表紙)。
電験三種の勉強時間:公式の目安はないので、試験日から計算する
「1,000時間」などの数字をよく見かけますが、電気技術者試験センターの試験概要・受験案内・よくある質問には、勉強時間の目安や合格者の平均学習時間は載っていません。必要な時間は、電気の基礎をどこまで学んでいるかで大きく変わります。
そこで、次の試験日までの週数×1週間に使える時間で総量を決める方法をおすすめします。次の表は当サイトが作った計算の例で、「この時間で合格できる」という目安ではありません。
| 項目 | 計算の例 |
|---|---|
| 次の試験 | 令和8年度下期(CBT方式 2027年2月4日〜2月28日、筆記方式 2027年3月21日) |
| 2026年10月3日からCBT方式の初日まで | 124日(約17.7週) |
| 1週間に使える時間(例) | 10時間 |
| 総量(例:18週) | 180時間 |
| 4科目すべてを受ける場合 | 1科目あたり45時間 |
| 2科目に絞る場合 | 1科目あたり90時間 |
同じ180時間でも、4科目で割るか2科目で割るかで、1科目にかけられる時間は2倍違います。科目合格の免除は最大で連続5回なので、最初の回は科目を絞り、次の回で残りを受ける計画も立てられます。
問題量から見積もる方法(当サイトの例)
もう一つの見積もりは、解く問題の量から逆算する方法です。合格ナビに収録している本試験問題352問を、1問に使う時間(解く時間と解説を読む時間の合計)と周回数で掛けると、次の時間になります。1問に何分かかるかは人によって違うので、下の表は計算の例であり、合格に必要な時間の目安ではありません。
| 1問にかける時間(仮定) | 1周(352問) | 3周(1,056問) |
|---|---|---|
| 10分 | 約59時間 | 約176時間 |
| 20分 | 約117時間 | 約352時間 |
| 30分 | 約176時間 | 約528時間 |
計算は 352問×分÷60 です(例:352×20÷60=117.3時間)。自分の1問あたりの時間を、まず10問解いて測ってから当てはめると、次の試験日までに何周できるかが分かります。
時間の配分を決めるには、各科目の本試験問題を1問ずつ解いてみるのが早道です。どの科目で手が止まるかが分かれば、その科目に時間を寄せられます。
電験三種の「一発合格」を数字で見る:公式の表から分かること
「一発合格」は、センターの用語ではありません。この記事では、1回の試験で4科目すべてに合格することを指します。試験概要は、4科目すべてに合格すれば試験合格、一部の科目だけ合格した場合は科目合格になると説明しています(試験概要)。
センターは、一発合格者の人数や割合を公表していません。公表されているのは、回ごとの受験者数、4科目合格者数、科目別の受験者数と合格者数です。ここから言えることを、当サイトの計算でまとめます。
| 回 | 受験者 | 4科目合格者 | 4科目合格率(公式) | その回に4科目すべて合格した人(当サイト計算・上限) | 4科目合格者に占める上限の割合 |
|---|---|---|---|---|---|
| 令和5年度下期 | 24,567人 | 5,211人 | 21.2% | 1,428人以下 | 27.4%以下 |
| 令和6年度上期 | 25,416人 | 4,064人 | 16.0% | 1,131人以下 | 27.8%以下 |
| 令和6年度下期 | 24,547人 | 4,117人 | 16.8% | 1,068人以下 | 25.9%以下 |
| 令和7年度上期 | 24,766人 | 3,201人 | 12.9% | 791人以下 | 24.7%以下 |
| 令和7年度下期 | 24,176人 | 3,164人 | 13.1% | 730人以下 | 23.1%以下 |
| 令和8年度上期 | 25,127人 | 3,223人 | 12.8% | 843人以下 | 26.2%以下 |
出典:センターの結果発表資料(令和5年度下期、令和6年度上期、令和6年度下期、令和7年度上期、令和7年度下期、令和8年度上期)の第2表・第3表(令和8年度上期は2026-10-29 時点、ほかは2026-10-03 時点)。令和8年度上期の計算は、S=(4,326−3,355)+(3,515−2,413)+(3,502−1,780)+(3,980−2,021)=5,754、p=3,223、(5,754−3,223)÷3=843.7 → 843人以下です。右の2列は当サイトの計算で、センターの公表値ではありません。
