問題
次の記述のうち,介護福祉職がアドボカシー(advocacy)の視点から行う対応として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」問題1
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは4「希望を言い出しにくい利用者の意思をくみ取り、その実現に向けて働きかける」です。
「アドボカシー」は日本語で「権利擁護」や「代弁」と訳されます。自分の気持ちをうまく言葉にできない利用者さんの「本当はこうしたい」という気持ちを汲み取って、それが実現するように代わりに動いてあげることがアドボカシーの中心的な考え方です。
たとえるなら、自分の意見を言うのが苦手な友達の気持ちを察して、その子の代わりに「こうしたいんじゃない?」と周りに伝えてあげるイメージです。
👉 覚え方:アドボカシー=「言えない気持ちの代弁者になる」こと。
ほかの選択肢:1 説明と同意(インフォームドコンセント)の話/2 多職種連携の話/3 個別性を尊重したレクの話/5 情報アクセスの配慮(合理的配慮に近い話)。いずれもアドボカシーの核心(意思の代弁)とは異なる。
なぜこれが正解か
正解は4。アドボカシー(advocacy)とは、自らの権利や意思を表明しにくい立場にある人の思いをくみ取り、その実現に向けて代弁・支援する権利擁護の考え方である。希望を言い出しにくい利用者の意思を汲み取り実現に向けて働きかける対応は、この考え方に最も合致する。
各選択肢の解説
- 1 十分な説明と同意を得る対応は、インフォームドコンセントの考え方に近く、アドボカシーそのものではない。
- 2 他職種への助言依頼は多職種連携(チームアプローチ)の話であり、権利擁護の視点とは別の文脈。
- 3 個人の趣味を生かしたレクリエーションは個別性の尊重ではあるが、意思表明の代弁というアドボカシーの核心とは異なる。
- 5 情報アクセスへの配慮は合理的配慮に近い概念であり、アドボカシーと関連はするが直接の定義ではない。
覚え方・ひっかけ注意
アドボカシー関連の設問では、「一見利用者のためになりそうな対応」が並ぶ中から「意思表明が困難な人の思いの代弁」という核心的要素を含む選択肢を選ぶのがコツ。
用語整理
アドボカシーには、本人が自ら権利を主張する「セルフアドボカシー」と、第三者が代弁する「代弁型アドボカシー」がある。本問は後者の考え方に近い。
理論的背景
アドボカシー(advocacy)は、日本語では権利擁護や代弁と訳される。自分の意思や権利を主張しにくい人(高齢者、障害のある人、子ども、判断能力が不十分な人など)に代わって、その思いや権利を代弁し、実現に向けて働きかける活動を指す。分類としては、本人自らが声を上げるセルフアドボカシー、家族や支援者が本人のために行うケース(個別)アドボカシー、同じ立場の仲間が互いに支え合うピア・アドボカシー、制度や社会の仕組みを変えるよう働きかけるシステム(制度)アドボカシーなどに整理される。
選択肢の掘り下げ
「十分な説明をして同意を得る」は、インフォームドコンセント(説明と同意)で、利用者の自己決定を支える基本ではあるが、本人が意思を言い出せない状況を代弁する働きではない。「他職種に専門的な助言を求める」は、多職種連携(チームアプローチ)の場面である。「趣味を生かしたレクリエーション」は、個別性を尊重するケアの実践にあたる。「視覚障害者が必要とする情報を利用しやすくする」は、障害者差別解消法の合理的配慮、あるいは情報保障の考え方に近い。いずれも大切な支援だが、「声を上げにくい人の意思をくみ取り、実現のために働きかける」という代弁の性格をもつのは4だけである。
試験での位置づけと関連論点
判断能力が不十分な人の権利擁護の仕組みとして、成年後見制度(法定後見の補助・保佐・後見、任意後見)と、日常生活自立支援事業(社会福祉協議会が実施。福祉サービスの利用援助や日常的な金銭管理の支援)がある。高齢者虐待の防止も、権利擁護の重要な課題である。
現場での判断の根拠
利用者が遠慮して希望を言えない場合、本人の言葉だけでなく表情や行動、生活歴も手がかりに思いを探る。代弁するときは、自分の価値観で決めつけず、本人に確かめ、本人の意向を関係者へ伝える。そのうえで、家族、ケアマネジャー、相談機関と連携して実現を図る。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」の問題1です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

