問題
次の記述のうち,成人に対する救急蘇生法での胸骨圧迫の方法として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」問題59
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは1「呼吸が確認できない場合は、すぐに圧迫を始める」です。
救急の場面では、迷っている時間が命に関わります。反応がなく、普段どおりの呼吸がない、または呼吸しているか分からないときは、様子を見ずにすぐ胸骨圧迫を始めるのが原則です。
たとえるなら、火事かもしれないと思ったら「様子を見る」より先に「とりあえず避難する」のと同じで、迷ったらすぐ動くのが救命の基本です。
👉 覚え方:「迷ったらすぐ圧迫」。押す場所は胸の真ん中、手のひらの付け根で、強く・速く。
ほかの選択肢:2 押すのは胸の真ん中(胸骨の下半分)/3 指先ではなく手のひらの付け根で押す/4 10cmは深すぎる(約5cm)/5 1分間に60回は遅すぎる(100〜120回)。
なぜこれが正解か
正解は1。JRC蘇生ガイドライン2020は、反応がなく、普段どおりの呼吸がない場合、またはその判断に迷う場合は、ただちに胸骨圧迫から心肺蘇生を始めるとしている。心停止の直後には、しゃくりあげるような死戦期呼吸が見られることがあり、これを「呼吸がある」と誤ると圧迫の開始が遅れる。判断に時間をかけないことが救命につながる。
各選択肢の解説
- 2 圧迫する部位は胸の真ん中、胸骨の下半分である。左側(心臓の位置のイメージ)ではない。
- 3 両手を重ね、手のひらの付け根(手掌基部)で押す。指先で押すと力が一点に集中せず、十分な深さが得られない。
- 4 深さは胸が約5cm沈むようにし、6cmを超えないようにする。10cmは深すぎ、骨折などの危険が増える。
- 5 テンポは1分間あたり100〜120回である。60回では遅すぎる。
覚え方・ひっかけ注意
「迷ったらすぐ圧迫」「胸の真ん中・手のひらの付け根」「約5cm(6cmを超えない)」「1分間100〜120回」をセットで覚える。数値は、出題当時の基準であるJRC蘇生ガイドライン2020に基づく。
救急蘇生法の考え方
救命の鍵は、心停止から胸骨圧迫が始まるまでの時間をできるだけ短くすることにある。そのため蘇生の手順では、呼吸の確認に時間をかけず、「普段どおりの呼吸がない」「判断に迷う」ときは、ただちに胸骨圧迫を始める。心停止直後には、しゃくりあげるような死戦期呼吸が見られることがあるが、これは正常な呼吸ではない。
1が正しい理由
呼吸が確認できない場合に、すぐ圧迫を始めるのが原則である。JRC蘇生ガイドライン2020は、普段どおりの呼吸がない、または判断に迷う場合には、有害事象を恐れることなくただちに胸骨圧迫を始めるよう示している。介護現場では、利用者が反応しない、呼吸がおかしいといった場面で、迷わず119番通報とAEDの手配、胸骨圧迫に移れることが重要である。
誤りの選択肢の論点
- 2 圧迫する場所は胸の真ん中(胸骨の下半分)で、左側ではない。
- 3 手の置き方は、手のひらの付け根を当てる。指先ではなく、肘を伸ばして体重をかけて垂直に押す。
- 4 圧迫が浅いと血液が十分に送れず、深すぎると肋骨骨折などの合併症が増える。ガイドラインは、十分な深さと上限の両方を示しており、10cmは明らかに深すぎる。
- 5 圧迫のテンポは、1分間に60回では遅すぎる。ガイドラインはこれよりかなり速いテンポを示している。
JRC蘇生ガイドライン2020の基準は、部位が胸骨の下半分、深さが約5cmで6cmを超えない、テンポが1分間あたり100〜120回で、圧迫の後は胸を元の位置まで戻し、中断を最小にする。
出題当時(第37回、2025年1月)の基準はこのJRC蘇生ガイドライン2020である。日本蘇生協議会はおよそ5年ごとにガイドラインを改訂しており、改訂版(JRC蘇生ガイドライン2025)のページも設けている。現場で用いる数値は、同協議会の最新の公式情報で確かめる。
介護福祉士の養成との関係
喀痰吸引等研修の基本研修では、演習として救急蘇生法を1回以上行うことが求められている(社会福祉士及び介護福祉士法施行規則別表第一)。急変時にAEDを使う、圧迫を交代する、中断を最小限にするといった実践的な流れも、あわせて整理しておきたい。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」の問題59です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
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