計算の方法は次のとおりです。第3表の「科目別の合格者数(C)」から「科目合格者数(D)」を引くと、4科目合格者がその科目をその回に受けて合格した人数になります(第3表の注に「科目合格者数(D)は、科目毎の合格者数(C)から4科目合格者を除いた数」とあります)。4科目合格者は全員、その回に少なくとも1科目に合格しているので、4科目合格者数をp、科目ごとの人数の合計をSとすると、その回に4科目すべてに合格した人は (S−p)÷3 以下です。令和7年度下期の場合は次のとおりです。
- S=(4,077−3,052)+(3,295−2,254)+(3,273−1,642)+(3,472−1,813)=1,025+1,041+1,631+1,659=5,356
- p=3,164
- (5,356−3,164)÷3=730.7 → 730人以下(受験者24,176人の3.0%、4科目合格者の23.1%)
この表から言えることは3つです。
- ① 4科目合格率は一発合格率ではない:令和7年度下期の13.1%は、4科目合格者3,164人を、1科目以上出席した受験者24,176人で割った値です。過去に科目合格して免除を使った人も合格者に入っています
- ② 4科目合格者の多くは、免除を使っている:その回に4科目すべてに合格した人は上の上限以下なので、4科目合格者のうち、その回に合格した科目が4未満(残りの科目は免除)だった人は、令和7年度下期で少なくとも2,434人(76.9%)です。令和5年度下期〜令和8年度上期の6回では72.2〜76.9%以上でした
- ③ 4科目すべてを同じ回に受けた人は、受験者の約3分の2が上限:全4科目を受けた人は、科目別の受験者数が最も少ない科目の人数以下です。令和7年度下期は電力の15,926人(受験者の65.9%)なので、受験者の少なくとも34.1%(8,250人)は4科目すべては受けていません。6回では31.1〜35.3%以上でした
科目別の受験者数が受験者数より少ない理由は、センターの資料に記載がありません(免除を使った科目や、欠席した科目が含まれると考えられます)。上の計算は第3表の注の読み方に基づく当サイトの試算で、一発合格率(分母を4科目すべてを受けた人とした割合)は、公表された資料からは計算できません。
令和7年度下期の受験者と4科目合格者:受験者24,176人、4科目合格者3,164人(合格率13.1%)。科目別の受験者数は理論17,087人、電力15,926人、機械16,491人、法規16,443人。令和8年度上期の結果は、2026-10-29 時点でセンターの結果ページ(更新:令和8年10月)に掲載されています(受験者25,127人・4科目合格者3,223人・科目合格者7,193人。4科目合格者÷受験者で約12.8%)。令和7年度下期の数字の最終確認日:2026-10-03。出典:センター 令和7年度下期の結果、試験結果と推移。
合格率の回別の推移は電験三種の合格率と難易度にまとめています。
一発合格を目指す受け方:科目合格を使わないのではなく、保険にする
一発合格を目指すときの決まりを、試験概要と受験案内から整理します。
- ① 4科目すべてで合格基準が必要:合格基準は各科目とも原則60点です(試験の難易度等から調整する場合があります)。4科目すべてに合格して試験合格なので、1科目を最初から捨てる計画は、その回での合格にはつながりません
- ② 一発で通らなくても、合格した科目は残る:4科目を受けて3科目だけ合格した場合、その3科目は科目合格になり、最初に合格した試験以降、申請により最大で連続5回まで免除されます
- ③ 免除は自動ではない:受験案内には「科目の免除対象者の方であっても、自動的には科目の試験免除にはなりません」とあり、免除を使う回は、申込みにあわせて科目ごとに免除の申請をします(受験案内 冊子10頁)。手続きと期限の数え方は電験三種の科目合格にあります
- ④ 方式を決めておく:筆記方式は1日で4科目を受けます。CBT方式は科目単位でも連続受験でも予約できます。連続受験の科目の間の休憩は7分です(詳しくは電験三種のCBT方式)
4科目を受ける場合と科目を絞る場合を、勉強時間の例(180時間)で比べると次のとおりです。
| 観点 | 4科目すべてを受ける(一発合格を狙う) | 2科目に絞る |
|---|---|---|
| 1科目あたりの時間(180時間の例) | 45時間 | 90時間 |
| その回に必要な合格点 | 4科目すべてで原則60点 | 受ける2科目で原則60点 |
| 不合格だったとき | 合格した科目は科目合格として、最大で連続5回まで免除を申請できる | 同じ |
| 試験合格になる回 | 4科目すべてに合格した回 | 残りの科目にも合格した回(免除の期間内) |
