介護福祉士

介護福祉士 第37回 問題50障害の理解

問題

介護福祉士 | 第37回(令和6年度) | 令和7年1月26日(日)実施・障害の理解

次の記述のうち,障害者のエンパワメントに関するものとして,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」問題50

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 3
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

答えは3「障害のある人が自らの能力や長所に気づき,課題に対応する」です。

エンパワメントとは、その人自身が本来持っている力や強みに気づき、それを活かして自分自身の課題に向き合っていけるように支援するという考え方です。

たとえるなら、周りが代わりにやってあげるのではなく、「あなたにはこんな力がある」と気づかせて、本人が主体的に動けるように後押しするイメージです。

👉 覚え方:エンパワメント=本人の力・強みに気づき、主体的に課題に向き合う。

ほかの選択肢:1障害のある人とない人が同等に生活する社会を目指すのはノーマライゼーションの理念に近い/2専門職主導・受動的な支援はエンパワメントとは正反対の考え方/4主体性・人権が守られないことに耐えるのはエンパワメントの否定そのもの/5医学的リハビリテーションを受けることのみでは、心理・社会的な力の獲得というエンパワメントの本質を捉えきれていない。

なぜこれが正解か

正解は3。エンパワメントとは、障害のある人(当事者)が、社会的な抑圧や無力化された状態から脱し、自らの能力・長所・潜在的な力に気づき、主体的に自分自身の生活課題に対応していく力を獲得していくプロセスを支援する考え方である。

各選択肢の解説

  • 1 障害のある人とない人が同等に生活し活動する社会を目指すという説明は、ノーマライゼーションの理念に近く、エンパワメントそのものの定義とは異なる(両者は関連するが焦点が異なる)。
  • 2 専門職が主導し、障害がある人が受動的に支援を受けるという構図は、エンパワメントが目指す「本人主体・自己決定」の理念とは正反対の、パターナリズム的な支援のあり方である。
  • 4 主体性や人権が守られない状況に耐えることは、エンパワメントが克服しようとする抑圧された状態そのものであり、エンパワメントの説明としては不適切。
  • 5 医学的リハビリテーションを受けることのみに焦点を当てた説明は、身体機能の回復という医学モデル的な視点に偏っており、心理的・社会的な力の獲得を含むエンパワメントの広い概念を十分に捉えていない。

覚え方・ひっかけ注意

エンパワメントのキーワードは「本人の力・強みへの気づき」「主体性」「自己決定」。専門職主導・受動的・医学モデル偏重といった要素を含む選択肢は、いずれもエンパワメントの理念とは異なる方向性である点を見抜く。

理論的背景

エンパワメントの概念は、1960〜70年代のアメリカの公民権運動や自立生活運動(IL運動)を背景に、社会福祉・保健医療分野に広がった。ソロモンによる黒人のエンパワメント論を端緒に、障害者福祉、女性福祉、高齢者福祉等、様々な抑圧された立場にある人々への支援理念として発展してきた。エンパワメントアプローチにおいては、専門職の役割は「本人に代わって問題を解決すること」ではなく、「本人が自らの力に気づき、主体的に問題解決に取り組めるよう伴走・支援すること」とされ、この視点は従来の医学モデル(欠陥・障害を治療対象として捉える)から社会モデル・生活モデル(本人の強み・環境との相互作用を重視する)への転換とも軌を一にする。

試験での位置づけ

エンパワメントの理念は障害の理解領域・介護過程領域を横断する重要テーマ。ストレングス視点(本人の強み・資源に着目する視点)とセットで理解しておくと、介護過程のアセスメント・目標設定における「できないこと」ではなく「できること・強み」に着目する視点にも応用できる。

選択肢の発展補足

エンパワメントを支える具体的な実践としては、当事者団体・セルフヘルプグループへの参加支援(第36回 問7)、ピアサポート(同じ経験を持つ当事者による支援)、意思決定支援(第37回 問45)等が挙げられる。これらはいずれも、専門職が一方的に支援するのではなく、当事者自身の主体性・力を尊重する共通の理念を持つ。

上位資格・発展

社会福祉士試験では、エンパワメントアプローチの理論的系譜(ソロモンのエンパワメント理論、ストレングスモデル)や、具体的な援助技術(当事者の自己効力感を高める関わり方)がより体系的に扱われる。介護福祉士としては、日々のケアの中で「できることを見つけ、本人が主体的に取り組めるよう支援する」視点を常に意識することが実践的に重要である。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」問題50。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」の問題50です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

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