精神保健福祉士

精神保健福祉士 第27回 問題5|精神医学と精神医療

問題

精神保健福祉士 | 第27回(令和6年度) | 令和7年2月1日(土)・2日(日)実施・精神医学と精神医療

次のうち,精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM-5 )において,自閉スペクトラム症と診断するための症状に含まれるものとして,正しいものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題5(精神医学と精神医療)

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 2
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 2

DSM-5では、自閉スペクトラム症は次の2つの特性で診断されます。

1. 対人関係やコミュニケーションの持続的な困難

2. 行動・興味・活動の限定された反復的な様式

2つ目の中には、「音や光、においに敏感すぎる」「痛みや暑さ寒さに気づきにくい」といった感覚刺激に対する過敏さ・鈍感さが含まれています。選択肢2がこれにあたります。

ほかの選択肢は、診断のための症状には入っていません。精神運動焦燥・制止はうつ病、チックはチック症、気分の高揚は躁状態、幻覚は統合失調症などの症状です。

なぜ正解か

正解は 2。DSM-5の自閉スペクトラム症の診断基準B(限定された反復的な行動・興味・活動)は、①常同的・反復的な運動や物の使用、会話、②同一性への固執・習慣へのかたくななこだわり、③強度や対象が異常なほど限定され固執した興味、④感覚刺激に対する過敏さまたは鈍感さ、または環境の感覚的側面への並外れた興味、の4項目のうち2つ以上を求める。選択肢2は④にあたる。感覚の特性はDSM-5で初めて診断基準に明記された。

ほかの選択肢

  • 1:誤り。精神運動焦燥・制止は、うつ病(抑うつエピソード)の診断項目にある。
  • 3:誤り。チック症状は、チック症(トゥレット症など)の症状で、自閉スペクトラム症の診断項目ではない。
  • 4:誤り。気分の高揚は躁病エピソードの中核症状。
  • 5:誤り。幻覚は統合失調症などの精神病性障害でみられる症状で、自閉スペクトラム症の診断項目には含まれない。

正解の根拠

正解は 2。DSM-5では、それまでの自閉性障害・アスペルガー障害・特定不能の広汎性発達障害などが「自閉スペクトラム症」に統合され、診断基準も次の2領域に整理された。

  • A 社会的コミュニケーションおよび対人的相互反応の持続的な欠陥(3項目すべて)
    • 相互の対人的・情緒的関係の欠落
    • 非言語的コミュニケーション行動の欠陥(視線・身ぶり・表情)
    • 人間関係を発展させ、維持し、理解することの欠陥
  • B 行動・興味・活動の限定された反復的な様式(4項目のうち2つ以上)
    • 常同的・反復的な運動、物の使用、会話(反響言語など)
    • 同一性への固執、習慣へのこだわり
    • 限定され執着する興味
    • 感覚刺激への過敏さまたは鈍感さ、感覚的側面への並外れた興味

さらに、症状が発達早期から存在すること、社会的・職業的機能に意味のある障害を引き起こしていること、知的発達症などではうまく説明されないことが求められる。DSM-IVでは3領域(対人的相互反応・コミュニケーション・こだわり)だったものが2領域にまとめられ、そのかわりに感覚の特性が新たに加わった点は試験で問われやすい。

感覚の特性の具体例

  • 過敏:掃除機や手を叩く音がつらい、蛍光灯がまぶしい、服のタグや特定の食感が耐えられない。
  • 鈍感:痛みや暑さ寒さに気づきにくい、けがをしても平気に見える。
  • 並外れた興味:物のにおいをかぐ、光や回る物をじっと見続ける。

生活上の困難として現れやすく、イヤーマフ・照明の調整・静かな場所の確保など、環境調整(合理的配慮)が支援の中心になる。

誤りの肢の掘り下げ

  • 1 精神運動焦燥・制止:うつ病の9項目の一つ。
  • 3 チック:突発的・反復的な運動や発声。DSM-5-TRでは神経発達症群の中の運動症群に分類され、自閉スペクトラム症と同じ神経発達症群だが別の診断である。
  • 4 気分の高揚・5 幻覚:それぞれ双極性障害、精神病性障害の論点。自閉スペクトラム症の人にうつ病などが併存することはあるが、診断のための症状ではない。

関連論点

  • DSM-5からはADHDとの併存診断が可能になった。
  • 重症度は「支援を要する」「十分な支援を要する」「非常に十分な支援を要する」の3段階で、A・Bそれぞれについて示す。
この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題5(精神医学と精神医療)。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題5(精神医学と精神医療)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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