つまり、一発合格を狙うことと、科目合格を使うことは両立します。一発で通るつもりで4科目を受け、足りなかった科目だけを次の回で受け直す計画なら、勉強した分は無駄になりません。
勉強の順番:理論から始める理由は「範囲のつながり」
センターは勉強の順番を定めていません。この記事で理論から始める順番をすすめるのは、理論の範囲(電気理論、電子理論、電気計測及び電子計測)が、ほかの3科目の計算の土台になっているからです。本試験問題で確かめると、つながりがよく分かります。
| 科目 | 本試験問題の例 | 使う理論の考え方 |
|---|---|---|
| 電力 | 負荷の力率が変わっても線路損失が同じとき、負荷電力は何倍か(令和7年度上期) | 電流=電力÷(√3×電圧×力率)。電圧と損失が同じなら電流も同じなので、W2/W1=0.91/0.70=1.3 |
| 機械 | 20℃で1.0Ωの巻線の75℃での抵抗(令和5年度下期) | 抵抗の温度による変化。銅の巻線で計算すると (235+75)/(235+20)×1.0≒1.22Ω |
| 法規 | 非接地式の高圧電路で、1相の絶縁抵抗が下がったときに流れる電流(令和4年度下期) | テブナンの定理と交流回路。等価回路のインピーダンスは 1/(j3ωC) になる |
計算は当サイトが行い、いずれも各問題の公表された正解と一致しています。電力の例は「同じ電流のまま力率が0.70から0.91に上がると、送れる電力は0.91/0.70倍になる」と逆から確かめても同じ1.3倍です。
順番の例は、①理論 → ②電力・機械 → ③法規 です。法規は暗記の比重が大きい一方、B問題には上の表のような計算が出るため、理論の計算に慣れてから取りかかると進めやすくなります。ただし、科目合格の免除は科目ごとに期限が進むので、受ける回の組み合わせは電験三種の科目合格の計画例とあわせて決めてください。
何から勉強するか:最初の1週間の動き方(当サイトの例)
「何から始めるか」で迷う場合の、最初の1週間の例です。センターが定めた手順ではなく、当サイトの提案です。
- ① 試験概要で4科目の範囲を読む(この記事の最初の表)。受験に制限や条件はなく、どなたでも受験できます(受験案内 冊子4頁)
- ② 4科目の本試験問題を1問ずつ解く(上のリンク)。解けたかどうかより、どの科目で手が止まったかを記録する
- ③ 受ける回と方式を決める。令和8年度下期の受験申込みは2026年11月9日(月)〜11月26日(木)です(日程は上の「令和8年度下期の日程と受験手数料」の囲み)
- ④ 理論の直流回路から始める。理由は上の表のとおり、電力・機械・法規の計算にも理論の考え方が出てくるためです
- ⑤ 試験で使う電卓を決め、普段の勉強から同じ電卓で計算する(四則演算と√ができ、関数電卓は使えません)
理論の勉強方法:直流回路と交流回路の計算を先に固める
理論は、直流回路・交流回路・電磁気・電子回路・電気計測と範囲が広い科目です。勉強方法のポイントは次の3つです。
- ① 直流回路から始める:オームの法則とキルヒホッフの法則で、電流・電圧・電力を求める練習をする。キルヒホッフの法則はキルヒホッフの法則の例題で本試験問題を使って解き方を示しています
- ② 交流は力率と共振を押さえる:力率は、上の電力の例のように他の科目の計算にも出てくる
- ③ 電子回路・計測は文章問題として覚える:ダイオードの使い方や計器の種類など、計算ではない問題もある
- 電池の内部抵抗と起電力(令和7年度下期)
- 可変抵抗の消費電力が最大になる条件(令和6年度上期)
- R-L直列回路の力率(令和5年度上期)
- 直列共振のときのLの電圧と共振周波数(令和5年度下期)
- コンデンサの放電で抵抗が消費するエネルギー(令和7年度上期)
- 電気計器に関する記述(令和6年度上期)
- ダイオードに加える電圧の向き(令和7年度下期)
理論の問題番号ごとの分野と出題傾向は電験三種 理論のコツと出題傾向で扱っています。
電力の勉強方法:発電・送配電の知識と、電圧降下・損失の計算
電力は、発電所・蓄電所・変電所と、送電線路・配電線路、電気材料が範囲です。知識を問う文章問題と、電圧降下や損失を求める計算問題の両方が出ます。
- ① 発電は設備ごとの仕組みと計算の両方を押さえる:水力発電の理論水力 P=ρgQH のように、式の意味と単位まで確かめる
- ② 送配電は電圧降下と線路損失の式を使いこなす:三相3線式の電圧降下(√3×電流×(R cosθ+X sinθ))や、損失を一定にする条件など、理論の交流の知識をそのまま使う
- ③ 新しい技術の記述問題に備える:直流送電や分散型電源の連系など、仕組みを文章で問う問題がある
- 力率が変わったときの負荷電力(令和7年度上期)
