精神保健福祉士

精神保健福祉士 第27回 問題12|現代の精神保健の課題と支援

問題

精神保健福祉士 | 第27回(令和6年度) | 令和7年2月1日(土)・2日(日)実施・現代の精神保健の課題と支援

A精神科病院に長期入院していたBさん(64 歳)は,地域移行支援を受けた後,1 年前からC生活介護事業所を利用しながら地域のアパートで一人暮らしをしている。Bさんの食生活は整っており,血圧・血糖値・コレステロールや中性脂肪には問題がなかった。しかし近頃は,長年の運動不足から筋力が低下したことによって,短時間の歩行でも息切れをし,足が上がりにくくC事業所内の階段もすぐには上れない状態が目立ち始めた。そこでC事業所では,Bさんやほかの利用者の状況も鑑み,運動プログラムを取り入れ,Bさんにも参加してもらうよう促すことにした。 次のうち,Bさんの状態を表す症候群として,適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題12(現代の精神保健の課題と支援)

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 3
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 3

Bさんは、運動不足から筋力が落ち、短い距離で息切れし、階段も上りにくくなっています。このように、骨・関節・筋肉などの運動器の衰えによって歩く・立ち上がるといった移動の機能が低下した状態を「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」といいます。

血圧・血糖・脂質に問題がないので、メタボリックシンドロームではありません。長期入院を経て地域で暮らす人では、運動不足による身体機能の低下が課題になりやすく、事業所での運動プログラムは予防・改善の取り組みとして適切です。

正解は 3

Bさんの状態の手がかりは「筋力低下」「短時間の歩行で息切れ」「階段を上れない」です。これは運動器の衰えで移動機能が低下するロコモティブシンドロームに当たります。

  • 1 コルサコフ症候群:記憶障害・見当識障害・作話を特徴とし、アルコール多飲などによるビタミンB1欠乏が背景になることが多い状態です。Bさんに記憶の症状は書かれていません。
  • 2 メタボリック症候群:内臓脂肪型肥満に高血圧・高血糖・脂質異常が重なる状態です。Bさんはこれらに問題がないとされています。
  • 3 正しい。運動器の障害による移動機能の低下を表します。
  • 4 悪性症候群:抗精神病薬などの使用中に高熱、筋肉のこわばり、意識の変化などが急に現れる重い副作用です。慢性の筋力低下とは違います。
  • 5 ガンザー症候群:質問にわざと的外れな答えをするように見える「的外れ応答」を特徴とし、拘禁状況などで見られる状態です。

事例では、身体の検査値が正常であることと、移動の困難が中心であることの二点で選択肢を絞り込めます。

正解は 3

事例の読み方

Bさん(64歳)は長期入院の後に地域で暮らしており、食生活や血圧・血糖値・脂質は問題なしとされています。そのうえで「長年の運動不足から筋力が低下」「短時間の歩行でも息切れ」「足が上がりにくく階段をすぐに上れない」と書かれています。つまり代謝の異常ではなく、運動器の衰えによる移動機能の低下が問題です。

ロコモティブシンドローム

骨・関節・筋肉・神経などの運動器の障害によって、立つ・歩くといった移動の機能が低下した状態を指し、進むと介護が必要になる危険が高まるとされます。高齢期の課題として知られますが、Bさんのように長期入院で活動量の少ない生活が続いた人では、運動不足による身体機能の低下が起こり得るため、地域生活の支援の中で身体の健康にも目を向ける必要があります。事業所が運動プログラムを取り入れたのは、この状態の予防・改善のための対応として筋が通っています。

誤りの肢の掘り下げ

  • 2 メタボリック症候群との区別が最大の論点です。メタボは内臓脂肪の蓄積を土台に、血圧・血糖・脂質の異常が重なった状態で、心血管疾患の危険を高めます。事例はあえて「検査値に問題がない」と書いて、メタボを外させています。精神障害のある人では抗精神病薬の一部で体重増加や代謝への影響が問題になるため、メタボも重要な論点ですが、この事例には当たりません。
  • 1 コルサコフ症候群は、ウェルニッケ脳症に続いて起こることがある記憶の障害で、新しいことを覚えられない、作話がみられるといった特徴があります。
  • 4 悪性症候群は抗精神病薬の重い副作用で、高熱、筋強剛、意識障害、血液検査でのCK(クレアチンキナーゼ)上昇などを示し、急いで医療につなぐ必要がある状態です。慢性的な筋力低下とは経過がまったく違います。
  • 5 ガンザー症候群は、拘禁反応の一型として説明されることが多い状態で、簡単な質問に近いけれど的外れな答えを返すのが特徴です。

関連論点

精神障害のある人は一般人口に比べて身体疾患の管理が課題になりやすく、地域移行後の支援では、服薬や精神症状だけでなく、運動・栄養・健康診断の受診など身体の健康を支える視点が求められます。「症候群」の名前と中心症状を一対で覚えておくと、事例問題で素早く判断できます。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題12(現代の精神保健の課題と支援)。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題12(現代の精神保健の課題と支援)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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