問題
精神医療と保健,福祉との連携に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題9(精神医学と精神医療)
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 5
認知症初期集中支援チームは、医療と介護の専門職がチームをつくり、自宅で暮らす認知症が疑われる人や認知症の人、その家族を訪問して、早い段階から集中的に支援し、住み慣れた地域で暮らし続けられるようにすることを目指すしくみです。選択肢5はこの説明として正しい内容です。
ほかの選択肢は役割を取り違えています。精神保健福祉センターは知識の普及や複雑・困難な相談などを担う都道府県の機関、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムは精神障害のある人を対象とした仕組み、精神科救急情報センターは緊急時の相談や受診先の調整を行う窓口です。精神科病院の役割も早期介入に限られません。
なぜ正解か
正解は 5。認知症初期集中支援チームは、医療・介護の専門職が、在宅で生活する認知症が疑われる人や認知症の人とその家族を訪問し、アセスメントや家族支援などの初期の支援を包括的・集中的に行い、自立生活のサポートを行うもの。介護保険法の地域支援事業のうち、認知症である又はその疑いのある被保険者に対する総合的な支援を行う事業(第115条の45第2項第6号)として市町村が実施する取組みの一つである。
ほかの選択肢
- 1:誤り。精神保健福祉センター(精神保健福祉法第6条)の業務は、知識の普及・調査研究、複雑又は困難な相談・援助、精神医療審査会の事務、自立支援医療(精神通院医療)や精神障害者保健福祉手帳の判定などで、「精神科医療機関への技術協力」が主な位置づけではない。
- 2:誤り。精神障害にも対応した地域包括ケアシステムは、精神障害の有無や程度にかかわらず、誰もが安心して自分らしく暮らせる地域づくりを目指すもので、認知症の高齢者を対象とするものではない。
- 3:誤り。精神科病院は入院医療をはじめ急性期・慢性期の治療を担い、早期介入に限られない。
- 4:誤り。精神科救急情報センターは、夜間・休日などの精神科救急の相談に応じ、受診先の調整などを行う窓口で、文献検索サービスを提供する機関ではない。
正解の位置づけ
正解は 5。認知症初期集中支援チームは、複数の専門職が、家族の訴え等により認知症が疑われる人や認知症の人とその家族を訪問し、アセスメントや家族支援などの初期の支援を包括的・集中的(おおむね6か月)に行い、自立生活をサポートするチームである(厚生労働省)。介護保険法第115条の45第2項第6号は、市町村が行う地域支援事業として「保健医療及び福祉に関する専門的知識を有する者による認知症の早期における症状の悪化の防止のための支援その他の認知症である又はその疑いのある被保険者に対する総合的な支援を行う事業」を定めており、初期集中支援チームと認知症地域支援推進員はこの事業の中で配置される。
チームは、保健師・看護師・作業療法士・精神保健福祉士・社会福祉士・介護福祉士等の専門職と、認知症サポート医である医師で構成され、地域包括支援センター、診療所・病院、認知症疾患医療センター、市町村の本庁などに置かれる。対象は、40歳以上で在宅で生活する、認知症が疑われる人や認知症の人のうち、医療・介護サービスを受けていない(中断している)人や、サービスを受けていても行動・心理症状が顕著で対応に苦慮している人である。
誤りの肢の掘り下げ
- 1 精神保健福祉センター:精神保健福祉法第6条により都道府県が置く機関(指定都市も同法第51条の12により置く)で、第6条第2項は、知識の普及・調査研究、複雑又は困難な相談・援助、精神医療審査会の事務、手帳や自立支援医療(精神通院医療)に関する専門的な事務、市町村への技術的事項についての協力などを業務として定めており、「医療機関への技術協力が主」という位置づけではない。
- 2 にも包括:精神障害の有無や程度にかかわらず、誰もが地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、医療、障害福祉・介護、住まい、社会参加(就労)、地域の助け合い、教育が包括的に確保された仕組み(厚生労働省)。高齢者を対象に、医療、介護、介護予防、住まい及び自立した日常生活の支援を包括的に確保する「地域包括ケアシステム」(医療介護総合確保法第2条第1項)と名称が似ているため、入れ替えのひっかけになっている。
- 3 精神科病院:入院医療、外来、デイケア、訪問看護などを担い、近年は長期入院者の地域移行も重要な役割とされている。
- 4 精神科救急情報センター:都道府県の精神科救急医療体制の一部として、緊急的な精神医療相談に応じ、医療機関との連絡調整を行う。精神保健福祉法第19条の11は、都道府県に、夜間・休日の相談対応や医療施設相互の連携確保などによる精神科救急医療体制の整備に努めるよう求めている。
関連論点
- 認知症施策:認知症の人が尊厳を保持し希望をもって暮らせる社会を目指す「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が2024年1月に施行され、国・自治体の認知症施策の基本となっている。
- 介護保険法第115条の45e-Govで原文を読む
- 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第6条・第19条の11e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第27回精神保健福祉士国家試験(令和6年度)」専門科目 問題9(精神医学と精神医療)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:合格ナビ運営事務局(運営者情報)・編集方針。

