問題
次の記述のうち,回想法として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」問題46
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは4「昔の写真や音楽を活用して,記憶を活性化する」です。
回想法とは、昔の写真や思い出の音楽などを使いながら、過去の出来事を思い出して語り合うことで、心を落ち着けたり、脳を活性化させたりする技法です。
たとえるなら、アルバムを開いて「この写真の時は楽しかったね」と昔話に花を咲かせることで、心が元気になるイメージです。
👉 覚え方:回想法=昔の写真・音楽で記憶を呼び起こし語り合う技法。
ほかの選択肢:1肩や背中に優しく触れるのはタッチケア(ユマニチュード等)の説明/2共感を通して現実を受け入れるのはバリデーションの考え方に近い説明/3見当識を高めるために時間や場所を説明するのはリアリティ・オリエンテーションの説明/5共同作業を通して仲間をつくるのは作業療法・グループ活動の説明。
なぜこれが正解か
正解は4。回想法(レミニセンス・セラピー)は、昔の写真、思い出の品、音楽等を手がかりに、過去の出来事や体験を語り合うことで、記憶の想起を促し、精神的な安定や生きがい感の向上を図る心理社会的なアプローチである。
各選択肢の解説
- 1 肩や背中に優しく触れる関わりは、タッチケアやユマニチュード(触れることを重視するケア技法)に近い説明であり、回想法の説明ではない。
- 2 共感を通して本人が体験している現実を受け入れるという説明は、バリデーション(ナオミ・フェイルが提唱した技法)の考え方に近い。
- 3 見当識を高めるために時間・場所・現在の状況を説明する対応は、リアリティ・オリエンテーション(現実見当識訓練、第38回 問89)の説明である。
- 5 残存能力を活用し共同作業を通じて仲間をつくる取り組みは、作業療法やグループワーク的な活動の説明であり、回想法特有の特徴とは異なる。
覚え方・ひっかけ注意
認知症ケアの主要技法(回想法、バリデーション、リアリティ・オリエンテーション、ユマニチュード、タッチケア)は、それぞれの中心となる手段・目的(回想法=過去の記憶、バリデーション=現実の受容と共感、リアリティ・オリエンテーション=現在の見当識、ユマニチュード=見る・話す・触れる・立つ)で明確に区別して覚える。
理論的背景
回想法は、アメリカの精神科医ロバート・バトラー(第36回 問34のエイジズム概念の提唱者でもある)が1960年代に提唱した心理療法的アプローチで、高齢者が人生を振り返り、過去の体験を意味づけ直すこと(ライフレビュー)が心理的な統合(エリクソンの発達課題「統合 対 絶望」)に資するという理論的背景を持つ。認知症ケアにおいては、比較的保たれやすい遠隔記憶(昔の記憶)を活用することで、認知機能の活性化、情緒の安定、コミュニケーションの促進、自己肯定感の回復といった効果が期待され、個人セッションだけでなくグループでの回想法も広く実践されている。
試験での位置づけ
認知症ケアの主要な非薬物的アプローチ(回想法、バリデーション、リアリティ・オリエンテーション、音楽療法、ユマニチュード等)は認知症の理解領域の最頻出テーマ。それぞれの技法の名称・提唱者・特徴的な手段を対応させて覚えることが、本問のような選択肢の判別問題への対策になる。
選択肢の発展補足
回想法には、個人の人生を体系的に振り返る「ライフレビュー」(第38回 問89の選択肢にも登場)という、より構造化された発展形もある。回想法は認知症の人だけでなく、高齢者一般の心理的健康の向上、うつ予防等を目的として、地域の高齢者サロン等でも広く実践されている。
上位資格・発展
臨床心理学・老年心理学の分野では、回想法の効果研究(うつ症状の軽減、QOLの向上等のエビデンス)や、ライフレビューセラピー(より構造化された人生の再評価プロセス)の技法がより専門的に扱われる。介護福祉士としては、日常のコミュニケーションの中で自然に昔の話題を取り入れる工夫(回想法的な関わり)を実践することが有用である。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」の問題46です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

