精神保健福祉士

精神保健福祉士 第27回 問題4|精神医学と精神医療

問題

精神保健福祉士 | 第27回(令和6年度) | 令和7年2月1日(土)・2日(日)実施・精神医学と精神医療

次の記述のうち,うつ病を有する人に特徴的な妄想による発言として,適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題4(精神医学と精神医療)

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 3
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 3

うつ病では、気分の落ち込みや自分を責める気持ちが強まり、自分を実際より小さく、悪く、みじめに考える微小妄想が出ることがあります。代表的なのが、

  • 罪業妄想:自分はとんでもない罪を犯した、罰を受けて当然だ
  • 貧困妄想:お金がなくなって生活できない
  • 心気妄想:重い病気にかかっている

の3つです。選択肢3「過去に罪を犯してしまった。今その罰を受けている」は罪業妄想にあたります。

1は被害妄想(盗聴)、2は物盗られ妄想(認知症でよくみられる)、4と5は自分を大きく考える誇大妄想で、躁状態や統合失調症でみられます。

なぜ正解か

正解は 3。うつ病の妄想は、抑うつ気分と自責感を背景にした微小妄想が特徴で、罪業妄想・貧困妄想・心気妄想が代表である。「過去に罪を犯してしまった。今その罰を受けている」は、自分には罪があり罰を受けるべきだと確信する罪業妄想にあたる。

ほかの選択肢

  • 1:誤り。「誰かに盗聴されている」は被害妄想(注察・追跡妄想の仲間)で、統合失調症などでみられる。
  • 2:誤り。「家族が預金通帳を盗んだ」は物盗られ妄想で、認知症(特にアルツハイマー型)でよくみられる。
  • 4:誤り。「自分は神だから死ぬことはない」は宗教的な内容の誇大妄想で、躁状態や統合失調症でみられる。
  • 5:誤り。「自分は高貴な生まれである」は血統妄想で、誇大妄想の一つ。

ポイント

うつ病=自分を小さく見る(微小)、躁状態=自分を大きく見る(誇大)、統合失調症=他者から害される(被害)、認知症=身近な人に盗られる(物盗られ)、と方向で整理すると選びやすい。

正解の根拠

正解は 3。妄想は内容によって分類でき、疾患との結びつきの典型がある。

分類主な種類みられやすい状態
微小妄想罪業・貧困・心気うつ病
誇大妄想血統・発明・宗教・恋愛など躁状態、統合失調症
被害妄想被毒・追跡・注察・関係・盗聴など統合失調症、妄想症
物盗られ妄想財布・通帳を盗まれた認知症

ただし、これは「典型」であって、ある妄想があれば疾患が決まるわけではない。例えば統合失調症でも罪業的な内容が語られることはあり、診断は症状全体と経過から行われる。

微小妄想の掘り下げ

  • 罪業妄想:ささいな過去の過ちを重大な罪と捉え、「自分のせいで家族が不幸になる」「罰を受けている」と確信する。
  • 貧困妄想:十分な蓄えがあっても「破産した」「入院費が払えない」と確信する。
  • 心気妄想:検査で異常がなくても「不治の病にかかっている」「内臓が腐っている」と確信する。体の一部や自分自身が存在しないと訴える否定妄想(コタール症候群)に至ることもある。

これらは抑うつ気分から心理的に理解できる経緯で生じるため、二次妄想(妄想様観念)として説明されることが多い。妄想を伴ううつ病は重症とされ、自殺の危険が高まることに注意が必要である。

誤りの肢の掘り下げ

  • 1 盗聴:統合失調症では、幻聴や考想伝播とともに「盗聴・監視されている」という被害的な確信がみられやすい。
  • 2 物盗られ妄想:記憶障害を背景に、しまい忘れを「盗まれた」と解釈する。身近な介護者が対象になりやすい。
  • 4・5 誇大妄想:躁状態では気分の高揚から、統合失調症では一次妄想として生じうる。4は宗教妄想、5は血統妄想と呼ばれる。

関連論点

  • うつ病の支援上の注意:罪業妄想があると「自分には助けを受ける資格がない」と援助を拒むことがある。励ましや説得よりも、苦しさを受け止めて治療につなぐこと、自殺の危険の評価が重要である。
  • 心気症(病気不安症)との違い:心気症は病気への不安が中心で、妄想と違い訂正の余地があることが多い。確信が訂正不能なほど強まれば心気妄想と呼ばれる。
この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題4(精神医学と精神医療)。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題4(精神医学と精神医療)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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