行政書士の一問一答を、合格ナビの自作の論点別問題(6科目500問)で無料で解く方法。5肢択一式の問題を記述ごとに○×で読む手順、科目別の着目点、条文つきの引っかけ5型を自作の例で示します。
結論:行政書士試験の択一式は、5つの選択肢から1つを選ぶ5肢択一式で、一問一答という出題形式はありません。一問一答は「選択肢の記述を、1つずつ○×で読む練習」として使えます。合格ナビには、自作の論点別問題が6科目500問(行政法160・民法118・憲法70・商法・会社法70・基礎知識48・基礎法学34)あり、登録なしで無料で解けます。
行政書士の一問一答を、合格ナビの問題でどう使えばよいかをまとめます。5肢択一を○×に分けて読む手順、科目別の着目点、○×で間違えやすい5つの型(条文つきの自作の例)を扱います。公開されている過去の試験問題の入手先と使い方は行政書士の過去の試験問題の記事に、独学の進め方は行政書士の独学の記事に分けています。
令和8年度の行政書士試験の科目と合格基準:試験日は令和8年11月8日(日)午後1時から午後4時まで。法令等は46題(択一式と記述式)、基礎知識は14題(択一式)。法令は令和8年4月1日現在施行されているものが対象。合格基準は、法令等が満点の50パーセント以上、基礎知識が満点の40パーセント以上、試験全体が満点の60パーセント以上(難易度により補正的措置を加えることがある)。最終確認日:2026-10-28。出典:行政書士試験研究センター 令和8年度行政書士試験のご案内。
令和7年度の行政書士試験の配点:法令等は択一式(5肢択一式)40問160点・多肢選択式3問24点・記述式3問60点の計46問244点、基礎知識は5肢択一式14問56点、合計60問300点。5肢択一式は1問4点。令和8年度のご案内のページには、科目ごとの配点の数字の記載がありません(2026-10-28時点)。最終確認日:2026-10-28。出典:行政書士試験研究センター 令和7年度行政書士試験合否判定基準。
一問一答・5肢択一・本試験の違い
| 一問一答(○×) | 5肢択一(本試験の択一式)・合格ナビの問題(ア〜オから1つ) | |
|---|---|---|
| 1問で答えること | 1つの記述の正誤 | 5つの選択肢から、問いに合う1つを選ぶ(合格ナビの問題は、ア〜オの5つの記述から選ぶ) |
| 鍛えられること | 記述ごとの正誤の判断 | 5つを見比べて絞る力 |
| 弱点になりやすい点 | 他の記述と比べる練習ができない | 1問に5つの論点が入り、どこで間違えたか分かりにくい |
令和7年度の配点表では、5肢択一式は法令等の40問と基礎知識の14問で、合計54問です。令和7年度の問題冊子では、1問で4〜5個の記述を読む問題が中心で、ア〜オ(またはア〜エ)の組合せを選ぶ問題や、空欄に入る語句を選ぶ問題も含まれています。記述ごとに○×で読めるようになると、選択肢の判断を1つずつ固められます。
一方、法令等には記述式が3問(60点)あり、40字程度の文章を自分で書く形式です。○×の練習では書く力は付かないため、記述式は別に練習します(対策は行政書士の記述式の記事にあります)。
合格ナビで一問一答のように解く手順
問題ページには、次の機能があります(本番の問題ページで2026-10-28に確認)。
- ア〜オの5つの記述から、キーボードの1〜5またはタップで選べます。タップするとすぐに答え合わせができ、「答えだけ見る」も選べます
- 答え合わせのあとに、「自信あり」「たまたま」「わからなかった」の3つから自信の度合いを選べます。記録は、登録なしで、その端末に保存されます
- 解説は初級・標準・上級の3段階です。問題ページに、「法令の確認日」が表示されます
一問一答のように使うなら、次の手順がおすすめです(当サイトの提案で、決まった正解はありません)。
- ①問いが「正しいもの」を選ぶのか「誤っているもの」を選ぶのかに、先に印を付ける
- ②答えを選ぶ前に、ア〜オを1つずつ「○(正しい)」「×(誤り)」「?」に分ける
- ③答えを選んで答え合わせをし、自分の○×と解説の正誤を比べる
- ④ずれた記述は、解説と根拠条文で、どの語句で判断が分かれたかを確認する
- ⑤「?」にした記述と、「たまたま」を選んだ問題は、日を置いてもう一度解く
問いが「誤っているもの」を選ぶ形式のときは、正解は誤った記述になります。判断が合っていても、問い方を取り違えると答えが逆になります。
科目別の使い方
合格ナビの行政書士の問題の数です(2026-10-28 集計。自作の論点別問題の数で、本試験の科目別の出題数ではありません)。
| 科目 | 問題数 | ○×で読むときの着目点 |
|---|---|---|
| 憲法 | 70問 | 条文の問題は「誰が・どの多数で」、判例の問題は「結論と理由」を分けて読む |
| 行政法 | 160問 | 「誰が・いつまでに・何をするか」。期間の起算点と、手続の段階を確認する |
| 民法 | 118問 | 登場人物(A・B・C)の関係を図にしてから、記述ごとに考える |