- 電圧降下率5%以内での負荷電力の最大値(令和5年度上期)
- 送電損失を5%以下にする電線の最小断面積(令和6年度上期)
- 理論水力 P=ρgQH の単位(令和7年度上期)
- 水圧管内の水の運動エネルギー(令和7年度下期)
- 直流送電の特徴(令和7年度下期)
電力の範囲の全体像は電験三種 電力の攻略でも扱っています。
機械の勉強方法:変圧器・誘導機など4つの機器の計算から
機械は範囲に並ぶ項目が4科目でいちばん多い科目で、試験概要では電気機器、パワーエレクトロニクス、電動機応用、照明、電熱、電気化学、電気加工、自動制御、メカトロニクス、情報伝送及び処理が並びます。受験案内によると、情報処理の問題のプログラム言語はBASICとC言語で、同じ問題を2種類で表記しているため、どちらか1つを修得していれば解答できます。
勉強方法のポイントは、電気機器(直流機・誘導機・同期機・変圧器)の計算を先に固め、残りの分野は本試験問題で出方を確かめることです。この4つの機器は、令和7年度下期・令和8年度上期の問題では各回18問中8〜9問でした。分野ごとの出題数の数え方と例題は電験三種 機械の攻略にまとめています。
- 巻線抵抗の75℃への換算(令和5年度下期)
- 誘導機の回転速度と速度制御(令和5年度下期)
- 電気機器の損失の種類(令和5年度下期)
- 同期電動機の始動方法(令和7年度下期)
- 三相かご形誘導機に関する記述(令和7年度上期)
法規の勉強方法:条文の数値と、電気施設管理の計算
法規の範囲は「電気法規(保安に関するものに限る。)及び電気施設管理」で、受験案内には「電気設備の技術基準の解釈について」に関するものを含むと書かれています。試験時間は65分、A問題10題・B問題3題で、ほかの科目より短く少ない構成です。条文の数値の暗記と、電気施設管理などB問題の計算を分けて進めるのが基本で、出題分野の集計・条文・計算の例題は電験三種 法規の攻略にまとめています。
本試験問題の使い方:センターの公表問題と、本番の時間配分
電気技術者試験センターは、第三種の問題と解答を公表しています。最新は令和8年度上期(2026年8月30日実施)の4科目です。センターは、公表している過去の試験問題の使用について「許諾や使用料は必要ありません」としています(使用の留意点あり)。
本番の時間配分は、試験時間を解答数で割ると見当がつきます(当サイトの計算)。
| 科目 | 試験時間 | 解答数(A+B) | 1題あたりの平均 |
|---|---|---|---|
| 理論・電力・機械 | 各90分 | 14+3=17題 | 約5.3分 |
| 法規 | 65分 | 10+3=13題 | 5分 |
B問題は小問が2つあるので、A問題より時間がかかります。本試験問題を解くときは、本番と同じ電卓(四則演算と√ができ、関数電卓は使えない)で、1科目を通しで時間を計って解く回をつくると、時間の感覚がつかめます。
科目合格を使った勉強計画の考え方
科目合格の免除は「最初に合格した試験以降、最大で連続5回」で、申込みのたびに申請が必要です。勉強計画では、次の2点を決めておくと迷いません。
- ① 次の回で受ける科目:勉強時間を何科目で割るかが決まる(上の計算例のとおり、4科目と2科目では1科目あたりの時間が2倍違う)
- ② 最初に合格した科目の期限:期限は科目ごとに進むので、先に合格した科目の免除が切れる前に残りをそろえる
令和7年度下期の結果では、4科目合格率は13.1%、4科目合格者を除く科目合格率は27.6%でした。
電験三種の合格率:令和7年度下期の4科目合格率は13.1%(受験者24,176人・4科目合格者3,164人)、科目合格率は27.6%(科目合格者6,680人)。最終確認日:2026-10-03。出典:電気技術者試験センター 令和7年度第三種電気主任技術者下期試験の結果について。
免除期間の早見表、科目別の合格率、計画の例は電験三種の科目合格にまとめています。
勉強のあとの手続き:受験から免状まで
受験の申込みから免状の交付申請までの手続きの流れは、電験三種とは(取り方・免除・窓口)に時間の順でまとめています。試験以外のルートの条件は電験三種の受験資格と認定にあります。
電験三種の勉強ブログを読むときの見方:公式で確認できること
電験三種の独学ブログや勉強法の体験記は、個人の経験に基づく記事です。当サイトは、個人の合格体験談を載せていません。読むときに、公式の情報と照らして確かめられる点を表にしました。
| ブログで確認したい点 | 公式で確認できること |
|---|---|
| 筆記方式かCBT方式か | 出題形式と難易度は同じと、センターは答えています(よくある質問(47))。CBT方式の受験者は問題内容を第三者に開示しないことへの同意が必要で、具体的な出題内容を示唆する投稿は違反行為とみなされる場合があります(電験三種のCBT方式) |
