電験三種
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

電験三種 令和6年度上期 理論 問14|電磁気・回路理論

問題

電験三種 | 理論 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-29

電気計器に関する記述として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ

タップするとすぐ答え合わせ

答え合わせ

正解は 3
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)

解説

いろいろな電気計器の原理と用途について、正しい記述を選ぶ問題です(令和6年度上期 問14)。

ホイートストンブリッジは、4つの抵抗をひし形につなぎ、検流計の振れが0になる平衡条件から未知の抵抗を求める回路です。電流計や電圧計の目盛を読むのではなく、精度の高い基準抵抗との比で求めるので、抵抗を精密に測定できます。(3)が正しく、正答は(3)です。

ほかは、クランプの目的(1)、電子電圧計の内部抵抗(2)、接地抵抗計と絶縁抵抗計の用途の入れ替え(4)(5)が誤りです。

【各選択肢の検討】(令和6年度上期 問14)

(1) 誤り。クランプメータは電線の電流がつくる磁界を検出して電流を測ります。往復の2本をまとめてクランプすると、行きと帰りの電流の磁界が打ち消し合って正しく測れません。電線1本のみをクランプするのは、磁界が「打ち消し合わない」ようにするためです。

(2) 誤り。電子電圧計は増幅器で信号を大きくしてから計器を振らせるもので、入力側の内部抵抗(入力インピーダンス)が非常に大きいのが特徴です。内部抵抗が大きいので測定回路から電流をほとんど取らず、回路の状態を乱さずに小さな電圧まで測れます。「内部抵抗が小さく」が誤りです。

(3) 正しい。ホイートストンブリッジは、検流計に電流が流れない平衡状態で、対辺の抵抗の積が等しくなる関係から未知抵抗を求めます。平衡点を検出するだけなので、検流計の目盛の誤差が結果に入らず、抵抗を精密に測定できます。

(4) 誤り。接地抵抗計は、接地電極と大地との間の抵抗(接地抵抗)を測定する計器です。

(5) 誤り。絶縁抵抗計は、屋内配線や機器の絶縁抵抗を測定する計器です。(4)と(5)は用途が入れ替わっています。

正しいものは(3)で、正答は(3)です。

【ホイートストンブリッジの平衡条件】(令和6年度上期 問14)

4つの辺の抵抗をP、Q、R、Xとし、PとQの接続点とRとXの接続点の間に検流計を入れます。検流計の電流が0になるとき、2つの接続点の電位が等しいので

P×X=Q×R → X=(Q/P)×R

となります。比Q/Pと可変抵抗Rの精度で結果が決まり、検流計は「0かどうか」を見るだけなので、指示の誤差や電源電圧の変動が結果に入りません。これが精密測定に向く理由です(零位法)。

【電子電圧計の内部抵抗が大きいことの意味】

電圧計は測定する箇所に並列に入れるので、内部抵抗が小さいと電圧計自身に電流が流れて、測りたい電圧が下がってしまいます(負荷効果)。電子電圧計は入力に増幅器を置いて内部抵抗を非常に大きくし、この影響をほとんどなくしています。そのため、可動コイル形計器だけでは扱えない微小な電圧まで測れます。(2)は増幅器の役割を逆にとらえた記述です。

【クランプメータの原理】

クランプメータは電線を囲む鉄心で電流の磁束を集め、変流器の原理(交流)やホール素子(直流・交流)で電流を測ります。囲んだ電線の電流の合計(ベクトル和)に応じた値が出るので、行き・帰りの2本を囲むと合計0になり、負荷電流は測れません。逆にこの性質を利用して、往復の電線をまとめて囲み、本来0になるはずの電流のわずかな差から漏れ電流を測るクランプ形漏れ電流計があります。

【接地抵抗計と絶縁抵抗計】

絶縁抵抗計は直流の高い電圧をかけて、電線間や電線と大地の間の大きな抵抗(MΩ単位)を測ります。接地抵抗計は、測定する接地極のほかに補助接地極を打ち込み、交流の電流を流して接地極と大地の間の小さな抵抗(Ω単位)を測ります。測る抵抗の大きさも、かける電圧の種類も異なる別の計器です。

【出題のねらい】

(1)は「1本のみ」という正しい操作に誤った理由を組み合わせ、(4)(5)は2つの計器の用途を入れ替えた選択肢です。計器の名前と測る対象、原理を一組で覚えておくと、こうした入れ替えに気づけます。

この問題の根拠出典:令和6年度上期 第三種電気主任技術者試験 理論(一般財団法人 電気技術者試験センター)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和6年度上期 第三種電気主任技術者試験 理論(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。