| 商法・会社法 | 70問 | 機関ごとに、決議の要件や権限を表にしてから読む |
| 基礎知識 | 48問 | 一般知識、行政書士法等、情報通信・個人情報保護は○×向き。文章理解は別の練習が要る |
| 基礎法学 | 34問 | 用語の定義と分類を、記述ごとに確認する |
憲法:多数の基準と、誰が行うかを条文で確かめる
条文の数字と主体が、そのまま○×になります。まず1つの条文を決めて、ア〜オを読みます。
行政法:期間・当事者・手続の段階
行政手続法・行政不服審査法・行政事件訴訟法・国家賠償法・地方自治法は、同じ「処分」を扱っても、誰が・いつまでに何をするかが法律ごとに違います。1つの記述ごとに、どの法律の話かを先に決めます。
民法:現行法の期間と、当事者間か第三者かを区別する
期間は、令和2年4月1日施行の民法改正後の規定で確認します。事例の問題は、登場人物を図にしてから、記述ごとに○×を考えます。
商法・会社法:機関ごとの決議と権限
株主総会、取締役、取締役会、監査役など、機関ごとに「何を決めるか」「どの多数で決めるか」を表にしてから読みます。たとえば株主総会の普通決議の要件は、会社法309条1項に「定款に別段の定めがある場合を除き」と書かれており、定款で別に定められる点を含めて確認します。
基礎知識:○×向きの分野と、そうでない分野
基礎知識(14問)は、一般知識、行政書士法等の諸法令、情報通信・個人情報保護、文章理解から出題されます(令和8年度のご案内)。個人情報保護法などは条文の○×で固められます。文章理解は、記述の○×では練習しにくいため、読み方の手順を行政書士の文章理解の記事で扱っています。
○×の引っかけ5つ(自作の例と条文)
次の記述は、当サイトが条文から作った例です(本試験の問題ではありません)。○×の列が×の記述は、わざと誤りにした文です。正しい内容は「根拠」の列と下の説明にあります。条文は e-Gov 法令検索で確認(2026-10-28 時点の現行条文、令和8年4月1日時点の条文との同一を確認):行政不服審査法・日本国憲法・民法・行政手続法。
| 記述(自作の例) | ○× | 根拠 | 引っかけの型 |
|---|---|---|---|
| 処分についての審査請求(再調査の請求をしていない場合)は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月を経過したときは、正当な理由がある場合を除き、することができない | ○ | 行政不服審査法18条1項 | — |
| 同じ場面で、処分があった日の翌日から起算して3か月を経過したときは、正当な理由がある場合を除き、審査請求をすることができない | × | 同項(「知った日」から起算) | 起算点のすり替え |
| 衆議院で可決し、参議院でこれと異なった議決をした法律案は、衆議院で出席議員の3分の2以上の多数で再び可決したときは、法律となる | ○ | 憲法59条2項 | — |
| 憲法改正の発議には、各議院の出席議員の3分の2以上の賛成が必要である | × | 憲法96条1項(「総議員」の3分の2以上) | 割合の分母のすり替え |
| 債権(人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権を除く)は、債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間行使しないとき、かつ、権利を行使することができる時から10年間行使しないときでなければ、時効によって消滅しない | × | 民法166条1項(1号と2号のいずれかに当たれば消滅) | 「又は」と「かつ」の取り違え |
| 行政庁は、不利益処分をする場合には、いかなる場合も、その名あて人に対し、同時に、当該不利益処分の理由を示さなければならない | × | 行政手続法14条1項ただし書(差し迫った必要がある場合は、この限りでない) | 例外を許さない言い方 |
| 内閣総理大臣は、国会議員の中から内閣の議決で指名する | × | 憲法67条1項(国会の議決) | 主語の入れ替え |
各型の読み方は次のとおりです。
- 起算点:行政不服審査法18条1項は、3か月(再調査の請求をした場合は決定を知った日から1か月)を「知った日の翌日から起算」と定めます。同条2項は、これとは別に、処分があった日の翌日から起算して1年を経過したときも審査請求ができないと定めています。期間の数字だけでなく、何の日から数えるかを確認します
- 割合の分母:憲法59条2項は衆議院の「出席議員」の3分の2以上、96条1項は各議院の「総議員」の3分の2以上です。同じ「3分の2」でも、分母が条文ごとに違います
- 「又は」と「かつ」:民法166条1項は、1号(知った時から5年)と2号(行使できる時から10年)のどちらかに当たれば時効で消滅すると定めています。なお、人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権は、167条により2号の10年が20年になります