| 何回目の受験か、科目合格を使ったか | 科目合格の免除は、最初に合格した試験以降、申請により最大で連続5回までです。4科目合格者の少なくとも約72〜77%は免除を使っています(上の計算) |
| 受験した年度 | 合格基準は各科目とも原則60点ですが、調整される場合があります。令和7年度上期の筆記方式では、機械科目だけ55点以上でした(センターの結果発表) |
| 勉強時間 | センターは勉強時間や合格者の平均学習時間を公表していません。人によって前提の知識が違うので、そのまま自分に当てはめず、上の方法で次の試験日から計算します |
| 合格率 | 令和7年度下期の4科目合格率は13.1%、科目合格率は27.6%です(センターの結果発表) |
ブログの勉強法を取り入れるときは、「どの回を受けたか」「その回の合格基準と範囲」「自分の次の試験日までの週数」を確かめてからにすると、情報のずれを防げます。
まとめ:電験三種の勉強方法
- 4科目(理論・電力・機械・法規)は科目ごとに原則60点で合否が決まり、合格した科目は最大で連続5回まで免除を受けられる
- 勉強の順番は、ほかの科目の計算の土台になる理論から。電力・機械・法規の計算にも理論の考え方が出てくる
- 勉強時間の公式の目安はない。次の試験日までの週数×1週間の時間で総量を決め、受ける科目数で割る
- 練習はセンターが公表している本試験問題で、本番と同じ電卓・時間で解く
- 一発合格の公式の統計はない。4科目合格者の少なくとも約72〜77%は科目合格の免除を使っており、一発で通らなくても合格した科目は残る
- 取り方は、受験(制限なし)→4科目合格→試験センターへ免状の交付申請の順
よくある質問
QCBT方式で受ける場合、勉強方法を変える必要はありますか?
電気技術者試験センターのよくある質問では、CBT方式について「出題形式や出題の難易度は筆記方式と同じです」と答えています。違うのは受け方で、CBT方式は期間内に科目単位や2科目セットで会場を予約でき、4科目をセットで予約した場合の順番は理論→電力→機械→法規です。同じ回でCBT方式と筆記方式を併用することはできません。
Q勉強に使う電卓は何を選べばいいですか?
センターの試験概要では、四則演算と開平計算(√)ができる電卓を使えます。数式が記憶できる電卓、関数電卓、印字機能を有する電卓は使えず、電卓の貸与もありません。問題によっては開平計算が必要なので、√キーのある電卓を用意し、普段の勉強から本番と同じ電卓で計算しておくと試験で戸惑いません。
Q法規の勉強では、どの法令の範囲を読めばいいですか?
試験概要では法規の範囲を「電気法規(保安に関するものに限る。)及び電気施設管理」としています。受験案内には「法規科目には「電気設備の技術基準の解釈について」(経済産業省の定める省令の解釈)に関するものを含みます」と書かれています。電気設備技術基準とその解釈の数値は、本試験問題で問われ方を確かめながら覚えるのが効率的です。
Q電験三種は1年で合格できますか?
試験は年2回(上期・下期)あり、合格した科目は最初に合格した試験以降、最大で連続5回まで免除を受けられるので、1年の間に2回受けて4科目をそろえる計画も立てられます。ただし、何か月で合格できるかを示す公式の統計はありません。令和7年度下期の4科目合格率は13.1%、4科目合格者を除く科目合格率は27.6%でした。
Q電験三種の一発合格率は公表されていますか?
公表されていません。電気技術者試験センターが公表する4科目合格率(令和7年度下期は13.1%)は、4科目合格者を「1科目以上出席した者」の人数で割った値で、科目合格の免除を使って合格した人を含みます。回ごとの表から当サイトが計算すると、その回に4科目すべてに合格した人は、令和7年度下期で多くても730人(受験者の3.0%、4科目合格者の23.1%)です。計算の方法は本文にあります(確認日2026-10-03)。
Q電験三種は、何から勉強し始めればよいですか?
センターは勉強の順番を定めていません。当サイトでは、まず理論・電力・機械・法規の本試験問題を1問ずつ解いて、手が止まる科目を確かめ、そのうえで直流回路から始まる理論に取りかかることをすすめています。理論の計算が、電力・機械・法規の計算の土台になるためです(本文の「何から勉強するか」を参照)。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月31日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

