精神保健福祉士

精神保健福祉士 第27回 問題7|精神医学と精神医療

問題

精神保健福祉士 | 第27回(令和6年度) | 令和7年2月1日(土)・2日(日)実施・精神医学と精神医療

次のうち,精神科病院において業務従事者による精神障害者への虐待を発見した者が「精神保健福祉法」に基づいて取るべき行動として,正しいものを1 つ選びなさい。 (注) 「精神保健福祉法」とは,「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題7(精神医学と精神医療)

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 2
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 2

精神科病院で、職員による患者への虐待を見つけた人は、すぐに都道府県へ通報しなければならないと精神保健福祉法に定められています(第40条の3)。この決まりは2024年4月から始まりました。

精神科病院の指導・監督は都道府県が行っていることから、通報先も都道府県とされています。なお、障害者虐待防止法では、施設職員などによる虐待は市町村に通報する仕組みですが、精神科病院での虐待はこの精神保健福祉法の規定で都道府県に通報します。警察署・地方裁判所・国民健康保険団体連合会は、この法律の通報先ではありません。

なぜ正解か

正解は 2。精神保健福祉法第40条の3第1項は、精神科病院において業務従事者による障害者虐待を受けたと思われる精神障害者を発見した者は、「速やかに、これを都道府県に通報しなければならない」と定めている。この規定は、令和4年の法改正で新設され、2024年4月1日に施行された。

ほかの選択肢

  • 1:誤り。国民健康保険団体連合会は、介護保険や障害福祉サービスの費用の審査・支払い、苦情処理などを行う機関で、本規定の通報先ではない。
  • 3:誤り。警察署は、この規定の通報先ではない。暴行など犯罪にあたる行為があれば別に警察への相談・届出もありうるが、精神保健福祉法上の通報義務の宛先は都道府県である。
  • 4:誤り。地方裁判所への申立ては、医療観察法の審判などの手続であり、虐待の通報とは関係がない。
  • 5:誤り。障害者虐待防止法では、障害者福祉施設従事者等による虐待は市町村に通報するが、精神科病院の業務従事者による虐待は精神保健福祉法により都道府県に通報する。

ポイント

通報先は「都道府県」。通報を理由に解雇などの不利益な扱いを受けないこと、守秘義務があっても通報は妨げられないことも同じ条文に定められている。

根拠条文

正解は 2。精神保健福祉法第40条の3(障害者虐待に係る通報等)は次のように定める。

  • 第1項:精神科病院において業務従事者による障害者虐待(業務従事者が、その精神科病院で医療を受ける精神障害者に対して行う、障害者虐待防止法第2条第7項各号(第4号を除く)に該当する行為、または著しい減食・長時間の放置、他の患者による同様の行為の放置その他業務を著しく怠ること)を受けたと思われる精神障害者を発見した者は、速やかに、これを都道府県に通報しなければならない。
  • 第2項:虐待を受けた精神障害者は、その旨を都道府県に届け出ることができる。
  • 第3項:刑法の秘密漏示罪その他の守秘義務の規定は、第1項の通報(虚偽であるもの及び過失によるものを除く)をすることを妨げるものと解釈してはならない。
  • 第4項:業務従事者は、通報をしたことを理由として、解雇その他不利益な取扱いを受けない。

あわせて精神保健福祉法第40条の2で、精神科病院の管理者に、虐待防止のための研修、相談体制の整備などの措置を講ずる義務が課され、指定医はその措置が円滑かつ確実に実施されるよう協力しなければならないとされた。

制度の位置づけ

障害者虐待防止法は、養護者・障害者福祉施設従事者等・使用者による虐待を対象とし、医療機関での虐待は通報義務の対象外となっていた。令和4年改正の精神保健福祉法(2024年4月1日施行)で、精神科病院の業務従事者による虐待について独自の通報制度が設けられた。通報先の都道府県は、同法第38条の6により精神科病院の管理者に報告を求め、立入検査を行う権限を持つ(指定都市の区域では、同法第51条の12と地方自治法施行令第174条の36により指定都市が処理する)。対象行為は、障害者虐待防止法第2条第7項の身体的・性的・心理的・経済的虐待(第1〜3号・第5号)を引用し、放棄・放置に当たる第4号だけは除いたうえで、精神科病院向けに書き直した放置等の行為を精神保健福祉法第40条の3第1項第2号で定める、という構造になっている。

誤りの肢の掘り下げ

  • 5 市町村:障害者虐待防止法で、養護者による虐待と障害者福祉施設従事者等による虐待の通報先は市町村、使用者による虐待は市町村または都道府県である。精神科病院の場合と取り違えさせる肢。
  • 1 国保連:障害福祉サービス・介護保険サービスに関する苦情の受付は行うが、虐待の通報先として法定されていない。
  • 3・4:いずれも本規定とは無関係。

出題当時との関係

第27回(2025年2月)の時点で、この規定はすでに施行されている。第26回(2024年2月)の時点では施行前だった論点なので、古い問題集で学ぶ際は注意が必要である。

この問題の根拠
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題7(精神医学と精神医療)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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