電験三種
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

電験三種 令和5年度上期 法規 問13(a)|電気設備技術基準(電技解釈)

問題

電験三種 | 法規 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-29

人家が多く連なっている場所以外の場所であって,氷雪の多い地方のうち,海岸地その他の低温季に最大風圧を生じる地方に設置されている公称断面積60 mm²,仕上り外径15 mmの6 600 V屋外用ポリエチレン絶縁電線(6 600 V OE)を使用した高圧架空電線路がある。この電線路の電線の風圧荷重について「電気設備技術基準の解釈」に基づき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,電線に対する甲種風圧荷重は980 Pa,乙種風圧荷重の計算で用いる氷雪の厚さは6 mmとする。 (a) 低温季において電線1条,長さ1 m当たりに加わる風圧荷重の値[N]として,最も近いものを次の(1)〜(5)の中から選べ。

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正解は 3
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解説

氷雪の多い地方のうち「海岸地その他の低温季に最大風圧を生じる地方」で,低温季の電線の風圧荷重を求める問題(令和5年度上期 問13(a))。正答は(3)「14.7」です。

この地方の低温季は,甲種風圧荷重と乙種風圧荷重を両方計算し,大きい方を使います。甲種は980 Pa×外径0.015 m×1 m=14.7 N。乙種は甲種の半分の490 Paを,氷雪6 mmが周りに付いた外径15+6×2=27 mmに当てて490×0.027≒13.2 N。大きい方の14.7 Nが答えです。

【論点】低温季に適用する風圧荷重の種別と,甲種・乙種の計算(令和5年度上期 問13(a))

【① 適用する風圧荷重の種別】

電技解釈では,低温季の風圧荷重を地方によって次のように使い分ける。

・氷雪の多い地方以外の地方:丙種風圧荷重

・氷雪の多い地方のうち,海岸地その他の低温季に最大風圧を生じる地方:甲種風圧荷重又は乙種風圧荷重のいずれか大きいもの

・上記以外の氷雪の多い地方:乙種風圧荷重

また,人家が多く連なっている場所では低温季に丙種風圧荷重を適用できる緩和があるが,本問は「人家が多く連なっている場所以外」なので緩和はない。本問は2番目に当たり,甲種と乙種の大きい方を求める。

【② 甲種風圧荷重】

電線の垂直投影面積1 m²当たり980 Pa。外径15 mm=0.015 m,長さ1 mの投影面積は0.015 m²なので

980×0.015=14.7 N

【③ 乙種風圧荷重】

電線の周囲に厚さ6 mmの氷雪が付着した状態で,甲種の1/2の圧力(490 Pa)を加える。氷雪付着後の外径は15+6×2=27 mm=0.027 mなので

490×0.027=13.23 N

【④ 比較】

14.7 N>13.23 Nなので,低温季の風圧荷重は甲種の14.7 Nとなり,正答は(3)。

【誤りの選択肢】

(1)10.3は乙種で氷雪を片側6 mmしか足さなかった値(490×0.021),(2)13.2は乙種そのもの(大きい方を選んでいない),(4)20.6は外径21 mmに甲種の980 Paを掛けた値,(5)26.5は氷雪付着後の27 mmに甲種の980 Paを掛けた値である。

【核心論点】「氷雪の多い地方」でも,海岸地その他の低温季に最大風圧を生じる地方では,低温季に甲種・乙種の「いずれか大きいもの」を適用する。どちらが大きくなるかは電線の太さで決まる(令和5年度上期 問13(a))。正答は(3)です。

【甲種・乙種・丙種の関係】

甲種風圧荷重は,強風を想定した基準の風圧(本問の電線では980 Pa)である。乙種風圧荷重は,氷雪(本問では厚さ6 mm)が付着して太くなった電線に,甲種の1/2の風圧が加わる状態を想定する。丙種風圧荷重は,氷雪を考えずに甲種の1/2の風圧を加えるものである。海岸地などでは,冬に着雪と強い季節風の両方が起こり得るため,両方を計算して厳しい方をとる,というのが「いずれか大きいもの」の意味である。

【どちらが大きくなるかの境目((b)との関係)】

外径をd[mm]とすると,1 m当たりの荷重は

甲種:980×d×10⁻³[N]

乙種:490×(d+12)×10⁻³[N]

乙種>甲種となるのは 490(d+12)>980d,つまり d<12 mm のときである。d=12 mmで両者は等しくなる。本問の電線はd=15 mmなので甲種の方が大きく,14.7 Nとなった。(b)の「低温季に適用される風圧荷重が乙種風圧荷重となる電線の仕上り外径の最も大きいもの」はこの境目の12 mm(公式解答(2))であり,(a)と(b)は同じ比較を別の向きから問うている。細い電線ほど氷雪6 mmの付着で投影面積が大きく増えるため乙種が厳しくなり,太い電線では甲種が厳しくなる。

【数値の作り方に注意】

選択肢はすべて「980 Paか490 Paか」と「15 mm・21 mm・27 mmのどれか」の組合せで作られている。乙種では氷雪が電線の両側に付くので外径は6 mm×2=12 mm増える(21 mmは片側分しか足していない誤り)。また,乙種で使う圧力は甲種の1/2であり,太くした外径に980 Paを掛けた20.6 Nや26.5 Nは誤りである。「圧力」と「投影面積の幅」の組合せを一つずつ確認すれば,計算ミスによる選択肢を確実に除外できる。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和5年度上期 第三種電気主任技術者試験 法規(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。