- 例外を許さない言い方:「いかなる場合も」「常に」「一切」といった言い方は、ただし書や例外があるかを確認します。行政手続法14条1項は、理由を示さないで処分をすべき差し迫った必要がある場合を除いています(その場合も、同条2項で原則として処分後相当の期間内に理由を示します)
- 主語の入れ替え:憲法67条1項は、内閣総理大臣を「国会の議決で」指名すると定めています。誰が行うのか(国会か、内閣か、天皇か)を確認します
同じ型は、次の問題でも確認できます。
一問一答から本試験の形式へ移る
本試験は、令和8年11月8日(日)の午後1時から午後4時までの3時間で、60問(法令等46題・基礎知識14題)です(令和8年度のご案内)。60問を180分で解くと、1問あたりの平均は3分です(当サイトが計算した数字で、記述式のように時間のかかる問題と、短時間で解ける問題が混ざります)。
○×で記述ごとの正誤を固めたら、次は5つを見比べて答えを絞る練習に移ります。行政書士の過去の試験問題は、センターのホームページで公開されています。公開されている問題の入手先と使い方は行政書士の過去の試験問題の記事にまとめています。センターは、行政書士試験問題をSNSに投稿する等、インターネット上に掲載することを控えるよう求めているため、当サイトの記事には本試験の問題文を載せていません。
基礎知識の足切り(令和7年度の基準は24点以上、1問4点で6問以上)は、一問一答の対象にしやすい分野で固められます。分野ごとの考え方は行政書士の基礎知識の記事にあります。
まとめ
- 行政書士試験の択一式は、5つの選択肢から1つを選ぶ5肢択一式。令和7年度の配点表では、法令等40問と基礎知識14問の計54問で、1問4点
- 一問一答は、選択肢の記述を1つずつ○×で読む練習として使える。合格ナビの問題は、6科目500問の自作の論点別問題で、登録なしで解ける
- 手順は、問い方に印を付ける→ア〜オを○×に分ける→答える→解説と条文で、ずれた記述を確認する→日を置いて解き直す
- ○×の引っかけは、起算点・割合の分母・「又は」と「かつ」・例外を許さない言い方・主語の入れ替えの5つ。どれも条文の文言で確認できる
- 記述式(法令等3問・60点)は、○×では練習できない。別に書く練習をする
本サイトは行政書士試験研究センターとは関係ありません。掲載している問題は、過去の出題論点をもとに合格ナビが作成した論点別問題で、公式の試験問題ではありません。この記事は試験対策のための一般的な説明であり、個別の法律相談ではありません。
参照した一次ソース
- 行政書士試験研究センター 令和8年度行政書士試験のご案内(試験日、試験科目、出題数、合格基準)
- 行政書士試験研究センター 令和7年度行政書士試験合否判定基準(配点、出題形式)
- e-Gov法令検索 行政不服審査法(第18条)
- e-Gov法令検索 日本国憲法(第59条・第67条・第96条)
- e-Gov法令検索 民法(第166条・第167条)
- e-Gov法令検索 行政手続法(第14条)
- e-Gov法令検索 会社法(第309条第1項)
よくある質問
Q行政書士試験に、一問一答の形式はありますか?
本試験の択一式は、5つの選択肢から1つを選ぶ5肢択一式です。令和7年度の問題冊子では、1〜5の記述から選ぶ問題が多く、ア〜オ(またはア〜エ)の記述の組合せや、空欄に入る語句の組合せを選ぶ問題もあります。令和7年度の配点表では、法令等の択一式40問と基礎知識14問がこの形式で、1問4点です。法令等にはこのほか多肢選択式3問と記述式3問があります。一問一答という形式はないため、各選択肢の記述を1つずつ「正しいか・誤りか」で読む練習として使います。
Q合格ナビの問題は、一問一答のように解けますか?
合格ナビの問題は、ほとんどがア〜オの5つの記述から1つを選ぶ形式です(一部に、記述の組合せを選ぶ問題があります)。記述ごとに○×だけを答える専用の画面は用意していません。答える前に、5つの記述を自分で○×に分けてから選び、答え合わせで解説と根拠条文を見る使い方になります。登録なしで、1問目から解けます。
Q一問一答だけで行政書士に合格できますか?
公式資料に、学習方法ごとの合格率を示した数字はないため、断定できません。確かなのは、合格に法令等・基礎知識それぞれの基準があること(令和7年度は法令等122点以上・基礎知識24点以上・全体180点以上)と、法令等に記述式3問(60点)があることです。記述式は一問一答では練習できないため、別に書く練習が要ります。
Q○×の問題で、間違えやすい記述の型はありますか?
本記事では、起算点のすり替え、割合の分母(総議員か出席議員か)のすり替え、「又は」と「かつ」の取り違え、例外を許さない言い方、主語の入れ替えの5つを、条文つきの自作の例で取り上げています。いずれも条文の文言で確認できる型で、本試験の傾向を示すものではありません。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月28日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

