介護福祉士

介護福祉士 第37回 問題9社会の理解

問題

介護福祉士 | 第37回(令和6年度) | 令和7年1月26日(日)実施・社会の理解

Aさん(48 歳,会社員)は,うつ症状から体調不良が続き,仕事を休むことが増えたため,自主的に退職した。その後,体調は回復したが,再就職先がなかなか見つからなかった。しばらく貯金で生活していたが,数か月後,生活を営むことができなくなってしまった。頼れる親族はなく,生活保護を受給することにした。 この事例において,日本国憲法に基づいてAさんに保障された権利として,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」問題9

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 5
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

答えは5「生存権」です。

Aさんが最終的に受給することになった生活保護は、日本国憲法第25条が定める「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」=生存権を具体化した制度です。

たとえるなら、「誰もが人間らしい最低限の暮らしができるように」という憲法の約束を、実際の制度として形にしたのが生活保護です。

👉 覚え方:生活保護の土台にあるのは「生存権」(憲法25条)。

ほかの選択肢:1 団体交渉権は労働組合が使用者と交渉する権利/2 平等権は差別されない権利/3 財産権は自分の財産を持つ権利/4 思想の自由は内心の自由(精神的自由権)。いずれも本事例の生活保護の直接的な根拠ではない。

なぜこれが正解か

正解は5。生活保護制度は、日本国憲法第25条が保障する生存権(「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」)を具体化した制度であり、生活に困窮したAさんに保障される権利として最も適切なのは生存権である。

各選択肢の解説

  • 1 団体交渉権は労働三権の一つで、労働者が使用者と労働条件について交渉する権利であり、本事例の生活困窮への対応とは直接関係しない。
  • 2 平等権は法の下の平等(憲法14条)に関わる権利であり、生活保護制度の直接の根拠ではない。
  • 3 財産権(憲法29条)は自己の財産を保有・処分する権利であり、生活保護の根拠とは異なる。
  • 4 思想の自由(憲法19条)は精神的自由権の一つであり、本事例の生存に関わる権利とは異なる。

覚え方・ひっかけ注意

「生活に困窮→生活保護」という事例では、日本国憲法の各種基本的人権の中から「生存権(25条)」を選ぶのが定石。他の基本的人権(自由権・平等権等)と条文番号・内容をセットで整理しておくと迷わない。

理論的背景

生存権は憲法25条1項「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」に規定される社会権の中核であり、同条2項では国の社会福祉・社会保障・公衆衛生の向上及び増進に努める義務が定められている。生活保護法第1条は、この生存権の理念に基づき、国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ必要な保護を行い、最低限度の生活を保障するとともに自立を助長することを目的とする、と規定している。

試験での位置づけ

生存権と生活保護制度の関係は、社会の理解領域における生活保護制度の学習の出発点として必ず押さえておくべき基礎。あわせて生活保護の4原理(国家責任の原理・無差別平等の原理・最低生活保障の原理・保護の補足性の原理)と4原則(申請保護・基準及び程度・必要即応・世帯単位)を体系的に理解しておくと、関連する出題に幅広く対応できる。

選択肢の発展補足

生存権をめぐっては、朝日訴訟(生活保護基準の合憲性が争われた著名な判例)が重要な歴史的事例として知られる。最高裁は、生存権の具体化は立法府・行政府の広い裁量に委ねられるとしつつ、生活保護基準が著しく低い場合は違法となりうるとの考え方を示した。

上位資格・発展

社会保障法・憲法の観点から、生存権の法的性格(プログラム規定説・抽象的権利説・具体的権利説)は社会福祉士試験でも発展的に問われる論点。生活保護制度の運用実務(保護の申請から決定までの流れ)は、社会福祉主事や福祉事務所職員を目指す際にさらに深く学ぶ分野となる。

この問題の根拠
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」の問題9です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

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