精神保健福祉士

精神保健福祉士 第27回 問題17|現代の精神保健の課題と支援

問題

精神保健福祉士 | 第27回(令和6年度) | 令和7年2月1日(土)・2日(日)実施・現代の精神保健の課題と支援

A県精神保健福祉センターのB精神保健福祉士のところに,Cさんが相談に訪れた。兄を自死で亡くしたというCさんは,自分と同じように自死で家族を亡くした経験がある人々が集まる「分かち合いの会」を主催しており,行政機関として何らかの協力をしてほしいというものだった。B精神保健福祉士は上司と相談した結果,センターの会議室の提供と広報への協力をするとともに,「分かち合いの会」に業務として定期的にオブザーバーで参加することとなった。 次のうち,この自殺対策活動を表す言葉として,適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題17(現代の精神保健の課題と支援)

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 5
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 5

自殺が起きた後に、遺された家族や周囲の人へ行う支援を「ポストベンション(事後対応)」といいます。自死で家族を亡くした人どうしが体験を語り合う「分かち合いの会」を、精神保健福祉センターが会場の提供や広報で支え、職員がオブザーバーとして参加するのは、遺族支援としてのポストベンションに当たります。

自殺対策は、事前の予防(プリベンション)、危機への介入(インターベンション)、事後の対応(ポストベンション)の三段階で整理されます。

正解は 5

自殺対策の三段階は、プリベンション(事前予防)、インターベンション(危機介入)、ポストベンション(事後対応)です。本事例は自死遺族の自助グループへの協力なので、事後対応のポストベンションです。

  • 1 イノベーション:技術や仕組みの革新を指す一般的な言葉で、自殺対策の段階を表す用語ではありません。
  • 2 インターベンション:自殺の危険が高まっている人への危機介入を指します。事例は自殺が起きた後の遺族への支援です。
  • 3 ハームリダクション:薬物使用などをすぐにやめられない人について、使用に伴う害を減らすことを目指す考え方で、依存症対策の用語です。
  • 4 プリベンション:自殺が起こる前の予防の取り組み(普及啓発、相談体制づくりなど)です。
  • 5 正しい。遺された人への支援、つまり事後対応です。

ポストベンションは、遺族や周囲の人の心身の健康を守り、悲嘆の中で孤立させないことを目的とし、同時に次の自殺を防ぐ意味も持ちます。

正解は 5

三段階の整理

自殺対策は、時間の流れに沿って次の三つで説明されます。

  • プリベンション(事前予防):自殺の危険が高まる前の取り組み。こころの健康づくり、普及啓発、相談窓口の整備、ゲートキーパーの養成など。
  • インターベンション(危機介入):自殺の危険が差し迫った人への介入。相談、医療へのつなぎ、未遂者への対応など。
  • ポストベンション(事後対応):自殺が起きた後、遺された家族・友人・職場や学校の人々への支援。

事例の読み方

Cさんは兄を自死で亡くした遺族で、同じ経験を持つ人が集まる「分かち合いの会」を主催しています。B精神保健福祉士は、上司と相談のうえ、会議室の提供、広報への協力、業務としてのオブザーバー参加を決めました。行政機関が、当事者(遺族)の主体性を尊重しながら自助グループを後方から支えている形で、遺族支援としてのポストベンションの典型です。自殺対策基本法第21条は、国及び地方公共団体に、自殺者の親族等への支援のための施策を講ずることを求めています。出題当時は「深刻な心理的影響が緩和されるよう」「適切な支援」を行うと定めていましたが、その後の改正(令和7年法律第64号、この条は2025年12月1日施行)で、生活上の不安等も緩和されるよう「総合的な支援」を行う内容に改められています。

誤りの肢の掘り下げ

  • 2 インターベンションとの区別が最大の論点です。「誰に・いつ」働きかけているかで判断し、自殺の危機にある本人へのその場の介入ならインターベンション、遺された人への事後の支援ならポストベンションです。
  • 3 ハームリダクションは、依存症の分野で、使用をただちにやめることだけを目標とせず、注射器の交換や代替療法などで健康被害や社会的な害を減らす考え方です。自殺対策の段階を示す言葉ではありません。
  • 4 プリベンションは事前の予防で、遺族支援とは段階が違います。

ポストベンションの意義

自死遺族は、深い悲嘆に加えて、自責感、周囲の偏見、経済的・法的な問題などを抱えやすく、遺族自身が自殺の危険を抱えることもあります。そのため遺族支援は、遺族の回復を支えると同時に、次の自殺を防ぐ予防の意味も持ちます。分かち合いの会のような自助グループは、同じ体験を持つ人だからこそ語れる場であり、支援者は運営を主導するのではなく、主体性を尊重して場や情報の面から支える姿勢が求められます。

この問題の根拠
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題17(現代の精神保健の課題と支援)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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