問題
Cさん(60 歳,男性)は,休日に自宅で趣味の家庭菜園の作業中に脳出血(cerebral hemorrhage)を起こして救急搬送された。特に麻痺はなく,その後,リハビリテーション病院に転院した。現在は,高次脳機能障害(higher brain dysfunction)の治療とリハビリテーションに専念している。 医療費を支払うときにCさんが利用する制度として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」問題18
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは4「医療保険制度」です。
Cさんは休日に自宅で作業中に脳出血を起こして救急搬送されました。仕事中や通勤中のケガではないため労災保険は使えず、この場合は通常の医療保険制度で医療費を支払います。
たとえるなら、プライベートの時間に体調を崩したときは、普段使っている健康保険(医療保険)でお医者さんにかかる、というイメージです。
👉 覚え方:仕事中・通勤中のケガ=労災、それ以外の私的な病気やケガ=医療保険。
ほかの選択肢:1 介護保険は要介護認定を受けた後の介護サービス費用が対象で今回の医療費とは別/2 労働者災害補償保険は仕事中・通勤中の災害が対象で今回は休日の私的な活動中/3 雇用保険は失業給付等が対象で医療費とは無関係/5 年金制度は老後や障害の際の所得保障で医療費の支払いとは別。
なぜこれが正解か
正解は4。Cさんは休日に自宅で趣味の家庭菜園中に脳出血を発症しており、業務上・通勤途上の災害には該当しないため、労働者災害補償保険(労災保険)の対象とはならない。この場合、医療費の支払いには通常の医療保険制度(健康保険・国民健康保険等)が適用される。
各選択肢の解説
- 1 介護保険制度は要介護・要支援認定を受けた後の介護サービス費用に関する制度であり、脳出血発症時の急性期医療費とは直接関係しない(将来的に要介護認定を受けた場合は別途関わりうる)。
- 2 労働者災害補償保険制度は業務上・通勤途上の傷病を対象とする制度であり、休日の私的な活動中に生じた本事例には適用されない。
- 3 雇用保険制度は失業時の給付等を扱う制度であり、医療費の支払いとは無関係。
- 5 年金制度は老齢・障害・遺族に対する所得保障の制度であり、医療費の支払いとは異なる制度。
覚え方・ひっかけ注意
「いつ・どこで」傷病が発生したかが労災か医療保険かを判断する鍵。「休日・自宅・私的な活動」というキーワードから労災に該当しないことを見抜き、消去法で医療保険制度を選ぶ。
理論的背景
日本の社会保険制度は、業務災害・通勤災害を対象とする労働者災害補償保険(労災保険)と、それ以外の私傷病を対象とする医療保険(健康保険・国民健康保険・後期高齢者医療制度等)に大別される。労災保険の適用を受けるには「業務遂行性」(労働契約に基づき事業主の支配下にあること)と「業務起因性」(業務に内在する危険が現実化したものであること)の2要件を満たす必要があり、休日の私的な活動中の発症はこれに該当しない。
試験での位置づけ
労災保険と医療保険の適用区分は社会の理解領域で頻出のテーマ。「業務中・通勤中か、それ以外か」という切り分けを軸に、様々な場面設定(休日の趣味活動、通勤経路の逸脱等)に応じた判断力を養っておくことが重要。
選択肢の発展補足
本事例のように高次脳機能障害が残存した場合、症状固定後は障害年金(年金制度)や精神障害者保健福祉手帳、場合によっては介護保険・障害者総合支援法によるリハビリ・生活支援サービスへとつながっていく。急性期は医療保険、その後の生活支援は複数制度が連携する流れを理解しておくと事例問題全般に強くなる。
保険の振り分けの考え方
労災保険は労働者災害補償保険法に基づき、業務災害と通勤災害に給付する。それ以外の病気やけがは、被用者保険や国民健康保険などの医療保険で給付される。仕事が原因でも、脳出血のような病気は、過重な業務による発症かどうかを個別に判断して労災と認められる場合がある(脳・心臓疾患の認定基準)。本問は「休日」「自宅」「趣味」と明記され、業務との関連がないため、医療保険と判断できる。
60歳のCさんは、会社員なら健康保険、そうでなければ国民健康保険の被保険者で、窓口負担は原則3割である。医療費が高額になった場合は高額療養費制度で自己負担が抑えられ、会社員が働けない間は健康保険から傷病手当金が受けられる場合がある。
介護保険についても、40〜64歳で脳血管疾患は特定疾病にあたり、要介護認定を受ければサービスを利用できるが、病院での治療・リハビリの医療費は医療保険の担当である。
上位資格・発展
高次脳機能障害は「見えない障害」として社会的な理解が遅れがちな障害であり、高次脳機能障害支援普及事業(都道府県における支援拠点機関の整備)等の施策も社会福祉士試験でより詳しく問われることがある。
- 労働者災害補償保険法e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」の問題18です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

