問題
次のうち,少年法における「その性格又は環境に照して,将来,罪を犯し,又は刑事法令に触れる行為をする虞のある少年」の呼称として,正しいものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題13(現代の精神保健の課題と支援)
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 4
少年法第3条第1項第3号は、保護者の正当な監督に服しない性癖がある等の事由があって、「その性格又は環境に照して、将来、罪を犯し、又は刑罰法令に触れる行為をする虞のある少年」を家庭裁判所の審判に付すべき少年と定めています。この少年を「ぐ犯少年」と呼びます。
「ぐ犯」の「ぐ」は「虞(おそれ)」のことで、まだ罪を犯してはいないけれど、そのおそれがある、という意味です。罪を犯した14歳以上の少年は犯罪少年、14歳未満で刑罰法令に触れた少年は触法少年です。
正解は 4
少年法第3条第1項は、家庭裁判所の審判に付する少年として、①罪を犯した少年、②14歳に満たないで刑罰法令に触れる行為をした少年、③一定の事由があって将来罪を犯し又は刑罰法令に触れる行為をする虞のある少年、の三つを挙げています。③が「ぐ犯少年」です。
- 1 犯罪少年:第1号の「罪を犯した少年」を指します。将来のおそれではなく、すでに罪を犯した少年です。
- 2 触法少年:第2号の「14歳に満たないで刑罰法令に触れる行為をした少年」です。14歳未満は刑事責任を問われないため、「罪を犯した」ではなく「刑罰法令に触れる」と表現されます。
- 3 不良行為少年:飲酒・喫煙・深夜はいかいなどをして警察の補導の対象となる少年を指す、少年警察活動の用語で、少年法第3条の審判の対象を表す呼称ではありません。
- 4 正しい。第3号の少年です。
- 5 特定少年:少年法で「18歳以上の少年」をいう用語で、検察官への送致の特例などが定められています。将来のおそれを基準にした呼称ではありません。なお、特定少年には第3条第1項第3号(ぐ犯)の規定は適用されません(第65条第1項)。
問題文の「将来」「虞」という言葉が、ぐ犯少年を見分ける手がかりです。
正解は 4
条文の構造
少年法第2条は「少年」を20歳に満たない者と定め、第3条第1項は次の少年を家庭裁判所の審判に付するとしています。
- 第1号 罪を犯した少年(犯罪少年)
- 第2号 14歳に満たないで刑罰法令に触れる行為をした少年(触法少年)
- 第3号 次に掲げる事由があって、その性格又は環境に照して、将来、罪を犯し、又は刑罰法令に触れる行為をする虞のある少年(ぐ犯少年)
イ 保護者の正当な監督に服しない性癖のあること
ロ 正当の理由がなく家庭に寄り附かないこと
ハ 犯罪性のある人若しくは不道徳な人と交際し、又はいかがわしい場所に出入すること
ニ 自己又は他人の徳性を害する行為をする性癖のあること
ぐ犯少年と認めるには、イ〜ニのいずれかの事由(ぐ犯事由)に加えて、性格又は環境に照らした将来のおそれ(ぐ犯性)が必要で、この二つがそろう点が要件の骨格です。
14歳未満の扱い
同条第2項は、触法少年と14歳未満のぐ犯少年については、都道府県知事又は児童相談所長から送致を受けたときに限り家庭裁判所が審判に付することができる、と定めています。つまり14歳未満の子どもは、まず児童福祉法の手続(児童相談所)で扱うことが優先されます。福祉と司法の役割分担として頻出の論点です。
誤りの肢の掘り下げ
- 3 不良行為少年は、少年法ではなく警察の少年補導の場面で使われる言葉です。審判の対象の三区分(犯罪・触法・ぐ犯)とは別の概念であることに注意します。
- 5 特定少年は、少年法で「18歳以上の少年」をいい、第62条以下で検察官への送致(いわゆる逆送)の特例などが定められています。18・19歳も少年法の対象であることは維持しつつ、一部の扱いを17歳以下と分けた制度です。とくに第65条第1項により、第3条第1項第3号(ぐ犯)の規定は特定少年には適用されないため、18・19歳がぐ犯少年として審判に付されることはありません。
- 1と2は、年齢(14歳)と「罪を犯した」「刑罰法令に触れる」の言い分けで区別します。刑法上、14歳未満の者の行為は罰しないとされるため、触法少年には「罪を犯した」という表現を使いません。
精神保健福祉士との関わり
非行の背景には、虐待、発達特性、精神疾患、物質使用などが重なっていることがあり、家庭裁判所調査官、少年鑑別所、児童相談所、保護観察所などとの連携の中で、精神保健福祉の視点が求められます。用語問題としては、条文の号と呼称を一対で覚えておくのが確実です。
- 少年法第3条・第2条e-Govで原文を読む
- 児童福祉法e-Govで原文を読む
- 刑法e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題13(現代の精神保健の課題と支援)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:合格ナビ運営事務局(運営者情報)・編集方針。

